◤菊鷹 - 山廃 純米吟醸 雄飛 静岡系酵母 無濾過生 26BY ── dಠಠb「約1年半ほど生で寝てるけど心配無用、むしろ香りの複雑味や多重性において、フレッシュ・コンディションの酒質に一枚リッチな役が優雅に重なる感じ」#Fruity, Wine Oriented 




 菊鷹です。26BYです。

 プッシュしてる酒屋も多く、日本酒ファンの間でも徐々に浸透してるのでは? 今のところ一升瓶でしか展開してないので、どれを買うか非常に迷う銘柄ではあるんだけど、とりあえずは日誌係がオススメしてた静岡系酵母で醸された26BYの「雄飛」を買ってみた。追記──後日まるめち氏も同じ酒を飲んだみたいなので、トラバかまさせていだきます。

 日本酒感想日誌
 【388】菊鷹 山廃純米吟醸 無濾過生原酒 26BY

 酔いどれオタクの日本酒感想記
 菊鷹 ~雄飛~ 山廃 純米吟醸 無濾過生酒 26BY


 山廃の純吟には酵母違いの「雄飛」と「雲外蒼天」があるんだけど、27BYから「雄飛」は9号酵母に変更されたので、1年半ほど寝てるが半ば仕方なく。でもまあ、「日本酒度:+10、酸度:2.4」と、数値上はゴリゴリ&ギシギシしてそうな顔つきなので、熟成にも耐えうる強さはあると思う──原酒じゃないところが少し気がかりではあるが。

 ラベルを見てmoukan1973♀が一言「ずいぶん古臭いデザインだなあ」──だと (失礼な!) 。それもそのはず、24BYから山本克明氏を杜氏に迎えて、以前にあった銘柄を復活させたのが菊鷹なんだもの。あえて新しい銘柄を作らず、かつての銘柄を全く新しい味わいの酒で使用するとは、なかなかに渋いセンス (発想) だ。




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 ▼使用酵母の欄に黒線が。コレなに???
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 bottle size:1800ml





【153】菊鷹 -きくたか- 山廃 純米吟醸 雄飛 静岡系酵母 無濾過生 26BY <愛知>

藤市酒造 (by 日本酒専門店 Sake芯) :http://sake-sin.blog.so-net.ne.jp


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kikutaka_yuuhi26by5.jpg スペックは本人だけが意味と秘密を理解しているような、かなり複雑で微細なものなので、裏ラベルを御参照ください。ま、オレもタレやドレッシングを作るときは尋常でない種類の食材を使うので、別に驚きはないのだけれど、素人がここから何かを演繹するのは無理 (笑) !

 まずは瓶口からの立ち香──。

 ほい、ビュダャウ (ブドウ) 。メリハリ強めの酸なんかは、最近呑んだ中だと王祿にも似てるけど、約1年半寝てるだけあって、さすがに青々しいルックは一切ない。DE、熟香だけど、甘さが抜けたあとの景色に広がるホロ苦さの中に熟成ライクな高密度の旨みが微かに宿る程度の、極めて静かで奥ゆかしいもの。それとは別に、フルーティーな酒としてバニラリーな甘酸もしっかりある。風の森なんかのそれと比べると軽やかで随分とスリムだけど。

 はい旨い──

 moukan1973♀は「熟感ある」と言ってるが、オレはそれほどでも。山廃らしい、まるでカロリーゼロの低質量な酸のキャンバスに、朧げでパステルなフルーツの絵が描かれるという流れ──熟成風情として、そこは多少、焼きリンゴとか、色が茶色くなったフルーツが立ち現れるけれど。粘度のあるテロっとした甘みの膨らみにも熟成の効果が発揮されてる。

 ガスは僅かに残ってる。これがイイ感じのジューシイさを演出するという、モダンな日本酒に典型の──旨さの役として王道の、この凝縮感が心地良い流れね。香りも旨みも、全体としては品良く小さめのサイズ感──とはいえ、そこに必要最低限の要点が無駄なく詰まってる感じ。


kikutaka_yuuhi26by3.jpg 温度が上がってくると熟成ライクなルックも顔を出すけど、ともあれこの透明度ですから、旨みのファット化という方向でそれが発揮されることはなく、あくまでも何かの拍子にシレっと顔を出す、こなれた渋味としての熟感ね。「これ絶対お燗でしょ!」というほどの育ちはなくて、香りの複雑味や多重性において、フレッシュ・コンディションの酒質に一枚リッチな役が優雅に重なる感じね。

 ALC.15の割にしっかりしたボディ感もあるので、調子に乗ってグビグビやってると即効で酔います。決して旨すぎる酒ではないが、呑んでる最中に一切の引っ掛かりやノイズを感じることのない、この上なくバランスの良いお酒。山廃? あっ、そう。DE?

 これがイケるなら、竹雀の山廃純吟雄町生あたりも是非トライしてみて。菊鷹にも全然負けてないから。個人的に山廃の純吟生は竹雀の雄町がメルクマール




── 2日目。


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 先ずはリーデルで。

 今日はリンゴもしっかり感じる。熟香はクリーミイさの中で発揮される流れ。焼きリンゴに生クリームをかけたみたいな。いいですよ。

 含むと昨日より高密度にミネラリー。酸化が進んだ分、相対的に熟香が後退したのか、昨日よりチャーミングなルック。一方、旨みのサイズは昨日よりファットに。とはいえ、広がるのは一瞬で、すぐさま渋酸が手仕舞うキレの良さ。「甘い・辛い・酸っぱい・苦い」で言うと、軽やかに甘く、カロリーゼロに酸っぱく、ノーストレスに切れ上がる辛みと苦みがササっとアフター回廊を通り過ぎる感じ。

 これ、新たなベクトルとしての夏酒じゃない? 山廃の純吟生で加水ALC.15度、カロリーオフな透明度の高い酸の中に花咲くパステルなフルーティネス──どう考えたって理想の夏酒じゃん。2月じゃなくて8月リリースしてよ──蔵で半年寝かせてさ。

 熟成の立ち現れ方としては篠峯のろくまる山田錦八反なんかと同じベクトルで、いなたい枯れた味わいではなく、フルーツを焼いたニュアンスとして滲み溢れる感じ。その意味じゃ、チョコっぽい方向での熟し方じゃない。

 もう少し何かのフルーツが艶やかに出現すれば☆6です。バランスの良い完成度の高い酒であることは間違いないが、我々夫婦の食卓を彩る感動指数において、篠峯ろくまる八反26BYには敵わないということ。

 最後の一杯はお燗で──。

 逆にお燗にすると生酒ライクなルックが強調される。冷酒だと「これ生酒だよな?」的な軽さもあるんだけど、暖めると生酒燗特有のモッチリした旨みが顔を出す。ドライフルーツ様の甘酸も旨味の中にジュンとまとまる流れ。とびきり良くもないけど、悪くもない。冷めてくると案の定ギャグみたいに酸っぱくなるけど、そこは笑って許して (笑) 。

 旨すぎて困るということがないのがこの酒最大のアドバンテージ。逆に言えば、そこら中の居酒屋や和食屋で常備しとけよと思わせる酒。なんならフレンチやイタリアンでも常備させとけよと思う。何を飲むか考えるのが面倒な時にこういう酒があれば、こっちとしては非常に楽──そういう磐石な酒




── 3日目。


 もう残り60mlくらい。旨いとなくなるの早い。

 今日もリーデルで。

 麹由来のニュワっとした糠っぽい酸も感じるけど、今日はより一層ソフトな甘さを感じる。数値的には「辛口」なんだけど、この酒はアフターのアタック感も少なく、胸の内側がカァーっと熱くなる流れは少ない。ALC.15だしね。

 さすがに少し水っぽくなったけど、逆に甘さは感じやすくなったよ。クリーミイでありながらも、ちょいパウダリーなシュガーさも。まるでサラサラの砂糖のうようなシルキーな甘やかさがふんわり優しく広がる。

 酸に重さが出てきたので、ミネラル感は日増しに強くなる。個人的には一部の山廃で感じるカロリーゼロ様の低質量な酸の方が好きではあるものの、別にイヤな感じはない。

 あ、なくなっちゃった。


moukan1972♂




日本酒 菊鷹 山廃 生酛

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  • 本日の家飲み 菊鷹 ~雄飛~ 山廃 純米吟醸 無濾過生酒 26BY     愛知県稲沢市のお酒です、通販まとめ買い2本目。  外飲みでは何度かいただいていますが、家飲みは初めて。  こちらのお酒を醸す山本克明杜氏は、以前大阪の蔵で「天野酒」という銘柄の「山本SP」という商品を世に出していました。  この方はその筋(笑)ではかなり有名らしく、移籍後のこのお酒もマニア間では...
  • 2016.08.19 (Fri) 19:01 | 酔いどれオタクの日本酒感想記