◤菊鷹 〜雲外蒼天〜 山廃 純米吟醸 仕込9号 (熊本酵母) 無濾過生酒 30BY <愛知> ── dಠಠb「菊鷹の新たな挑戦がココまでなのは極めて残念」#Clear/Wine Oriented/Spicy/Unique 



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雲外蒼天【うんがいそうてん】・・・「雲外に蒼天あり」という。暗雲の外に出れば、蒼穹 (あおぞら) は広く、あたたかい。雲は様々な障害や悩みの意。困難を乗り越え、努力して克服すれば、快い青空が望めるという意味。絶望してはいけないという激励のことば。《類》開雲見日 (かいうんけんじつ) 。冬来りなば、春遠からじ。糞酒の後に美酒来たる。[出典




 サヨナラ山本杜氏、菊鷹です。


 30BYは低アルなアプローチへの挑戦が目立ったわけだけど、この「雲外蒼天」に関しては「ALC.13%」です。まあ、実際に飲んだ感じは〝14%寄りの13%〟だとは思うけれど、それでも「山廃」の──おそらく「原酒」で──13%台はニャカニャカに攻めてます。

 このスペックには酵母違いの「仕込8号 (酵母無添加) 」と「仕込9号 (熊本酵母) 」があって、なんか酵母無添加ヴァージョンの方が売れてるけど、世間では〝そういう動き〟があったんでしょうか。というわけDE、まずは熊本酵母ヴァージョンから開けてみました。



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 bottle size:1800ml





【836】菊鷹 -きくたか- 〜雲外蒼天〜 山廃 純米吟醸 仕込9号 (熊本酵母) 無濾過生酒 30BY <愛知>

藤市酒造 (by 日本酒専門店 Sake芯) :http://sake-sin.blog.so-net.ne.jp


Moukan's tag:





▪︎酒米/精米歩合:山田錦/60%
▪︎酵母:熊本酵母 (協会9号系)
▪︎日本酒度/酸度/アミノ酸度:+4/─/─ (※体感上は+2/2.8/1.5)
▪︎ALC:13% (※たぶん14%寄りの13%)
▪︎処理:無濾過生酒 (どうやら原酒)
▪︎酒造年度/出荷日:H30BY/2019年2月
▪︎管理状況:2019/10/06に着、3℃で管理。
▪︎試飲日時:2019年10月14日 (月) /1本目に開栓。
▪︎JudgementOn My List / Not On My List
▪︎Grademarvelous/excellent/good/insufficient/faulty/indeterminable

※On My Listの酒に「faulty (失敗している) 」はない。Not On My Listの酒に「marvelous (驚くべき) 」はない。On My Listの「good」とNot On My Listの「good」は同じではない。On My Listされた時点で当ブログの嗜好を満たすものとする。「indeterminable (判定不能) 」の酒は各Listに振り分けせず。

※「Judgement」「Grade」内の単語は全てリンク済み




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 立ち香──だいぶ穏やか。「」ほどのクセはないものの、同系統の、やや草っぽいニュアンス。ほんのりミルキー (北海道バター飴) 。そして、少し光沢感のある、綿飴やカンロ飴っぽいテカっとした焦げた甘みには〝醤油っぽさ〟も少々。

 ♡☺♡「結構酸っぱい。意外に味はしっかり濃いよ。でも、スルスルっと消える。軽い。」

 すでに少し〝焦げめ〟な方向で熟してるような気がしないでもないが──フルーティーに感じる時間帯が〝ほぼ〟ヌワイので──、とはイエイ、まるで〝レモンの一滴〟ような酸、プレス感のあるペターンとした旨みの立体感など、モダン山廃としての〝理想的な構造的軽さ〟があり、それでいて今までの「菊鷹」にはない透明感を獲得してはいる。

 GA!──いかんせん、味として飛び上がるほど旨いかどうかは、また別の話。酸っぱいは酸っぱいけど、カンロ飴っぽい琥珀カラーな甘みが酒の表面を纏うので、もう一つフルーティネスに欠けるということはあるものの、とにかく軽いのでスイスイ飲めるし、まあ、特異でオモロイ山廃です。



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 ♡☺♡「飲んじゃうねえ。軽くてスイスイ。」

 だんだん舌が慣れて来ると〝甘み〟よりも〝果肉ライクな渋み (酸) 〟を強めに感じれるようになるので、割りとイイかな。おそらく酸度は「2.8」くらいはありそう。あんま低アルっぽい削げた薄さや軽さは感じないし、そこは少しタカーメのアミノ酸度 (たぶん) と上手く相殺されているんでしょうね。つまり、軽さの本質は低アル属性にありつつも、少しタカーメのアミノ酸度が表面的な低アルっぽい薄さを回避しているというか。

 まあ、全体としては十全と軽やかな生酒です。非速醸ライクな立体構造もあり、これで「8号酵母」並みにフルーティーだったら、二階級特進で「marvelous」だったかもしれない。





── 2日目。

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 立ち香──酸っぱさの中にも綿飴やカンロ飴の甘みがあるんだよな。そこがもう一つフルーティーに感じられない要因の一つ。乳酸アロマもあるけど、カルピスやヨーグルト・キャンディーのような甘酸ではなく、ややミルク (北海道バター飴) 寄りのそれ。

 実は残り半分くらいなんだけど──なんだかんだで昨日は結構飲んだ──、初日より草っぽいニュアンスが出て来て、ようやく〝らしさ〟が開いて来た感じ。そこそこイイな。キリキリとした繊維質な酸というか、クリアなエキス感をツヤツヤに磨き上げつつ、チョーキーなミネラル感にザクザクと切り込む流れが心地良い。

 味わい的には少し嗜好からハズれる感じではあるんだけど、まあ、スイスイ飲めますね。軽さ&透明感の表現としては、まさに理想的なモダン山廃。「仕込8号」の方が人気みたいだけど、コレより旨いとかあり得るのか (笑) ?



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 ちょっとチグハグに甘ポチャいんだよな。酒そのもの出来はクワナリ良いとは思うんだけど──それこそ「not on my list」に振れば堂々たる「excellent」──、もう一つアーバニズムが足りないというか、決して「野暮ったい」とまでは言わないけれど、突き抜けた洗練美もまたヌワイというか。

 それにしても、山本杜氏はニャカニャカに興味深い到達点へと大きな一歩を踏み出したかと思えば、ここで転職ですか。これは相当に残念無念。





── 3日目。

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 日に日にいいな。徐々にフルーティーな構成に近づいて来た。これでカンロ飴な焦がし砂糖ライクな甘みさえなければ完璧なんだけど──そうすれば日本酒的なブドウ風味が構成される──、ストラクチャーに纏わる、捌け、口どけ、軽さ、キレは申し分ナシゴレン。この流れで飲む「篠峯 Type-9&M」は炭の酒です (笑) 。



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 Moukanブレンド (菊鷹 仕込9号:65%、篠峯 Type-9&M:10%、菊鷹 8号酵母29BYベースのブレンド酒=他、黒澤2種入り:25%) ──。

 そして、隣の「Moukanブレンド」は余裕で〝その上〟を行く素晴らしい出来映え (笑) 。こっちは紛うことなき「on my list - excellent」ですね。すでに全体のバランスの中では極々少量だけど「黒澤 生酛純大 金紋錦 29BY」が〝秘伝のタレ〟としてスゲえ効いてる。カヌレな焦げた甘い熟味があって、これが「仕込9号」ベースの「菊鷹」に奥行きをもたらすというか、まさにシャルドネに対する熟れたピノ・ノワール的な役割。この流れで「ピュア仕込9号」に戻ると、なんとも味気ない (笑) ──スイスイ飲めるけど。

 1800mlしか存在しないけど、モダン山廃の理想的な軽さ (立体構造) を識るには非常に良いサンプルです。それを知ったからといって、以後、重クドくて飲めない酒が増えるだけだけど、きっと勉強熱心なアナタのことだもの、飲みたいんでしょ?──だったら飲めばいいんだよ。迷う理由がよくわからない。720mlのクソ酒 (イマイチな酒) は年に何本も開けるくせに。


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※2019年4月22日よりコメントは「承認制」に、同年6月15日より非公開コメントが「不可」になりました。[詳細&ガイドライン


日本酒 山廃 菊鷹 生酛 on_list_good

Comment

Name - moukan1972♂  

Title - 光栄菊酒造 <佐賀>


忘れないようにココにも書いておこうかな。

読者さんのタレコミによると、山本杜氏は佐賀県の「光栄菊酒造」に移籍するようです。

ただ、8月28日の豪雨で、佐賀県の日本酒蔵元5社が河川氾濫により蔵内浸水などの被害に遭ったようで、その中には「光栄菊酒造」も含まれているようだ。

これは厳しい船出となりそうだが、この苦難を強いモチベーションに転化させて頑張って欲しい。


醸界タイムスWEB版
https://www.jyokai.com/?p=8703


2019.10.17 Thu 16:45
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