もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

「太陽目線法」を伝授します。
〜 日本酒の家呑みレポート&本日の1曲、時々メガネ警察〜

【旅行記】諏訪のサンジュリアン邸を訪ねて <01>:5月19日 (金)「出発」 



あらすじ〜日本酒ブログの筆者であるオレ (moukan1972♂) と妻 (moukan1973♀) の二人で、当ブログの名物読者であり、筋金入りのワインコレクターでもあるサンジュリアンさんの御宅を旅行がてら訪問した際の、心のアレコレと現実のモロモロを、特に旅行好きでもないオレがそこそこ本気を出して書き綴った旅行エッセイ。


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 ▲この日は朝から暑くなりそうな予感があった。 (photo:002)




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EP-01:5月19日 (金)「出発」

▪︎オレは決して吉田くんの悲劇を忘れたりはしない。





DSCN7300.jpg さて、久々の夫婦二人での旅行である。気を遣わせてもアレなのでこの際だから言っておくと、うちに子供はいないし、これまでに一度も作ろうとしたこともない。

 電車は数分前に動き出した。ここで理由は述べないが、あまり旅行が好きではないオレ (moukan1972♂) に対して、moukan1973♀ (妻) は人並みに──特に彼女は旅マニアでも地理好きでもないが、世の女性がテレビの旅番組や情報バラエティ番組を観ていて「いいなあ・・・わたしも行きたい (食べたい) !」という、まるで実現性への執着を見せないレベルの願望を連発するのと同じ程度にはライトでカジュアルな旅行好きである。だからもしもオレが旅好きで地理好きで外食好きで車の免許を持っていたなら、おそらく今頃はそこそこ名の知れた「旅ブログ」の筆者としてアナタと出会っていたことだろう。

 最後に二人で旅行をしたのは──今すぐには想ひ出せないが、アナタも含め、我々のような人種 (日本酒マニア) には便利な記憶装置があって──、たしかその時にホテルに持参した酒が「三千櫻 美郷錦 生原酒 26BY」だったから、つまりは2015年以来である。しかも26BYの秋にイケセイ (池袋西武) に試飲イベントに来ていた三千櫻の山田杜氏の奥さんに美郷錦が美味かったという話をしたから、秋よりも前の季節である。

 今日は朝の6時過ぎに起きて家を7時50分に出た。電車は9時ちょうど新宿発の「あずさ9号」だが、ゴントラン・シェリエ 新宿サザンテラス店でパン、駅構内にあるルミネの成城石井でチーズを買うので、早めに家を出たのだ。空を見上げるまでもなく素晴らしい晴天で、晴れ男としての役目をしっかり果たせたことは誇りに思っていいだろう。行きがけの改札付近で海江田万里がビラを配っていた。実物を間近で見るのは初めてだが、邪魔だからどけよレベルに無駄にデカい男である。

 サンジュリアンさんに「山頂は日を遮るものがないので、日焼け止めと帽子は必須」と言われたのが2日前。この段階ではこれから我々に襲いかかることになる様々な試練についてあまりシリアスに考えることはなかったし、それはアナタも同じはずである。そう、この旅行は単に酒を飲んでワイワイやるだけのものではなかったのだ。

 旅行の準備 (留守中のブログ記事の予約配信の準備) などでいろいろ慌ただしく、帽子を買う時間がまるでなかったのだが、なんと新宿駅構内で、金曜だというのに朝から都合よく帽子のワゴン販売をやっているではないか。しかも相当数の帽子が山のようにある。いかにも登山向けの手頃な帽子があったので、販売員と思しきギャル崩れの若いネエちゃんに「男モノはあるか?」と訊くと「でもサイズは調整できますのでー」という、少しシュールな回答を得た。まさかイマドキの最新技術で作られた帽子はデカい方向へのRe-Sizeが可能なのか。しかし案の定、手に取るとどうにも小さい。すると「でも大きくはできません、ここで調整できるので、小さくはなります」とマジカルな補足説明。これを正真正銘のバカ女と言う。基本的な言語ロジックを共有できないから会話が成り立たない。

ガッチャンうんち 無事にパンとチーズを買ってホームに向かおうとした時、それはやって来た。オレのウン子が菊の門を叩き始めたのだ。さて困った。少しいつもとリズムの異なる起床と行動開始なので、突然の催し物となった。駅構内のトイレは4〜5人ほど並んでいるし、仕方ないから「あずさ」で開門することにした。

 小学生の頃、学校でウンコをするとスターになれた。しかし現実のスターの誰もが必ずしも幸せではないのと同様、小学校のウンコスターはたいてい悲劇のスターだった。だからみんな我慢した。そして、その中の哀れなスター候補生が教室で漏らすことになる。彼は隣のクラスの生徒だったが──自分のクラスメイトの名前すらほとんど覚えていないというのに──、その悲劇のスターの苗字は間違いなく「吉田」だった。

 大人になってよかったと思えることもあれば、その反対もある。むしろよかったと思えることの方が少ないくらいだ。でも、吉田くんの悲劇を想ひ出す時、これだけは声を大にして言える。


 大人になれば、もう誰も外でウンコをすることを恥ずかしがったり、また他人がトイレでウンコをしている様を見て笑ったりはしない。



DSCN7308.jpg それでも女とは違い、男子トイレにおけるROOM待ちの行列には少し猥雑な糞囲気が漂うことだけは否定できない。女であれば大目的を小目的に偽装することも可能だが、ROOM待ちの男の場合、女装やテロの準備以外は、まず大目的である。

 そんなことをなかなか純白になってくれないトイレット・ペーパーを確認しながら思った。普段はウォシュレットだから2〜3杯で済むオカワリも、これが日本酒のグイ呑みのオカワリだとしたら諏訪に着く前に病院送りになるんじゃないかと思えるほどトイレット・ペーパーをおかわりしてしまった──手に届くところにある手洗い用の水で紙を濡らしながらのメイク落としだったのにも関わらずだ。



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 ▲ここが何処なのかは分からないが、窓の向こうの絵が新宿を離れてすぐにこういう景色に切り替わった日本は、実はほとんどが山なのであった。 (photo:003)



 そして今、ひとまずの草稿を書き終えたのが9時43分。どうやら筆は走っているようだ。到着まで時間はあるが、POMERAは閉じてしまった。そしてこの先、オレが再び何かをここに書き記すことは、帰りの電車に乗り込んだ5月21日の13時過ぎまで、一度もなかった。


moukan1972♂



つづける?



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※更新スケジュールは未定ですが、記憶の永続性には限りがありますので、少しずつでも毎日UPする予定です。


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