◤姿 - 味ノマチダヤ限定 純米吟醸 雄町 袋吊瓶囲い 901号 無濾過生原酒 27BY ── dಠಠb「タイトなフルーティネスも力強く、もう完全にライスワインです」#Wine Oriented, Fruity, Women 




 初姿です。とはいえ、少し番外編的な901号酵母で仕込んだ、酸っぱい姿──つまり姿酸 (すがたさん) です。こちらのスペックは毎度マチダヤ限定の袋吊りの雄町50。昨日の試飲会で杜氏が語っていたところによると「火入れ」ということなんだけど、うちのラベルには「無濾過生原酒」と書いてある。うーん、謎です (笑) 。ま、生だろうと火入れだろうと呑んで感想を伝えるだけのブログなので、そこはあまり気にする必要もないか。

 実は日曜に開栓しているので、今日は2日分まとめて書きます。初日は試飲会後で舌が満腹状態だったので少し適当というか、いい加減な利きです・・・。ま、たまにはこういう回もあるさ。飯沼先生、ごめんなさいっ。




マチダヤ試飲会2016姿
 ▲とっても話しやすい気さくな飯沼杜氏。こちらのラベルには「無濾過原酒」と・・・。


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 ▲上下の写真は2日目のモノです。実は日曜に開けてます。

 ▼レアな大谷くんの崩れ顔。逆に萌えます (笑) 。
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 bottle size:1800ml




SAKE GRADE:☆☆☆☆½

【198】姿 - 味ノマチダヤ限定 純米吟醸 雄町 袋吊瓶囲い 901号 無濾過生原酒 27BY <栃木>

飯沼銘醸 株式会社 (by 酒と自然食品の店ヤマザキヤ) :http://yamazakiya.biz


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 立ち香──ウホっ!とまでは香らないけど、いい塩梅のフルーティネス。雄町らしいベリー感もあるけど、和か洋で言ったら、かなり洋な感じ。チャーミング&スリムな甘酸には、アプリコットやカシスなんかも感じる。少し熟れたような茶色いリンゴもあるけど、焦げたような熟感はナシ。


sugata_machidaya_omachi27by3.jpg つうか、やっちまったよ。まさかここまで濁ってるとは外から判断できず、飲む前に軽く瓶を180度グルンとやっちゃったら、この通りの薄濁り状態に。。

 オレのバカバカバカ !!!

 去年の貴の袋吊りでも経験済みじゃん。荒ばしり成分多めだから、ただでさえ上澄みが分離し切らないというのに、上澄みハンターを自認するオレとしたことがヤッちまったよ。あああ、これで透明な部分は飲めずに終わりそうだ──袋吊りの上澄みが分離するまでに2〜3週間はかかるんだよ。

 気を取り直して、まずは含んだ直後のmoukan1973♀の感想なんかを書いておくか。

 ♡☺♡「このスッキリ感、いいわ。他のも飲んでみたい。これきりではないね。はじめて飲む酒って、他のも飲んでみたいと思うかどうかじゃん、結局」──なぜか上からなバカ舌moukan1973♀ (笑) 。

 それでは改めてオレが──あ、確かにしっかり酸っぱい。甘みより酸に個性の光る酒。うん、含んでもクワナリ (かなり) 洋な味わい。これは是非ワイン好きに飲ませたい酒だ。なんつうか、仙禽山田錦生26BYを甘さ控えめにして、さらに力強くミネラリーにした感じ。901号酵母なので、本来の1801号の味わいとは異なると思うが、これはこれで完成度は高いんじゃないだろうか。

 少し乳酸サワーなテイストを感じるのはニゴリのせいなのか、酵母のせいなのかは分からんが、旨みより、退けにかけての鋭い酸で味わいの輪郭をハイコントラストに構成する流れ。タイトなフルーティネスも力強く、もう完全にライスワインです。



── 2日目。

 この香りの感じ、知ってるな。なんだっけ? さすがにこれまでに夫婦で大小様々400本以上は空けてるのですぐには思い出せないけど──。

 ああ、アレだ。ほしいずみの純米無濾過生原酒。これにかなり近い。少し乳酸っぽいアロエのようなグリーンな香りに、日本酒的な酸が重なる。今日は昨日よりも穀物由来の香ばしいミネラル感がフワっと香って、オレはこの感じの方が好きだ。イイときの屋守なんかにもこういうタッチあるよな。もちろん、姿とは姿の異なる香りだけど (笑) 。


sugata_machidaya_omachi27by4.jpg 昨日の方がフルーティーな酸を強めに感じたけど、今日はそこに熟香ではないビターなニュアンスが絡んでくる。旨みのサイズはとてもスリムで、華やかに香るわけでもなく、滑らかな口当たりから一気に逞しいミネラル感と力強い酸とアダルトなビターさを伴ってキレ上がる流れ。

 1801号系の艶やかな姿を未体験なので、あくまでも番外編的な901号での話に終始してしまうけど、誤解を恐れずに言えば──同じ栃木の酒という事実は関係ないとは思うけど──、全体には26BYまでの仙禽を思わせるような甘酸のバランス感覚。仙禽よりはボディ感はあるけど、味と香りの輪郭には近いものがあるように感じる。

 まあ旨いし、この酸っぱいタッチはオレの守備範囲ではあるけど、試飲会で飲んだ五百万石の方が美しいボディーラインだったかな──オレのミスで上澄みを飲めてないのでオリが果たす役割を正しく認識できてはいないけど。


sugata_machidaya_omachi27by5.jpg ちょっと今、ロックでやってます。

 ああ、より甘くなるなあ。ちょっと「ロック研究」は次の課題にしたいかも。ロックに対する懸念は、味が薄まることよりも、温度が冷たくなることにあると思うんだ。というのも、一般的に日本酒は温度が低いと甘みを感じにくくなって、酸味を感じやすくなるはずなんだけど、幻舞の時と同様、なんか不思議と甘くなるんだよなあ。これ、相対的に喉越しが柔らかくなって辛みが感じにくくなったからということなのだろうか。

 静かなマスカット様の甘やかさに優しいフローラルな香りのサラサラ感が被さって、芯にはまるでアロエのような青い酸もあって、全体にはフレッシュさにおける、幾重の味わいのハーモニーがある。

 ここは個人ラボなので、躊躇なくレンジ燗──。

 うん、ほんわか (笑) 。でも、退けにかけては意外にタイトな輪郭に。特に良いわけでもないが、冷酒に著しく劣るわけでもない。ま、遊びで軽くチャレンジする分には十分に楽しめた。

 そろそろ最後の1〜2杯。冷酒をリーデルでいただきましょうか。

 うん、しっかり酸っぱい。決してヤラセではなく、moukan1973♀は♡☺♡「この酸っぱい感じがいいわ」と言ってたけど、オレ的には、 口の中の見晴らしがパキっと明るくなる照明としての酸ではなく、これは飲み口の質量感に乗っかってくる決めポーズとしての酸。なので、この酸についての特別な絶賛はありません。甘さを手仕舞う役目としてのドスコイ風情の酸なので、酸は酸でも同じ言葉で比較することはできないけど。

 うーん、オレは☆4だな。でも、moukan1973♀がスゲえ気に入ったみたいだから、ここは☆4.5にしておこうか。ちなみに昨日飲んだ五百万石なら迷わず☆4.5──もしくは☆5です。

 ただ、いつも言ってる通り、成城石井で売ってる同じ値段の白ワインよりは遙かに楽しめます。最後の一杯は再びロックで飲んでるけど、なんだろうね、この滑らかに甘くなる感じ。今まで飲んで来た酒の中にもロックで輝く酒があったかと思うと少し萎えるけど、今後の日本酒人生の方が長いわけだし、そこは前向きに、これからの方が美味しく飲める機会が増えるであろうことを喜ぶべきかな。

 とはいえ、明日も楽しみな酒ではある




── 3日目。



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 ▲奥さんカワイ過ぎ。



 今日も香りのレベルは変わらないねえ。901号なのでドッカリ華やかではないから、香りというか、味わいからの発散なんだと思う。ちょっとチョークな感じも出てきたかな。思ってたよりオリ成分多めなので、粉っぽさはうっすらある。そこに甘さと酸が重なって乳酸っぽいタッチもあるし、少しミンティーな青さからアロエみたいな香りも出てくるんだと思う。ブドウ的なニュアンスもあるけど、どちらかと言うと、スポーツドリンクみたいな感じ (笑) ? 

 ま、苦しゅうないんで、全然イヤじゃないんだけど、901号系の姿はゴージャスさを楽しむ酒質ではないと思う。特にこれは、甘くないカルピスとか、そんな感じだね。薄くなるどころか、わりとしっかり渋みに酸が収斂する流れ。

 瓶の中を覗くと、結構、濁ってます。これ、撹拌しなくても完全に上澄みは分離しないかも。

 ま、番外編ですね。次は1801号系のゴージャスな姿を飲んでみようと思います。五百万石の901号はよかったんだけどなあ




── 5日目。



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 もう残り100mlくらいだけど。

 オリの割合が一番高いからか、今日は熟れたブドウ様の甘酸っぱいフレイヴァーが力強くドスンと。少し焦げたようなビターさもあって、香りレベルでは今日が一番好み。

 含みます──。

 ほら、今日が一番旨い。つうか、moukan1973♀はこの本質を先読みしていたというのか・・・まさかな・・・。でもコンニャロウ、昨日の篠峯を飲んで「姿の方が全然ウマイ!」を3回くらい繰り返してたからな。これは☆4.5に異議なし──どうしてオレは☆4などとホザいていたのだろう。

 今ロックで飲んでるけど──読者の皆様、ご指南ありがとうございます──、力強い酸と、旨みを抱きしめて離さないビターさが味わいの余韻をビヨぉ〜〜〜んと伸ばす伸ばす (笑) 。そして感じる──これは米の酒だ!──という実感。これが飯沼先生の匠の技なのか・・・。

 たぶん、1801号酵母系の姿よりミネラリーで力強い濃醇さがあると思う。華やかゴージャスな姿しか飲んだことない人は、901号酵母系もまた新しい姿に出会えると思う。うん、今度はオレが逆に1801号の姿を呑まないとな。

 これだけの少量を残した状態で最終日が一番旨かった酒、これまでに400種類以上飲んできて、他にあったかな。ちょっと思い出せないな。大抵は水っぽくなったり、シロップみたいになったり、火入れの燗酒タイプは酸っぱくなるしね。なにこの5日目。完全にマスカット様の甘やかな香りですやん。ロック仕様の甘やかで線の細いボディー感と思わせておいて、含むと、まるで味の濃いフルーツを噛んだ時のような凝縮された果実味がジュワっとね。

 先生、今日が一番ウマイっす!!! 大変失礼しました!!!


 ああこれ、かなりイイね。どうすりゃ最初からこの状態で飲めたんだ? うーん、たぶんだけど、これね、開栓したら一口だけ味見して常温で1週間くらい放置だね。それから冷蔵庫に戻して飲む──これがベターじゃないかな。少しくらいブチャっとさせても901号の力強い酸があるから味は崩れないと思う。

 ああでも、今日の感じ、仙禽の27BYの冷やおろしなんかとも被るんだよな。試飲会で飲んだ「亀の尾90生酛1年熟成」とさ。姿の方がシックだけどね。仙禽の薄井の兄ちゃんも飲んどいた方がいいよ。同じ栃木の醸造家としてさ。

 これは完全に上質でエレガントで芳醇なライスワインです。これはワイン愛好家のオッパイを鷲掴みにするでしょうね。それこそ、パーカーのジジイはちゃんと飲んだのか?

 飲めるわけねえじゃん、マチダヤオリジナルだし。ザマあ!!!

 最初からこのコンディションで飲めてたら☆5を付けてたでしょう。日本酒のBestコンディションを捕まえるのは本当に難しい。勉強になりました。


moukan1972♂






日本酒 雄町 姿

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