もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

 チャリは寒いけど (逆に汗が冷えてスースー) 、お燗用の1800mlを買って来た。これでしばらくは安心。その店、去年から〝あの銘柄〟を扱うようになったのでオレにとっては更に便利。他に気になったのは「諏訪泉 阿波山田錦 Vintage 2015」とか、もはや「生酒コーナー」なんか見向きもしなかったよ (笑) 。
〜 たぶん年ベースだと余裕で250本以上の酒瓶を空にし、記事の比重は徐々にワインが日本酒を侵食、週末には必ずシャン、なるべく毎日「本日の1曲♪」、合間にお菓子 (主に安煎餅) &女優評 (ほぼ「浜辺美波」関連) 、超時々メガネ警察、特に悪気はないが冗談は常にキツめ 〜

◤Andre Clouet (アンドレ・クルエ) AOC Champagne Brut Nature「Silver」Blanc de Noirs NV, Pierre Gerbais (ピエール・ジェルベ)「L' Audace」2014 




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 毎度アクセスありがとうございます。


 André Clouet (アンドレ・クルエ) はモンターニュ・ド・ランスのBouzy (ブージィ) とAmbonnay (アンボネイ) の絶好のロケーションに畑を持つ家族経営のドメーヌ (実質的にはRM) だけど、業態はNM (ネゴシアン・マニピュラン) で、所有する畑は全てグラン・クリュです。

 これらにVerzenay (ヴェルズネイ) を加えたグラン・クリュがモンターニュ・ド・ランス地区おける「三大ピノ・ノワール名産地」ですね。ザックリした個人的な印象だと「Verzenay=エレガント (端正) 、Bouzy=パワフル (野性的) 、Ambonnay=チャーミング (愛らしくフルーティー) 」という感じです。



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 この「Brut Nature “Silver” 」というキュヴェ (ピノ・ノワール100%のブラン・ド・ノワールのノン・ドザージュ) は、2016年の12月に一度飲んでるけど、まだまだシャンパーニュ飲み始めの時期だったので──つうか1本目 (笑) ?──相対的な位置づけができず、人の推薦を鵜呑みにしたとはイエイ、シャンパーニュ全体の中で〝とりわけ〟マイナーな (造られる数の少ない)「ブラン・ド・ノワール (「黒ブドウ100%の白ワイン」という意味) 」の、しかも更に「ドザージュZERO (補糖ゼロ) 」のキュヴェをキャリアの浅い時期に飲むことは、再度繰り返すけど、オレは絶対にオススメしません。それでなくともシャンパーニュは高級品なので、最初はしっかりちゃんと分かりやすく美味しいモノを選ぶべきだと思うからです。

 ちなみにこの「Brut Nature “Silver” 」は、漫画『神の雫 - 31巻 (2011) 』や、山本昭彦著『死ぬまでに飲みたい30本のシャンパン (2008) 』にも登場していることからそこそこ有名なキュヴェです。オレもこの3年で200本以上のシャンパーニュを家で開けて来たので、ここらでようやく (今更だけど) 再確認です。

 なぜ「今更」なのかというと、ブラン・ド・ノワールのノンドゼということなら、すでにMarie Courtin (マリー・クルタン) やPierre Gerbais (ピエール・ジェルベ) という素晴らしいモダン派のキュヴェを知ってしまったので、すでに流行が一巡してしまった感のあるAndré Clouet (アンドレ・クルエ) がどこまでこれら対して威厳を維持しているか、ちょっと不安ではあるからです。「日本酒」もそうだけど──「ラーメン屋」も同じ──、小規模生産者の商品というのは、年単位でどんどん味の方向性が変わったりするし、後進の猛追も凄まじいので、5年前10年前の名声なんか、ほんとアテにならないんですよね。



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 ▲我が家のロットが上記のレシピと同じかは不明なので参考まで。






2019_9_28Andre_Clouetタンク 現当主であるジャン=フランソワ・クルエ氏が考案したという独特な複雑性を持つ醸造過程は「発酵の初期」「発酵中期・前半」「発酵中期・後半」「発酵の最終段階」の4段階に分けられ、特注のステンレスタンクでスタートさせたマスト (果醪) は段階的にバリック樽に移され、最終段階ではバリック内で発酵を終了。その後マストは一度ステンレスタンクに戻し、さらにバリックに移して澱引きを行うという、何とも面倒な工程 (笑) 。

 というわけDE、いろんな意味で非常に楽しみではあります。最近飲んだ同じ蔵の「Grande Réserve」が微妙なコンディション (仕上がり) だったので、一応、週末の笑顔を守るために全く同じ属性 (ピノ・ノワール100%のノンドゼ) の「Pierre Gerbais Brut Nature “L' Audace” 」もブルペン登録 (冷蔵庫ピットイン) しておきます。




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◤アンドレ・クルエ AOCシャンパーニュ ブリュット・ナチュール「シルバー」ブラン・ド・ノワール NV5,109 円

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 立ち香──ああ、いいね。しかし、一瞬でベリーなピノ・ファイヤーは飛散して、奥から・・・出ました、青いトマトのような野菜感 (笑) 。どちらかと言うと、トマトの外側じゃなくて、内側のドロドロ部分なアロマというか。しかし、徐々に熟れたプラムっぽいニュアンスも膨らんで来た。クミン系のスパイシーな風もフワっとそよぎ、ワインの表面を薄くなぞります。

 コンディションに問題はなさそう──。

 ♡☺♡「美味しい美味しい。全然問題ないよ。酸っぱい。ちょっと熟してる感じもある。」



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 まあまあかな。先日の「Grande Réserve」とは違い、コンディションは問題ナシゴレン。そして、そんなに酸っぱくもないなあ。むしろコクのある丸い甘みが長めの余韻の中でスゥーっと伸びる。

 3年前に飲んだ瓶より柔らかで優しい印象で、思ってたより素直に (肩肘張らずに気軽に) 飲めるノンドゼではあるが、それは記憶の正確さから来るものなのか、これまでの3年間の経験から来る認識の誤差なのか、そこは何とも言えないものの、少なくとも今目の前にある瓶に詰められたワインが品良くエレガントで、何というか〝美しい差し障りのなさ〟を楽しむブラン・ド・ノワールであることに間違いはヌワイ。Bouzy (ブージィ) らしい野性的なパワフルさはなくて、非常にフィネスのあるエレガントなノンドゼ



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Pierre Gerbais Brut Nature “L' Audace” 2014 (Dégorgement:2018/10) 」と味クラーヴェ──ちょっと贅沢だけど同じノンドゼのブラン・ド・ノワールということで。

 Pierre Gerbais (ピエール・ジェルベ) は、抜栓直後こそミルキーで少しクセのある還元臭もあるけど、含むとパキっと香ばしくジューシイ。極めてメリハリのある硬質かつ立体的なストラクチャーで、口内の隅々を逞しくミネラリーに締め上げる。余韻には熟成シャンパーニュらしいモカ・フレイヴァー。前回飲んだヤツよりスゲえ香ばしいと思ったら、ヴィンテージは同じ「2014」だけど、デゴルジュ時期が「2018年10月」──前回は「2017年11月」──なのな。

 Andre Clouet (アンドレ・クルエ) はどんどん可憐なフルーティネスが開花し始めて、これはこれで悪くないものの、端的に言うと「都会のつまんない奴 (Andre Clouet) 」と「田舎の面白い奴 (Pierre Gerbais) 」という感じ。

 ♡☺♡「あああ、こうやって比較するとだいぶ違うね。どっちも旨いけど、やっぱピエール・ジェルベの方が複雑というか深みがあって個性的。」
 dಠಠb「確かにアンドレ・クルエも悪くない。手堅さはあるな。あと、ワインの仕上がりも非常に上品。」

 ノンドゼは翌日の方が旨かったりするので、それぞれ半分ほど残しておきます。一度に2本開ける最大のアドバンテージは──「たとえ美味しくても全てを飲み干すことはヌワイ」──、結局、コレに尽きる (笑) 。





── 2日目。

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 どっちも昨日より全然イイな。特にAndre Clouet (アンドレ・クルエ) は彩度タカーメにフルーティーで、初日はお上品さだけが売りのワインだったけど、今日はそれプラス、肉厚でワイルドなBouzy (ブージィ) らしさがスゲえ前に出てきた。ごめん、これは旨いわ (笑) 。小粒でクリアだけど、果実味そのものの密度は高く、何より穢れなくピュア。

 ♡☺♡「どっちも旨い!



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 ▲Calbee『カレーグラ』はフルーツ系グラノーラ同様、全体としては甘いんだけど、一つ一つの素材はリアルなので、不思議なヤミツキ感がある (笑) 。そんなに辛くないので、酒のアテにも程良い。



 しかし、グラン・クリュを持たないPierre Gerbais (ピエール・ジェルベ) も決して負けてはいない。ブドウのポテンシャルを補うための様々な創意工夫があり、より〝調理オリエンテッド〟で技巧的なワイン。それでいて野趣に富み、どこか無骨さ (ある意味「粗暴なミネラル感」) を有しつつも、ワインというドレスの着こなし術は、あくまでもモダンにしてスタイリッシュ。今日に関しては「都会の星付きレストラン (Andre Clouet) 」と「田舎の独創的なビストロ (Pierre Gerbais) 」という感じ。

 どちらもノンドゼとしては、まるでそこらの「Extra Brut」くらいにはシッカリした果実の甘みがあり、特にPierre Gerbais (ピエール・ジェルベ) は相変わらず濃ゆいです。

 決して安い買い物ではないが、正直、5,000円の日本酒に比べれば、そのレベル (完成度) は天と地ほどの差がある。そうりゃそうだ、手間の掛け方と歴史の厚みが違う。もしもこれらが日本酒の純米吟醸と同じ値段 (1,500〜1,800円) で買えたのなら、もう日本酒は火入れの純米酒しか飲まなくなると思う。どちらも楽天フィッチで購入。決して初心者 (1年に数えるほどしかシャンパーニュを飲まない人) には薦めないが、野心的な飲み手なら、是非チャレンジ。個人的にはPierre Gerbais (ピエール・ジェルベ) 推しです。


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※2019年4月22日よりコメントは「承認制」に、同年6月15日より非公開コメントが「不可」になりました。[詳細&ガイドライン


Andre_Clouet ブラン・ド・ノワール シャンパン シャンパーニュ Champagne Pierre_Gerbais

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