もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

 おっと、楽天の某酒屋が一部スポット的に「篠峯」の扱いを始めてた。
〜 平日は日本酒、週末はシャン、毎日「本日の1曲♪」、合間にお菓子 (主に安煎餅) &女優評、超時々メガネ警察〜

◤澤屋まつもと - SHUHARI JUKUSEI × YAMADANISHIKI 2014 <京都> ── dಠಠb「初心者卒業の〝はじめての熟成酒〟には最適な1本」#Well-Cured/主演:浜辺美波・ドラマ『ピュア!〜 一日アイドル署長の事件簿 〜』雑感 




浜辺美波_黒薔薇純子_ピュア
 ▲『ピュア!〜 一日アイドル署長の事件簿 〜』「第3話 (最終話) 」で漸く (ようやく) ドラマとしてのリズムが整った感じ。編集にもテンポが出て来たし、美波ちゃん自身による〝脱力チューニング〟もいよいよ最適化されて、ラストシーンにおける東出くんの〝素で〟はにかんだような表情を自然に引き出すことに成功した。ま、スタッフ全員が美波ちゃんに対して素直に平伏す (ある意味、月川監督のように自分の力でコントロールしようとすることを諦める) ことで全体の絵が決まり出したというのが実際のところではあるでしょう。

 ▲そして、少し文芸的に言うと、本作は「黒薔薇純子現代のトリックスター (trickster) 」という式に当て嵌めて観るべきドラマで、実は「腹黒い」という設定は、少なくともプロデューサーによる曲解というか認識不足というか、もしかすると脚本家も監督も〝そこ〟に気づいていない可能性の裏返しでもある──『ピュア!』というタイトルを付けておいても尚。


▪︎トリックスター (英: trickster) とは、神話や物語の中で、神や自然界の秩序を破り、物語を引っかき回すイタズラ好きとして描かれる人物のこと。善と悪、破壊と生産、賢者と愚者など、全く異なる二面性を併せ持つのが特徴。(Wikipedia)

 ▲現代的なコンテクストに当て嵌めれば、黒薔薇純子は〝KY (空気を読まない) の権化〟のような存在で、自らの一義的な欲求 (単にそうした方が面白いというだけの理由) のみに突き動かされて、言ってしまえば、周囲の規範的パラダイムや社会通念に対する〝破壊神〟として立ち振る舞っているだけということだ。そう考えることで彼女の中の「 (事件を解決して犯人を断罪する行為) と (他人を罠に落とす行為) 」が帳消しに (相殺=雲散) され、彼女の全ての行為が〝純粋で一義的な欲求〟に還元されて行くわけだ。彼女のせいで引退に追い込まれたというライバルのアイドルも、実は〝その程度の器〟であったのなら、早いところこの世界に見切りをつけて真面目に就職して結婚でもした方が、結果的にはその後の人生を豊かに暮らせるかもしれないという余白があるところに「黒薔薇純子=トリックスター (trickster) 」という式の本質がある。

ECIRubzUcAAgkcy.jpg ▲黒薔薇純子は常に好き勝手自由に周囲を引っ掻き回すものの、そこに本人の大した意図や目的はなく、それでも最終的には周囲を良い結果に導くというトリックスター的なロジックは担保されており、たとえば彼女を〝人に化けた狸 (or 猪 or 狐) 〟という神話的小悪魔設定 (決してそれは明かさない) にすると、ラストの「おい東堂、へへへ・・・実はな・・・」という純子の意味深なセリフにも奥行きが出る。

 ▲ある種の〝無垢の存在〟が一般のヲトナ社会に舞い降りて周囲を掻き回す物語構造は古くから多用されているわけだが、その役目を「一日アイドル署長」に担わせたところに一廉の〝新しさ〟が内在されているということを、どうやら作り手たち自身も明確には意識していないようだ。実は監督が裏設定した彼女の隠れプロフィールというのがあって、それを読む限り、やはり監督には「黒薔薇純子=トリックスター (trickster) 」という式が明確には見えていないことがわかる。それでも最終話では──たとえ〝結果的に〟ではあったにせよ──「黒薔薇純子=トリックスター (trickster) 」という式が随所にテンポ良く正しく素直に当て嵌められており、それが最終話にして漸くドラマの骨格が体を成した最大の理由である。それはすなわち「黒薔薇純子の最適化」と言い換えてもいいだろう。

D5h0205WAAAl9IY.jpg ▲美波ちゃんは若干18歳にして、既に「本間芽衣子 (あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。) 」「宮永咲 (咲 -Saki-) 」「山内桜良 (君の膵臓をたべたい) 」「蛇喰夢子 (賭ケグルイ) 」「佐丸あゆは (センセイ君主) 」というバラバラの象徴的アイコン (彼女の作品を知る人々が役名で〝その魅力〟を語ることの出来る代表的キャラクター) を獲得して (手中に収めて) おり、これに「黒薔薇純子 (ピュア!) 」が加わるには続篇の制作は必須なわけだが、さて、どうだろう。

 ▲ガッキーにせよ、綾瀬はるかにせよ、これは禁句だが吉永小百合にせよ (笑) 、多くの人々は──たとえファンであっても──彼女たちの役名までは必ずしも覚えてはいないものだ。





浜辺美波_黒薔薇純子_ピュア




 というわけDE、澤屋まつもとです。もはや〝伝説的〟と言っても差し支えのない、日本酒にとっての偉大なるヴィンテージ「2014 (26BY) 」4年熟成酒です。細かいスペックは非公開だけど、値段から逆算するに、この蔵元換算であれば、おそらく「山田錦50」くらいだとは思います──もしもこれが「山田錦45」なら1800mlを5,400円では出さないという意味で。





 生育が素晴らしかった2014年産の山田錦を醸した純米大吟醸クラスを低温貯蔵庫で熟成させました。2014年は酸化させない酒造りへの取り組みが形になり始めた年でした。「貯蔵までの過程で酸化を抑えると熟成の時間軸が変わる」という仮定のもと熟成のチャレンジを始めましたが、やはり山田錦の熟成は本命でした。熟成する時間を経て山田錦にしかない旨味バランス、透明感のある飲み口と熟成から来る味わいの優しさをお楽しみください。気合いの入ったチャレンジロットです。

(蔵元コメントより)



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 bottle size:1800ml





【815】澤屋まつもと -さわやまつもと- 守破離 山田錦「試験熟成」26BY <京都>

松本酒造 株式会社:https://sawayamatsumoto.com


Moukan's tag:





▪︎酒米/精米歩合:兵庫県 東条産 山田錦/非公開
▪︎酵母:非公開
▪︎日本酒度/酸度/アミノ酸度:非公開
▪︎ALC:16%
▪︎処理:たぶん原酒の一回火入れ。4年熟成。
▪︎酒造年度/製造日/出荷日:H26BY/2015年4月/2019年6月
▪︎管理状況:2019/8/5に到着後、3℃で管理。
▪︎試飲日時:2019年8月18日 (日) / 1本目に開栓。
▪︎JudgementOn My List / Not My On List
▪︎Grademarvelous/excellent/good/insufficient/faulty/indeterminable

※On My Listの酒に「faulty (失敗している) 」はない。Not On My Listの酒に「marvelous (驚くべき) 」はない。On My Listの「good」とNot On My Listの「good」は同じではない。On My Listされた時点で当ブログの嗜好を満たすものとする。「indeterminable (判定不能) 」の酒は各Listに振り分けせず。

※「Judgement」「Grade」内の単語は全てリンク済み




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 ▲グリエで「変則ゴーヤチャンプルー」に初挑戦。何が「変則」かと言うと、当然「炒めない」というね (笑) 。まだまだコツを掴むには時間がかかるだろうけど、思ってたより普通にできました。「ハム」に見えてるモノは予め溶き卵に混ぜておいた「紅ショウガ」です。



 立ち香──まあ、いつもの感じのマツモティーな吟香はあるものの、全体には穏やかなレベル。乳白色のイメージながらも透き通った薄めのメロン香というか。旨みを琥珀カラーに染める熟香もあるにはあるが、露骨さはヌワイ。

 ♡☺♡「あああ・・・分けたら、アタシの中では、香りは華やかな部類。最近飲んでなかった系の華やかな酒。ちょっとシロップっぽく感じるけど、クドさはないかな。うん、でも、三口目からは飲み口がイイかな。甘さ・華やかさのレベルはアタシの中でギリギリ許容。不味くはないんだけど『うんまっ!』というのは出て来ない。悪くはない。以上。」



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 まあまあかな。ガスは僅かに残存。そことは張れないけど、割りと「篠峯 参年熟成 25BY」なんかにも通じるニュアンスを含み持った熟成酒。心地良い緊張感を携えた米の旨みが、的確な骨格の中でしっかりと鎮座していて、それなりに情報量は多いものの──そりゃそうだ──、それでも決して〝うるさくない〟酒です。あと、思ってたよりも「酸」のアクセルは深めに踏まれてます。「1.8」くらいはありそうな感じ。

 ♡☺♡「さすが、上手いこと言うねえ。確かに〝うるさくない〟。今後は使いまーす (笑) 。」


 初日は軽い味見程度で。そうだな。比較することに意味はないけれど、当然にして「守破離 山田錦 30BY」よりはコナれてます。これまた素敵な和食屋で片口なんかで「一合提供」されてこそ消費者には好都合な酒で、エンドユーザーがガツンと1800mlを側に置いて満喫するような酒ではないような気もするけれど、まあ、そこそこ上質な高級食中酒という感じで悪くはないかな。

 あとは、変な話「篠峯 参年熟成 25BY」を買い逃した人にはオススメというか、ほとんど若い生酒イクスペリエンスしか持ってないマニアさんたちにとっても26BYのフィネスやモダンな切り口の熟成酒を追体験するには良いサンプルだと思います。そういやシャンパーニュも、ぼちぼち「2014」印のミレジメがリリースされ始める頃かな。



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 ▲勝手に「お偉いさん用の高級弁当」を盗んで食べる〝じゅんぴょん〟ことトリックスター黒薔薇純子に〝盗っ人 (罪) 〟の意識はヌワイ。



 ちなみにコチラは超貴重な「Brun Servenay "Exhilarante" 2004」で、瓶熟108ヶ月 (9年) 、リリースから5年経った熟成シャンパーニュ。土曜の夜に軽く味見だけしようと開けたら、これしか残らなかった (笑) 。現行ヴィンテージは「2009」で、ウメムラでは即行でSOLD OUTしてました。フィッチはまだ入れてないんだよな。入れば7,000円くらいだと思うけど、このくらいの熟成シャンパーニュだと、ちょっと日本酒の古酒みたいな枯れたタッチも出て来るので、機会があれば。これだけ寝てても、酸は驚くほど瑞々しく躍動的だけど





── 2日目。

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 立ち香──なんか落ち着いたかな。今のところ昨日ほど華やかには感じないです。

 まだ少しガスがワシャワシャしてるんだよな。そのぶんジューシイに感じれるけど。本日も引きつづき個人的な興味で言えば「まあまあ」カナートという感じです。昨日ほど「」を感じない。米の旨みのシルエットが陰影豊かに表現されたモダンかつスマートな熟成酒ではあるでしょうね。

 非常に出来の良い酒であることは認めるし、飲んでいて不快に感じる要素はほとんどヌワイんだけど、正直、官能に訴えるモノも、また全くヌワイんだよね。端的に言って「アガれる酒」ではないというか、よくよく考えれば「出来が良い」というだけで価値があるって、日本酒ってば、一体どんだけハードルの低いジャンルなんだよ──っていうか 。「澤屋まつもと」がどうのというより、単に他がダラしなさ過ぎるだけじゃねえーの?というか。



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 ▲とりあえず、悪知恵を働かせてウソ泣きを始める。
 ▼からの──「女の泪を見ないでくださ〜い・・・」。

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 温度が上がるとミルキーな甘みも膨らんでそこそこグラマラスな量感になるので、こうなると、もう少し「」が欲しいところではある。なんか今、無性に「菊鷹の残り」を飲みたいパッションに襲われつつある。

 要するに、オレはこの銘柄の正しい飲み手にはなり得ないということでしょうね。全く惹かれない。残りの2本、どうしましょ (笑) ──というのはウソで、一定以上のクオリティは担保されてるので、刺身とか寿司とか食べる日にピンポイントで開けますわ。そこまで大きくハズすことはないでしょう、きっと。



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 ▲相手が目を逸らしたところで攻撃に転じるトリックスターじゅんぴょん。
 ▼からの──「ヤぁ〜っ!」──そして逃げる。[動画

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 お燗──。

 意外にドライでシュっとした縦ノリの燗酒で悪くないかな。ストックしてる人は鍋の季節まで開栓を踏み止まった方がいいかも。基本的には「全温度対応酒」だと思うので、どっちの温度でも楽しみたいなら寒い季節に開けた方がいいんじゃないでしょうか。今さら開栓時期を数ヶ月シフトさせたくらいでどうにかなる酒でもないと思うし。



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 菊鷹──あああ、目が覚める。そして、すんげえフルーティーに感じる。

 澤屋まつもと──あああ、眠たくなる。しかし、値段は約1.7倍 (笑) 。

 そこそこ高級な26BYの熟成酒をRS (冷酒) でグビグビ飲むのは何となく少しモッタイナイ気がしなくもないけれど、温度が上がって甘くなるよりはいいかな。さすがに「篠峯」ほどの鋭利な酸はヌワイので、シャキっとドライな味筋に寄り添った方がこの銘柄のモダニティを素直に楽しめるのかもね。このままだと「not on my list - excellent」だけど、さて、3日目はどうか。

 まあ、ここの酒は何を飲んでも「新古典主義」という感じなんだと思います





── 3日目。

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 なんかまるで日々「蜂蜜」が足されて行くように甘くなるな。コクも割り増しで、ここまで来ると「食中酒」としての機能が削がれるけど──特に塩気のあるモノと一緒に飲むとスゲえ甘く感じる──、まあ、こういうバランスの味わいが好きな人も中にはいるんでしょうね。「ゴージャス&グラマラス」まではイカないけれど、割りと〝酒単体で楽しむ系の味わい〟になって来た。この酒としては〝いよいよ本領発揮〟なんだろうけど、ちょっとオレにとっては急に馴れ馴れしくなったような感じ。



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 いやー、日に日にミルキーですね〜。そして、3日目なのに、まだ少量のガスが残ってます。しかしなんでしょうねえ、この感じ。元々ここの銘柄が放つ吟香があまり得意ではヌワイということもあるんだけど、やはり「磯自慢」や「飛露喜」を飲んでも何も感じない、あの心の動きに近いモノを感じる──と言っても他人には伝わりにくいか。

 休日の酒屋巡りや仕事帰りに〝今宵の1本〟を仕入れて「諸国漫遊・生酒の旅」ばかりをしている「日本酒中級者予備群」の飲み手が少し気分を変えて〝火入れ熟成酒の駅〟に寄り道する気があるのなら、ひとまずオレはコレを薦めておこうかな。4年熟成だけど、仕上がりは非常にキレイで、むしろもっとケレン味のあるブーケが欲しいと思う飲み手も多いんじゃないかな。つまり、5〜6年は平気で持てます。

 1800mlのみで値段も5,400円だけど、出来は良いので「金返せ!」とはならないと思う。しかし「澤屋まつもと」は、どうして「生酛」や「山廃」をヤラないんだ?


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※2019年4月22日よりコメントは「承認制」に、同年6月15日より非公開コメントが「不可」になりました。[詳細&ガイドライン


日本酒 澤屋まつもと 浜辺美波 not_on_list_excellent

Comment

Name - moukan1972♂  

Title - To アイオライトさん



毎度です。


──だいぶ伝わりました。購入して常温で2年くらい寝かせてみようかな。

そこまでしなくても、この時期は冷蔵で、最高気温が25℃を切ったら、再び最高気温が25℃を超える春まで常温とか、それくらいでもイイ感じに色付くとは思います。夏場に30℃を超える場所での保管は避けた方がいいでしょうね。冷蔵5℃以下なら追加で2年は余裕だと思います。


──まあ、それでも自分は好きです。間違いなく80点以上がとれるので、その意味では重宝します。

ここの酒は家でチマチマ飲んでもあまり意味ないような気もしますね。誰かに外でご馳走になってこそ活きるというか (笑) 。


──持ち寄り会なんかでno titleなんかを持っていくと日本酒飲み始めの人に飲ませても反応は鈍いんだけど、中級以上だと「これは…!」ってなってくれるので楽しいです。で、上級者は逆に「まあまあいいね」みたいな反応が多い気が(笑)

この「SHUHARI 2014」は、熟成純米大吟醸としてはそこそこイイとは思います。ただ、飲んでて「楽しい」とか、そういうのはないですね。

2019.08.23 Fri 13:39
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Name - アイオライト  

Title - 

毎度です。
だいぶ伝わりました。購入して常温で2年くらい寝かせてみようかな。

なんつうか、ここの酒って非常にバランスが良くて優等生というか、確かに官能に訴える何かがもうひとつ足りないってのは分かる気がします。
まあ、それでも自分は好きです。間違いなく80点以上がとれるので、その意味では重宝します。
持ち寄り会なんかでno titleなんかを持っていくと日本酒飲み始めの人に飲ませても反応は鈍いんだけど、中級以上だと「これは…!」ってなってくれるので楽しいです。で、上級者は逆に「まあまあいいね」みたいな反応が多い気が(笑)

2019.08.23 Fri 01:44
Edit | Reply |  

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