◤山間 - 特別純米 仕込み5号 中採り直詰め 生原酒 27BY dಠಠb ──「この銘柄らしさもありつつ、ややBodyはスリム、いろいろ惜しいが普通以上には楽しめる」#Spicy 



※実は月曜火曜で飲み干してます。前説は現在地点から書いてます──通常は「飲む前」に書いてます。


 今年2本目の山間 (やんま) です。前回は「仕込み9号 五百万石55」でした。ちょっと軽く「五百万石」の記事を読み返したら、オレ、なかなか的を得たことを書いてますね。つうか、今回もそのまんまだったわ (笑) 。



 山間は、去年池袋の希望庵で、仕込み10何号かの特純を呑んでる。その時の印象は「複雑味のある草っぽい味わい」というものだけど、ちょうど同じ頃に他の店で呑んだ「鶴齢/越淡麗」を不良っぽく──主人公に対しての人気敵キャラみたく──仕上げたように感じた記憶も。風味より舌に乗っかる質感の方をなんとなく覚えてる。香り・味じゃなく、舌が肉体的に感じた独特の質量感というか。



主人公に対しての人気敵キャラみたく」とか、相変わらず複雑な比喩を用いてるところが少し照れますが、まあ、今回も全体にはそんな感じでした。今回の「たかね錦60」は「五百万石55」よりも随分と清冽でスリムなBodyラインではあったけれど。




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 ▲ヨン様の影響 (笑) ?




 実はこの酒、「搾りたて」ではなく、「蔵貯蔵」されたモノを杜氏が飲み頃を見計らって10月に出荷した酒なのよ。ここの杜氏は割りとそういうことするよね。味の線が細いとすぐに出荷しないで、蔵で寝かせて味を乗せてから秋以降に出す。それを「直汲み生」でやるんだから、よほど自分の酒を誤解して欲しくない──飲み頃でないモノを出して「これが山間」だと思われたくないというか。まあ、そういう気持ちには分かりますね。オレもいろいろと誤解されやすい性格してるので──さすがにこの年齢になると、「誤解」を「魔除け (バカ除け) フィルター」代わりに利用してるけどな (笑) 。だからそういう余計なこと書くから!

 尚、この銘柄に関するトリビア情報は「地酒サンマート」の販売ページに詳しく書かれてます。




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 bottle size:720ml




SAKE GRADE:☆☆☆☆

【263】山間 -やんま- 特別純米 仕込み5号 中採り直詰め 生原酒 27BY <新潟>

新潟第一酒造 株式会社:http://www.sake-hakuchou.com


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 立ち香──最近飲んだ中だと「長陽福娘 - 限定直汲み 山廃純米 山田錦60」なんかに近いニュアンス。フルーツ換算だと、リンゴを皮ごと煮詰めて茶色になったような濃醇さ。キャンディーのような粘度と光沢感のある甘みに、ほんのりスモーキーさを纏ったミルキーな旨みの先読みがある。前回に飲んだ「五百万石」よりはこなれてるかな。


yanma_no5_27by3.jpg 含みます──。

 ガスはわずかに残ってる──右の写真をクリックすると確認できると思う。この酒としての完璧さはないけれど、まあ、☆4は付けておこうか。杜氏判断で蔵熟させたということは、言ってしまえば、搾りたての味ノリがイマイチだった証拠で、そういう内部事情がなんとなくわかっちゃうところがこの酒の欠点と言えば欠点。つまり、さんざ寝かせてもまだまだスリムだし、甘みの伸びもあと一歩──喩えるなら、ラムネとシードルを足して2で割らずに少し水で割っちゃったような酒。


 それでも、山間らしい地酒としての秘境感や複雑味はある──この草っぽい独特なハーブアロマは魅力的ですらある。苦手な人も多いと思うけど、オレは意外に好き。

 先日、ある読者さんが日本酒に関する苦手な香りを「仏壇」というワードで表現したことに衝撃を受けたんだけど (笑) 、言うなら、これはある種の「仏壇フレイヴァー」かもしれない──オレが言うところの「おばちゃん家の桐箪笥」的というか、少し肩に力の入った和の香りがある。

 もうちょい甘酸のエネルギッシュな発散があると、明白にリンゴになるんだけど、もうジレったいの何のって、この銘柄であれば、あと二歩、味の暴れがほしい。ただこれ、ガスが抜けた2日目は化けるかもしれない。そこで甘みの質量が膨らんでくるといいんだけど。

 温度が上がってくると、軽さと同時にフルーティネスの発露もわかりやすく表に出てくる。うーん、でも、なーんかロックにして氷が溶けたみたいな軽さなんだよなあ。キャラの強い酒だからギリギリ水っぽさからは離れるけど、水っぽいと言えば水っぽい。少なくとも「旨み大爆発!」とか「甘みが弾ける!」とかはないと思うよ、舌先が異常に敏感な人以外は。


yanma_no5_27by4.jpg 焦げたような苦みが鼻から抜けるけど、これはオレ判定では「エアリーな苦み」なのでアリ。山間ってさあ、「山廃」とか「生酛」の生でこそ活きる酒だと思うけどなあ。いろいろ味の情報量が多いわりに、芯というかコアがイマイチ朧げなんだよ。「山廃」なんかで酸をピーンとさせて、旨みを上からバコーンとプレスさせればスゲえ酒になると思うんだけど。

 RS返し──。

 ま、いいんだけどね。さっきからブツクサ言ってるのは☆4.5以上を付けたくてウズウズしてるのにそれにイマイチ答えてくれないもどかしさがあるからであって、この酒の味そのものがイマイチだからでは決してない。もう少しなんだけどな。さっきから「イヤな時間帯」は不思議と全くないんだよ。酒としての不満はあまりないというか。ちゃんとジューシイだしね。ポチャっと甘茶く苦いみたいな (笑) 。酒単体では少し物足りない感んじもするんだけど、テーブル上の立ち振る舞い&佇まいはイイんだよ──食中でも香りや甘みが潜らない。

 実は「山間」が世間でどういう評価を得てるのか、どういう風に形容されてるのか、よく知らないんだけど、まあ、人間換算だと、少し独特のファッションセンスを持ち合わせた、田舎のキレ者という感じかね。音楽で言えばインディーズのパンクというか、オレの趣味とは少しかけ離れるけど、たとえばバラエティー色の強い歌番組に「ヤンマ」というバンドが出てたら、歌は聴かずにトークだけは面白可笑しく観てしまう感じかね (笑) 。

 まだ半分残ってるので、続きは明日。ま、3連休中の東洋美人十四代よりは全然いいよ。だってほら、自然とこれだけ何かを書きたいと思わせるもの。






 ここで〝まさかの和韻〟返し──。


 ダメ。甘っ樽い (あまったるい) 。





── 2日目。



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 立ち香──ああ、いいね。初日よりリンゴ。少しスパイシーなハーブアロマもありつつ、日本酒的な甘みもしっかり。

 含みます──。


 うん、まあまあかな。オマケで☆4あげちゃおうかな。最近ロクな酒がなかったし。でも、嫌いじゃないな。「瓦煎餅」とか「ニッキ飴」とか「かつぶし飴」みたいな、和のハーブアロマがあるんだな。生姜を黒糖と醤油で煮詰めたような、やや甘じょっぱいニュアンスもありつつ、ビターかつスモーキーな余韻に、ほのかな果実香がまとわりつく流れ。旨みのサイズはスリムでクリアだと思うぞ。だからこその飴っぽい光沢感というか。


yanma_no5_27by6.jpg やや「おばあちゃん家の桐箪笥」的な布っぽさ、草っぽい感じもありつつ、一連の「百春」や、「長陽福娘 - 限定直汲み 山廃純米 山田錦60」「長陽福娘 八反錦生」なんかにも似たようなニュアンスあるよね。「百春」ほど香りと甘みに振れてるわけじゃないけど、この草っぽさ、甘辛い感じは似てるっちゃ似てる。でもまあ、オレはこの3銘柄なら、まずは「長陽福娘の山田錦生ジャンル」、それとの対比で「百春」を薦めるかな。ま、そこは好みの問題もあるけど、逆に「山間」が好きでこの2銘柄を未飲の人がいたら、それはこれから先の人生に幾ばくかの楽しみが担保されたと思って喜んでいい。


yanma_no5_27by7.jpg 食中はイイ感じに甘みが伸びて来る。もうちょいゴリっとしたミネラル感があると、この味わいにはスゴイ合うと思うんだけど──関係ないけど、SMAPってホント歌ヘタな (笑) ──、少し上っ面なニュアンスが気にならなくもないものの、ま、この酒が山間のベストだとは思ってないので、28BYもどこかで他のを飲んでみたい気にはさせる。

 リーデル、いいね。飲み口が軽やかになるけど──そして、もはやガスはないものの、米サイダー感は増す。苦みは柔らかなタッチ。ド頭の甘やかさはフワっとした苦みを携えて、適度な渋みへと受け継がれていく。バランスはいいですよ。ま、言葉足らずな言い方をすれば「雰囲気のある酒」です (笑) 。


yanma_no5_27by8.jpg RS返し──。

 あんま冷たすぎない方がいいね。あ、最後にヲキャン (お燗) やっとかなきゃ。燗上がりするには、少し旨みのBodyが細いような気もするが──。

 うん、ダメだね (笑) 。甘苦酸っぱい

 ポテンシャルを完全に発揮できてないというもどかしさがあったものの、別に普通以上には楽しめたし、個人的には好きな酒。来年は2〜3本、行ってみようか。一升瓶の方が良さそうな感じはしてる。


moukan1972♂






日本酒 山間

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