もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

 パンダのお酒 (白黒のお酒) が届きました。
〜 日本酒の家呑みレポ&本日の1曲、安センベイ評、時々メガネ警察〜

【SUB TEXT】「酉与右衛門 亀の尾60 直汲み生」を速醸・山廃で飲み比べ! 




北斗の拳_服破れる1



 毎度アクセスありがとうございます。


 ☆付けがあるので、個別記事はそれとして上げたいんだけど、二度手間になってもあれなので、ここは簡易版の速報として。ま、BBSに毛の生えた──というか、BBSがアフロボンバーになった感じでササっと紹介します。

 というわけで、週末だし、適当にワイワイ飲んだだけですが、注目すべきは数値です。「アミノ酸度」がキッチリ「山廃」の方が低い数値に仕上がってます。つまりは「カロリーオフ」ということで、一応そのへんを感じながら飲んでみました。ちなみに「速醸」は同じモノを27BYも飲んでます。



 左が「速醸」で右が「山廃」のラベル。
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 bottle size:720ml


 笑ってコラえて ダーツの旅 ひな祭り2時間SP (2016年3月2日)
 
 ▲45分くらいから川村酒造店が登場します。




【SUB TEXT】酉与右衛門 -よえもん- 純米 直汲み 亀の尾60 速醸&山廃 無濾過生原酒 28BY <岩手>

合資会社 川村酒造店:※2017年6月11日現在、HPは存在しません。


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 まずは速醸から!
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 本篇と内容がダブってもあれなので、簡単に。今季も香りには「赤い果実」が出てます。このへんは「昇龍蓬莱 槽場直詰シリーズ」「風の森」「黒澤」「多賀治」「鳴海」「竹泉」なんかにも探せるタッチ。それでも全体には穏やかな発散エネルギー。セメダインはそれほどでも。

 含むと、意外に味が出てます。基本的にはドライにキレるシャープな酒質だとは思うので、ドッカンファイヤー王国の住人なら鋭い酒感に嫌悪するかもしれない──GA!──今の我々の味覚にはピタっとすんなり収まる。数値 (2.1) ほどに酸は感じず、しかし甘みは数値 (+7) 以上に感じる。

 フレッシュな果実というより、まるでジャムのような甘みの立体感がある。もちろん、辛口シャープ王国の中での話なので、イマドキの甘旨酒のそれとは別次元だけど、オレが言いたいのは、高めの日本酒度の中から果実的な甘みがジュワっと漏れ出る流れがあるということ。先日の「多賀治 雄町」なんかよりも全然味が出てます。だけど、液性の透明度も高く、口の中もうるさくない。そういう意味で「多賀治」は味が出てないくせに口の中が少しうるさい。

 いいと思います☆4.5です。27BYよりも甘みの出方がチャーミング。オレとしては27BYのシャープさも好きだが、早飲みするには味がちゃんと出てるのでこれはこれ。そういや27BYの速醸は「アミノ酸度:1.1」だったか。そこの違いはちゃんと出てると思うな。含んだ瞬間にわかるくらい、今季は27BYより味が出てる。ガスは弱いけど、感じれる程度にはあります。

 ♡☺♡「うまい! 夏にドライな感じがいい!






 続けて「山廃」を!
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 ▲先週の「教育的指導祭り」で用意していたチーズとサラミを酉与右衛門で流し込む (笑) 。



 ♡☺♡「アハハッ、言っていい? 水です (笑) 。MJK (マジか) 。そりゃさっきより薄いよ。でも、これこそ真のクイクイ系

 moukan1973♀はそこそこ気に入ったようだけど、オレ的にはこれはイマイチだな。まず、山廃的カロリーオフネスに関してだけど、 相対的にはあるけど絶対的にはないという感じ。つまり、先の「速醸」との比較においては、当然に「削げた感じ」はあるし、実際「味の薄さ」という意味においてもこれは明らか。



カロリーオフ1



 オレの頭にすぐに浮かんだのは、ポカリスエットにおける「通常版」と「ステビア (現・イオン・ウォーター) 」のような違い。これをイメージするのが一番わかりやすい。不思議というか興味深いのは、数値的には「山廃」の方が「速醸」よりも日本酒度も酸度も低いのに、アミノ酸度が低いことで、それらが相対的に強く前に出てるということ──つまり、この「山廃」の方が辛いし酸っぱい。特に退けに掛けてのカァーっとした喉の火照り (喉ティンコファイヤー) は「山廃」の方が鋭い。

 一つ思ったのは、少し複雑な話ではあるが、これもある種の「クリスタル感の表れ」なのではないかということ。つまり、身ぐるみを剥がされたという意味でのクリスタル感ということなんじゃないかと。「山廃仕込み」によって「アミノ酸度」が引き下げられ、液性としての透明度が上がった (複雑味が削げた) 分、内在する「辛み」「酸っぱみ」が透けてしまった結果としての「喉ティンコファイヤー」であり「甘みの後退 (酸の表面化) 」なんじゃないかと。

 同じ銘柄の同じスペックの「山廃」「速醸」の比較は思ったほど面白いモノでもなく、やはりもっと大局的視野に立ちつつ本質を見極める必要があるとは思ったかな。今は1本1本を自由に好き勝手に飲み漁って、帰納法的なサンプル集めが楽しい時期で、そうして得られた真理を演繹的なツールとして応用するにはまだまだ時間がかかるし、それは造り手も模索状態なんだからサンプルにブレや誤差が生じるのは、うちに1年中生姜はあるけどしようがないという話ではある。

 この「山廃」は「酉与右衛門」を度外視した「モダン山廃」としてもオレはあまり薦めないし、もちろん「モダン山廃」とは関係なく、単なる「酉与右衛門の一商品」としてもそれほど前向きには薦めない。まだ半分以上残ってるので、つづきは個別記事で。

 長くなっちゃったけど、ここで書いたことは個別記事では被らないようにするので、これは個別記事のサブテキストっつうことで。

 ♡☺♡「でも旨いよ、両方とも!」──ドライ鬼女はかく語りき。ちなみにオレはポカリスエットの「ステビア」はあまり好きじゃない。





── 追記。

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 2日目以降の変化もそれなりに出てきてるので、そこに関しては個別記事で触れます。「山廃」は少し糠臭さも出てますが、含むと小振りなサイズ感でスッキリ飲めます。速醸はしっかり味が出ていて、もはや同じ酒とは思えないくらい質量に差があります





── 3日目。

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 ▲岩塚製菓『うんめぇ煎餅 振塩仕立て』は確認の意味でリピート。基本的に (スポットの特売品以外は) 岩塚製菓の煎餅類は『大袖振豆もち』しか買わないけど、存外に『うんめぇ煎餅 甘醤油仕立て (☆4.5) 』が「まるで歌舞伎揚げの抽象画」みたいで良かったので、このシリーズは少し注目してる。DE、やっぱ前回同様、非常に惜しいところまで行ってるという印象。☆4です。高級ラインの廉価Verなのか、安物ラインの高級Verなのか、そのへんのコンセプトが両性具有のようで歯がゆい。オレは「安物ラインの高級Ver」というニュアンスを明確にしてほしい。つまり、Bodyを0.1mm単位で薄くして油分率を僅かに増やす。塩みはBodyを薄くすれば相対的に濃いめに仕上がるのでこのままでいいでしょう。つまり、Bodyを薄くすれば旨くなるだけでなく、原価も下がって利益も増すんだから今すぐやれ。まさかのMJGTR (マジガタリ) 。薄味のお上品なサラセンとしてはイイ線行ってる。焼き加減は完璧。だけどアガれない。でも旨い。どっちだ!?







 面倒なので同時に流れのまま書くか

yoemon_kamenoo28by_sub2.jpg 山廃の立ち香──青くて細いけど、ようやく歴然と出てきたカルピス感。これなら将来ボケて「山廃」という漢字を忘れても「コレ、ヤマパイね!」とは言えると思う。

 速醸の立ち香──ブドウっぽさに加えて優しめの甘いバニラも出てきた。実はこの酒、両方ともほんのわずかにオリがあるんだよね。積もるほどじゃないけど、撹拌すればうっすら濁る程度には。オレは上澄みハンターだから滅多なことでは「撹拌した方が旨い!」とは言わないけど、これもそこまでの量じゃないので、特に撹拌はしてない。それでも残りが少なくなると注ぐ時に勝手に混ざるわけ。それでバニラっぽいパウダーな香りが出てきたんだと思う。なかなか可憐な香りになってきたね。うっすら乳酸も出てきた。非常にイイ香り。「赤い果実」はすっかり後退してます。


yoemon_kamenoo28by_sub3.jpg 山廃から飲みます──。

 旨いじゃないか (笑) 。まあでも苦いか。最後は勝手に少しオリが混ざるので、サラサラパウダーな表情も出てるけど、これは程良くアクセンテッドなので悪くない。小さくて可憐な辛口ですね。もうちょい甘酸のエネルギーが増大すると「グレープフルーツ」になるんじゃないかと気づいたら、ここに小さな小さな「日輪田 ひまわり 27BY」も見つけた。

 それ相当に淡麗だけど決して味気ないわけでもないし、味が出てない図体のデカい酒より、最初から小さい酒が小声でジューシネスを囁く方が液体としての佇まいは高貴になると思うな。ここの蔵には「チャレンジ酒 (試験醸造) 」で日本酒度マイナスの酒を造ってもらいたいな。この小ぶりなサイズ感の飲み口で「日本酒度:−6、酸度:2.6」とかの酒ができたら楽しそう。☆4ですね。この小さな小さな果実味というか、日本酒的ジューシネスという妖精を捕まえられるかどうかが分かれ目。基本、冷たい温度の方がいいですよ。






 速醸に移行します──。

yoemon_kamenoo28by_sub4.jpg もはや甘い (笑) 。特に熟成カマンベールに合わせると素敵にシュガー。でも残りが1合を切ってるコンディションなので、ピークは過ぎてるかな。果実的な酸が後退しちゃったよ。そういう意味では非速醸としての「山廃」には強さがあるね。

 1:1で両者をブレンド──。

 いい。少なくとも今日イチ。シャンパーニュで言うと、まるでピノ・ノワールにシャルドネをアッサンブラージュしたようなバランス感 (笑) 。「速醸」の酸不足を「山廃」が補い、反対に「山廃」の果汁不足は「速醸」が補う。今日のこの状態に関してはブレンドがベター。もうちょい酸がほしいな──「山廃」を少し足す。


yoemon_kamenoo28by_sub5.jpg いいですよ。むしろこれでようやく「モダン山廃」としてのルックが整った感じ。すでに抜け殻な風味ではあるけど、この状態でもオレは文句なく呑めるな。辛いは辛いけど、言わせてもらえば、甘いからってなんだよ──っていう (笑) 。クソミソな類似品だらけのイマドキの甘い酒を飲むくらいなら、折り目正しいモダンな辛口酒を飲んでる方が今や幸せ。どうせアテは塩っぱいんだし、たとえばシャンパーニュなんかに比べたら、これでも全然甘いよ。

 すでに瓶単位でブレンド済みの酒をワイングラスで──。

 いいですねえ。しとやかに、幻想的にミルキー。グラス内の酒は極うすにごり状態で程良くミネラリーで、旨みの球体も感じやすく、足りてないけど蜜っぽい甘みも微かに探せる。この五味の整理整頓スタイルは「六十餘洲 純米吟醸 雄町 生酒 28BY」すら想起させるな──もちろん表向きの味はまるで違うよ。

yoemon_kamenoo28by_sub6.jpg 今日は何をどうしようが☆4.5的な悦楽には出会えないけど、それぞれの評価は据え置きにしておきます。とはいえ、今この瞬間に飲んでるブレンドはなかなかイイですよ。

 どうせだからこの流れで「黒澤ほづみ 28歳 独身──。

 うっすぅ〜。まさに淡麗チョーク (笑) 。別に捨てずに飲めるけど、この状態だと☆4にはリーチできないかなあ。香りには巨峰的なブドウ感も出て来て上り調子だけどね。薄いけど、薄さの中でバランスは取れてる感じ。それでも飲んでて旨いと思える時間帯はほぼゼロだけどね。日曜の昼間に少し舐めた時はド頭に果実的な甘みを感じる瞬間がキラリとあったので、熟成でここが伸びてくればという感じ。






【 総評 】

 なんだかんで「速醸」の方が酒としての楽しさ、含んだ瞬間の「旨い!」はあるものの、2日目以降は「山廃」も味と香りが開いてきた──初日は辛くて苦い水。そしてこの両者を比べれば誰にでもわかるくらいに「山廃」の方が「軽い」つうか「薄い」し、実際に液体としての質量の小ささは歴然としてるので、そうした山廃的クリアネスの発露として雑味の身ぐるみを剥がされて、それで相対的かつ結果的に「苦み」や「辛み」を「速醸」よりも感じやすくなってるのかなあという印象。

 いわゆる「モダン山廃」的なカロリーオフネスやフルーティネスはそこまで感じず、たとえば「米鶴 山廃純米大吟醸」のフルーティネス指数を「100」とするなら、これはせいぜい「40〜50」程度。透明度 (カロリーオフネス指数) も「米鶴」を「100」とするなら「60〜70」程度。じゃあ、この「山廃」の一体どこにアドバンテージがあるのかと言えば、たとえば「さすがに『房島屋 純米 超辛口おりがらみ』はストロング過ぎる・・・」という人が、それでも香りの少ないスッキリした辛口を飲みたい時、こういう酒があると、その小ぶりなサイズ感にホっとするだろうということ。たまたま入った和食屋なり焼肉屋にこの「山廃」がボトルで置いてあったなら、他にロクな酒がなさそうだと判断した場合、おそらく我々夫婦は迷わずこれを選択するだろう──その程度には何かの役に立つ酒だし、実際に2日目以降は全然楽しめた。

「速醸」は27BYよりも味が出てるけど、この銘柄らしさもしっかり出てるので、単純に「その違い」を楽しめる範囲での変化だとは思う。どっちが好きかと言われたらオレは27BYのシャープさに軍配を上げるけれど、100人に両方を飲ませて意見を集計すればキレイに半々に分かれるくらい、品質における差はさほど大きくはない。あとは好みや気分。

 近いうちに「美山錦」で同じことをしたいけど、記事の書き方はもう少し内容を削いで洗練させる必要がある。そこはすぐに解決できないので、やって行くうちに諸々の余剰要素が、治りかけの傷口のカサブタのように自然に剥がれて来るのを待つしかない。時を進める──つまり、書きつづけることでしか解決はされない。

 そういや、オレとは異なる時空で呑んでるmoukan1973♀からメールが来てたな。♡☺♡「ブレンドうまい! どうして最初からこうしなかったんだろ」──最初からブレンドにしたら記事にならねえダローガ。


moukan1972♂moukan1973






日本酒 酉与右衛門 亀の尾 生酛 山廃

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