◤黒松仙醸 - 純米大吟醸 原酒 Prototype 27BY ── dಠಠb「日本酒度:−17の挑発的甘口設計だが、本ロットは、やや判定不能なコンディション・・・」#Sweet 




本日までの転入生2016_11_14d 黒松仙醸のチャレンジ酒です。27BYで3造り目。信州産ひとごこち40%、一回火入れの原酒です。以前、日誌係氏がブログ内でチラっと言及していた通り、新宿の伊勢丹で普通に売ってました──実は数ヶ月前に行った時には売ってなくて、訊いても店のスタッフにイマイチ話が通じなかったんだけど、もっと商品について勉強しとけよ。

 27BYだけど、去年の12月詰で、出荷が今年の9月なので、搾ってから約1年近く寝てます。さて、そこはどうで出るか。日本酒度「−17」という超甘口設計なんだけど、スッキリ&クリアみたいね。ツルピカの超甘口酒と言うと、村祐の常盤ラベルくらいしかイメージできないけど、さて、味わいや如何に。

 そりゃそうと、ある人に「たまには休んでください」と言われたので、お言葉に甘えて今日は少し手抜きします。オレは酒の感想だけ書くぞ (笑) 〜。

 というわけDE、前説はお二人の記事を御参照ください──まさかの丸投げ!











 写真撮影以外だと、ここまで15分たらずで作業をUP。これからもタマにヤラせて頂きますので、その時は再びお世話になります (笑) 。




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 ▲おい、正坐の女神、邪魔だ、どけ (笑) !

 ▼「製造年月」と「出荷年月」の表記は法律で義務付けるべき。
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 bottle size:720ml
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SAKE GRADE:☆☆☆½

【237】黒松仙醸 -くろまつせんじょう- 純米大吟醸 原酒 Prototype 27BY <長野>

株式会社 仙醸:http://www.senjyo.co.jp


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 立ち香──最初の一瞬だけは「意外と爽やかで瑞々しい白ブドウ様の香り?」などと感じつつ──挙げ句「なにも知らなきゃ、この時点では酸っぱい酒だと思っちゃうほど」などとヌカしていたのは、大きな間違いでした。すぐに出てきました──ああ? かなり寝てるかも・・・──という香り。


 ▼流行語ノミネート30
kuromastusenjo_prototype27by4.jpg ちょっと古酒ライクな、いなたい感じが出ちゃってるね。純大的な香り酒としての属性は全くない。フルーツもない。華やか吟醸、トラッド吟醸としての香りもない。なんとなく甘くて、なんとなく寝てる感じ。色はほんのり黄色いけど、別にこれくらいの色はフレッシュ・コンディションの酒でもよくあるレベルなので、特別にCSフィールド全開 (こしゅふぃーるどぜんかい) の色彩でもない。

 含みます──。

 おやおや、フツーに熟してるな (笑) 。そして、ちゃんとエンタテイメントに甘い。飲み口は思ったよりもツルツルじゃない。昭和40年代生まれの人なら、一部わかるかもだけど、小学校の給食で、極まれに──学期最後の給食なんかで──牛乳に入れるコーヒーの粉みたいのあったの覚えてる? 即席でコーヒー牛乳になる粉末みたいなヤツ。今、咄嗟に、なんかあれを思い出したよ (笑) 。わりと食べ物みたいな舌触りというか、パウダリーでミルキーな甘苦さを感じる。ひとまず、このコンディションだと「フルーティー」というワードは全く出てこない。言うなら「お菓子」だね。「お茶請け」なんかに出てくる、素朴な甘菓子みたい。黒糖の角砂糖にミルクを数滴垂らした感じとも言える。

 実際には村祐の常盤とは全くの別物。むしろ「万齢 - 純米吟醸 希」なんかと相関性のある酒質。さすがに40%まで磨いてるから、旨みの味幅はペタンコ。ただ、アフターの情報量は意外に多め。「余韻」と呼ぶには、味のモーションは力強く激しいタッチで──とはいえ、「雑味」と呼ぶには、味としての美味しさが普通にある (笑) 。


kuromastusenjo_prototype27by5.jpg ま、個人的には「山廃なら尚良し」という感じかな。そうそう、あれだ。ここに鮮烈でクセのある酸を添加すると、ちょうど「花巴 - 南遷 PREMIUM ORGANIC」になるよ。つまり、この酒を、ある方向へと極端にデフォルメすると「南遷」になるみたいな。

 リーデルで──。

 味わいの起承転結 (時間軸における味曲線) において、もはやどの瞬間でも十二分に「甘い」な (笑) 。砂糖を入れすぎたコーヒーみたいな甘さで──そう、「村祐 - 茜ラベル 特別純米酒 一夏生熟成」に砂糖をドバドバ入れた感じだ。オレ個人の好みを言えば、もう少し酸度が高くてもいいけどな。

 グラスは小さい方が渋み経由で酸をしっかり感じれるから幾分ジューシイ。でもこれ、一回火入れなんだよな。なんか生酒みたいな飲み心地だ。酔いも進んで、徐々に酸を感じれるようになってきた。まあ、それにしても、いつでもどこでも甘さと出会う酒だ。


kuromastusenjo_prototype27by6.jpg レンジ燗──。

 少しアルコールがツンケンするかな。含むと、甘苦くザラザラした舌触り。もはやギャグみたいに甘いぞ (笑) 。ミルキーな旨みの広がりなんかは、一部の長野酒に特有の属性とも言えるけど、ここまで甘いお燗にそこまでの需要もないと思うし、素直にRSフィールド全開 (れいしゅふぃーるどぜんかい) を保ちつつ、少し口の中で酒を潰すように渋みや酸味を意識して味わった方が五味のバランスは整うと思う。

 日誌係氏やまるめち氏の記事はあえて読み返してないけど、今日オレが飲んだコンディションは、場合によっちゃ「判定不能」なニュアンスかもしれない。酒単体でグビグビ飲む分には普通に楽しめるけど、少し取り扱い注意 (飲むシチュエーションを選ぶ) という意味では、朗らかに☆4以上を歌うことはできないでしょう。☆3.5です。フレッシュな状態で飲んでみたかったかな。ただし、古酒風のギャグみたいに甘い酒に興味のある人は「新宿伊勢丹」か、大塚の「地酒屋こだま」にGO!です。

 オレとしては、この熟した感じで極甘ということであれば、「南遷」の方がネタ度は高いと思う──あくまでも「ネタ」としてのエンタテインメント性という意味な




── 2日目。



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 もう残りが100mlもないので、ローテーションの谷間的に、暗闇で常温放置中だった「竹泉 - 山廃純米生 26BY」 (10/28開栓) とブレンドして飲んでみます。全く酒質の異なる酒同士だけど、それぞれに足りない部分を補ってくれることを期待しています。

 酒に限らず──レコードも料理も──ブレンドというのは、同じ割合でやった場合、必ずより強い方の味や香りが勝つ

 わかりやすいサンプルは「クリームシチュー VS カレー」──これ、同じ割合の場合、間違いなく「カレー」になります。もちろん、「カレー VS ウ◯コ」であれば、100%「ウ◯コ」になります。なので、「カレー風味のクリームシチュー」にしたいのであれば、カレーのブレンド比率はグっと下げないといけない。

 わかりにくいサンプルは「喋り下手のアイディアマン VS 喋り上手の凡人」──これ、同じ割合の場合、間違いなく「ボロの出るプレゼン」になります。いつも面白い企画を思いつくのにプレゼンが下手なA君をサポートするために、アイディアは何もないのに喋りだけ立つB君をクライアント相手のプレゼンに同行させることにした。ところが、出番の数が同じだと、細かい説明や補足のできないB君のアラばかりが目立って、せっかくのアイディアが相手に伝わらないという事態に。B君はA君が困った時だけに「そこは僕が補足しましょう」くらいのバランスで登場すればいいのに、喋りが立つ分、同じ割合で喋るとB君ばかりが目立ってしまい、クライアントの質問もB君に集中。結果、ボロが出て、二人のコンビネーションは最悪なものに。

 つまり!

 全く違うモノ同士をブレンドする場合は、弱い方をメインにして、強い方を添え物にする──これがポイント!

 最後にもっとわかりにくいサンプルを。「ボーカルだけのアカペラver VS ボーカル無しのカラオケver」──これ、同時再生させた場合、互いのテンポがバラバラでも「あ〜ら不思議」、アカペラの方がオケに追随しているように聴こえます。時間のある人は以下の動画を同時再生してみて下さい。勝手に「音楽的」なってくれます。









 というわけDE、全てにおいてストロングな竹泉はスパイス的に少量ブレンドし、あくまでもメインは黒松仙醸に据えます。「竹泉を甘くする」よりも「黒松仙醸に酸を与える」方向でのブレンドの方がより良い結果になります──たぶん。




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 あ、ブレンドいいね。基本は「黒松仙醸」なので甘口の酒。そこに竹泉のハードな渋酸がスパイス的に加味されて、甘ダレ防止に一役買ってくれます。単体で飲むより、少し氷で加水してブレンドした方がオレは好み。まさかここで竹泉が役に立つとは。

 こういうことをすると、よく「蔵元に失礼」と言う人もいるけど、こっちも消費者に失礼な酒を蔵元につかまされることもあるわけだし、そこはお互い様ということでいいのでは?

 うん、芯が出てくるね。イイ意味で「日本酒らしく」なったよ。


moukan1972♂






日本酒 黒松仙醸

Comment

Name - moukan1972♂  

Title - To サンジュリアンさん

こちらこそ毎度です。

おおお、ブレンド魔人じゃないですか (笑) 。
僕は滅多にやりませんが、料理酒は最強ブレンド純米吟醸です (笑) 。


──旨い酒同士ブレンドしても特徴の有る方に近くなるので新たな味にはならない。
──酸味が気になる酒はブレンドするといいアクセントになる。


これ、わかりますね。
基準酒に対してスパイス的に少し足すくらいがいいんですよね。

試飲レベルでは、仙禽の「赤とんぼ」は「ひやおろし 生酛亀の尾」が良かったですね。日曜に開ける予定です。

2016.11.19 Sat 21:45
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Name - サンジュリアン  

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毎度です。
相変わらずお酒で人体実験やってますね。

実は私も良くブレンドしています。
というのは4合瓶より一升瓶買うことが多いのですが、開栓した一升瓶は2本以上冷蔵庫に入らないので、空いてる4合瓶に詰めています。面倒なので1/3残位の4合瓶に詰めたりする事もあり結局ブレンドした酒が何時も常駐してます。意図的に5:5で混ぜた事もあります。
決して混ぜるな危険ではないです。笑
原則純米吟醸しか買わないので、ブレンドは純米吟醸同士が多いです。多分ここ3ヶ月で20-30回位やってます。ある種のシェリーのソレラみたい(精々3種類までですが)なもんですね。
この経験で分かった事:
当たり前ですが不味い酒は旨い酒をダメにする。旨い酒同士ブレンドしても特徴の有る方に近くなるので新たな味にはならない。生酒の場合 加水と原酒のブレンドはいい感じになる。2回火入れは何をブレンドしてもフレッシュさは出ない。 酸味が気になる酒はブレンドするといいアクセントになる。
今までベストと思われるのは、仙禽の雄町の秋上がりと幻舞の雄町生原酒のブレンドかな、これは随分飲み易く旨酒だったと思います。
カクテル程 元酒を殺してる訳じゃないので、蔵元に罪悪感持つ事なく自分の好きな様に飲めば良いですよね〜〜
2016.11.19 Sat 16:02
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Name - moukan1972♂  

Title - To サンジュリアンさん

まあ、近所のスーパーなんかでも、みんな普通に900円くらいの2L紙パック酒を買ってますね。酔うのが目的なので仕方ないですけど、本当に旨い日本酒を知らずに死んでいくのは何とも哀れですね。。

正月が近づくと、普段は日本酒を飲まないような人も「おせちに日本酒」とか言って買ったりしますが、そこらで謎蔵の謎酒買って「旨い」とか言ってますからね (笑) 。一般大衆の、自身が本格的になることへの尻込み体質、あれはホント理解できません。ちょっと調べればいくらでも旨い酒がゴロゴロしてるのに、「楽天お取り寄せランキング1位!」にホイホイ飛びつく。ま、いいんですけど。
2016.11.19 Sat 01:25
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Name - サンジュリアン  

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夜明け前を買った近所の酒屋のアラフィフの主人が、モウカンさんと同じような事言ってました。団塊より上の世代で夏以外毎日ポン酒飲む人は、2L(一升でなく)の紙パックで¥1500以下しか買わないし、この店に来る若い世代はそもそも日本酒買いませんと、これじゃあ、やれ純米だ、純米大吟醸だと蔵元が作っても地元に買い手がいないということですなあ。
私がワインにはまってから、国産ワインほとんど買わなかったのと同じですよ。
ある程度売れるまでのマーケティングしないと、幾ら旨い酒でも商売にならない。ましてある程度の規模の蔵元だと従業員の生活かかってるので大変でしょうね。
昔宣伝しまくっていた大関とか日本盛みたいな酒屋息してるのかな?
2016.11.18 Fri 13:21
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Name - moukan1972♂  

Title - To サンジュリアンさん

「仙醸」そのものは2000石レベルの規模なので、蔵は工場のように近代的でデカいみたいですね。当然、うちらが買うのは特約店向けの小規模ブランドですけど。

長野の酒も、当然、そうした有力地酒屋でしか買わないので、そういう銘柄には明らかに「共通の長野マナー」を感じますね。酵母や米もドメスティックなモノにこだわってる蔵が多いですし。

地方蔵が東京に進出するのは、経営的にヤバイんですよ。日々の晩酌でガブガブ飲む高齢層は一升瓶に3,000円なんて出しません。でも、そういう人たちがいつまで生きてるかという話でして・・・。やっぱ高くてもイイ酒を売って利益率を上げないと苦しいんですよ。それで「東京」というわけです。

僕は「千葉育ち」と言っても「ほとんど東京圏」でしか生活してないのでわかりませんが──大学も東京、レコード集めも東京、青春期に千葉で遊んだ経験ナシ (笑)──、やっぱ、地方の蔵元からすれば「東京は高い酒が飛ぶように売れる夢の国」という認識だと思いますよ。東京でブレイクすれば、そこから逆輸入的なフィードバックも期待できますしね。

「鍋島」なんかは地元でも普通に買えますけど、同じ佐賀の「七田」は県外向けブランドなので、九州での扱いはゼロ。そこは大いに同情しますね。佐賀の人が九州圏外の酒屋から通販するしかないとか、あまりにも理不尽・・・。

冩樂が一番品薄だったのは26BYで、これがピークでしょうね。当時は「偽物」まで出回ったらしく、蔵元から警告の通達まであったらしいですが、今となれば、「偽物」の方を手に入れてブログで取り上げたいくらいですよ、逆に激レアですね、偽物は (笑) 。実際、見たことないですからね。
2016.11.18 Fri 12:07
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Name - サンジュリアン  

Title - 

黒松仙醸ですか?ローカル局でよく ウマ〜いお酒です黒松仙醸 ってやってますが、飲んだことないですが、桜で有名な高遠 伊那市お酒ですね。確か南アルプス仙丈岳(3033m)に名前引っ掛けてあるとか聞いた気がします。
最近知ったのですが、長野って地域毎に酒の趣向が違う様で新潟県や山形県の様にある種の統一感が無いそうですね。私の住んでる諏訪地域は辛口のアル添蔵が多かった様ですが、ここ10数年で多くの蔵が経営不振に成ってしまい、今は山形県や福島県の酒の嗜好を模倣し始めてる様に見えます。
この一つ前のブログのやり取りで通販の制限してる銘柄が書かれてましたが、あれって地方蔵元が東京で人気取ろうとして集中してるのも影響してると思います。蔵元が人気出る様に多くを東京の販売店に出しているので、有名に成ると地元でも売ってない地酒になる。地元でも売ってない地酒ということ自体が矛盾ですが、結構多いみたいですね。
モウカンさんの様に東京に住みチャリで酒屋はしご出来る人が私には裏山(羨ましい)ですね。通販でしか手に入らないのでクール便代や店に依っては着払いだけもあって、一度に多く買うリスク負ってます。笑
転売してる業者や販売店からは買いませんが、抱き合わせ販売は利用して十四代は入手してます。店も売り上げあげたいので定価¥3000位の十四代の純米吟醸1.8Lセットに付いてくるのが九平次の別扱とか菊姫の大吟醸など、個別では買わないのが有るのを結構楽しんでます。未だ鳳凰美田や写楽はいつでも欲しいだけ買うことができますが、ブームが続くとこれらの入手もどう成るのか?
2016.11.18 Fri 09:19
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