もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

「太陽目線法」を伝授します。
〜 日本酒の家呑みレポート&本日の1曲、時々メガネ警察〜

◤不動 - 新酒しぼりたて 純米大吟醸 直汲み生原酒 28BY ── dಠಠb「確実にオレよりも好きだと感じる人が大勢いると推察される酒です」#Fresh, Fruity, Sweet 



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 オレの育った千葉県の不動 (ふどう) です。初めて呑みます。「千葉育ち」とはいえ──生まれは一応「東京」──、東京湾側の埋め立て地エリアなので、実は青春期も大人時代も「千葉で遊んだ記憶」はほとんどない。特に京葉線が「東京」まで開通してからは、レコード集めもしていたし、1992年〜1994年頃に限っては、週の半分以上は「渋谷 宇田川町」にいました (笑) 。

fudo_jundai_shiboritate28by2.jpg 先日、コメント欄にて『酔いどれオタクの日本酒感想記』のまるめち氏から「千葉出身ということなら<鳴海>と<木戸泉>はどうか」とオススメをもらったんだけど、勝手に「不動」もそこにあったと勘違いして買ってきたという経緯がある (笑) 。なので、これで旨かったら超ラッキーという条件が呑む前から備わってます。

 どのみち「不動」もいつかは呑もうと思っていたので、別に「早い」か「遅い」かの違いでしかないわけだけど、日本酒の場合、たとえ同じ銘柄の同じ酒でもBYが変わればまるで以前とは異なる酒質 (キャラクター) になることもしばしばなので、日本酒三年生のオレからのアドバイスとして、これだけは声を大にして言える──「旨いと評判の酒」は今すぐ呑んでおけ!

 青字の純吟 (秋田県産 美山錦55) も同時に売ってたんだけど、そっちは使用酵母が「協会1801号+1401号」のブレンドらしく、酒屋の店主が「純大は1801号だけを使用してるから香りと味の広がりが桁違い」みたいなことを言っていたので、今回はひとまず、より銘柄癖が掴みやすい派手めの赤字の純大 (秋田県産 美山錦50) をチョイスしてみた。搾りたての直汲み生原酒28BYです。参考までに数値は「日本酒度:−3、酸度:1.9」の模様。ちなみにまるめち氏も2012年にこれの「吊るし搾りVer」を飲んでるようだけど、あまりに古い記事で本人が恥ずかしがるとアレなので、ここでは特にリンクは貼りません (笑) 。その当時は「酒こまち」だったみたいね。

 それではいただきます。期待です。





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 ▲かつて (20数年前) moukan1973♀も好きだったというライムスターのMUMMY-Dこと「坂間大介」氏。現在、ドラマ『カルテット』に「半田温志 (はんだあつし) 」役として出演中! 与太者の役ですが、これでもジャパニーズHIP HOP界のカリスマMCです (笑)





◤本日の1曲♪ <場外市場>

 ▶︎Rhymester - It's A New Day (2013)
 

 PVにシロウさん (宇多丸=写真下) が全く登場しないんだけど・・・。これは酷い扱いだ (笑) 。



 TOKYO MX『水曜バラいろダンディ』出演中!








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 bottle size:720ml




SAKE GRADE:☆☆☆☆½

【284】不動 -ふどう- 新酒しぼりたて 純米大吟醸 直汲み生原酒 28BY <千葉>

鍋店 株式会社:http://www.nabedana.co.jp


Moukan's tag:




fudo_jundai_shiboritate28by4.jpg 立ち香──イイっすね。酸の輪郭がしっかり出てます。「酸」に関しては、やや控えめな「風の森」と言ったニュアンス。白ブドウ、バニラ、奥で米由来の穀物っぽさも──カツンとした香ばしいミネラル感ね。こういう感じはベテラン杜氏が醸す「山廃生」なんかでもよくあるタッチ。

 しばしば「1801号らしい」と言われることもある、噂の「ベリー感」はどうだろう。まあ、甘みの先読みはしっかりあるとは思うが、やや熟れたタッチの──どちらかと言うと、ドライフルーツ一歩手前のようなベリー感ね。「酸」と結びつけば「白ブドウ&バニラ」、「甘」と結びつけば「赤いニュアンスのあるドライフルーツ一歩手前のベリー」と言ったところか。ここから不味い酒が出てくることはあまり想像できない感じよ。

 含みます──。


fudo_jundai_shiboritate28by5.jpg 出来栄えはイイです。シュワリとした、細やかでクリーミイなガスが少々。うん、少し酸の弱い、甘めで味の赤茶けた「風の森」といった感じ。イマドキのジューシイ感MAXな味わいなので、まあみんな好きな感じではある。無理なく素直にちゃんと旨いあたりは好感度高い──呑んでる最中に脳内でノイズリダクションする手間のない酒は、それだけでとても心象がいい。

 凝縮感なんかはそれほどでもない代わりに、旨みがほどけたあとには、意外に余韻長めの甘みがビヨ〜んと伸びてくる。ガスの靄 (もや) が晴れた後には、少しジリジリとしたミネラル感もある。そこから柔らかな甘み──ややドライフルーツ系の渋酸に象られた甘やかさがフワっと広がって、ちょっと和なニュアンスのカラーを従えて、小さな渋みの咆哮を上げながらフィニッシュ。

 いいですね、問題なく。

fudo_jundai_shiboritate28by6.jpg これは結構好きな人いるんじゃないかなあ。オレはもう少し酸っぱい方が好きだけど──毎回そんなことばっか言ってる──、欠点の少ないイマドキ酒ですね。ひとまず☆4.5をつけておきましょうか。黙って「而今」と中身をすり替えたら、その方が嬉しい気持ちになる人は多かったりして──特に「雄町」のラベルを貼ってドッキリ企画を仕掛けたい (笑) 。今の「スッキリ而今」相手ならブラインドで圧勝すると思います。

 いいですよ。徐々に甘みに慣れてくると、それなりに渋み&苦みも感じやすくなるけど、いちいち情報量の多いうるさい酒じゃないんで、ゴクゴク&ガブガブ呑めます。ちょっとキャンディーのような光沢感のある甘みもギリギリでしつこくないし、まあ、単純に「イイ酒」だと思います。ただこれ、なんとなく熟すスピードは少し速いような気もするので、露骨なドライフルーツ感が苦手な人は早飲みした方がいいでしょう。熟すと少し輪郭がブチャけるタイプの酒だと思う──オレはそういうのも好きだけど (笑) 。

at_field_zenkai1.jpg 食中はホロ苦クリーミイなタッチも感じやすくなるし、甘さも相対的に前に出るので、どちらかと言えば、酒だけガブガブ呑むのに適したキャラクターだけど──つまり「食中向き」ではない──、正直、去年の今頃なら☆5を付けていたかもしれない。それくらい、この酒としては「ちゃんとした仕上がり」だと思います──あとは好みの問題かな、やや甘旨のサイズがファットなので。ガスを感じながらRSフィールド全開 (れいしゅふぃーるどぜんかい) で呑めば気にならないけど、温度が上がってくると少しクドいと感じる人も中にはいるでしょう。


fudo_jundai_shiboritate28by7.jpg あえてイチャモンを付けるとすると、時折、この甘さが少し邪魔に感じる瞬間がないわけじゃない──おじさん的には。たとえば「赤武 純米生」なんかよりはシャキっとした酒質ではあるんだけど、逆に甘みのほころびが目立つというかさ。「赤武」は最初から「そういう酒」だし、軟水仕込みで液体としての柔らかさもあるからホッコリした甘やかさとも言えるが、こっちはやや粘度のある甘み&香りがあるので、「もう少し甘さ控えめの方がこのブルーベリージャムはもっと美味しいだろうな」的な印象を受ける瞬間がないわけじゃない──この酒に関しては、そっち (甘重視) なのか、こっち (酸重視) なのか、まだ少し考えあぐねてるような揺らぎがあるというか。オレ個人は「こっち」に寄り添った、もうちょいタイトな酸があった方がいいとは思うけどね──また言ってる。

 でも、イイですよ。なんか劣化してない2日目の甘い「風の森」みたいで。すでにいろいろと満腹だけど、この段階ではカルアミルク的な甘苦の輪郭になる。意外にこのタッチは嫌いじゃないんだよな。たとえば先日呑んだ「風の森 露葉風 笊籬採り」なんかよりは遙かにいいです。なんというか、一昔前のケレン味のある「風の森」というか。この銘柄に「甘み」を求めてる人にとっては相当にストライクだと思うし、オレですら、全然美味しく呑めました。

 ここでmoukan1973♀が御帰宅──。




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 ▲「からだすこやか茶W」から漏れ出る40代的な健康への気遣いが、妙にリアルで笑える。



 ♡☺♡「作の新酒はまあまあか!? 温度が上がってくると結構甘いね。☆4だな」──ほう。
 dಠಠb「不動、なかなかいいよ。一杯飲む?

 ♡☺♡「ナニコレ、旨い! バナナジュース! ☆4.5!」──バナナかあ。そう来たか。ああ、この甘さの中にエキス感と酸を溶かし込めば「透明なバナナジュース」というニュアンスも出てくるか。なるほど。ガスが溶け始めて、ややギザギザなテクスチャーも出てきたので、そのへんの事情もあるだろうけど──ライトな甘口セメダインというか。

 この不動は、確実にオレよりも好きだと感じる人が大勢いると推察される酒です。一升瓶は途中で飽きそうだけど、4合瓶でたまに呑む分には全然アリ。この勢いに乗って青字の純吟も買っちゃおうか。


moukan1972♂moukan1973






日本酒 不動

Comment

Name - moukan1972♂  

Title - To WOOFさん

毎度です。

赤不動は問題なく楽しました。結構ボリューミーに甘いので、一升瓶で飲み切るのは少し疲れそうですが (笑) 。

青不動は売り切れてました──赤も一升瓶しか残ってなかった。たぶん僕もこっちの方が好みではありそうです。まあでも、たまにはこういう酒も楽しいですし、いちいち「旨さ」を探す手間がないので、内臓とは別に、頭は全く疲れません。そういう意味では、「飲み手」というより「書き手」に優しい酒です (笑) 。

大信州、ネットで見つけたのは酒屋が自ら蔵で汲んできた直汲みらしいので、そこそこはフレッシュだとは思います。


──と、保険をかけておきます(笑)

だから言ったでしょう、人に酒を薦めるのはそれなりに勇気がいることだと── (笑) 。


2017.01.27 Fri 16:11
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Name - WOOF  

Title - 

こんにちは。

不動、旨かったんですね。
これをmoukan1972さんがどう評価するか、気になって待っていました。

27BYで青も赤も飲みまして、僕は特に青が旨かったです。
赤よりも青の方が荒々しさがあり、「不動の味」として頭に残ってます。
28BYは未飲ですが、今後にも期待できそうですね!

大信州は、酒屋のPBみたいなものなので、他の通常品がどうかは分かりません。
さらにそのPBでも、1升瓶はブレンドでしたが、僕が買った4号瓶はブレンドではなく、「4号瓶が特に当たりでしたよ。」と酒屋に言われました。
と、保険をかけておきます(笑)
2017.01.27 Fri 12:08
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Name - moukan1972♂  

Title - To 酒バカさん

おはようございます。


酒屋の店主が言うには「赤」の方が派手らしいですね。

この感じだと、僕くらいの年代には「青」の方が飲み口のサイズ感がいいかもです (笑) 。でも仰る通り、「安定感」のある酒なんだということは飲んだ瞬間にわかりますね。冷たい状態でゴクゴクと1合くらい呑むには非常に爽快で楽しいお酒です。

記事に書くのをすっかり忘れてしまったんですが、酒屋の店主によると、27BYで「雄町」を造ったらしいんですが、出来栄えに納得できず、お蔵入りにしたようですね。そんなところも銘柄の安定感につながってるんだと思います。

僕は逆に「青」を買ってみようかなと思ってます (笑) 。

2017.01.27 Fri 08:31
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Name - 酒バカ  

Title - 不動

以前、家から3分のところにあった
酒屋に取り扱いがあり、青は毎年
飲んでました、赤は入ってこなかった
ので飲んだことないです。

moukanさんの赤の感想を読むと
赤と青、そこまでキャラの違いは
なさそうだなぁと思います。

不動、名は態を表すじゃないですが
毎年、安定した酒質で安心感のある
銘柄という印象を持ってます。

赤買ってみます!

2017.01.27 Fri 07:45
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Name - moukan1972♂  

Title - To kappa1970♂さん

毎度です。

「不動」は少なくとも数年前からは地酒ファンにとって周知の銘柄じゃないですかね。ただ、マニアやオタクという生き物は、話題の酒に飛び付くのは早いものの、単に情報鮮度に対するレスポンス上の反射神経を争う傾向もまた強いので、その銘柄の新興期 (駆け出しの新人時代) に飲んで「ま、こんなもんか」で済ませ (自分の中でケリを付け) 、以降の蔵元の努力や進化に疎いことは、皮肉にもよくある話です。

僕は「イマドキ地酒史」における「不動」の流れや位置付けは知りませんが、最初からこのクオリティなら、現段階でもっと入手の難しい銘柄になっていたかもしれないことは想像できます──つまり、数年前よりも今の方がいいことが容易に想像できます。

ま、それでも我々のような中年のオッサンが日常的にアゲアゲになるような酒ではありません。たまに呑むくらいがちょうどいいです。kappaさんなら、この状態から更に3ヶ月くらい引っ張ってもいいでしょうね。昨日の段階では、「熟味のブチャけ指数」は、せいぜい「65」程度です。kappaさん的には、まだまだ熟し足りないでしょうね (笑) 。


──2日目以降のグレード変動が気になりますね。

あいにく4合瓶なので、もう残ってませんが、2日目以降は甘さテロテロになりそうな気配ではあります。そこは「vs 酸化」との闘いでしょうね。僕としては「酸化」に勝って欲しいですが (笑) 。


──このくだり、あえて指示代名詞を使って解りにくくしていますよね?

さすがによくご存知で (笑) 。
下書きでは指示代名詞のみでした。さすがにそれだけでは意味が伝わらないと思い、僕なりの優しさと過保護から、泣く泣く ( ) の中身を付け足した次第です。

ちょっと「甘口かな〜」と思う時間帯もありますが、ちゃんと自分たちのやりたいことをやり切ってる酒というのは、個人的な嗜好を越えて楽しめるものです。

たまには思考停止気味に──つまりは受身の姿勢で酒を呑むのもいいものですよ。大して旨くもない酒のイイところを探す努力に比べれば、何も考えずに飲めるというエンタテインメントは、日常においては小さな──だがしかし人生全体の中では掛け替えのない大きな幸せだと思います。


2017.01.26 Thu 23:33
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Name - kappa1970♂  

Title - かくれんぼ

moukanさん

こんばんは。
不動、星4.5ですか。

知る人ぞ知る銘柄なのかもしれませんが、僕は完全にノーマーク・・・降矢酒店のHPではしょっちゅう見かけていた・・・だったので、記事を拝読して、〝超ラッキー〟をお裾分けして頂いた気分になりました。moukanさん、金脈見つけちゃいました?

2日目以降のグレード変動が気になりますね。

カクレスキーは、案外身近な所に潜んでいる。

原点に戻って、ホームとしているこじんまりとしている酒屋の全銘柄を飲み漁るのも悪くないなー、なんて今夜の記事を拝読して思いました。


──この酒に関しては、そっち (甘重視) なのか、こっち (酸重視) なのか、まだ少し考えあぐねてるような揺らぎがあるというか。オレ個人は「こっち」に寄り添った、もうちょいタイトな酸があった方がいいとは思うけどね──

このくだり、あえて指示代名詞を使って解りにくくしていますよね?

(甘重視)
(酸重視)

がなかったら、moukanさんが何を言おうとしていたのかが、文脈から読みとれないというミステリー。(笑)

今宵も楽しい記事、ご馳走様でした。
2017.01.26 Thu 22:30
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