◤作 - 新酒 純米大吟醸 原酒 11月ロット 28BY ── dಠಠb「☆の数は同じでも、鳳凰美田の赤判よりは遥かに好きです」#Fruity, Fresh 



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  (ザク) です。前回は「PROTOTYPE G」を呑んで☆4.5を付けました。「作」と言えば、2016年5月に開催された「G7伊勢志摩サミット2016」で、1日目の昼食会の乾杯酒として「作 智 (さとり) 純米大吟醸 滴取り (750mlで税込16,200円!) 」が提供されたことでも話題になりました。そして、嘘か誠か、ガンダムファンからも「ザク」ということで注目されてるという話だけど、むしろ「三連星」の方がガンダムを明白に意識してると思うんだけど (笑) ──そういや「三連星」はしばらく飲んでないな、今年は久々に買ってみるかな。


zaku_shinshu28by3.jpg ここは「全量火入れ蔵」なので、この、わかりやすく「新酒」という名の付いた商品についても、生酒ではありません。おそらくは「四季醸造」という蔵の業態を考慮して──7月1日以降に27BYの米で仕込んだ酒についても「28BY」と表記できるけど──、そこはちゃんと「2016年の秋に収穫した米で作ったお酒ですよ」というアナウンスがここには込められているのでしょう。「PROTOTYPE G」同様、原酒でALC.15度なので、今回もスイスイ呑めそうだ。

 ちなみにこの「新酒」だけど、どうやら2月まで、1ヶ月ごとの割り当て分のみ、それぞれの特約店に入荷するみたいね。うちが買ったのは1発目の11月ロットなのですぐに売り切れたけど、最近またちょろちょろ見かけるので、それで開けてみたよ。使用米もロットごとに違うみたいだから、毎回全く同じ酒にはならないだろうけどさ。

 初回分は「三重県産 イクヒカリ」の模様。実は「新政 No.6」なんかも、ロットによって都度々々ベターな酒米を使用してるみたいだし、別にこういうことは珍しくはない。

 それではいただきます。




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 bottle size:720ml




SAKE GRADE:☆☆☆☆

【283】作 -ザク- 新酒 純米大吟醸 原酒 11月ロット 28BY <三重>

清水清三郎商店 株式会社:http://seizaburo.jp


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zaku_shinshu28by4.jpg 立ち香──ややオレの苦手な (さして好きでもない) くぐもり系のバナナがあるかな?

 ああでも、すぐに牛乳ラッシュに押し切られる (笑) 。なんかスゲえミルキーだぞ。清楚にフローラルな香りもありつつ、ワンテンポ遅れてうっすらとメロン。酸の発散はほとんどなくて、まるで蜜のような甘さに少しだけ芯を与える程度の〝細くて糸のような酸〟と言えばいいか。「美酒風情」が静かに──とはいえ、結果的にズカズカと襲いかかってきます──わたしを見て!──そして一連の甘やかさが優しく広がると、「鳳凰美田」のようなマスカット香もスラ〜っと伸びてきます。

zaku_shinshu28by5.jpg 含みます──。

 ああ、これいいね。わざと分かりにくい言い方をすると、「この手の酒の中では一番好きなタイプ」ということになる。パステルな淡いトーンの中に、まるで「香り・甘み・旨みの三匹の妖精」が膝を抱えるように小さくうずくまってるかのような、なんとも恥じらい気味なジューシイさ──どうやらこれが「」という酒の属性のようだ。とりあえず☆4は余裕である印象。美酒だねえ、イヤミなくらい (笑) 。

 旨いっす。今、妖精たちに導かれて、☆5に向かって天国の階段を登り始めています。


 ああ、基本路線は似てるけど、「鳳凰美田 赤判」よりは遙かに好きだね、オレは。なんというか「鳳凰美田」は、まるで二科展に入選する芸能人の描いた少しゴテっとした油絵のようで、オレ自身はあまり「作品性」や「アート」を感じないんだな──「オレ自身はの話」よ、あくまでも。そして、これを呑むと、やっぱ「而今 特別純米」はつくづく〝ただの田舎の愛くるしい酒〟だと思うわ。

 つうかこれ、原酒でALC.15度なんだよな。実際スゲえ軽いし、スイスイ呑めて全く疲れないよ──それでいてちゃんと果実味も豊かでさ。あえてこの属性を漢字四文字で表現するなら、「淡麗甘口」ということになるのかな。それはそれは「美しい水彩画」です──まるで花畑の真ん中に置かれたフルーツの盛り合わせを描いた、可憐で小さなタブローのよう。


zaku_shinshu28by6.jpg グラスチェンジどうかな。なんかワイングラスだとバーチャルな果実感 (ジューシイさ) から離れそうだけどなー。一応やってみるか。

 うん、やっぱ空気に触れすぎて、液体としての透明度が下がるかな。そのぶん、味というか、テクスチャーにおける情報量は増えるけれど。やっぱ小さめのグラスでクイっとやった方がこの酒質には合ってるような気がする。リーデルだと、やや人懐こい、構ってちゃんな味の膨らみも出てくる。

 ま、☆4.5ですね。☆5に届くためには、もう少し「驚き」や「発見」は欲しいところ。事実、徐々に最初の一口目の感激は薄れてきて、「美人は3日で飽きる」理論よろしく、これも「可憐な美酒は3杯で飽きる」のようで、今は頭の中で様々なMoreを求めている自分がいる。

 酒によっては──たとえば☆7の「仙禽 赤とんぼ亀ノ尾90」や「篠峯 雄町50」なんかは、呑めば呑むほどに酒がその秘密や魅力をどんどん小出しに囁いてくれるんだよ。その意味でこの酒はいきなり☆4.5まで上げておいて、あとはまるで酒のアフターのように、段々とFade Outしていく尻下がり感はある。それでもオレは好きだけどな。

 つうか「獺祭」の瓶にゴースト・アタック仕掛けたいぜ (笑) 。これと中身をすり替えたら、そこらの素人が日本酒にハマる確率が相当に割り増しになるだろうよ。


zaku_shinshu28by7.jpg やっぱ、RSゾーン (れいしゅぞーん) を小さめのグラスでクイっとやるのがオレは好み。温度が上がると、結構ボテっと甘いよ──そして徐々に飽きてきた (笑) 。ごめん、やっぱ☆4ですね

 やはり、足りないのは「酸」です。ここに点のような軸 (コア) がないと、どうにも呑みつづけているうちに、甘みがほどけて、それぞれの五味がハラっと方々にリリース (雲散) されてしまう──まるで小さな波に襲われた砂浜のお城のように。もちろん、それが「」という酒なんだろうけど、オレはこれに納得はしない。ここに点のような酸があれば、この酒は確実にもっと良くなる。

 だって、この銘柄って、ワイングラスで飲むことなんかを、蔵元も推奨してたりするんだろ? それで酸がないとか、酒として少し頼りなくないか?

 でもまあ、たまにこういう酒を呑むと、タイミング次第ではハっとさせられることも、また確か。こういう酒がスーパーやコンビニで気軽に買えるようになる未来にこそ、イマドキ日本酒カルチャーにとっての「真のユートピア実現」があるのだとは、強く思う。

 友人宅のホームパーティーで、是非、乾杯の食前酒にどうぞ。ピチャっと弾ける果実味は確かにエレガントだし、多くの人を笑顔にすることだけは間違いない。


moukan1972♂






日本酒

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