もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

 おっと、楽天の某酒屋が一部スポット的に「篠峯」の扱いを始めてた。
〜 平日は日本酒、週末はシャン、毎日「本日の1曲♪」、合間にお菓子 (主に安煎餅) &女優評、超時々メガネ警察〜

◤澤屋まつもと - 守破離 山田錦 30BY <京都> 




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 毎度アクセスご苦労様です。


 せっかくなので──あまり得意な銘柄ではないけれど──4本ほど取り寄せてみました、澤屋まつもとです。この定番の「山田錦」はマチダヤなんかにも〝ほぼ〟1年中置いてあるけど (通年商品?) 、幾つかのロット違い (田んぼ違い) があるみたいです。

 長いけど、造った本人がいろいろ語ってるので引用します。





【松本酒造株式会社 松本日出彦杜氏のコメント】

 私が杜氏を務めさせて頂いて、今季が6年目となります。酒造りのコンセプト、自分たちの表現したいことが明確になり、状況が変化してから3年経ちます。皆様のお力添えで、ほぼ白純米酒500石だけだった澤屋まつもとが、瓶燗瓶貯のフレッシュな雄町55%、山田錦50%などが成長して1500石になりました。これも偏に皆様に応援頂いた結果でございます。心より御礼申し上げます。皆様にご案内させて頂く商品の量と種類が増えてきた今、改めてラインナップの整理を行い、和たちのメッセージをより明確にさせて頂きたいと思います。

~日本酒の本当の価値は酒米の産地にある~
 この3年間、様々な産地、品種の米を醸してまいりましたが同じ品種でも産地によって歴然とした違いがありました。日本酒において産地の価値はあまり取り上げられることはありませんが、当然のことながら米の産地には普遍的な価値があります。私たちは、酒米の産地の価値をもっともっと伝えていきたいと思っております。そこで今回のラインナップ整理を行い、飲んで頂くお客様にも取り組んで頂く酒販店の皆様にも産地の価値を共有して頂ければと思っております。当然、産地を特定して日本酒を造っていくということは、産地で起こり得る自然災害などのリスクも背負わなければなりません。しかし、リスクを恐れては真実は伝わらないという想いで決断いたしました。今ある既存の価値観に加えて、米の産地に対する価値が高まり、日本酒の価値をもっともっと高めることで、未熟な我々を応援して下さる皆様に対して、ご恩をお返ししたいと思っております。その為に、今シーズンより私たちは新たな取り組みをいたします。

1. 兵庫県特A地区東条での山田錦栽培の農業従事
 私たちの兵庫県東条での山田錦栽培は、これから始まります。本来の稲作の勉強、生産者さんとの共同作業、また一番大切な日本酒の造り手としての視点で、これからの稲作に何が必要かを追求していきます。そして、近い未来で東条地区での自社栽培にも取り組みます。日本古来よりの稲作と、造り手の感性を兼ね合わせた酒米作り、これもまた、「守破離」の精神であると考えます。そして、これからの守破離ラインナップは、この山田錦が中心となり進めていきたいと思っております。

2. お料理と本気で美味しく飲んで頂くためのフレッシュな食中酒を醸す
 お料理と本気で美味しく飲んで頂くフレッシュな食中酒は、原酒でいて低アルコールの酒質を意味します。この3年間、熟成も含め年間通じたフレッシュな食中酒としての味わいをずっと探してきました。そして、今季の新酒より、香り・甘み・アルコール感をより抑えて、酸味・旨み・良い苦味を主体としたフレッシュな食中酒が出来上がってきております。酸味旨み良い苦味を目指すことがきっかけでした。この味わいを目指して醸したラインナップが守破離ラインナップとなります。それぞれの酒米の種類が主な味わいの違いとなります。

― 原料米 ―
山田錦発祥の地である東条地区を含む兵庫県産加東市の山田錦50%精米の純米大吟醸酒です。

― 味わい ―
山田錦、雄町、五百万石ともに原酒ですがアルコール度数を控えております。お野菜や魚など様々なお料理と本気で美味しく飲んで頂きたいため、味わいのボリュームは少し控えめに、甘み・香り・アルコール感を抑えて酸味・旨み・良い苦味で味わいの構成をとっております。上品な酸味と幅のある旨み心地よい余韻。開栓してからも通常より長くフレッシュなままお楽しみいただけます。



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 bottle size:720ml





【813】澤屋まつもと -さわやまつもと- 守破離 山田錦 30BY <京都>

松本酒造 株式会社:https://sawayamatsumoto.com


Moukan's tag:





▪︎酒米/精米歩合:兵庫県 JAみのり管内 山田錦/50%
▪︎酵母:非公開
▪︎日本酒度/酸度/アミノ酸度:非公開
▪︎ALC:15%
▪︎処理:原酒。火入れ回数は不明。たぶん一回?
▪︎酒造年度/製造日/出荷日:H30BY/2019年1月/2019年7月
▪︎管理状況:2019/8/5に到着後、3℃で管理。
▪︎試飲日時:2019年8月9日 (金) / 菊鷹の次に2本目として開栓。
▪︎JudgementOn My List / Not My On List
▪︎Grademarvelous/excellent/good/insufficient/faulty/indeterminable

※On My Listの酒に「faulty (失敗している) 」はない。Not On My Listの酒に「marvelous (驚くべき) 」はない。On My Listの「good」とNot On My Listの「good」は同じではない。On My Listされた時点で当ブログの嗜好を満たすものとする。「indeterminable (判定不能) 」の酒は各Listに振り分けせず。

※「Judgement」「Grade」内の単語は全てリンク済み




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 立ち香──ここの酒ってば、開けたてはガスがワシャワシャすることが多いので、飲む2時間くらい前に開栓&香りの確認。まあ、いつもの感じ。香りの出方は穏やかながら、ほんのりミルキーな (若干すえたようなムワっと感もありつつの) フルーツミックス (バナナ、メロン、白桃) なニュアンス。奥で篠峯ライクな木香っぽい軋むような渋みも微かに感じるので、もしかしたらキリキリと渋い可能性も。時間と共にすえたような匂い (還元臭かも) は消え、少し温度が上がるとグイグイと林檎の蜜っぽい透明な甘みが伸びて来る。派手な吟香はないので、ちょっと一安心。また後で確認します。

 2時間後──若干の「華やか素性」を感じるな。「クドい」まではいかないけど、こっちに寄るなら「赤い果実」や「ブドウ」に振れてくれた方がオレには好都合。



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 とりあえず飲んでみます──。

 正直、味そのものはそこまで好みではないものの、サイズ感は非常にイイですね。ガスは清楚にシュワっとレベル。低アルの割りに少し旨みの出方が〝お餅〟でネチっこいという嫌いはあるものの、全体としてはペターンとした見晴らしの良い立体構造で、酸のアクセルは強め、一連の嚥下物語において一切の無駄や雑味がなく、極めてクリアかつスマートなフィニッシュを運んで来る。

 ただ、それだけっちゃそれだけ。これまた──「篠峯 超辛口 大吟醸」同様──極めて「業務用のボトル酒」という体です。素敵な値段の和食屋でコレがボトルで入れられるなら「我々としてはそこそこ便利かな?」──みたいな。



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 この程度で「〝俺たち〟がられても」少し苦笑しちゃうけど (笑) 、なんというか、プライドの高い自信に満ちた (腕組み&モノクロ写真系の) ラーメン屋みたいでカッコイイんじゃないですかね。確かに、そこらの「オールドスクール田舎吟醸」とは一線を画する酒だとは思いますよ。古風なモダン日本酒というか、設計された高級感を理屈っぽく自己プロデュースできてるというか。



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 それでも、もう飽きた。徐々にジョウジェモニイ出来映えの「篠峯」みたいな味わいに。そして、開けたての香りで予見した通りの渋みが徐々に表面化して来ました。ああー、早くシャンパン飲みてえ (笑)





 1973チャレンジ!!!
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 ♡☺♡「香りは苦手な感じ」──「水か (笑) ! 飲んだ瞬間の『旨いっ!』はないけど、別に普通にクイクイ飲める。可もなく不可もなく。だけど能書きが長いのは残念。」






── 2日目。

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 ▲美波ちゃんには漂う地雷感 (笑) 。北村くんはなかなか上手いな。そしてOfficial髭男dismのケツメイシ感。。さて、番宣で『キミスイ』の地上波セカンドあるか。[俺たちのTOKYO POP LINE][音楽ナタリー][公式HP



 初日より艶っぽい表情が出て来た。光沢感のある酸がツルんと〝面で効く〟ニュアンスに一廉の高級感が漂う。ちょい甘いのと、オレには少し余計な吟香を含むものの、食中は引っ込むので、一気に無表情な味わいにはなるけど、食事の邪魔をせず黙ってスイスイ飲めます。正直、酒単体でドーノコーノ言うタイプの味わいではないので、むしろ外で〝仕方なく〟飲んで「意外にイイじゃん」みたいなアプローチがいいのかも。

 ♡☺♡「可もなく不可もなくだけどクイクイ飲める。基本的にはキレイな酒。」

 まあ、その他大勢の凡酒とは区別しないといけないですね。「not on my list - excellent」でフィニッシュです。好き好んで買ったり飲んだりはしないけど、外食における一つの選択肢内には入って来る。なんだろうな。どうしてもオレの中では「磯自慢〜飛露喜の系譜」というか、端的に言えば、あまり得意なタイプの吟醸酒ではヌワイ。


moukan1972♂



※2019年4月22日よりコメントは「承認制」に、同年6月15日より非公開コメントが「不可」になりました。[詳細&ガイドライン


澤屋まつもと 浜辺美波 not_on_list_excellent

Comment

Name - moukan1972♂  

Title - To アイオライトさん、めいさん


またしても「オレの興味のない銘柄の話題で話が盛り上がるの法則」が発動 (笑) 。



アイオライトさん


毎度です。

まず、ここの蔵元は「無口」になるところから出直した方がいいとうことですね (笑) 。もしも黙っていることが難しいのなら「詳細なヴィンテージ・レポート」を書くべきで、知りたいのは、今季の米が昨年とどう違うのか、それが醸造にどういう影響を及ぼしているのか、これなんですよ。


──恐らくはワインのテロワールの概念を持ち込もうとしてるんだと思いますが、ちょっと日本酒にはそぐわないんじゃないの?と

まあ、逆に言えば「北海道の酒米を九州の酒蔵が使って酒を仕込む」ことができるのが「日本酒」の強みですけどね。ワインの場合、テロワールとは、ある種「呪縛」でもあるんですよ。言わば、逃れたくても逃れられない地質学・気候学的包囲網。その呪縛を解き放つと「自然派ワイン」なんかも生まれますが、結局「テロワール」が見えずらくなると、国や地域を越えてどれも似たような味わいの酒になるという皮肉も。そういう意味で、今の日本酒は「自然派ワイン」なんかに近い存在だとは思います。

もしも「日本酒」に「テロワール」的な何かがあるとすれば、それはもはや「蔵癖という名の神秘」しかないと思いますね (笑) 。どこかの蔵の杜氏が荷物一式トラックに積んで別の蔵の設備で同じように酒を仕込んでも同じフレイヴァーが出せないであろうところに「日本酒的テロワール」があると考えた方が自然じゃないですかね。

ただ、純粋に良い米を造るという努力と研究を続けることは大事です。ここ何年かにおけるグレイト・ヴィンテージは明らかに「2014 (26BY) 」であり、これは銘柄を問わず傑作が多かったと言わざるを得ません。いずれにせよ「テロワール」はあまり関係ないですが (笑) 。

「日本酒的テロワール (ドメーヌ化) 」とは、きっと造り手にとってのモチベーションなんだと思いますよ。それは「夢」や「憧れ」と言ってもいいでしょうし。そこを僕らが否定するのは少し野暮な気もしますが、エンドユーザーである我々の求めることが「単に旨い酒が飲めればそれでいい」というところに彼らとの齟齬が生じるんでしょうね。

お気に入りの定食屋の800円の「豚の生姜焼き」の「豚肉」についていちいちブランドを問わないのと同じですよ。それを食べる前からいちいち説明されると「別に旨けりゃなんでもいいよ!」となってしまうという (笑) 。


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めいさん


毎度です。


──要は、毎年おおむね同じ傾向のお酒を出せれば、消費者にも「ここの田圃だと毎年こんなお酒ですよ」と言える訳ですが、日本酒の再現性の低さを鑑みると次の年には正反対の味わいのお酒ができてしまいそうですね。

それでも「櫛羅」は「櫛羅の味がする」という部分は否定できないとは思います。ですが、それが「100%酒米に起因すること」なのか「櫛羅的な醸しテクニックに起因すること」なのかは諸々の要素が微細に入り組んだ結果なので、完全にはわからないですね。堺杜氏は「櫛羅産の山田錦」に特別の個性を感じているみたいですが、それでも横の比較材料が少ないので、やはり、どこまでがテロワール由来なのかは非常にわかりにくい。

これは仕上がる酒質が蔵元ごとにバラバラということが原因です。例えばブルゴーニュのピノ・ノワールに「甘口」は存在しませんが、日本酒の「山田錦50」には様々な味わいがあって、これはもう「テロワール」だけで説明することは無意味です。

ただ、蔵単位で見れば、同じように造った「山田錦50」でも産地によって個性が違うということはあるでしょう。問題は、それが果たして「地場表現にとっての掛け替えのない存在」たり得るかです。変な話「澤屋まつもと」が「阿波山田錦」を使って「特A山田錦」よりも旨い酒が造れてしまった場合、彼らは特Aを捨てることができるのかという問題です。

つまり「結果」ではなく「スタート (前提) 」の問題である点が胡散臭いのです。そこらのラーメン屋の店主ですら、いろんな産地の小麦や醤油や肉を試したであろうに、だったら「山田錦・諸国漫遊シリーズ」でも出せばいいんですよ (笑) 。

結論を言うと「日本酒×テロワール」の話は実りが少なく、あまり面白いものではないということです。


2019.08.11 Sun 11:28
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Name - めい  

Title - 

毎度です。

この話題ですと出番ですかね。

要は、毎年おおむね同じ傾向のお酒を出せれば、消費者にも「ここの田圃だと毎年こんなお酒ですよ」と言える訳ですが、日本酒の再現性の低さを鑑みると次の年には正反対の味わいのお酒ができてしまいそうですね。

日本酒に適さない、分かってない造り方だと思います。
2019.08.10 Sat 17:29
Edit | Reply |  

Name - アイオライト  

Title - 

毎度です。
これはまあ、こんなもんですよね。まだこのスペックは飲んでませんが、moukanさんをしてこの評価であれば自分としては充分楽しめそうです。

しかし、この蔵の酒米の産地(土壌)にこだわる姿勢ってちょっと疑問なんですよ。
松の司とかでもやってますが。
https://azolla.exblog.jp/30390796/
確かに同じ品種でも微細な違いはあります。ただ、一般的な消費者はついていけてないんじゃないかなと。少なくとも、そこを理解するためには複数の土壌の酒を(なるべくなら同時に)飲み比べしなきゃいけないわけだし。それだけでもハードルが高い。
恐らくはワインのテロワールの概念を持ち込もうとしてるんだと思いますが、ちょっと日本酒にはそぐわないんじゃないの?と。そこが理解できるようになるには、日本酒の飲み手のレベルをもっともっと上げていかないと難しい、つまりは時期尚早のような気がしています。


2019.08.10 Sat 09:13
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