◤東洋美人 - 限定大吟醸 地帆紅 (じぱんぐ) 槽垂れ生 28BY ── dಠಠb「<愛山40>の件は全て許す!!!」#Fruity, Sweet, Women 




toyobijin_jipang_nama28by3.jpg 山口の東洋美人です。2016年12月15日に行われた「日露首脳会談 (ワーキングディナー) 」にて「東洋美人 - 壱番纏」が出されたことでも話題になってました。

 ◎SANSPO.COM
 プーチン氏、日本酒に関心「銘柄は?」「獺祭」ではなく「東洋美人」


 ついでに言うと、モウカンの野郎が「純米大吟醸 特吟 播州愛山40 27BY」に☆2を付けたことでも界隈が少しだけザワつきました (笑) 。

 今回はまさにリベンジ買いです!──「愛山40」の件がなければ買わなかったと思う。


toyobijin_jipang_nama28by4.jpg 2013年の7月28日の大水害 (Wikipedia) で蔵が甚大な被害を受け──人気だった「番地シリーズ」の米を作っていた田圃も被害を受け、25BYからは商品数を絞り、「原点」という銘柄を、26BYからはその原点からの第一歩という意味を込めて「一歩 (IPPO) 」という銘柄を主軸に、米違いで (麹米は全て山田錦40で) リリースしてます。そのへんの苦労や葛藤や感動秘話は『日本酒ドラマチック 〜進化と熱狂の時代〜 山同敦子 著』という本の中で熱く書かれています。そして、この「地帆紅」のラベルにはその日を決して忘れないよう「2013.7.28」という数字が赤字で刻まれてます。

東洋美人_澄川杜氏 また、杜氏の澄川氏 (写真右=moukan1973♀と同い年) については、かの十四代の高木氏が「唯一の弟子」と認めているエピソードはあまりに有名──東京農大3年の時に研修生として高木酒造で学ぶ機会を得て、また、当時28歳の高木氏にとっても、研修生を受け入れたのは後にも先にも澄川氏ただ一人であり、その際、彼はマンツーマンで酒造りに関する専門的なことを丁寧に教えたらしい。

 そんな「十四代の秘奥義」を知る数少ない造り手として「東洋美人」が採算度外でリリースする大吟醸──それが今回の「地帆紅 山田錦40」というわけ。これ、1800mlが3,780円 (税込) とアホ安。あまり720mlは見かけないけど、正月頃に表参道ヒルズの「はせがわ酒店」で普通に売ってた。今回は新酒時期限定の「槽垂れ生ヴァージョン」をチョイス。これって「あらばしり〜中取り」部分なのだろうか。



 


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 ▲山田錦40の大吟醸に全くそぐわないジャンクな駄菓子たち (笑) 。「うまい棒のエビマヨ味を大吟醸で流し込む」──「吉田類の酒場放浪記」調。


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 bottle size:1800ml




SAKE GRADE:☆☆☆☆☆

【302】東洋美人 限定大吟醸 地帆紅 (じぱんぐ) 槽垂れ生 28BY <山口>

株式会社 澄川酒造場 (by 山口県酒造組合/山口県酒造協同組合):http://y-shuzo.com


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toyobijin_jipang_nama28by5.jpg 立ち香──ウホ、さすがに香るなオイ (笑) 。でもイイですよ〜。決してケバケバしくなく清楚にキュート。キレイに舗装された細そぉ〜〜い香りの道が遠くまで延びて行くイメージ。フルーツ指数はスゴいことなっていて、東洋ピーチに洋梨にメロンにマスカットにバナナと何でもございのテンコ盛りで、質感はクリスタルというよりは、やや乳白ライクなミルキーさ。最近呑んだ「亀甲花菱 純米大吟醸 26BY」なんかに比べると、やはり酸は足りてないけど、この淡さ、柔らかさがこの銘柄の特長なんでね、そこ関して文句を言う野暮はしませんよ──呑んだら言いそうだけど (笑) 。

 含みます──ガスあるかな〜。

toyobijin_jipang_nama28by6.jpg あ、久々に来たかも──呑んだ瞬間の「旨い!」の大波が。ガスはないけど、アル添のくせにスゲえジューシイ。なんか純米規格より味幅あるような気がするんだけど。MTフィールド全開 (蜜ふぃーるどぜんかい) です。でもまあ、やはりアル添ライクなヌメリはあるね。旨みのコアにまとわりつく、チョコレート・フォンデュ的なコーティング感というか。


 やや人懐こいというか、Ippo間違えれば「たかちよ」や「花陽浴」の組に振り分けられるレベルに甘い。オレ個人の見解では、実はアル添の方がコアの米の旨みがクッキリする気がいつもしてるんだけど、これもそう。香りの纏いスタイルが装飾的になるから、喩えるなら、コレクションなんかで「おいおいっ、シャツの下で乳首透けてるよ、お姉さん!」的なヌード感がある (笑) 。つまり、「大吟醸とは米というBodyに対するスケスケヌードな衣装」ですね。

toyobijin_jipang_nama28by8.jpg ワイングラスは過剰かつケレン味たっぷりにフローラル。「加齢臭」気にし過ぎの中年〜壮年が香水付けすぎて逆にKYみたいな (笑) 。まあ、「大吟醸飲んでまっせ〜」的な胸の高鳴りはある。しっかし欠点のない酒だな。実はオレ、平常、ブログの付けに関しては「減点法」じゃないんだ。言うなら「官能的加点法」というか。なので、欠点はないけど──っていう問題は残る。

 それでも問題なくいいですね。☆4.5から上を目指しましょうか。つうかさあ、愛山のクソ酒、一体あれなんだったの? 半分以下の値段の1800mlの方が綾瀬はるか彼方旨いんすけど。つうか、オレが今まで呑んできた「東洋美人」の中で一番旨い。そして今、急に思い出したけど、直近に呑んだアル添に比べると、これらはまさに、「商工会議所の瀬良さん」と「小公女セーラ」くらい違います。




 セーラモウカンさん、わたくしに、その大吟醸、譲っていただけますか? そうしないと、わたくし、ミンチン先生に叱られてしまうんです・・・



toyobijin_jipang_nama28by7.jpg わかったよ、旨いよ、愛山40でボロカス書いて悪かったな。謝るよ (笑) 。ぐんぐん「東洋ピーチ」が出てきた。最後は辛みもあるけど、ノイズにはなってない。

 それでもやっぱり、酸、足りてません。もう少し潔く余韻の甘みを回収して欲しい気もするけれど、ま、大吟醸だし、酒単体でビヨ〜ンと延びる余韻や甘みを楽しむ酒だとは思うので、これはこれなんだろうね。

 あれです。減点法による採点なら☆5以上を突き抜けて来る完成度ではあるが、現時点では、オレの官能をそこまで刺激する酒ではない。とはいえ、値段を考えれば、十分過ぎるほどの圧倒的なコストパフォーマンス。文句は全くない。買ってよかった呑んでよかった良いお酒。今日のところはひとまず☆4.5です。つうかこれ、なんでこんなに安いの?




── 2日目。



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toyobijin_jipang_nama28by10.jpg 立ち香──やや香りに〝くぐもり感〟が出てきて、昨日よりも明らかに「フルーツ牛乳」なテイスト。

 ♡☺♡「うわあ、華やか。久々の大吟醸感。割りと甘い。ガブガブとは飲めない

 なんか昨日より落ち着いちゃったなあ。まあ、旨いけど。「甘み (香り) 」と「旨み」の距離感が、ちょうど「ひなあられ」における「砂糖」と「米」のよう。米由来の旨みのコアに甘みと香りがドレッシーに纏ってる感じ。これ、オレの個人的な感じ方なのかなあ。大吟醸や本醸造の紹介はブログ内での扱いは少ない方だけど、25BY、26BYではそこそこ飲んでいて、たとえば「鍋島」とか「田酒 (善知鳥) 」なんかでも、逆にアル添スペックの方が「米の旨み」を探しやすいんだよ。「八海山」なんかもそうだし。


toyobijin_jipang_nama28by13.jpg ♡☺♡「キレイなお酒って言うよ、これ呑んだ人はみんな

 今日は嚥下の最終段階で〝ややピリっとした〟アルコールを感じるけど、あくまでも軽やかだし、別に純米規格の酒でもこれよりカァーっとなる酒はいくらでもあることを思えば、「アル添は苦手」という理由でこの酒を排除する理由にはならないとは思う。じゃあ、どこが純米規格の酒と違うかと言えば、やはり、纏い流儀のドレッシーな香りの発散ニュアンスと、少し乖離気味な「香り」と「米の旨み」との距離感。これこそ、まさに「ひなあられ」なんだけど、この一体感から少し離れる独特の浮遊感と軽さ、これがアル添なんだと思う──今オレが感じれる範囲では。

toyobijin_jipang_nama28by12.jpg 基本的には「香り酒」だけど、意外に食中は甘みと香りが程良く潜って、米の旨みのコアに焦点が当たる感じで、不思議な事に、邪魔にならないんだよ。

 ♡☺♡「問題なく旨い。無難酒。☆4!」──いくらなんでもそれは厳しすぎるよ、マイハニー。

 今日に関しては、なんかツルツルというより、バナナセーキ的な液性があるんだよな。もっと光沢感のあるツルピカの方が好みだけど、まあ、特に文句はない。冷たいと辛みも感じやすいけど、15℃を超えて来ると一気に柔らかくなる。香りは白桃なのに含むとバナナなので、それに関しては、やはり「酸、足りてません」ということなのだろうか (笑) 。

 このあと、我々はキャモケン (賀茂金秀) を開けることになるのだが、その記事はまた次回。



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── 3日目。



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 立ち香──熟れた果実の蜜ような濃醇な甘み。少し気になっていた〝くぐもり感〟がほどけて、2日目よりも明らかに香り風景の見晴らしいがいい。白桃から黄桃に変化する途中のような甘み──現実世界ではそんな変化は起こらないが (笑) 。今日に関してはバナナがない点は極めてオレ好み。アルコールの浮きについては、オレに関して言えば全く気にならない。ややミンティーなメントール感へと還元される程度の質量なので、むしろ大吟醸にありがちなゲバゲバしさや、香りのインフレーションを抑えるために必須の要素だとすら言える。今日のこのくらいの香りの発散レベルがオレには丁度いい。

 含みます──。

toyobijin_jipang_nama28by16.jpg 旨いなチクショウ。今日が一番「東洋ピーチ」を感じる。これ、程よく酸化した結果なんだろうか。ちょっと渋み&苦みのアタックも増したように感じるけど、これはこれで逆にシックな落ち着きがあっていいな。液性に滑らかなポヨみ (優しい弾力感) もあって、奥でしっかり米の実体を感じる。あくまで香りはコアの旨みに対するエレガントかつドレッシーな纏いレベル。そこまで過剰に醸造用アルコールに香り成分が溶け込んでる感じはしないな。

 とはイエイ、やや水っぽさも出てきたかな──これくらい薄い方が飲み疲れしなくて歓迎するけど。とにかく初日の1杯目は正直仰け反った (笑) 。「大吟醸ジャンル」でここまで濃醇ジューシイな酒って、オレの浅い経験上では、あまり記憶になかったもんで。

toyobijin_jipang_nama28by17.jpg 今、一部で話題の「モウカン的酸問題」についてはどうだろう (笑) 。元々そこまで「酸」で甘みの輪郭を象る銘柄でないことは承知の上であえて言わせてもらうなら、これは「線」や「点」ではなく「面の酸」だということ

「線の酸」が「道の酸」、「点の酸」が「光における焦点の酸」だとするなら、これは「ガラスの酸」だ。液面のクリスタルな滑らかさとしての「酸」だ。そう、まるで「琥珀」を磨くことで現れる、あの「鏡面の輝きのような酸」だ。一部の「山廃生」にあるのはビヨーンと前方に伸びる「線の酸」、一部の「篠峯」にあるのは「点の酸」、そう考えれば、ここにあるには「面の酸」ということになる。そう、これは液面の光沢感を演出するための「面の酸」だ。オレの「酸の旅」はまだまだ始まったばかりなので、今の段階では、何となぁ〜くのレベルでそう言っておこうか (笑) 。「足りてるか?」と訊かれれば少し悩んでしまうが、事実ここに、それとしてそれに相応しい質量で存在していることだけは確かであって、逆にこれ以上「酸」が前に出ると皆が知る「東洋美人」ではなくなってしまうのだろう。

toyobijin_jipang_nama28by14.jpg と、ここで語っているのはあくまでも味曲線におけるド頭の部分に関する「酸」であって、物語全体を俯瞰するならば、嚥下の最終段階で訪れる「果実的な渋み」について多くの飲み手が「わかりやすい酸」を感じるだろう。だがそれは、それほど大事な要素ではない。なぜなら、それは他のどの酒にでも現れる、極めて凡庸でありふれた「酸の顕在化」だと思うからだ

 もしもこの中にこの酒を飲める機会を得た人がいるのなら、是非、含んだ瞬間の「面の酸」に出会ってほしいと思う。そう、まるで自身の舌の表面を優しくコーティングするかのような「酸」だ。

 今まで呑んできた限られた「東洋美人」の中で一番いいな。いろいろな発見や驚きをオレに与えてくれたことに敬意を表して、ここは一つ、☆5を付けておこうか。このままの調子で突き進んでくれれば、28BYの「東洋美人」は期待できるかもしれない。この中に誰か28BYの「Ippo 槽垂れ生」を飲んだ人、いる? どうだろう、なかなかに一皮向けた感じがオレはするのだけれど。

「愛山40」の件は、すべて許す (笑)




── 4日目。



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 もう残りも200mlくらいしかないし、なにより4日目なんで、ここで味が崩れても☆5は変えないぞ (笑) 。ま、変な話、どこまで劣化するかの確認というかさ。外で呑む時の参考になるし、オレ自身の勘を養う意味もあるし。

 立ち香──おっ、今日もイイですよ〜。東洋フルーツパーラーなアロマ──黄桃、マンゴー、バナナと、少し〝乳 (にゅう) なカラー〟に深化してる。

 別れを惜しみます──。

toyobijin_jipang_nama28by19.jpg うん、今日も問題なく旨いね。なんとなくこの手の大吟醸って腰が弱くて最後は水っぽくなったりすることが多いような気がしてたんだけど、むしろ少しワイルドな苦みが増して、3日目よりも更にシック。グラスから放たれる香りはスゲえフレグランスだけど、含むとそうでもない。それに、相変わらず「アル添」を呑んでる感じがほとんどしない──バランス的に渋みが強くなってるので、それでますますアル添っぽくないのかも。

 その代わり、纏い流儀なドレッシーさは減ったかな。それでも、去年☆4.5を付けた「Ippo 酒未来」よりも好きだな。蜜っぽい甘みのBody感は純米規格のそれより全然ふくよかで柔らか。香り成分に溶けてるとか、そういう上っ面な要素じゃなくて、ちゃんとした質量感のある蜜っぽさ。

 今日は「面の酸」は後退しちゃってるので、美酒度は3日目の方が高いけど、それはこの酒の中の相対的な問題なので、日本酒全体の中では今日のコンディションでも十分過ぎるほどに美酒。温度が上がるとバナナセーキみたいになるので少しオレの好みからは外れるが、まあ、それでも「雨後の月 - 純米大吟醸 愛山」なんかよりは綾瀬はるかに旨い。


moukan1972♂





 空き瓶調査隊
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 結構バナナセーキな甘ぁ〜〜〜い香り。ミルキーっすねえ。酸は足りてないけど、甘みのコアは意外に芯のあるタイトネスを獲得してる。この段階でも美酒は美酒なので、ディテールにおいてもキチンと「美酒の設計」が達成されてるんでしょう。



日本酒 東洋美人

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