◤Etienne Lefevre (エティエンヌ・ルフェーヴル) AOC Champagne Brut Réserve「Carte D'or」Grand Cru NV 2本目! 




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 毎度アクセスありがとうございます。


 フィラディスのRM6本セットで買ったけど、何かが売り切れると中身が入れ替わるので、もうこのキュヴェは入ってません。実は6本の中で〝唯一いらない子〟だったんですが、2017年の11月に飲んだ瓶よりも我々の嗜好に近く──「別ロット」なのか「熟成による変化」なのかは不明ながら──、これは思わぬアタリでした。

 Etienne Lefevre / エティエンヌ・ルフェーヴルヴェルジー / Verzy (グラン・クリュ) で1977年に創設されたRM (レコルタン・マニピュラン=自家栽培醸造家) で、一族のブドウ栽培そのものの歴史は1621年まで遡るという、数多くの栽培家と醸造家が軒を連ねるモンターニュ・ド・ランス地区でも最古参組のうちの一つ。現当主のエティエンヌの祖父が1921年に栽培に加えてシャンパーニュの元詰めを開始し、RMとしては三代目であるエティエンヌとその兄弟が父から畑を受け継いだとき、他の皆は栽培家に戻ることを選んだという。

 この家族が最も多く所有するヴェルズネイ (グラン・クリュ) のピノ・ノワールは、潤沢な資金力のある大手メゾンが高い値段を払ってでも獲得したい、長命のプレスティージュ・キュヴェを造るためには必須のブドウであるゆえ──あるとき何かの取材でインタビュアがアンセルム・セロス (ジャック・セロスの現当主) に「メニルだのアンボネイだののグラン・クリュを買ってるお金があるならヴェルズネイを買うべきじゃないですかね?」と話を振ったら、彼は「ヴェルズネイが最高のクリュであることは常識。問題は誰も売ってくれないということだ!」と答えたほどで──、つまり、わざわざ自分で手間の掛かるシャンパーニュを造らなくても、早い話、黙って良いブドウさえ作っていれば、大手が高い値段で買ってくれるから、稼業は常に安泰というわけなのだ



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 ▲ドメーヌの所在地はヴェルジーだが、何と言っても強みは、すぐ北のヴェルズネイに多くの畑を持っていることだ。



 それでもRMとしての道を捨て切れなかったエティエンヌは、兄弟たちと袂を分かち、畑の一部を個別に相続し、自らの名を冠したメゾンをヴェルジーに設立したわけだが、実際に最も多く所有するのはヴェルズネイの畑である。


 シャンパーニュ界のピノ・ノワール四天王と言えば、教科書的には今回の「ヴェルズネイ」と、同じランスの「アンボネイ」「ブジー」、ヴァレ・ド・ラ・マルヌ地区の「アイ」ということになるが、中でもヴェルズネイはこの中で最も北に位置していることに加えて畑も北向き斜面に広がっており、他の三つの村のピノ・ノワールがリッチで豊潤なワインに仕上がるのに対し、ワインに精緻な酸やミネラル感、透明感や伸びやかさ、そして丸く完璧なバランスと気高さをもたらすと言われている。思えば我々が飲んだジャン・ラルマン (写真左上) もヴェルズネイのRMであり、酸フェチ家族である我々が大手メゾンと同様、この地のピノ・ノワールに御執心になったとしても別におかしくはないし、今こうしてそのロジックの──それこそ透明性を知るのである。

 中にはヴェルズネイ産のシャルドネ100%のブラン・ド・ブラン (Quenardel & Fils) なんつう珍品も日本でシレっと買えたりするので、気が向いたら飲んでみるのもいい。これは疑いようもなくアンダー7,000円のRMシャンパーニュの最高峰と言って差し支えヌワイです。




 photo: firadis.net




 セパージュは「ピノ・ノワール:75%、シャルドネ:25%」で、ヴェルズネイ村を主体にヴェルジーのブドウもブレンド。平均樹齢は40年で、もちろんグラン・クリュ100%──なぜならここのドメーヌはグラン・クリュにしか畑を所有していない。ドザージュは6g/1Lで、飲んだ感じは極めて適切な量。以前に飲んだ同じキュヴェはやたら甘く感じたけれど、今回の瓶はパーフェクトな仕上がりです

 一応、話のネタに「楽天最安値」も紹介してるけど、価格が値上げ前 (少し以前の物価) のそれなので、もしかしたら古いロットの売れ残りかもしれない。あと、輸入元はやたら「ブラン・ド・ノワール (ピノ・ノワール100%) 」を推すけど、絶対にブレンドタイプである「カルト・ドール」の方が旨いので、まずはココからエントリーすることを薦めておきます。



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◤Etienne Lefevre / エティエンヌ・ルフェーヴル ブリュット レゼルヴ「カルト・ドール」グラン・クリュ NV RM6本セット29,799 円

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 ▲あまり人生に目標も主義も持たないオレだけど、唯一あるのは、買ったことない三幸製菓の甘くない煎餅は見かけたら迷わず問答無用に買うということだ。作りと質と、おそらく値段も100円SHOP向けながら、その密度の低いボディが逆に奇跡の口どけを誘発する〝チープ系おかき〟の最高峰・三幸製菓『味職人 サラダおかき ─うま塩味─』は久々の三幸ヒットで、moukan1973♀も絶賛。「おかしのまちおか」で89円 (税抜) 。箱で欲しい。「14種の野菜が入った野菜せんべい」や「濃厚明太子せん」は見たことヌワイ。食べたい・・・。



 立ち香──ピノ全開のチャーミングなベリー系ながら、ややナッツな酸化のニュアンスも。そして昆布系の旨みヒント (ヌメりのあるヨード感) 。前回と同じロットなのかどうかは分からないけど、イイ感じの枯れたブーケ (熟成香) を感じる。

 ♡☺♡「ヤバっ、うまっ。チャーミングだね。」←当然この人は前回の味なんか覚えてヌワイ。



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 こりゃ旨いわ。透明感のある、無駄のない美しくも堅牢なストラクチャー。ややビオ系の少しくすんだフルーティネス (※輸入元のHPによれば「いくつかのタンクでは自然酵母の働きで自然と発酵が起こるが、確実に発酵させるために培養酵母も少し加えている」らしい。) は野趣に富んだ苦みを伴うが、全体の景色はあくまでもエレガントかつチャーミングだ。そして隅々にまで焦点の合う、この圧倒的な見晴らしの良さ──おそらくこれがヴェルズネイのブドウがもたらす美観なんだろうね。素晴らしい。

 間違いなく前回より旨いです。軽やかでありながらも力強く、透明感に満ちていながらも味わいの骨格を象る細いが強度のある柱が方々に張りめぐらされており、果実味とミネラル感との間に流れる凝縮感──というよりは、それらが醸し出す緊張感は、まさに可憐にして妖艶。NVなのでデゴルジュ時期の詳細は不明ながら、結果的に程良く育ったブーケが値段以上の高級感をアシストする、王道にして完璧なバランス。





── 2日目。

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 ▲悲しいけど、日本酒の泡モノとは歴史と技術の蓄積が違う・・・。二次発酵の際の酵母の添加量とか、何か合理的かつ統一的な方法論を確立しようという動きはないのだろうか。蔵によってガス圧がまちまちなんだよな。



 もうこれ、絶対に「ブラン・ド・ノワール」より旨いです。異論は認めません。シャルドネ林檎がピノ・ノワール由来の渋みにまろやかさと透き通ったフィネスをプラスする感じ。あとは、ドザージュ (リキュール・ド・ ティラージュの添加) によるメイラード反応が引き起こす、この甘香ばしいアロマだよね。このニュアンスは、やっぱピノ・ノワールよりもシャルドネの方が発動しやすい。アップルパイというか、クリーム・ブリュレというかカヌレというか。

 コレ旨いわ〜。完全に「バランス型」で何かが突出するタイプのワインじゃないから、逆に万能──食前に良し、食中に良し、魚に良し、肉に良し、酒単体でも良し。ブっちゃけ、金と置き場に不自由しないのなら、これとブリュン・セルヴネイのブラン・ド・ブランはケースで欲しいくらい。だけどこれ、なぜか輸入元があんま積極的に入れないんだよなあ。今もフィラディスの販売サイトでは売り切れ中だし





 2020年1月30日 (金) に別ロットを再飲。
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 前回の2本目よりコンディションが若く、そして軽い。悪く言えば薄いです。ま、気軽なビストロシャンパンという感じです。最近飲んだJanisson & Filsなんかに近い味わいだけど、まあ、多少の贔屓目もあるけど、個人的には──同じ値段で買えるなら──Etienne Lefevre (エティエンヌ・ルフェーヴル) の方が好きですけどね。


moukan1972♂moukan1973






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