もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

 日曜に「黒澤 Type-9」の1800mlを開けました。
〜 平日は日本酒、週末はシャン、毎日「本日の1曲♪」、合間にお菓子 (主に安煎餅) &女優評、超時々メガネ警察〜

◤王祿 - 純米吟醸「丈径 (TAKEMICHI) 」無濾過生原酒 仕込36号 2015 (27BY) <島根> 




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 いつも──特に「未完の若い酒」について──文句ばっか言ってるので、もしかしたら、どっかの気の小さい奥手な誰かが「だったら熟成した王祿 (おうろく) でも飲めよ」と、心の中でオレに陰口を叩いてるかもしれないという被害妄想に駆られたわけでは決してありませんが、たまたま某酒屋からメルマガの案内が来たもんで、それで勢い余って代引で取り寄せてみたけど──「なるほど27BYの王祿かあ」と少しだけ期待したことに嘘はヌワイ──、DESUGA、別に言うほど大した酒ではありませんね──ラベルはカッコイイし、蔵人たちもおっかないラーメン屋 (私語&撮影厳禁) のスタッフみたいで〝The 漢〟という雰囲気が何だかスゴそうなんだけど。

 ただ、27BYの割りには、さすがに「うちの酒は−5℃以下で管理できる冷蔵庫がないと取引できません!」と言う蔵元の酒だけあって、そこまで熟香や熟味は感じませんでした──「正しく仕上がってる」かどうかは別にして。



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 bottle size:720ml





【755】王祿 -おうろく- 純米吟醸「丈径 (TAKEMICHI) 」無濾過生原酒 仕込36号 2015 (27BY) <島根>

王祿酒造 有限会社:http://www.ouroku.com


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▪︎酒米/精米歩合:東出雲産 山田錦/55%
▪︎酵母:非公開
▪︎日本酒度/酸度/アミノ酸度:+3.7/2.3/─
▪︎ALC:17.5%
▪︎処理:無濾過生原酒
▪︎酒造年度/出荷日:H27BY/2018年12月
▪︎管理状況:2019/2/22着、3℃で管理。
▪︎試飲日時:2019年3月1日 (金) /1本目に開栓。
▪︎JudgementOn My List / Not On My List
▪︎Grademarvelous/excellent/good/insufficient/faulty/indeterminable

※On My Listの酒に「faulty (失敗している) 」はない。Not On My Listの酒に「marvelous (驚くべき) 」はない。On My Listの「good」とNot On My Listの「good」は同じではない。On My Listされた時点で当ブログの嗜好を満たすものとする。「indeterminable (判定不能) 」の酒は各Listに振り分けせず。

※「Judgement」「Grade」内の単語は全てリンク済み




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 立ち香──ほうほう、コレ系かあ。なんかこの感じは懐かしいな。ほんのりミルキーなニュアンスもありつつ、バナメロや白桃、からの日本酒的ブドウの甘酸。この匂い、確実に知ってるんだけど、今は思い出せないや。僅かに「篠峯 Type-M 29BY」と同系統の輪郭を感じる。ぐんぐん蜜の甘み。グラスに注ぐと若干のアルコールの浮きで鼻毛が後ろに避ける。

 もしかして旨いの?──。



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 なんかカレえ (辛い) な。もうガスはヌワイ。なんだか不思議な軽さ&立体感&透明感があって──前後左右上下がわからなくなる無重力な空間に身を置いてる感覚──、含んだ瞬間にプチュっと弾けるニュアンスのジューシネスがあるんだけど、余韻が少しうるさいというか、なんかザラザラしたノイジーな焦げ感がある。

 別に言うほどの酒じゃないけど、そこそこ地酒的秘境感もあるし、野武士な無骨さもあるので、なんというか「好きな人は好き」で済ませていいんじゃないですかね。ま、良くも悪くも「出雲の酒」という感じで、当然にして「十旭日」を想ひ出すという (笑) 。



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 ごめんなさいね。「黒澤」の方が何もかもが上です。もちろん「王禄」の方が「磨き55」なりの軽さはあるんだけど、とにかく余韻が汚いから、決して口どけがイイわけじゃない。その点、黒澤くんはズリっと甘酸の果肉が舌に乗るけど、口どけそのものはコチラの方はしなやか。つうか、黒澤くんが「美山錦50」で「Type-7 Neo」を造ったら一体どうなっちゃうのさ。 

 正直、もうちょい「王禄」は何かを見せてくれると勝手に思ってたんだけど──27BYの氷温熟成だし──、まあ、オレに掛かっちゃ「別に」ってなもんですね。もっとスゲえ酒をオッパイ知ってるよ。こんなもん、見栄張って「通ぶる」ことさえできないよ。

 あとはいつも思うことだけど、この酒にとって「氷温3年」という熟成方法が本当に正しいのかという問題。なんか少しプロポーションが歪なように感じる──スリムでしなやかな旨みの球体感に比して余韻が汚すぎるんだけど、どうして日本酒の蔵人って、熟成に関して「ナゼ」ということを追求しないのかね──ナゼ氷温なのか、ナゼ3年なのか、ナゼ火入れ (生) なのか等々。秋が来たら未完でも勝手に秋上げちゃうとか何かのギャグですか?──「レンジで3分」とは意味が違うだろ。

 とどのつまり、そもそも研究者気質が足りないんですよ。「旨い酒を造ること」よりも「造った酒を旨く飲むこと」について、どうしてより多くの執着心が持てないんでしょうか。不思議で仕方ないです。





── 2日目。

 1973ブラインドチャレンジ!!!
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 dಠಠb「別に当てるとかじゃなくて『どっちが旨いか』でいいから。旨い方が『黒澤』だから簡単 (笑) 。」
 ♡☺♡「じゃあ、手前 (右) から。ん? 甘いな。 (左を一口飲んで) 右。左のはクドい。あと雑味がスゴい。」



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 まあ、ここで意見が割れるようなら夫婦の危機だけど (笑) 、これは間違えようがヌワイ。「王祿」も少し温度が上がると流石にシルキーなテクスチャーになってマイルドな味わいになるんだけど、そうなると途端に普通の退屈な酒になる。試しにグイ呑みでmoukan1973♀に飲ませたら、あろうことか、♡☺♡「王祿よりこっちの方が旨いよ!」などとヌカしやがって、あのう、それ、王祿だから──っていう (笑) 。

 ♡☺♡「マジか (自分で大爆笑) 。でもワイングラスよりグイ呑みの方が旨いよ!

 まあ、確かにそれはあるっちゃある。冷たい温度帯をグイ呑みでチャキっと飲んだ方が無駄な情報量が抑えられるからな。まだ半分残ってます





── 4日目。

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 アタックも滑らかで、入りはスゴくイイだけに余韻の汚さが残念。これでスっと美しく口どければ「excellent」です。可憐な果実味ライクな球体がプチュンと弾ける味物語の前半は素晴らしくジューシイ。残り2合を切ってるけど、ようやく酸がキレイな輪郭の中で現れるようになって来た。それでも余韻が汚いから最終的には「旨いじゃないかコノヤロウ!」とはならない。ワイングラスは更に汚い余韻が増幅されるので、グイ呑みでチャキっと飲むのが吉です。

 初日より全然いい──2杯で飽きるけど。

 総じて「品の良い可憐な旨口の、部分的に残念な出来映えの熟成酒」という感じです。



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 そして「黒澤」は圧倒的に〝格上の世界観〟を見せてくれますね。「王祿」と比べて相対的なサイズ感は精米歩合なりにファットなんだけど、酒としての佇まいにおいて、その品格は優雅にして清廉。「美山錦65」が「山田錦55」を平気で圧倒するのが日本酒的な下克上のスリリングな面だけど、問題は、そのことを示すヒントが何もないということです。


moukan1972♂






日本酒 王祿 not_on_list_good

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