もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

 その吟醸、720mlが840円ナリ。
〜 日本酒の家呑みレポ&本日の1曲、安センベイ評、時々メガネ警察〜

◤芳水 - 山廃純米生 27BY?→26BY (27年10月出荷分) ── dಠಠb「地酒としてのキレた固有性もありつつ、全体としては洗練された酸のストラクチャーの中に適度な複雑味を携えて、それでも決して押しつけがましい味の喧騒はない」#Fruity, Wine Oriented 




 徳島の芳水 (ほうすい) です。毎度マチダヤで買ってきたんだけど、去年の10月出荷ロットです。周りにわかりそうなスタッフがいなかったので確かめなかったけど、27BYの新酒なのか、26BYを1年寝かせたものなのか、ちょっと分かりませんが、いずれにせよ、出荷から1年ほど寝てることに変わりはないので、そこはあまり深くは掘り下げません──GA、あらためて蔵元のHPを調べたら、どうやらこのお酒は毎年3月にリリースされる限定品みたいなので、これはマチダヤのオカワリ分 (追加オーダー分) ということで、26BY確定ですね。ここの店長、結構黙って寝かせてなんの説明もナシにシレっと店に並べるんだよな (笑) 。



 ▼広島が優勝したら写真は差し替えます。今、7ウラで広5-巨3。
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 芳水はブログで取り上げるのは初めてだけど、以前 (2014年の冬?) にCUPで特別純米を燗にして飲んでます。たしかその時は「不良少年神亀くんが鑑別所から戻って来たら真面目な好青年芳水くんに更生してたみたいな味わいだ」とmoukan1973♀の前で言った記憶があるけど──普段からLIVEの会話でこのくらいのことは瞬間的に吐く──、簡単に言うと、神亀的なタッチだけど少しスッキリというか洗練されているということを言いたかったわけだ。

 芳水というと、当ブログでも高い評価を与えた「克正・山廃純米・雄町65・無濾過生原酒」を醸した高垣克正氏がかつて杜氏を務めていた蔵でもあります。遅ればせながら、最近はこの手の〝あまり磨いていない山廃生〟なんかも舌に馴染むようになってきたので、ジャンル買いというアプローチで深く考えずに買ってきた。特別栽培米の滋賀・玉栄を60%まで磨いて7号酵母で醸した山廃生原酒です。「日本酒度:+8、酸度:2.4、ALC:18.5」なので、結構ガツンと来そうではあるが、それなりに寝てるから数値だけではイメージできんな。期待です。



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 bottle size:720ml





【188】芳水 -ほうすい- 山廃純米生 26BY (27年10月出荷分) <徳島>

芳水酒造 有限会社:http://www.housui.com


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 立ち香──透き通った光彩を放つ酸から、ややホロ苦いタッチもこぼれる。このへんは熟成による表情か。白ブドウ様のフルーティーさもあるが、7号系のエステル香もほんのり。全体の強弱の中ではフルーティネスの方が勝ってるかな。あれですよ、食用の、いいセメダイン (笑) 。


housui_yamahai_nama26by6.jpg 色はそれほどでも。うっすら黄色いけど、若い酒でも別にこれくらいの黄色、あるしね。

 おおおっ──。含むと、これが意外にオサレな味わい。ガスは皆無。最後はしっかり辛いけど、キューンとした伸びやかでビビットな柑橘系の酸は口の中で潰れて、さらにビヨーンと伸びる。

 最近飲んだ中だと、菊鷹・雄飛昇龍蓬莱・阿波山田錦77あたりの酸の出方を思い出すかな。特に昇龍蓬莱からガスを抜いて密度を上げた感じに近いと思う。

 これは旨いな。

 熟成属性は、米部分に対しての香りの色合いというよりは、アフターのホロ苦さにおいてフワっと立ち現れる感じ。とにかくクリスタルなキューンとした酸が光線のように伸びるので、熟香が出てくるのは飲み込んだ後の、ワンテンポ置いてからのタイミングでエアリーにフワっと。

 魔法の器、錫チロリに移して──。


 おう、チロリ経由だとアルコールの浮きも落ち着き、かなりたおやかな表情になるね。生酛っぽい、ニリっとした、キシキシと詰まったような酸もあるけど、山廃だけあって、相対的には生酛よりは飲み口は軽い。言うならば、生酛は飲むヨーグルト、山廃はヨーグリーナみたいな (笑) 。

 温度が上がってくるとさすがに熟れたフルーツ感も出てくるけど、酸度が高めなので、ブヨブヨな飲み口にはならない。日本酒度+8だけどちゃんと甘みもあるし──ここ大事!──、余韻としての酸のほどけも極めて優しい流れ。

 いいな。


housui_yamahai_nama26by5.jpg 今日は夫婦二人で同時に飲んでるので、4合瓶が一日で空いてしまう。というわけDE、ここらで記念にお燗もやっとこうかね──レンジ燗だけど。

 いいですねえ。

 この振り切れ気味の酸がどうなることかと思いきや、甘みにデレが出て、ものすごく人懐っこい味わいになった。酸もしっかり出てるけど──ああでも、冷めて来るとドカドカに酸が攻めてきたぞ (笑) 。あれなんじゃないかな、こーゆーのを「真に甘酸っぱい酒」と言うんじゃないかな。フルーティーでオサレでモダンな酒に対して使われることの多いこの形容詞だけど、実際には酸っぱいだけで「甘はどこー?」というケースが多いんだよな。そういう意味じゃ、この酒は文字通り甘酸っぱいと思うよ。燗冷ましもいい。


 残りは冷酒返しでおかわり──。


housui_yamahai_nama26by3.jpg もうすでに結構酔ってるけど、このギュっと詰まった酸から溢れ出る甘みと旨み──そして飲むというよりは噛む&潰すのアクションにおいて弾けるミネラル感。退けにかけては熟感のあるカカオライクな苦みと米由来の甘いエキス感が程好よく溶け合う。地酒としてのキレた固有性もありつつ、全体としては洗練された酸のストラクチャーの中に適度な複雑味を携えて、それでも決して押しつけがましい味の喧騒はない。スカっとした香り穏やかなフルーティネスが弾ける、想像以上にクリスタルで高密度な酸が魅惑的な美酒でした。食中酒としてもワンランク上の楽しさを与えてくれるぞ。

 広島優勝まで、あと1アウト──そしてたった今、カープ優勝!!!!!!



 おめでとうございます! おじさん二人の熱い抱擁!
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moukan1972♂






日本酒 山廃 生酛 芳水

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