もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

 その吟醸、720mlが840円ナリ。
〜 日本酒の家呑みレポ&本日の1曲、安センベイ評、時々メガネ警察〜

◤鍋島 - 特別純米 生原酒 27BY ── dಠಠb「この酒は『鍋島なら☆3.5、鍋島じゃなければ☆4』──そんな感じ」#Fresh 




 かつてオレは鍋島が大好きだった──。


 今日はオレの「鍋島ディスり芸」は封印して、旨かったら素直にテンション上げめに筆も陽気にダンス──もう1年半以上マトモな鍋島を飲んでいないので、場合によっては泣くかもしれない──、旨くなかったらテンション下げめで淡々と作業的に書くことにしよう。




 ▼このシールが「生原酒」の証。
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 ▲ようやく「国際補欠連合」路線を変更するのか。サッカーには詳しくないけど、直前のJ1優勝チームをそのままW杯に送り出した方が勝てるんじゃないの? それか「Jリーグ選抜」を作って、A代表とプレーオフ的に戦わせるとか。




 ま、 鍋島の当たり瓶は問答無用で☆5以上だと思うので、そこに到達できないモノは「基本ハズレ」という認識でいいと思います。もちろん、一部の商品の中にはそもそも☆5のポテンシャルのない酒もあるけれど、そーゆーのはかつてのオレのように一部の「鍋島フリークス」がネチネチと買うものなので、必ずしも「バカ旨い鍋島」としての本丸ではないでしょう。要はオレンジの生と、この特純の生原酒の出来に全ては掛かっていると言っても過言ではない。


 写真<酒泉洞堀一>
 蔵元や杜氏の説明は省略しますよ──もはや人気は地酒界の「神7 (かみセブン) 」だと思うので──今のところは──3年後は知らんけど。

 というわけDE、オレからの注意点は1つだけ。それは、「鍋島」の特別純米には主に3つのヴァージョンがあるということ──うすにごりの「花見ヴァージョン」は26BYで廃番 (28BYに復活するかは知らん) 。

① 火入れ加水 (ALC.15)  ② 生酒加水 (ALC.15)  ③ 生原酒/加水ナシゴレン (ALC.17〜18)

 市場に出回ってる数も上記の順番で間違いないと思う。そして、③が断トツで数が少ない。なので、特に②と③は間違えないように注意が必要。②には花見酒でも使われてる一般的な「生酒」シールが、③には少しだけゴージャスな専用のシールが貼ってある。やっぱ鍋島的なダイナミズムを堪能したいなら、ここは迷わず③を選ぶべき。飲み口が重くて疲れるようなら自分で割り水をすればいいだけだしね。


 写真<酔いどれオタクの日本酒感想記>

 ちなみにオレは25BYからの後発組だから知らないけど、かつては「活性にごり」ヴァージョンも存在したようです。26BYもあったかな? すんません、店やネットで見かけたか、ちょっと思い出せない。どのみち、27BY以降は上記の3種類で間違いないと思います。

 酔いどれオタクの日本酒感想記
 鍋島 特別純米 活性にごり生酒 24BY

 それでは、開栓の儀です──怖いよう〜。




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 ▼お言葉だけど、本田さん、それは違うよ。これまで監督は「どうして調子の上がらない本田を使いつづけるのか」という質問に彼なりに答えて、それで実際に使いつづけてきたわけだから、今はその理由がなくなっただけの話。だから説明する必要なんかないんだよ。単に「使う理由」がなくなっただけ。ただし、本田本人より、監督は協会やスポンサーに理由を説明する羽目になるだろうね。スポンサー企業からすれば、いきなり自社のポスターやCMを監督の一存で剥奪されたようなものだから。ハリル危うし。
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 bottle size:720ml




SAKE GRADE:☆☆☆½

【236】鍋島 -なべしま- 特別純米 生原酒 27BY <佐賀>

富久千代酒造:http://nabeshima.biz


Moukan's tag:



 さーてと。特純の生原酒を飲むのは26BYの1月ロット以来かなー。もちろん、これは問題なく旨かった。今なら☆5は確実にあるだろうね。ある意味、鍋島の生酒の中では最もボリューミイな酒質とも言えるわけで、それが鍋島そのものの厚みと相まみれて口内リングの上でパワフルに格闘するのだから、そりゃもう、圧倒されるわけですよ。そして、口に含んだ瞬間に広がるのは、味でも香りでもなく──幸福感っていう。おい、開ける前からセンチメンタルな気分になっちまったじゃねえか。


nabeshima_junmai_namagenshu27by10_4.jpg それでは、気を取り直して参ります。

 立ち香は穏やかながら、酸に張りのある、パステルではない、ビビッドカラーなメロン様。とはいえ、イイ時のオレンジなんかよりはクワナリ抑えめのトーン。なんつうか、声高に吟醸造りを主張するというよりは、「ちゃんと造ったイマドキの純米生って、そもそもフルーティーじゃねえの?」という、時代的な余裕感やモダンな醸造マナーに準じた、極めて自然で素直なフルーツ・フレイヴァー。今のところはイイ感じですよ〜。

 含みます──。

 うーん、少なくともオレが1年半前に呑んだ生原酒とはまるで違う味わいだけど、これはこれか。原酒でALC.度数も高いのに、なんか「新政」みたいな軽さがあるなー。微弱ながらガスも容存。小粒で控えめなメロン様のフルーティネスを、鍋島らしい力強いミネラル感と生酒ライクなガス感でタイトに切らす──まあ、シャキっとジューシイな、モダン日本酒に王道の、あの流れに貫かれた爽快なプロポーションです。先に結論を言っておくと、今のところは、☆3.5です。

 なんか味乗りの悪い篠峯の27BYをモノトーンにした感じもするんだが、飲み心地は存外に悪くはない。とはいえ、なんか鍋島を呑んでる気はあまりしないなあ──というのが正直な気持ち。同じドライ設計でも、もはや長陽福娘の直汲み山田錦百春の直汲みの足下にも及ばないよ。そう言いながら──特別の感動もない代わりに、不思議とマズイと感じないのはなぜだろう。




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 ▲グラスはこっちの方がいい。




 たとえばコンビニなんかで「月桂冠 純米直汲み生」なんかがアルミ缶で売っていて──実際にはそんな商品はないけど──、血迷ってそれを買って、もしも中身がこの生原酒だったら、このオレですら、ブログで大々的に取り上げて「月桂冠の直汲み侮れない!」と、不自然なまでにイキイキとした記事を書くかもしれない──程度には不味くないというか。

 これ、なんだろうな。なんか、鍋島のくせに、イイ意味で品良くエレガントなんだよな。 フルーティーな辛口 (ドライ) ではなく、ドライな飲み口の中からジンワリと甘みやフルーティネスがそこはかとなく漏れこぼれるという流れ──ここに品の良さを感じるんだろう。なんつうの? 見た目に「怖い・・・」と思ってた人が、実は笑顔が愛らしい単なる人見知りだったみたいな。似たような味の出てなさ具合の27BYの篠峯なんかだと、冒頭から頑張って無理してフルーツ獲得レースに参戦してる感じがあって、そこで思いっ切り挫折する流れなんだけど、この生原酒は、無理せず後からフルーツ要素がこぼれてくるから、全体の印象はいいんだよな。

 飲み進めて行くと、味わいがキュっとミネラル感に収斂する流れの中で力強いジューシイ感がなくはないというか、意外に食中酒としてワインに向こうを張れるような酒質なのかもしれない──ただし、これを鍋島のあるべき姿だとはオレには思えないけどな。

 不純な物言いが許されるなら、この酒は「鍋島なら☆3.5、鍋島じゃなければ☆4」──そんな感じだ。そのあたりのオレの複雑な心情をどうか汲んでほしい。つまり、全盛期の鍋島を知らない飲み手にこれを鍋島だと思ってほしくはない気持ちがありつつ、今のこの酒を好きだと言う人の感性を否定することもできないというジレンマというかさ。

 GA!


nabeshima_junmai_namagenshu27by10_6.jpg 困ったことに、食事が進むにつれ──酒が進むにつれ──酔い進むにつれ、徐々に甘みが味わいの最前線に出てくるんだなあ。ちょっとシロップっぽい甘やかさだけど、比較的足腰のしっかりした酒質なので、安っぽい甘さとしては感じられず、むしろ、このアンバランス感──童顔なのにナイスバディ的なアンバランス感が妙にキュートで色っぽいんだな。実際、凄いペースでガブガブ飲んでるし (笑) 。

 まだまだ全体には硬いし、一升瓶で買ってGWあたりまで寝かせてみるのもアリかなあ。なんか今夜は優柔不断な記事で申し訳ないけど、このオレの揺らめきから、この酒の本質を汲み取ってくれれば幸いだ。


nabeshima_junmai_namagenshu27by10_7.jpg オレ個人としては、こんな鍋島を「不味くない」と感じる自分が少し意外。ガスもほとんど抜けた今は「甘さ控えめのメロンジュース」だよ。旨みのプロポーションもタイトで、後口の苦み&渋みの出方もイイ感じのバランスで、小粒にジューシイな酒質ゆえにゴクゴク飲めるし、食中酒としての艶やかさも一定量、担保されてる──つまり、辛口酒として、そこまで退屈ではないし、中庸の美を獲得していないとも言い切れない。

 そして、今のオレのエモーション環境が、最も素直にこの酒の評価を指し示してると思うよ。つまり、今のオレは泣いてもいないし、怒ってもいないけど、笑ってもいないという、この状態──これがこの生原酒の評価を最も正確かつ客観的に指し示してるんじゃないかと思う。

 記念 (なんの?) に「お燗」──。




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 ▲この泡泡な表面にポヨんとしたBody感が見て取れると思う。



 おっ、立ち香は予想外にミルキー。

 まるでホットサイダー (笑) ?

 これはこれで、なんか面白いけどな。まるで佐賀から長野の中学校に転入してきたハーフのイケメンみたいだ。悪くない。ブログのネタとして、このお燗はやってみて良かったと言える。


nabeshima_junmai_namagenshu27by10_9.jpg 最後に清書をしながらRS返し──。

 まあでも、どうだろう。果たしてオレはこの酒を誰かに勧めるだろうか──いや、それはないな。つまりは、☆3.5のままフィニッシュということだ。とはいえ、☆4の時間帯やタイミングもあったし、ガスを感じながらシャキっとキレる、あの感じは久しぶりに健康的な鍋島を満喫できたとも言える。そう、この酒は、必ずしも勢い余った激しい鍋島ではないものの、イマドキの日本酒として、そこそこ健康的で爽やかなクオリティだとは言える。

 少し淋しいけれど、鍋島が28BYもこの方向に進むのなら、いよいよオレにも「サヨナラ」を告げる時が訪れたのかもしれない──New Moonの28BYを本日オーダーしておいて、その言い草はないかもしれないけれど (笑) 。

 それでも今は「ありがとう」と言いたい気持ちでオッパイだ。40を過ぎて日本酒にハマったオレが、なんとかギリギリで全力MAXの鍋島を体験できたことは素直に感謝したい。New Moonの28BYが☆5に到達しないのであれば、もう鍋島を買うことはないけれど、今は他に飲むべき酒はいくらでもあるので、今後の新しい出会いへの期待を〝希望という名の一升瓶〟に直汲みして、この記事を書き終えたいと思う。最後は少しセンチメンタルだったけど、たまには許せ。


moukan1972♂






日本酒 鍋島

Comment

Name - moukan1972♂  

Title - To kappa1970♂さん

そうみたいですねえ。
僕が昨日買ったNew Moonもそうでした──結局買ってる・・・。

ま、実際には「メールで店に問い合わせ」=「カートで買い物」と意味は同じなんですけど、要は注文確定前に店側が客を審査するということなのかなとも思います。

鍋島のNew Moonなんかも、毎年ネットで6,000円前後で転売されてますからね。簡単にポチポチさせる前に一手間という障害を設けるというか。あんま意味ないんですけどね。

まあ、鍋島の場合は、販売制限より、糞ロットを自主的に出荷制限してほしいですけどね (笑) 。

2016.11.17 Thu 22:40
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Name - kappa1970♂  

Title - ネット販売制限

moukanさん

今日、ましだやから届いたメールに、鍋島の販売についての記述がありました。

「鍋島はブランドイメージ向上のため、インターネット販売を制限する運びとなりました。」

ましだや だけでなく、全取扱店に対しての方針だとすれば、何か本質が置き去りにされていると僕は思ったのでした。
2016.11.17 Thu 21:41
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Name - moukan1972♂  

Title - To サンジュリアンさん

それは良かったです!
でも、辰の吟らしい飲み口の軽さ、本醸造ならではのシルキーな飲み口を味わうなら火入れですけどね。僕も28BYは磯自慢のレギュラー本醸造の生詰を狙ってます。

トリビアですが、辰の吟は俳優の原田芳雄愛飲としても有名ですね (笑) 。
2016.11.17 Thu 20:32
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Name - サンジュリアン  

Title - 

辰の吟 10度前後で飲みましたが悪くないですね✨
諏訪に近いエリアの酒の中で一番まともだったですね。
2016.11.17 Thu 18:52
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Name - サンジュリアン  

Title - 

鍋島は仙介と甘さでは良い勝負強さはないという感じです。こちらは28.6
辰の吟は28.8生酒ですので新酒ではないですね。きっと売れずにずっと冷蔵庫に居た奴だと思います。
2016.11.17 Thu 12:55
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Name - moukan1972♂  

Title - To サンジュリアンさん

仙介より甘い鍋島ですか!?
そのロット、かなりアタリじゃないですか?
僕が昨日飲んだモノは、完全にドライ志向でしたよ。
そして、僕が飲んだ仙介は重くはなかったですね。

辰の吟も生ですか。だったら、新酒かもしれませんね。
確か辰の吟の生は年一の限定ヴァージョンだったと思います。
それと、通常の火入れじゃないと、さすがに「軽く」は飲めないと思いますよ (笑) 。


2016.11.17 Thu 12:40
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Name - サンジュリアン  

Title - 

モウカンさん
鍋島に初恋の思い出重ねてるみたいですね。
マスコミに注目されると其の期待値に合わせて来るのでしょうかね?
フルーティで甘めで軽やか この流れですか?
仙介より甘くないですかねえ?私には仙介はちょっと強過ぎるので飲み疲れます。風の森と似たミネラル感が仙介には有りますが、鍋島君には無いですね〜
先日 オススメ頂いた夜明け前 辰の吟 リサイクルの一升瓶15本回収兼ねて近くの酒屋で買ってきました。同時に純米吟醸の生一本も入手、両方とも生酒です。明日生ズワイガニ来るのでこれをアテにして飲んでみます。
ちょっと味見した印象では、アル添らしい辛味と線の細さを感じましたが、ギンギンに冷えてたので12-15度位にして飲み直してみます。
2016.11.17 Thu 12:13
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Name - moukan1972♂  

Title - 

サンジュリアンさん、毎度です。

僕が飲んだロットは少し硬さもあったかもしれません。鍋島らしい力強さもあったんですけど、随分とスリムになったなあと (笑) 。「新政」以上、「長陽福娘」未満な飲み口というか、甘くない「仙介」というか。先日のゆきの美人の新酒は、これをさらにソフトかつ丸くした感じでしたね。

いろいろ言ってるわりにガブガブ飲んでいたので、どちらかと言うと美味しく飲めたと思うんですけど、終始「鍋島」を楽しんでいるという感情は起こらなかったですね。杜氏が意図したモノなのかはわかりませんけど、以前に彼と話した時は「鍋島は最初の一杯は美味しいけど、飲んでると飽きる」と自分で言っていたので (笑) 、食中を意識した (飲み飽きしない) 酒質に移行中なのかもしれません。

みんな「ないものねだり」なんですよね。やっぱ「新政」とか飲んで「スゲえ」とか思いがちなんですね──造り手なら特に。貴のゴリまで「新政」を引き合いに出して自分の酒を解説してるくらいですからね。選ぶこちらとしては、その時の気分で選び分けてるのに、「鍋島、オマエもか!?」という気持ちにはなりますね。

軽い酒も好きなんですが、鍋島にそれを求めてるわけじゃないので、少し複雑な気持ちになってしまいました。「複雑」というのは、これまでに僕が☆1や☆2を付けたダメ島とは違い、酒としての出来は悪くないんですね。だから、これが意図されたものだと感じて、逆にそれが淋しいという感傷を引き起こしたんだと思います。こうなると、「もっとこうしろよ!」とは言えないですから、僕の「鍋島ディスり芸」の出番もなく、黙って「鍋島ワールド」から退場する日が訪れたんだと思います。

ま、New Moonの28BYはひとまず手配したので、そこが「お別れパーティー」になるかもしれないですね。今回は「失敗」ではなく「変化」を感じられたので、そこは応援したいですけど、もっと昔のような鍋島を楽しみたかったです。今思うと、数えるほどしか飲んでない。23BY、24BYに鍋島を飲みまくった人がうらやましいです。
2016.11.17 Thu 11:43
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Name - サンジュリアン  

Title - 

モウカンさん 毎度です。
鍋島への並々為らぬ思い入れが有るのが分かるレポですね〜
私にはこの位の濃さとジューシーさが丁度良いのですが、未だ若い貴方にはもっと力強い鍋島が好きなのだろうなと思いました。自分の経験でも40代迄は結構濃いワイン好きでしたから、アラホーの貴方には今回の鍋島の中庸なバランスに頼りなさを感じるのでしょう。童顔なのにナイスバディという表現良いですね。私にはスタイリッシュなのに酔うと色気のある可愛い子 って感じですね。
新政のラピスはおかっぱ頭の10歳の童女って感じかな?
奥方の様な美熟女タイプのお酒見つけて下さい期待してレポ待ってます。
2016.11.17 Thu 08:51
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