もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

「太陽目線法」を伝授します。
〜 日本酒の家呑みレポート&本日の1曲、時々メガネ警察〜

◤十旭日 - 純米 改良雄町70 生原酒 25BY ── dಠಠb「Bestの温度帯はJO (じょうおん) 、23BYに比べると遥かにソリッドでシャープな3年熟成です」#5種類の酒を飲み比べる。 



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jujiasahi_omachi70_nama25by3.jpg 実は「黒澤 生酛 特別純米 無ろ過生原酒 28BY」と同じ日に開けてます。最近はなかなか☆4.5以上の酒を引けずに少しイライラしてましたが、こうなりゃ目先のアプローチを変えて、その酒単体と真剣に向き合う集中力を分散させて──ある意味これが普通の飲み方ではあるが──、気楽にいろいろ開けて「それぞれの差異」の中で個々の酒の意味を味わおうカナート。もちろん、1〜2年程度の記憶は割りとある方だけど、同日に呑むことで異質の情報が得られることもあるだろう──それぞれが相対化されることで単一アプローチならではのダイナミズムは失われるだろうが。つまり、あれだ、ブスも2人並ぶと案外セットで可愛く見えたりする、あの心理現象とパラレルかもしれない。


jujiasahi_omachi70_nama25by4.jpg十旭日」と書いて「じゅうじあさひ」と読みます。ま、「ヘトの泪」と書いて「やまとしずく」と読ませるのと似てますね──似てないし嘘ばっか (笑) 。でも「 十旭日=じゅうじあさひ」は本当の話です。この25BYは3年前の売れ残りではなく、そもそもが「3年熟成商品」なので、我々夫婦が超初心者時代に呑んだロットは23BYでした。

 まあ、とにかく濃ゆい酒──だったという記憶です。今でも我が家では濃い酒を飲むと、♡☺♡「うわぁ〜、十旭日系!」と、寝て起きたら味と香りのほとんどを忘れてしまうmoukan1973♀ですらそのインパクトを覚えているので、それだけ凄まじかったという話です。

 ただ、23BYを呑んだのは確か2015年の年明けくらいで、まだ経験値が低く、それで絶対的な体験になっていた可能性は否定できない。つまり、今なら「別に大したことねえじゃん」となるかもしれず、そこを確認したくて買って来た。都内での扱いは確かスゲえ少ないと思うけど、なぜかうちからチャリで10分ちょいの酒屋で扱いがある。




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 ▼数値だけ見ると攻め気が尋常じゃないです。
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 bottle size:720ml




SAKE GRADE:☆☆☆☆

【365】十旭日 -じゅうじあさひ- 純米 改良雄町70 生原酒 25BY <島根>

旭日酒造 有限会社:http://www.jujiasahi.co.jp


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jujiasahi_omachi70_nama25by5.jpg 立ち香──そこまでの〝濃ゆさ〟はないかな。今うちにある「米鶴 山廃純大 27BY」なんかに近い、ボンタン飴ライクなモッチリ感。そして草団子のような甘みと渋さもうっすら。雄町的な熟れたブドウ様の果実味は探せないなあ。23BYはもっとブランデーみたいなニュアンスがあったんだけど、今回はおはぎみたいな米っぽさがすごく出てる (笑) 。23BYを呑んだのは2年以上前の話だけど、この25BYは全然ソリッドでシャープな印象。どうせなら生熟特有の、ブチャけた、熟れたブドウみたいな甘茶色い香りに出会いたかったんだけど。

 ひとまず呑んでみます──。

 おお、なんか思ってたより全然スッキリ (笑) 。甘苦のコンビネーションがなかなかの密着感で、酸のコアも力強く、これはビター系の熟成酒だね。なんか様々な要素が削げててソリッド。悪くない。ALC.度数ほどの重さを感じないのは、すでにオレが酔ってるからか (笑) 。



 せっかくなので飲み比べてみます。
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 ▲実はちょこちょこ呑んでる「米鶴 27BY」。徐々に山廃らしい酸も出てきた。今はそこまで甘さも感じない。



 米鶴──うん、美しい水 (笑) 。なるへそのゴマ。こうして並べると全然クリスタルだね。これは面白い。歴然とカロリーオフ。単体で呑んだらファットに感じたけど、この流れで呑むとエキス感の豊かな軽やかジューシイな酒に感じるから不思議だ。キューンと甘みがプレスされていくプロセスをしっかり感じれる。とにかく軽くてキレイな酒。熟香も「十旭日」の前ではさほど前に出てこない。

jujiasahi_omachi70_nama25by7.jpg 十旭日──やっぱ跳ね返りや着地感がアクセンテッド。 違う銘柄の違うBYだけど、それでも十分に「速醸・非速醸の違い」はわかる。一つ予め言っておくと、少なくともここでは「オレがわかることだけが大事」だからね。あとは各人が好き勝手に自分の「酒宇宙」を構築しなさいよ──それに他人が魅せられるか否かはアナタの論理の美しさと文章の熱度次第。

米鶴」単体だとファットで人懐こく感じてた液性が一気にクリスタルになる。確かに熟味もあるし、相変わらず甘やかなボンタン飴だけど、芯の硬さがまるで違う。「十旭日」のクリスマスツリーは細くて硬い、焦げ茶色の古木で、オーナメントは意外とシンプルな、デザインとしてのレトロ感で結果的にオサレ (シャープ&ソリッド) 。一方「米鶴」は孫の用意した可愛いツリーに、おばあちゃんお手製のヌクモリーな (ぬくもり豊かな) オーナメントがブラ下がってる感じだが、全体にはシンプルで小作りなキュートさ。


jujiasahi_omachi70_nama25by8.jpg そうかと言って、この「十旭日」が重くて太いかというと、実はそうでもないというのが、問題の複雑さや面白さを見せてくれるんだよな。簡単言うと「米鶴」と比べて「味の情報量」が多く、悪く言えば「雑味」、良く言えば「豊かな舌触り」があるのが、この場合は速醸である「十旭日」ということ。

 なんというか、少し味の部屋を片づけた「残心 特別純米 袋吊り 無濾過生原酒 27BY」という感じかね。ALC.度数は高いけど、存外に疲れずに呑めてます。万人ウケはしないし、フルーティー至上主義の女子供は顔をしかめるだろうけど (笑) 、オレに限って言えば、シャラオマなんかより遙かにマシ。ひとまず初日のこの流れで呑んだ感じでは☆4ですね。

 23BYの方がもっとブチャっと甘かった記憶があるけど、25BYは削げた苦みで甘酸を手仕舞う流れ。濃いっちゃ濃いけど、今となっては「赤ちよ 28BY」や「而今 乳未来 28BY」の方が遙かに吐き気を催す濃さとは言える。それでも決して軽くはないけど、無駄の削げたソリッドな味わいなので、意外とクイクイと呑めます。

 こういう3年モノの生酒もあるんだなあという感じ。まだ開けたてで味も閉じこもってるかもしれないけど、ソリッドなジョジョ立ちポーズという感じで、見晴らしはいいし、キッチリした整理整頓感がある。悪くない。

 今日はテーマ性のある酒タイムだったので、☆の数以上に充実してたな。こういう家呑みアプローチもあるんだな。記事の体裁ばかりに囚われていないで、もっと初心の自由さを思い出す時期に来てるのかもしれない──同時に開けると後が大変ではあるが・・・。



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 ちなみに2日目は諸々が更に入り乱れてます。オレが楽しいことが読者にとっての楽しさでもあるので、記事の体裁やクオリティばかりを気にするのは、タマにはやめてみよう





── 2日目。


 今宵は3種の「味クラーヴェ Club Lonely Remix」で参ります。
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 ▲彼女もまたオレの言う「自己啓発世代」の代表格。10代の頃のオドオドした感じの方がよっぽど女優として鬱積したエロさがあったけどな。再ブレイクしてから一気に興味を失ったわ。素敵なフレーズはいろいろ知ってるが、どれもこれもどこかで聞いたコンビネーションばかり。「言葉」に「自分」を寄せる努力は無駄ですよ──ていうか幻想の森に迷い込みますよ。



 3種を味クラーヴェ──。

 昨日たまたま香りが「米鶴 27BY」みたいだったから飲み比べたんだけど、これが存外に有意義な知見をオレに与えてくれたもんだから、チラっと記事の中に出てきた「残心」も仲間に入れて飲んでみた。量は飲めないので、軽くパパっと。



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 ▲ちなみに「残心」は常温放置していたものを前日冷蔵庫に移しました。



 厳密に言えば「味クラーヴェ」ではなく「舌触りクラーヴェ」だが──ここでは「ジュースとしての美味しさ比べ」に興味はない。

 写真の左から順番に一口ずつババっと含みます──迷宮を彷徨う前に次を呑む。「十旭日」はしっかり酸っぱ辛い。「米鶴」は今日もスゲえ軽く感じる。「残心」が一番重い (笑) 。重いつうか、前も書いたけど、さんざ「しゃぶしゃぶ」した後の鍋汁みたいなエグさ。高めのアミノ酸度 (1.9!) がズリズリと舌に残る。

 逆の順番で (右から) 呑む。「残心」は焦げたような渋み──というか雑味。あれだけ人懐こい熟味に感じていた「米鶴」は美しい水。「十旭日」はソリッドだね。ストラクチャーの力強さは一番。23BYはもっと普通にドライフルーツだったんだけど、25BYは液性が硬いかな。



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 ▲「鷄のネックとホワイトセロリの豆腐サラダ」──ドレッシング (和えるためのタレ) が全てだが、レシピが複雑過ぎるので、動画にしないと再現は不可能でしょう。



 軽い順に飲む。「米鶴」はもはやクリスタル (笑) 。これ単体で飲むとちゃんと熟味もあるんだけど、とにかく軽いね。「十旭日」は硬くて細い幹にダークカラーのオーナメント。ホロ苦いというか、干物マッチョな苦みと酸っぱみ。なんか干物を食ってるみたいな感じ。「残心」はスゲえゴワつく。やっぱこれはいくらなんでもアミノ酸度が高過ぎ。そういや「うのかわ酒店」から携帯のショートメールでダイレクト・オファーが来てたな。なんかオレがモウカンだと知ってるような売り文句だったよ──見てますか〜 (笑) ?

jujiasahi_omachi70_nama25by13.jpg 昨日は☆4を付けたけど「十旭日」はなんか硬いね。☆3.5の酒を企画力 (飲み方アプローチ) で☆4並のエンタテイメントに昇華してる感じ。23BYのような、もっと熟れ熟れの甘茶けたドライフルーツ感を求めてたんだけど、久々に週末はカレーを作るかもしれないので、カレーには濃いめのお燗純米でしょ──ということで、そこで割り水してお燗にしてみるか。

 この暑苦しいトリオの中では「米鶴」が圧倒的に美酒なんだから面白い。今度はフレッシュ酒との比較で飲んでみるかな。

 そして、この流れで「黒澤」を飲むと口の中が眩しい──酸、足りてるじゃねーか (笑) 。さて、このまま「米鶴 生酛 純米 中取り生 仕込み22号 28BY」も開けちゃうよ〜。



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 ▲残念ながらこのショートはあんま似合ってない。





── 4日目の昼間。


 すでに記事を読んでるので1973チャレンジではないが。
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 ▲ロクなもんが売ってない「成城石井」ではあるが、このジャムだけはよく買う。



 常温で──前日に冷蔵庫から出しておいた。

 ♡☺♡「うわっ!ムっ・・・。熟してるねえ」──彼女は今がはじめて──「あああ。美味しい (笑) 。ブランデーみたい。ただ、これは酔いそうだ。なんというか〝酔う味〟がする・・・。イヤな甘さはない。どっちかと言うとドライ。たしかにあんまドライフルーツは感じないな



 せっかくなので「米鶴 27BY」も飲ませてみた──英才教育。
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 ♡☺♡「あああ、ウフフ、クリアー (笑) 。たしかにクリアに感じる。いいですねえ。すごい軽く感じる。やっぱ山廃っていうのは、アンタの言うところのカロリーオフ感、あるねえ。アタシ、これを重いとか言ってたんだっけ? 飲む順番や組み合わせって大事だねえ。旨いっす

 この週末にタイミングがあれば、「十旭日」はALC.14〜15度くらいまで割り水してお燗にしてみます。最終評価はそこで





── 6日目にお燗。


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 すでにあっちゃこっちゃで呑んでますが、☆付けをしておこうと思いまして。近いうちに「巖 生酛 特別純米 ”改” 本生 28BY」の中で触れるけど、結論を言うと、Bestの温度帯はJO (じょうおん) です。しかも原酒のままで別にイケちゃいます。ロックで少し薄めた後にお燗にしたけど、ちょっと苦み&辛みが増して、思ったより米の旨みや甘みが広がらない感じ。これならJOの方が全然いいです。

 DE、☆付けだけど、これ単体で呑むと見えにくい部分もあるんだけど、いろいろなパターンで飲み比べると、やっぱこの酒はこの酒として決して何かに失敗してるとは思えないんだな。オレは23BYのような腐る寸前の巨峰みたいなブチャけた甘い熟味が全面に出てる方が好みだけど、それでもこのソリッドさは酒としての芯の強さを感じさせる。だから、JOに関してはどの酒と比べても存在が潜ることはないし、飲んでいてノイズになる要素は意外と少ない。まだ半分くらい残ってるけど、☆4でフィニッシュしておきます。決して万人ウケする酒じゃないけど、タマには面白いと思うぞ。


moukan1972♂






日本酒 十旭日

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