もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

 ようやく今夜私はひとり。
〜 日本酒の家呑みレポ&本日の1曲、安センベイ評、時々メガネ警察〜

◤百春 - 特別純米 直汲 五百万石 #15 (仕込み15号) 無濾過生原酒 28BY ── dಠಠb「仕込み5号とは全くの別物、そしてオレの百春体験の中では最もハードボイルドにホロ苦ジューシイ」#Fresh, Spicy, エアリアル「焼きとうもろこし味」 



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11620163_350_350.jpg つい先日飲んだ「仕込5号 (雄山錦) 」が驚くべきほどの「イマドキ牛乳@お花畑なクソ酒」だったので、思わず鈴木雅之の『違う、そうじゃない』の替え歌まで飛び出してしまった百春 (ひゃくしゅん) の、今度こそ頼むぞ1800mlで買っちまったんだからなコノヤロウ、五百万石です。


hyakushun_#15_28by3 主に「百春」の直汲みシリーズは「麹米」に酒造好適米を使用して、一方「掛米」に安価な米を使うレシピが多く、内規上「商品名に米の名前を付けられるのか」は把握してませんが、便宜的にここでは「五百万石」と書いてます。ちなみに「五百万石」は去年も飲んでます。過去記事を読み返してる暇もないんだけど、他の直汲みに比べてスリムでシャープな印象 (ややCOOLでオサレな印象) です──記事との齟齬があったらスマン (笑) 。

 そんなこともあってか──は知らんが──、聞いた話によると蔵元イチオシの28BYがこの仕込15号 (五百万石) だそう。その真意がどこにあるのかはわからんけど、すでに飲んだ上でのオレなりの認識を示すなら、要は「これが一番うちの酒らしい」という意味なんだろうと思う。27BYにオレが呑んだ中で「一番大人しかった百春」が今季の自信作とは何とも皮肉な話だが、人生とは常にそういうものではあるだろう。

 さーて、草を探しに出掛けるか




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 ▲ボブ・マーリーの孫がここまでカワイイとは・・・。


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 bottle size:1800ml




SAKE GRADE:☆☆☆☆½

【377】百春 -ひゃくしゅん- 特別純米 直汲 五百万石 #15 (仕込み15号) 無濾過生原酒 28BY <岐阜>

小坂酒造場:http://www.kuramoto-kosaka.com


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『草の子シュンシュン』
 


 ヒャクシュン シュンシュン
 ヒャクシュン シュンシュン
 ヒャクシュン シュン シュン シュン シュ〜ン

 ☆6を もたらすと いわれてる
 どこかで ひっそり 生えている
 草を さがして 草を さがしています

 直汲みは マニアに人気
 山廃は 字ヅラが悪い
 牛乳の お花を踏んで
 ドライに ゆきましょう

 わたしは鬼の子です なまえはモウカンです
 いつかは あなたの 呑む店へ
 ゆくかも しれません

 ヒャクシュン シュンシュン
 ヒャクシュン シュンシュン
 ヒャクシュン シュン シュン シュン シュ〜ン



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 立ち香──まずは草をたずねて百里。ない。イチゴいらねえ。牛乳はないけど、まあ、わかりやすい華やか吟醸な香り。百春らしい少しジャリジャリしたようなギザギザしたような香りの密度はあるので、仕込み5号よりはシャキッとしてそうな先読み。まあいいや、飲む。

 どこかで ひっそり 生えている
 草を さがして 草を さがしています


hyakushun_#15_28by4 旨いっす。うん、草ある。ちょっとビターだなあ。甘辛いルックがあまりない──「百春」的にはサンタリーナの (酸、足りてない) 印象。とはイエイ、こないだの「仕込み5号」よりは綾瀬はるかにイイです。これならmoukan1973♀も普通に飲めそうだ。細部について文句がないわけじゃないけど、酒としての姿勢がいい。背筋がピンと伸びててシャキっとしてる。大きな声で元気に挨拶できる新入社員のような気持ちのよい爽やかさがある。

 ひとまず☆4.5からスタートしようか。☆5は難しいけど、これを維持できりゃオレは大満足。ちょっと余韻の中にカカオのような焦げた苦みの粉塵があるけど、なかなかいいよ、クラフトビールみたいで。もちろん直汲みらしい心地よいガス感もある。


hyakushun_#15_28by5 しかしオレは安心したよ。この凝縮先のコアに現れる少しカラフルな渋み、ここが草──スパイシーなハーブアロマが宿る。うんうん、ちゃんと「百春草 (ひゃくしゅんそう) 」があるよ。これっしょ百春は。甘ったるいドッカンファイヤー寄りの酒なんかいらねえんだよ。ああ、よかった。「旨い」というより「嬉しい」という気持ちに包まれて日本酒を飲んだ記憶はあまりないな (笑) 。

 香りにはベリーな愛らしさ、人懐こさもあるけど、含むとシャキっとドライよ。ちょっと渋みと苦みの出方がトゲトゲしいけど、これは明日以降に緩和するだろうね。これなら黙って出されてもすぐに「百春」だとわかる。いいね。香りの表面は抽象化されたイチゴライクだけど、リンゴを皮ごと煮込んだような赤茶けた渋み、ギザギザしたガスの切面から浮き上がる独得の草感も探せる。もうちょい果実的な酸が伸びてド頭の甘みにコネクトすれば☆5だけど、28BYはちょっとカカオライクなホロ苦さが前面に出てます。これは甘党のオコチャマ舌には薦めないけど、28BY的な「牛乳@お花畑」にウンザリしてる老け舌ドリンカーには素直に薦める。さんざ胃に来る出来損ないの甘口酒ばかり飲んできた中でこれを飲むと「苦み上等!」と思えるよ。

hyakushun_#15_28by6 ガスは弱いけど元気──このニュアンスがわかって初めて、アナタは真のガス人間として一人前になれるであろう。ただこの酒ね、マグレもあるんじゃないかなという印象です。蔵元にとってもこの「五百万石」は自信作のようだけど、オレなりの性格の悪さと邪推をフルスロットルに展開するなら、単に酒米属性としての「五百万石」的な苦みが「牛乳@お花畑」のテイストを相殺させただけなんじゃないかと。というのも、百春史上、ここまでビターな酒はオレ自身は初めて。

 27BYの方がスリムで可憐な果実味を感じたけど、28BYの方が圧倒的にワイルド&ハードボイルド。これ、オレの完全なる妄想だけど、あとに控えてる「タカオマ (多賀治の雄町) 」とか、もしかしたらこういう方向性なんじゃないだろうか。というのも、なんか思い当たるフシがあって、これ、まるで「カモオマ (賀茂金秀 雄町) 」が両腕を空に向かって広げて「オレは幸せだー!」と叫びながら自分の思いを大声で吐き出してるかのよう。つまり、ドライなホロニガ路線は同じだけど、なんというか「百春」の方が社交的でドレッシーな佇まいなんだよ──艶と色気のあるダンディズム。そして今も、瓶口からは安心の「百春フレグランス」が漂ってます (笑) 。

 ちょっと久々の登場だけど、シャルドネ・オーで──


hyakushun_#15_28by7 グイ呑みの方がいいかな。空気に触れて味が開き過ぎるとスゲえ苦いよ。今、グイ呑み返ししてるけど、断然こっちの方がいい。まあ、なんだかんだで今日はそこそこ呑んでるから、徐々に甘みを感じにくくなってるのかも。冗漫にレポートしても意味ナシゴレンなので、今日はこのへんでやめとくわ。

 一つ言っておくと、甘いの大好きっ子には薦めません。ドッカン星人なら下手すりゃ「仕込み5号」の方が旨いとか言い出しそう (笑) 。しかしながらこの「仕込み15号」は、シャープなラインの中に一瞬だけ顔を出すそこはかとない甘み、ワイルドでザラつきのあるミネラル感、シャキっとしたモノトーンなジューシネスの中にあるアダルトな苦み、このへんを前向きに楽しめる人にはオススメです。果実味は皮ごと煮詰め過ぎたリンゴの面影。辛口と言うにはモダンで垢抜けてるけど、ジューシネスに関しては少しハードボイルドな色気とダンディズムがある。

 流れや気分もあるけど、今日のところは☆4.5を付けておきます。1800mlで買ってよかったです。これが明日も飲めないことがオレにとっては淋しいと感じるくらいには、旨い





── 2日目。

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 今は金曜。明日 (土曜) は人を招いてシャンを3本ほど開ける予定なので、軽い味見くらいで。

 立ち香──ちょっと抽象的なイチゴっぽさもあるけど煮リンゴっぽさもあって、まさにここが百春。ちょっとミルキーだけど、うーん、どうでしょう〜。

hyakushun_#15_28by10 かなりビターだけど、これはこれだし、ちゃんと「百春」らしさは出てる。もうちょい酸にエナメル質のテカリがほしいけどな。甘党の人はスルーでいいと思うけど、オレにとっては「仕込み5号」と同じアプローチで比較できないくらい全く別の酒。この両者を同じ舌で飲める人がウラヤマシイ。

 それ相当に苦いけどね。ホロ苦ジューシイ。凝縮感もそこそこあるし、ガブガブ飲める百春らしいサイズ感もあるし、まあ、ちょっと甘めの評価だけど、☆4.5は付けてあげたい。今日は2杯だけ。土曜に素人に呑ませて感想もらうわ。

 moukan1973♀は初日は呑んでなくて、さっき2日目の感想を訊いたら、♡☺♡「普通に美味しく飲めた。ドライだけど甘みも感じる。全然飲める」だってさ。百春バージンが初エントリーするなら今季はコレで決まりでしょう。ややハードボイルドだけど、他の銘柄の28BYとの差異を楽しむことは十分にできると思います。





── 3日目。

 客人を招いて宴会中。
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 ▲現在、6/3/19:48、すでにシャンを3本開栓中・・・。



 彼女 (客人) 、まともなイマドキの日本酒を飲むのは初めての割りには案外と的を得たワードがポンポンと飛び出すのは地頭 (じあたま) の良さか──子供の頃からガリベンではあったが──「かき氷にかけたいですね。辛口好きのおじさんたちにはもう呑ませなくていいんじゃないですか? 口の中でとろける。鼻から抜ける香りが草ですね〜。疲労感が流れ落ちていきますね。いやあ、こんな世界があるんですね。ヤバイです。これは危険な世界を知ってしまったかな、みたいな (笑)





── 4日目。

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 ▲「BIGBOX高田馬場」内にある100円SHOP「Can☆Do」は密かに三幸製菓のレアなスポット商品が買える穴場。よく見たらエアリアルも全種類ありました。これは使える。「焼きとうもろこし味」は「とんがりコーン」に引導を渡す☆5の傑作。エアリアルがある限り、もうオレが「とんがりコーン 焼きとうもろこし味」を買うことは二度とない。


 DE、百春だけど、まだほんのりガスが残ってた。苦いは苦いど、moukan1973♀も♡☺♡「久々にまともに旨い日本酒」と言う通り、これはこれでアリ。やや味が出すぎてる気もするが、そこまでクドくはない。まだ3合以上あるので、月曜にちゃんと飲みます。今日はグラス一杯だけ。つうか、エアリアルがヤバイ (笑) 。♡☺♡「☆6でもいいよ!」は言い過ぎだが、この軽さは罪



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 ▲とりあえず「とんがりコーン」が好きな人で「エアリアル 焼きとうもろこし味」を知らずに死んでいくことは絶対に許されない (あり得ない) 状況。ちなみにオレは「とんがりコーン」にはまるで興味はないが、エアリアルにはヤラれた





── 5日目。

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 ▲決して狙ってはいない。たまたま一時停止したらこうなった。撮るしかないだろう。



hyakushun_#15_28by15 最初の一口目は蜜のような甘みもキューンと伸びて来て「えっ!? もしや大傑作!?」という青い鳥の大群に襲われそうになるけど、すぐに慣れて、そして始まる「ハードボイルド酒として再出発」という。それでも「百春らしさ」はちゃんとある。

 そこそこ苦いけどジューシイなんだよな。moukan1973♀は今日のこの状態をオレとは違う時空で飲んで、♡☺♡「なんかすごく甘みを感じた。旨いな」と帰宅後に言ったけど、オレはあまり「甘み」にはコネクトしないんだよな。もちろん、甘みもあるけど、むしろそれが苦みにフォールドされる──甘みを抑圧して息絶え絶えにせしめる苦みの方に味覚がフォーカスしてしまうんだな。映画で言えば印象に残るシーンが人それぞれなのと似てる──のか?


hyakushun_#15_28by16 少し草が禿げちゃったけど、ポヨみのある液性に唐草模様ばりの深緑の香りが纏う様はまさに「草」です。うん、ちゃんと百春してるよ。ただ、それでも結構ワイルド&ハードボイルドに苦辛い。もちろんキャンディーのような甘み──かき氷シロップ的な、ある意味で抽象化されたフルーティネス──にも出会うけど、ストロングなミネラル感がすべて掻っさらっていく流れ。それはまるで劇画調のサイダーのようだ。

 跳ね返りは強めで、嚥下の壁に投げたボールは倍のスピードで返ってくるけど、それでもやっぱこの「百春体験」は掛け替えのないものなんだよなあ。その銘柄だけでしか体験できない「おっ!?」という感慨や発見、それに加えてジュースとしての魅力もそこそこあるとなれば、やはりオレは☆4.5を付けるしかなくなる。

 とはいえ、今季の五百万石は「ちょっと歪な百春」ではあるけどな (笑) 。スゲえ苦いけど、それでもジューシイ。蔵元がこれを自信作とすることからも、他のM@FG (牛乳@お花畑) シリーズがいかに彼らにとっても本来的でない酒質であるかが分かるというものだ。


moukan1972♂






日本酒 百春

Comment

Name - moukan1972♂  

Title - To まったり日本酒道さん



毎度です。


結構ハードボイルドな表情してますが、草もボウボウに生えてたので楽しめてます。勝手に「タカオマ」もこういう表情 (無口な百春) なのかなあと推察してるので、この流れを重視して、今日開けることにしました。


──実は、百春の美濃錦を一口飲んだのですが、これはややドンを超えた完全なるドッカンファイヤーでしたよ(笑)。

なんかウケ狙ってるんですかね。確かに「草ボウホウの百春」は万人向けではないですけど、そこまで媚びる必要もないと思うんですよ。個性を捨ててまでドッカンさせる意味が僕にはわかりません。もちろん、仕込み5号も好きな人は普通にいるでしょうね。特に「百春」を初めて飲む人なら尚更。


──それから、やっとFBにやばい日本酒をアップしました。家飲みするのは難しいですが、参考まで。僕の中で☆7です。

なかなかの面構え (笑) 。やっぱ26BYは米の出来がいいんでしょうね。しかしこの店、酒より魚やイカの写真のインパクトが凄まじい (笑) 。機会があれば是非。

2017.06.05 Mon 13:53
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Name - まったり日本酒道  

Title - 美濃錦

毎度です。

五百万石、美味しく飲めたようで何よりです!実は、百春の美濃錦を一口飲んだのですが、これはややドンを超えた完全なるドッカンファイヤーでしたよ(笑)。おりがらみですが、形の残った米が酒に入ってました。でも、これはこれでアリです。普通に旨かったです。これが好きという人もたくさんいると思います。

それから、やっとFBにやばい日本酒をアップしました。家飲みするのは難しいですが、参考まで。僕の中で☆7です。あの酒屋のプロデュース酒は機会があれば、一度体験してみるといいと思いますよ。出来がいいと次元が違う酒になってます(笑)。
2017.06.05 Mon 00:48
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