◤Vincent Couche / ヴァンサン・クーシュ エクストラ・ブリュット「Rose Désir / ロゼ・デジール」NV 




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 Vincent Couche / ヴァンサン・クーシュは、シャンパーニュ地方の最南エリアに離れ小島のように広がるコート・デ・バール地区のビュクセイユ/BuxeuilのRM。2008年からは完全にビオディナミ栽培に移行してます。コート・デ・バールには格付けクリュはないけど、今も昔もピノ・ノワールの名産地であり、実際このエリアには多くの人気/実力シャンパン・ハウスが存在してます。[シャンパーニュ地方の全体地図








【ビオロジック農法】

「有機栽培」のことを指し、「自然を尊重した農業形態」つまり、除草剤や殺虫剤などの化学薬品、化学肥料に頼らない農法のことをいいます。畑や作物にとって最も自然に近い環境作りを行います。



【ビオディナミ農法】

 化学薬品や化学肥料に頼らない自然な農法という点ではビオロジックと全く同じですが、ビオディナミ農法では、生物の潜在的な力を引き出し、土壌に活力を与 えて作物を育てるという点に重点が置かれています。その具体的な方法として、植え替えや剪定、接ぎ木など様々な農作業を、月や惑星の運行に則して行った り、プレパラシオンと呼ばれる自然の物質から生成された調合剤を畑に散布したりします。

 これはオーストリアの哲学者ルドルフ・シュタイナーの思想をもとに体系化された農法で、ギリシャ語でビオは「生命」、ディナミーは「エネルギー」、つまり植物が生きるエネルギーを引き出す農法といえるでしょう。


(出典:自然派ワインのお店 プレヴナン



 シャルドネに関しては、主に下の地図の左上隅「モンギュー/Montgueux」で栽培していて──聖地コート・デ・ブランと同じ白亜石灰質土壌──、ここのシャルドネを100%使用した「シャルドネ・ド・モンギュー」はコート・デ・ブラン以外のブラン・ド・ブランとしては際立つ酸とミネラルを獲得しているものの、たとえNVであっても、1〜2年は寝かせたいところです。以前、売れ残りを拾った1本目は問題なく仕上がっていたけど、別ロットの2本目はまだまだ細くて若いです。



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 ヴァンサン・クーシュはとにかく小売店 (酒屋) での扱いが少なく、それなりに有力なワインショップでも、まず売ってません。これは正規代理店の方針で──小売りを重視すると値引き交渉に付き合わされるのがイヤだそうで、この話は実際にオレが「ノエル・ア・ラ・モード 2017 伊勢丹新宿店」で担当者に聞いた話なので本当です (笑) ──、今はレストランやワインバーを中心に卸しているらしく、実際の値付けは凄まじい内容になってます。



 国内の小売りはヴェリタスがほぼ独占状態。



 ▲2017年11月の写真だけど、シャンパーニュの場合、世界的需要も年々伸びているので──しかも日本はドイツを抜いて世界第3位の輸出国になった──値上げはあっても値下げは基本ありません。「シャルドネ・ド・モンギュー」が8,640円!「クロエ」が12,960円!



 というわけDE、NVのロゼです。「Désir」は英語の「desire (欲望・願望) 」です。輸入元/販売店であるヴェリタスに問い合わせたところ、セパージュは「ピノ・ノワール:80%、シャルドネ:20%」、ドザージュは6g以下/1L、醸造スタイルは不明ながら、味わいから推測するに、おそらくは「セニエ (マセラシオン/スキンコンタクト) 」ではなく「ブレンド」でしょう。今回得た有意義な情報としては「天然酵母を使用し発酵、樽 (37%) で熟成」というのがあって、なるほどという感じです。

 ちなみにフランスのAOCでは「スティルワインのロゼ」における赤ワインのブレンドは認められてません。例外的にシャンパーニュのみブレンドOKということになってます



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◤Vincent Couche / ヴァンサン・クーシュ エクストラ・ブリュット「Rose Désir / ロゼ・デジール」NV3,980 円

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 ▲シャンパンは旨いとガブガブ飲んでしまうので、珍しく「白→オレンジ→シャン」と3本目に開けました。おかけで半分以上残ったわ (笑) 。



 立ち香──まずは少し泡が吹く。まだまだ荒々しく元気なので1〜2年の寝かしは余裕。愛らしいピノ様の甘やかなベリー感に包まれつつも、ミンティーなアロマと、そしてヨード感のあるヌメり。グラスに注ぐと芳しいベリーと共にシナモン系のスパイシーなアクセントも。

 問題ないでしょう──。

 ♡☺♡「キレがいいね。かなりクール。←これはイイ表現だと思う (笑) 。相当スタイリッシュ。マジかよ。結構とんがってるな。あああ・・・旨いっ!!!



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 ▲関係ないけど、近所の「肉のハナマサ」で買った50円/100gの豚トロ。余分な脂が多いので、それらを取り除くと実際には75円/100gくらい。焼いてから茹でます。



 他のキュヴェよりクリアかつスタイリッシュ。それでもグラスから立ちこめるアロマにはビオ系の少しモコモコしたクセのあるミネラル香もあるけど、含むとエレガントというね。温度が上がるとシャンパンらしい甘香ばしいアロマも膨らんで来る。

 多くの「セニエ」の場合、ややタンニンが強めに出るので、なんか食用の花びらみたいな渋みがこのシャンパンらしい酵母香 (イースト香) を覆い隠しちゃうんだよね。その点「ブレンド」の場合は白シャン的なアロマが正しく表現されるので、端的に「今オレはシャンパーニュを飲んでいる」という感覚に浸れる。とにかく「AOCシャンパーニュ」は過度な安物が存在しない高級ワインなので、これを感じれないと凄く損した気分になるんだよ (笑) ──単に色が薄くて超酸っぱい赤ワインが発砲しただけみたいな。

 派手な装飾感はないものの──それこそmoukan1973♀は、♡☺♡「少し薄い?」などと言うものの──、オレ個人としては〝いつでも側に置いておきたい〟スマートなロゼですね。タイプとしては「Henriot Rose」と同じ組です。これで税込3,980円なんだから恐れ入るよ。





── 2日目。

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 今日も問題なく旨いですね。むしろ初日より愛らしくフルーティーなほど。まあ、お世辞抜きで「井筒長 純米吟醸 直汲み」も日本酒としては一定のレベルには達してるんだけど、このロゼと並べて飲めば、もはや誰も「日本酒は安い」とは思わないだろうね。今ならわかる──この値段差は妥当 (むしろこのロゼはシャンパーニュ基準ではお値打ち価格) 。

 日本酒の生酒 (直汲み生) はたかだか1ヶ月程度の醸しを経て、旨かろうと不味かろうと搾ってすぐに出荷。方やシャンパーニュは熟成させたベースワインを瓶詰めして──ブレンド式のロゼなら普通の赤ワインも造らないといけない──更に15ヶ月以上 (多くの場合RMモノならNVでも24〜36ヶ月) も二次発酵させて澱抜きして、そこから半年ほど休ませてから出荷、レコルタンなのでブドウまで自家栽培なわけで、田んぼの米とは違い剪定作業も細やかなのでより面倒だしで、加えて舶来品、関税だの輸送費だのの諸々の要素が加わったら、この値段は当然。日本酒の直汲み生だってフランスまで旅をすれば日本よりは高くなるわけだしさ。

 ヴェリタスゆえ、そのうちまた10%OFFやポイント10倍になるので、安くなったところを拾いに行きますわ。ヴァンサン・クーシュのNVはアンダー4,000円のRMモノ最後の砦であり、もはや希望。


moukan1972♂moukan1973






Vincent_Couche コート・デ・バール ロゼシャン シャンパン シャンパーニュ Champagne

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