もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

 その吟醸、720mlが840円ナリ。
〜 日本酒の家呑みレポ&本日の1曲、安センベイ評、時々メガネ警察〜

◤長陽福娘 - 味ノマチダヤ限定 純米吟醸 雄町 袋吊り生 27BY ── dಠಠb「こういう酸の足りてないモゴモゴしたミルキーな甘みから始まる味のABCにおいては、最後のクリアな辛みが全体のバランスの中でイマイチ美しく輝かないんだよ」 




 今期7本目の長陽福娘です──飲み過ぎ? たぶんこれで27BYは飲み納めになると思うので──冷やおろしを買うかもしれないけど、この銘柄の火入れのお酒を飲んだことがないという意味で──、ここらで軽くまとめておきます。今日の袋吊りがどこに食い込むかは未知だけど。


長陽福娘moukan1972♂ランキング27BY

【126】☆7 長陽福娘 限定直汲み 純米吟醸 山田錦50 無濾過生原酒 9号酵母 27BY <山口>
【050】☆6 長陽福娘 限定直汲み 純米 山田錦 無濾過生原酒 27BY <山口>
【169】☆5 長陽福娘 純米 無ろ過生原酒 八反錦 27BY <山口>
【095】☆5 長陽福娘 純米吟醸 山田錦 生熟成酒 27BY? <山口>
【055】☆4 長陽福娘 限定直汲み 純米辛口 山田錦 27BY <山口>
【107】☆3 長陽福娘 限定直汲み 純米吟醸 雄町50 無濾過生原酒 27BY <山口>


 評価グレードは個人的な判断なのでアレですが、同じ銘柄をここまで飲んで☆5以上が半分以上もあるというのは当ブログでは珍しいことです。山田錦は純米60も文句ナシに旨いけど、純吟50の協会9号ヴァージョンの方が役が1つ2つ多かった。山口9E酵母の方はイマイチという話もあったけど、飲み比べはできなかった。山田錦の純米60は毎年1月頃にリリースされるので、今から狙いを定めておいていいでしょう。わりと何週間も残ってる銘柄なのに、マチダヤでも純米60は即行で売り切れてた。新鮮な驚きがありつつも合点がいったのが八反錦。すごく銘柄的なキャラにマッチしてた。ちょっと草っぽい香りと和菓子のような甘さもあって、ブライトで芳醇なフルーティネスが売りの山田錦とはまた違った表情を見せてくれた。☆5以上の酒はどれもオススメです。一部まだネットで買えたりするのかな? さすがにもうないか。




 ここまで来て日本シリーズ行けないとか、それだけは勘弁な。
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 今回は味ノマチダヤ限定の袋吊り雄町50をいただきます。毎年4月頃に「山口の雄町対決!」みたいな企画で「貴」と「長陽福娘」の袋吊り生が出るんですが──特に「貴」の雄町生はこれでしか飲めないはず──、今年は少し遅れたけど、「篠峯」と「姿」も加わって、なんと4種類もの袋吊り雄町が6月にリリースされた。「篠峯」と「姿」も近日中に開けます。篠峯は半年くらい引っ張るかもしれんけど。長陽福娘で唯一Recommededを付けなかった雄町なので若干の心配はあるが、とりあえずは飲んでみるとしよう。あ、ちなみにこの限定シリーズは一升瓶オンリーの企画です。




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 bottle size:1800ml



SAKE GRADE:☆☆☆½

【189】長陽福娘 -ちょうようふくむすめ- 味ノマチダヤ限定 純米吟醸 雄町 袋吊り生 27BY <山口>

岩崎酒造 株式会社:http://www.fukumusume.jp


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chouyoufukumusume_fukurozuri_omachi27by3.jpg 香りは比較的穏やか。実際、一連の山田錦なんかに比べると、香りの発散は極めて大人しい。八反錦のときに感じた少し草っぽいニュアンスもありつつ、銘柄特有の澄み渡ったブライトな酸はそれほどでも。少しプラムのようなくすんだ感じのブドウ香もあるけれど、立ち香レベルでは、声高に語るほどの鮮やかなフルーティネスの発露はない。果物そのものに鼻を近づけて感じるレベルの香りというよりは、果物屋に入って店全体から香るレベルのそれと言えば伝わりやすいか。その意味では、日本酒としてとても芳しい良い香りが、それとなくには静かに放たれてはいる。

 含みます──。

 残念ながらガスは皆無。これに関しては、栓を抜くときの、いつもの「プシュぅ〜〜〜ッ♪」がなかったから覚悟はしていたけれど、それでも少し淋しいような、損したような。袋吊りだし、そこは属性として仕方ないのか。

 おお? 予想外なメロン様の甘みもありつつ、さすがに袋吊りらしい滑らかでツルツルの飲み口──と思ったのは最初の一杯だけで、以後、ぐんぐん味が開いてそれなりの味幅に広がる。最後はしっかりアルコール強めにカァーっとキレ上がる流れ。ああ、なんか直汲みの純吟雄町も思い出すかな。温度が上がってくるとやはり少し草っぽいような含み香もあって、甘みにチャーミングなルックも現れては来るが、それでも最後はドスンと辛い。

 ♡☺♡「果実感がすごい。フレッシュ。クリアー。わりとキリっとしてるよね?

 オレが「それってシャープってこと?」と聞き返すと、♡☺♡「そうそう、シャープシャープ」だって。


長島茂雄1 う〜〜〜ん、どうでしょう〜? 茂雄 雄町では魅力が発揮されない銘柄ということなのだろうか。やっぱ、あの鮮烈でブライトなフルーティネスを感じないし、そうかと言って八反錦のような変化球としての完成度もない。メロンつうかバナナセーキのようなミルキーさもあるんだけど、いかんせん、最後がオヤジ受け抜群にカァーっと辛くて、その辛さがウォッカなんかのリキュール系のニュアンスに近いんだよね。

 もちろん、山田錦60の辛口ヴァージョンなんかも、ある意味でこれくらいのキレ上がりはあったんだけど、そもそも山田錦には芳醇なフルーティネスがあるし、酸に煌めきと瑞々しさがあるから、アフターの辛みにも一廉のクリスタル感が宿るというかさ。辛みが辛みとしてではなく、艶やかさの輪郭に光沢感を与えるツヤ出し剤としての役目を担っているというかさ。

 だから、こういう酸の足りてないモゴモゴしたミルキーな甘みから始まる味のABCにおいては、最後のクリアな辛みが全体のバランスの中でイマイチ美しく輝かないんだよ。パキっと決まらないんだ、味の着地が。頭が少し甘くて、酸がそれらの回収に向かおうとするんだけど、旨みの膨らみやミネラリーな着地を待たずに、突如としてカァーっとしたアルコールのスパークがやや暴力的に伸し掛かってくるんだよな。これさあ、ハイボールにして飲んだ方が旨いんじゃないの? ソーダで割ってレモンかライムをキュっと搾るみたいなさ。なんならシナモンを一振りしても良さげだよ。

 だけどな!

 そんな手間をいちいち掛けなくても飲んだ瞬間に旨いのが長陽福娘なんだよ。不味いとかはないけど、オレは長陽福娘の旨さを人に伝えるためのツールとしてこの雄町を誰かに薦めることはない。まずは絶対に直汲み山田錦60、もしくは50の協会9号Ver、そこでハマった人には八反錦、さらなる深みを知りたい人には山田錦55の生熟をオススメする次第。

 まだ初日なんで、確かな評価はできないけど、今の段階で激賞するとかはあり得ない。最終的な「長陽福娘moukan1972♂ランキング27BY」は飲み終えてから更新します




── 2日目。



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 ▲広島では今、樽酒の注文が殺到しているらしい。ちなみにアテは豚の耳。



 ちょっと昨日は厳しいことを書いてしまったけど、これだけは理解してほしい──常にオレは激賞する心構えを持って詮を開けているのだ! とはいえ、中にはさほど期待せずにボケっと飲んで一気に目が覚めるケースもあるけれど (笑) 。

 さて、今宵はどうだろう。長陽福娘的には予想以上にメロンなタッチを初日に感じたんだが──まるで双眼鏡で遠くの水平線を見渡すようにスコーンと突き抜けた、あの芳醇かつブライトな酸を期待していたという意味で少し面食らったわけだが──、それならそれで、最初からそういう酒としていただいてみようか。残念ながら、ここから劇的に旨くなる──オレ好みの味わいになることは簡単にイメージできないものの、多少は酸化して味にメリハリが出てくることを期待しつつ、能書きはいいから、さっそく呑みますよ。

 立ち香──やっぱこの銘柄としては随分とフェミニンというか、品良く麗しいんだよな。ケバめ指数低めの決して華美ではない、とはいえ飲みの席で男論 (彼バナ) を語るのが意外に嫌いでもないそこそこキレイなお姉さんが首筋に塗布した少し優しめのフローラルなトワレが通りすがりにシュっとそよいで、ハっとして振り返ると、実はメロン農家のおばちゃんがバニラアイスを食べながらニコっと笑ってたみたいなさ。果物だとなんだろうな。メロンもあるけど、細かく分析すると、バナナにマスカットジュースをかけて抹茶パウダーを少しだけ振りかけたみたいって、なんの飲み物だよ、それ!

 一口目は相変わらずイイよ、今のところ──と思ったのも束の間、ギャー!──あっという間に辛くて苦い渾身の味ストレートを食らう。

 ブっちゃけ、好きな人も結構いるとは思う。タイミングによっては袋吊りらしいクリスタル&シルキーな滑らかさも感じるし、そこにエレガントな果実味が天使の衣のように優しくうっすらまとわりついて、芯にはやや硬質な米の旨みを下支えに、最後は渋み&辛み逞しいクレッシェンドに押されて、ややスパルタ気味にフィニッシュ。これさあ、変な話、吟醸とか大吟醸とかのアル添の方がバランス良くなるんじゃないかな。その方が香りも乗りやすくなるしさ。雄町の大吟醸ってあまり聞いたことないけど (笑) 。

 基本的には造りの明快さを感じるイイ酒だとは思う。ただ、オレが長陽福娘に求めているモノがほとんどこの酒には含まれていないんだよ。今日はそれほど甘さは感じないけど、パキーンとした酸もまた感じない。この感じ、なんか知ってるんだよな。今、SAKE INDEXをババっと見直してるけど・・・。

 あったあった、あれだ、星泉の純吟夢吟香6号酵母。星泉からパキーンとした酸のメリハリを削ぎ落として物足りなくさせた感じ。やっぱ酸が弾けきってないんだよなあ。星泉の記事ではブツクサ細かいイチャモン付けてるけど、それは星泉を激賞したくても素直にできないというもどかしさがそうさせてるだけで、やっぱ星泉にあった、このパキーンと金属バッドの芯でジャストミートしたような、快活な酸とフルーティネスの衝突感──今回の長陽福娘にはこれがないんだよ。ちょっとナヨっとしてるんだな。平たく言えば「らしくない」っていうかさ。

 しかし酔うな、これ。まだ1合しか飲んでないのに・・・。

 おかわり──。

 冷たすぎると最後が辛くて苦い──突然ですが、ここでレンジ燗を一杯。

 麹由来のニュワリとした酸もあり、昔ながらの酒感は割り増す。エレガントなフルーティネスは引っ込んで、米由来の複雑味も割り増す。

 甘辛ぁ〜〜。冷酒のギスギスした感じはなくなるけど、そこまでお燗生えするわけでもない。昨日感じて今日はあまり感じなかった草っぽいニュアンスが少しだけ前に出てくるけど、「別にだから何だよ」という話。燗冷ましは酸っぱい。正しくは渋酸っぱい。取り立てて悪くはないけど、退屈だった一日の最後がこれで帳消し的に楽しくなるわけでもない。

 最後の一杯は冷酒で──。

 うーん。結論だけ言っていい?──無理して買う必要はありません。バカ舌で世界的に有名なmoukan1973♀も、

 ♡☺♡「まあまあか?

と言ってるくらいだから、ホントそのまま「まあまあ」だと思います




── 3日目。



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 ▲松田聖子も1985年にSEIKO名義で「Dancing Shoes」という糞12inchシングルをUS&UKで同時発売してます。



 写真の通り、残り少しだけなので参考にはならんかもだけど。

 銘柄的には、ようやく酸っぱさが足りてきたけど、まあ最後が辛い。部分的に透明感はあるんだけど、それは袋吊りうんぬんというよりは銘柄的な属性だと思うんだよなあ。オレが今までに袋吊りというジャンルを意識して買い集めてこなかったことによる無理解なのかもしれないけど。

 リーデルだとリンゴも出てくる──今更だけど (笑) 。

 うーん、難儀やなあ。普段そこらのスーパーで何となく1,500円前後の白ワインを適当買いして「好きなお酒は?」「白ワインです」と答えてる向きの女子がタマの気分転換に飲んだなら「なにこれ飲みやすぅ〜い」とか言うではあろうが、今やほぼ毎日、年間200種類以上の日本酒を飲むオレからすると「普通?」としか言えない。

 所々には銘柄特有のチャームポイントに出会う瞬間もあるにはあるが、激賞態勢でこの酒に挑んでいるオレとしては、この程度じゃ、じぇんじぇん (全然) 満足できません。



長陽福娘moukan1972♂ランキング27BY (最新版)

【126】☆7.0 長陽福娘 限定直汲み 純米吟醸 山田錦50 無濾過生原酒 9号酵母 27BY <山口>
【050】☆6.0 長陽福娘 限定直汲み 純米 山田錦 無濾過生原酒 27BY <山口>
【169】☆5.0 長陽福娘 純米 無ろ過生原酒 八反錦 27BY <山口>
【095】☆5.0 長陽福娘 純米吟醸 山田錦 生熟成酒 27BY? <山口>
【055】☆4.0 長陽福娘 限定直汲み 純米辛口 山田錦 27BY <山口>
【189】☆3.5 長陽福娘 マチダヤ限定 純米吟醸 雄町 袋吊り生 27BY <山口>
【107】☆3.0 長陽福娘 限定直汲み 純米吟醸 雄町50 無濾過生原酒 27BY <山口>



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