◤阿櫻 - 純米吟醸 美郷錦 中取り 無濾過生酒 27BY ── dಠಠb「こういう銘柄は飛び抜けて旨い酒を造らない代わりに、少年マンガの主人公のような気分屋的天才性もまた発揮しないから、いわゆる〝ハズレ酒〟は滅多に出ないだろうという安心感がある」#Fruity, Wine Oriented, Umakuchi 


 SEE YOU IN TOKYO
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 ▲国立競技場まで電車で近いから2020年はオリンピックを生で観るか。






 秋田の阿櫻です。実際にふだん足を運んでる酒屋やネットで巡回してる酒屋での扱いも結構あって、以前から気になってはいたんだけど、先日、イケセイ (池袋西武) に行ったとき、「純吟・中取り・生・美郷錦」と個人的に好きな役が4つ揃ってるスペックを見つけたので、あまり深く考えずに地下の酒売り場で買ってきた。

 photo: 「酔いどれオタクの日本酒感想記」より

 ところが、今もネットでちょこちょこ調べても、同じラベルの中取りヴァージョンが出てこない。これ、池袋西武の限定商品なのか、それとも中取り生が売りのひらがなヴァージョン「あざくら」の単なるラベル違いなのだろうか。一般的な純吟の美郷錦は、毎度お馴染みまるめち氏のブログでも紹介されている、

 酔いどれオタクの日本酒感想記
 阿櫻 純米吟醸 美郷錦

このブルーラベルだと思うんだけど、スンマセン、よく分かりません。仮の話で申し訳ないけど、この中取り生が「あざくら」のそれと同じだと仮定すると、「日本酒度:+3.0、酸度:1.8、アミノ酸度:1.1、酵母:秋田酵母No.15 」ということになる。ま、数値は参考程度で。




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 というわけDE、ド派手なブルーラベルとの違いや比較は抜きで呑みますので、そこは御容赦。関係ないけど、27BYは山本の美郷錦55 (黄緑ラベル) がまだリリースされてない。去年呑んで最高だったから今年も買いたいんだけど、27BYは美郷錦でハイクラスの酒ばっか仕込んでるんだよな。美郷錦はこっちで使い切っちゃったのかなあ。残念。




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 bottle size:720ml





【175】阿櫻 -あざくら- 純米吟醸 美郷錦 中取り 無濾過生酒 27BY <秋田>

阿桜酒造 株式会社:http://www.azakura.co.jp


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azakura_jungin_misatonishiki_nakadori27by5.jpg 瓶口からの立ち香は比較的穏やかながら、美郷錦らしい濃度の高い瑞々しい酸が伸びやかに広がり、少し青いニュアンスのリンゴ──ああでも、グラスに注ぐと少し熟したようなチョコバナナ感も。これは単なるイケセイ問題勃発か* (笑) 。少しツンとしたアルコール感もあるね。 ( ※池袋西武の日本酒売り場の冷蔵庫が8℃までしか下がらないことによる予期せぬ熟成問題 )

 含みます──。

 おう、割りにしっかり酸っぱいな。まだちょっと硬いか? 舌で転がすとジューシイな甘みがワンテンポ遅れてジュワっと溢れてくる。この段階としては果実というよりは砂糖菓子のような甘さ止まり。その後すぐにキレて最後はたくましいミネラル感へと着地。ドスンと地面が少しめり込む感じ。アルコールのカァーっとした発散性は強め──いわゆる一つの〝酒感〟というヤツね。

 ほうほう、飲みつづけてると、メインで主張してくるのは柑橘系の伸びやかでクリアな酸。そこに少しチョコレート様のスモーキーさ&米由来の力強い旨みと甘みが重なる流れ。この味わい知ってる──って思い出した、篠峯の「千代/純米キヌヒカリ60」をスリムにした感じだ。真逆のアプローチ──甘み&米感サイド──から近寄せるなら、栄光富士のShooting Starをオシャレに酸っぱくした感じ。飛び切りのモダニズムは感じないけど、イマドキ感のある旨口生酒風情を体現しつつ、それを透き通った──だがしかし力強い酸で旨みがファットにブヨつくのを押さえ込むスタイル。味そのものはオシャレじゃないけど、旨みの抑え方に一廉の洗練さを感じる。

 嫌いじゃないな。ただこれ、不本意ながら、ちょっとイケセイ熟成が進んでると思う──5月出荷だから、イケセイMagicがなくてもそれなりに味わいが太くはなるだろうが (笑) 。温度が常温に戻りかける途上では酸がより一層強く出てくるので、逆に旨みのサイズが縮まるという珍しいパターン。普通、この手の酒は温度が上がって来ると甘旨ファットな方向に味が広がるんだけどな。

 おかわりの1合は冷酒返しで──。

 ああー。冷たい方が甘酸っぱいニュアンスがわかりやすくていいな。全体には五味としてのミクスチャー感が意外にも複雑だけど、米由来のサラサラした舌触りの中に閉じこめられた力強い酸がすべての味エレメントをしっかりまとめつつ、過度にオサレな方向には走らずに、ドシっと腰の据えた造りの良さも伝わってくる。こういう銘柄は飛び抜けて旨い酒を造らない代わりに、少年マンガの主人公のような気分屋的天才性もまた発揮しないから、いわゆる〝ハズレ酒〟は滅多に出ないだろうという安心感がある。次に呑むとしたら雄町かな。それとも山田錦かな。

 最後に少しおかわり──。

 あ、いいな。ようやく旨み豊かなフルーツ感が出てきた。ブドウだよ、ブドウ。赤いニュアンスもあるけど、どちらかと言うと熟した白いブドウかな。飲むというより噛むというアクションの中で味が滲み溢れる展開。甘旨? 違う、酸っぱ旨スウィート (笑) 。今日はすでにちょっと飲み過ぎてるので、このへんでやめとく




── 追記。


 訳あって2日目を待たずに残り80mlほどになってしまったので、昨日、寝酒に軽く一杯やりました──おかげで少し二日酔い気味とか、オレも歳取ったなあ (悲) 。

 やっぱ酸っぱい。甘酸っぱいんじゃなくて、酸っぱ旨甘いという流れ。いいな。微かな雑味感もあるにはあるが、それらは舌触りのアクセントとして機能してる。ド頭のピーンとした酸がほどけて旨みと甘みがこぼれてくる。

 うん、嫌いじゃない。これでガスのある山廃生なら尚良しという感じだ。つまり、この酒は甘み旨みを膨らませるのではなく、このまま酸っぱい酒として研ぎ澄ませていく方向での発展を希望しまーす。

 そして当然のように「ドリャあ〜」と言ってる間に酒はなくなる。


moukan1972♂






日本酒 阿櫻

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