◤赤武 -AKABU- 純米吟醸 山田錦 28BY ── dಠಠb「それにしても退屈な酒を上手に造ったもんだ」#Fruity Sweet 



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akabu_yamada5028by3.jpg 新酒の「純米酒 NEWBORN 11月ロット」が存外に良かった赤武 (AKABU) の、初の県外産米使用「山田錦50」です。火入れでALC.15度なので加水タイプなのかな。つい最近「雄町50」も出たので、今後は様々な酒米にチャレンジしていくんでしょう。ちなみに6代目の古舘龍之介氏は1992年生まれの24歳で、まだ3造り目のぺーぺー杜氏です。

 造り手が「ドメーヌ」や「テロワール」という概念に憧れる気持ちは理解できるが、それはそれでやるとして、ブドウなどの果実とは異なり、穀物としての「米」最大のアドバンテージこそが「保存性の高さ」ゆえの「輸送上の劣化問題の低さ」だと思うので、遠く離れた地で栽培された米を使うことの、日本酒醸造におけるこの優位性を見逃す手はない。その意味で、人気若手蔵が次の一手として新しい酒米にチャレンジするというアプローチは素直に受け入れたいところではある──GA!──つづきは本篇で。




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 ▲童顔コンプレックスなのか、いつも「大人っぽく見える」と勘違いしたメガネを選び、結果的に「子供の大人コスプレ」になってしまう亀梨くん。


メガネ警察_亀梨1


 ▼ほんのりポエトリーで内向的な但し書きが少し気になる──「二十四歳で初めて使用する酒米...」ってオイ (笑) 。オレ換算だと「四十四歳で初めて使用するスマホ...」みたいなノリ?──いや、しばらくはガラケーだけど。
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 bottle size:720ml




SAKE GRADE:☆☆☆☆

【355】赤武 -AKABU- 純米吟醸 山田錦 28BY <岩手>

赤武酒造 株式会社:https://www.akabu1.com


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akabu_yamada5028by4.jpg 立ち香──ヤヤモン&ヤヤキー (ややアーモンド&ややミルキー) 。つまり、最近の我々にとってはクワナリ危険な香り。とはいえ、イチゴやメロンを感じつつも、酸のコアには微かにブドウもあるので、全体には「牛乳@お花畑」というよりは「フルーツ・パーラー」寄りかなとは思う。結構甘そうな先読みがあるけど、ひとまず飲んでみます。

 牛のパイオツ・ビーム (牛乳) を頭の中で蹴散らしながら──。

 ややお行儀の良さ (退屈な真面目さ) が鼻につくが、まずは問題なく呑めることに一安心。蜜というよりは、まるで砂糖水のような甘さだけど、サラサラしパウダリーな優しめの苦みがイイ案配でベタつきを抑えていて、まあ、第一印象は「バランス型の可憐な甘口酒」といった感じかね。そこまで果実味は感じない。甘くて華やかで可憐なお酒。ALC.15度だけあって、胃もたれするような濃醇さやクドさがないところは評価できる。一回火入れなのに「生酒っぽいジューシイさ」が残ってるあたりに技術の高さが現れているのだろうか。


akabu_yamada5028by5.jpg 徐々に白桃様の香りも伸びてきて、少しはんなりした「東洋美人」なルックも出てきた今は、まさに「東北美人」といったところ。なんか美酒が目的の美酒のような気がしなくもないが、まあまあいいんじゃないかな。☆4は揺るぎないが、☆4.5は点灯しない感じで、正直、無個性な面は否めない。

秀鳳」や「鳳凰美田」なんかとも微妙に雰囲気が被るし、とどのつまり「赤武」として何がやりたいのかが見えにくい。なんか意識高い系の若者特有の退屈さばかりが全面に出ちゃってるけど、酒そのものの出来はまあまあ。ま、moukan1973♀が♡☺♡「特筆すべきものはない」と言いそうなタイプの酒ではあるな (笑) 。

 語り部としては、あまり面白い言葉が出てくるような酒ではないが──電車で隣に座ったら少しドキドキするくらいの美人ではあるが、寝て起きたら忘れてるレベルの美しさというか──、別に面白さを追求した酒わけではなさそうなので、オレにとってはなんとも絡みずらい酒ではある──冗談の通じない真面目くんに延々と下らないジョークを飛ばしてる気分。

akabu_yamada5028by6.jpg ワイングラスで──。

 徐々にMKフィールド全開 (みるくふぃーるどぜんかい) になってくるけど──バナナセーキ的なミルク感も出てくるけど、ギリギリ飲めるレベルで留まってくれてます。ややWell-Madeな「Takachiyo 愛山」でもあり、ケレン味に欠ける「東洋美人 地帆紅」でもあり、「赤武」としてどこで勝負しようとしてるの?という疑問は常に残る。徐々に炭酸の抜けたクリーム・メロンソーダ的なルックが全面に。まあ、このへんの酒はもはやどーでもいいかな


 そう考えると、やっぱ「純米酒 NEWBORN 11月ロット」は若々しく魅力的な酒だったと思う。この山田錦はKY気にし杉の自己啓発世代ならではの生真面目で退屈な美酒の域を出ない。間違いを起こさないように細心の注意を払うことだけに神経を尖らせて肝心な事を忘れてしまっているようだ──すべてを犠牲にしてでも「赤武」であることを忘れてしまってはダメだろう。正解のない世界で正解を求めるとこういうことになる。最も恐れるべきことは「間違いを起こすことを恐れるということ」そのものの中にあることを彼はまだ知らない。ま、そこも含めてまだまだ若いですな。人に褒められるのが嬉しい年頃だとは思うが、そういう凡人気質を抱えたままでいいのかい?

 お行儀の良いWell-Madeさだけが却って虚しく響く、美酒たろうとして美酒であるだけの美酒。こういう方向での努力を何かの達成だと思ってはいけない。まるで見所のない☆4です。彼はやれば「もっとできる子」だと思います。はじめての「山田錦」で慎重になる気持ちはわからなくはないが、「赤武」として何がしたいのか全く伝わって来ません──ゆえに全く心を打たれない。こういうのを芸術 (創作) の世界では「作品」ではなく「習作」と言います。つまり、課題ありきの練習作品。

「チャレンジ酒」という概念はこういう酒を造る時にこそ「言い訳」としての重要な役割を発揮するので、まずは「チャレンジ」でやればよかったのに、あえて「新商品」として言い訳せずにドロップした彼の勇気こそを褒めるべきなのか。それにしても退屈な酒を上手に造ったもんだ。褒めて欲しいなら余所のブログに行きなさい。オレはこういう酒には特に厳しいから──「新政」しかり。






 1973チャレンジ
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 ▲オレの下書きや感想に触れずにmoukan1973♀が独自に利き酒する話題の人気コーナー。



akabu_logo1.jpg ♡☺♡「香り・・・甘ーい。メロン。甘さの先読みキター! 美味しそうな匂いがするな」(いただきます)「うーん。久々にカワイイ酒を飲んだ気がする。カワイイなあ。あああ、なるほどねえ。いや、リピはないよ。今のアタシからすると結構甘く感じる。クイクイ系ではない。だがしかし! ああ、んんん、意外に最後がスッキリしてる。旨いかも。好みではなくても、これはこれで旨いっていう酒あるじゃん。これで刺身はないな。1972はどう思ったのだろう・・・。あ、ヤバイ。ちょっとミルクっぽくなってきた。温度が上がるとアタシ的にはヤバイ。あと、別に特筆すべきものはない

 同系統のフルーツ・パーラー酒である「東洋美人 地帆紅 槽垂れ生 28BY」と何が違うか。決定的に違うのは「酸の出方」です。「赤武」はフルーツの輪郭がボヤけてます──つまり、酸、足りてない。2日目の酸化現象がそこにどう影響するか、一応そこを見定めて行きましょうか。今日のところは☆4です。





── 2日目の夕暮れ時。


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 ▲ノーコメントで。



akabu_yamada5028by9.jpg 立ち香──ますますフルーツパーラー。許せる範囲だけど、やや「牛乳@お花畑」なルックも。それでも「フルーツ感」があるからギリ「花畑回避」に成功してるんだろうけど、まさに紙一重。

 酸化キボンヌ──。

 火入れだけあって変化は少ないけど、多少は止めがアクセンテッドになった。まあジューシイっちゃジューシイだけどな。ちゃんと渋みと苦みをアクセントにしてるあたりに一定以上のWell-Madeさを感じるんだけど、やっぱ退屈。あと、ちょっと粉っぽいな。チョークまではいかないけど、似たようなニュアンスの粉っぽさ。口どけは悪くないし軽やかで嚥下はスムースだけど、それだけっちゃそれだけの酒。


akabu_yamada5028by10.jpg ── 2日目の夜 (数時間後にワイングラスで) 。

 だいぶ渋く酸っぱくなったけど、こうなるとますます退屈だなあ。やっぱ酸が足りてないんだな。甘口派が初日に飲みきるのがベターでしょう。少し水っぽい気もするけど、ALC.15度だし火入れだし残りも少ないし酸足りてないし、所詮はこんなもんでしょう。6日間も味が崩れない2年モノの「ろくまる雄山錦 26BY」が異常なんだよ。サクっとした口どけを完璧な流れにするには、少しだけ粉っぽい。苦みの出方はバランスいいけどね。

 全体も細部も基本的にはイイ酒だとは思うけど、全く魅せられない。これだったら「鳳凰美田 赤判」の方がツルツルしてる分、まだマシかな──更に高いけど。カワイイ酒という意味では「鍋島 New Moon 28BY」なんかも思い出したけど、まだ「鍋島」の方が酸は出てた気がする。

 このへんがアリなら、今季はどうかしらんけど、「秀鳳」あたり、チャレンジしてもいいと思うけどな。ミルキー大王なら「山田錦47」、口どけ女王なら「出羽燦々33」、軽やかバランス大臣なら「愛山45」──今季の出来は知らんけど、27BYならそんな感じ。

 ☆4の守備範囲は広いので、同じグレードでも差は大きい。moukan1973♀とも話したけど、4月の☆4なら、今のところは「七田 純米吟醸 無濾過生 28BY」が我々の中ではTOPということで意見が一致した。


moukan1972♂






日本酒 赤武 メガネと酒

Comment

Name - moukan1972♂  

Title - To temakinoriさん



毎度です。


──僕としては上手に造ってあって美味しかったですよ。ハマるジャンルではないですけど、普段あまり日本酒は飲まないような人にお薦めできる銘柄です

確かに不味くはないですね。ちゃんとした酒だと思います。でも、女優やタレントもそうですが、「ただキレイなだけ」じゃ一流にはなれないのと同じで、多少の歪さ、ほつれ、くずれ──つまりは固有のチャームポイントは欲しいところです。これじゃ所詮、結婚式場のパンフレット仕様のモデルさんですよ (笑) 。


──こういう若い人のお酒を何年かおきに定点観測してどういう変化をしていくのかみていきたいなと思っています。

「山田錦」は1年目ですし、これからどんどん変わっていくと思いますので、こういう若手には今後の楽しみが担保されているところは魅力だと思います。「鍋島」なんかには、もう何も期待できませんから (笑) 。年末に「山田錦35〜40」とかの高い酒を出したら少し幻滅しますが、どうなんですかねえ。


──あとこの記事でようやく牛乳@お花畑のニュアンスが掴めた気がします!やっぱ同じもの飲んで感覚をすり合わせていくことがこのブログの楽しみかたの一つですね。

この山田錦は「完全なる牛乳@お花畑」ではないです。どちらかと言うと「フルーツパーラー系」です。ここ最近の酷いヤツに共通なのは、とにかく跳ね返り (最後) がギスギスと渋いんですよ。香りの質量がスカスカで、なんかブスの厚化粧みたいです。そういう意味ではAKABUは味わいの芯もあって、香りは奥から湧き出てくる中身のあるモノだとは思いますね。

そんなことより、むしろ僕はtemakinoriさんの守備範囲がここまで広がっていたことに驚嘆しましたよ (笑) 。今なら「秀鳳」とかイケるんじゃないですかね。香りますが、含むとそうでもないですし、どれも基本、口どけ最高ですからね。28BYは米問題などのノイズもあるのでどうかわかりませんが、ひとまず「出羽燦々33生」あたりは人気です。ふくはら酒店でも扱ってます。27BYに関しては個人的に「愛山45」が軽くてオススメですけど、確かこれは数が少ないですね。

あとは、なんとなくアル添の酒をあまり買ってないように思うんですけど、口どけや軽さを求めるなら、アル添のイイ酒を引くとハっとしますよ。こだまオリジナルの「辰泉 山廃本醸造 生原酒」あたり、もしかすると新しい扉を開いてくれるかもしれません。今出てるのは27BYですが、僕が飲んだのは25BY (2年熟成) なので、26BYがあるはずなんですよね。もしかしたら店主が独自に寝かせてるのかもしれないですが、26BYは米の出来が良いビンテージなので、狙うならこっちですね。25BYは最高でした。

◤辰泉 - 山廃 本醸造「地酒屋こだま別誂」生原酒 25BY
http://moukan1972.blog.fc2.com/blog-entry-400.html


2017.04.26 Wed 10:36
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Name - temakinori  

Title - あかやま

おはようございます。

『美酒たろうとして美酒であるだけの美酒
』←この一文がストンと腹落ちしたので朝からコメントです。笑
僕としては上手に造ってあって美味しかったですよ。ハマるジャンルではないですけど、普段あまり日本酒は飲まないような人にお薦めできる銘柄です。

こういう若い人のお酒を何年かおきに定点観測してどういう変化をしていくのかみていきたいなと思っています。
これからどういう個性を出していくのか、その過程の造り手の指向するものや葛藤とか。

あとこの記事でようやく牛乳@お花畑のニュアンスが掴めた気がします!やっぱ同じもの飲んで感覚をすり合わせていくことがこのブログの楽しみかたの一つですね。

モウカンさんは『あかおま』を飲むことがないと思うので一応ですが、これと同じ方向性で雄町を扱うと『若気の至り系雄町』になります。
なんか雄町になるとちょっと鼻につくんですよね。
2017.04.26 Wed 08:10
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