【追記:約1ヶ月後】◤黒澤 - 生酛 純米大吟醸 金紋錦 2017 (29BY) <長野> 




 ※2019年1月18日 (金) に常温で約1ヶ月放置していた残りを飲みましたので続きを書いてます。1ヶ月後

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 ▼顧問杜氏の中澤礎氏と現杜氏の黒澤洋平氏。

 photo: さくほ町民キッチン



 今年最後の大発見──それは、正面のスヌーピーが微妙にキモイことと、スヌーピーが〝ほぼヤマタツ〟であるということ、黒澤 (くろさわ) です。

 結論を先に言うとこういうことです──この29BYにエントリーするくらいなら、根性で28BYの売れ残りを探した方が賢明でしょうね。いつも言ってますが、日本酒はオレが「旨い!」と言ったモノと同じヴィンテージ (ロット) で買わないと全く意味ヌワイです。ま、うちには28BYの720ml×3本と1800ml×1本があるので、720mlの1本は東京オリンピックでも観ながら2020年に開けますよ (笑) 。

 とはイエイ、別にそこまで悪い酒でもマズイ酒でもヌワイです。むしろ普通に美酒です。ただ、普通の美酒程度じゃ、それはこの酒にとっての何の褒め言葉にもならないということですね。初日に2合弱ほど飲んだけど、残りは納戸 (常温=約18℃) に移しましたので、1ヶ月後くらいに続きをやりたいと思います。



 ▼怖いくらい垂れ目の角度が同じ。
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 bottle size:720ml





【723】黒澤 -くろさわ- 生酛 純米大吟醸 金紋錦 29BY <長野>

黒澤酒造 株式会社:http://www.kurosawa.biz


Moukan's tag:





▪︎酒米/精米歩合:長野県木島平産 金紋錦/45%
▪︎酵母:非公開
▪︎日本酒度/酸度/アミノ酸度:−2/2.0/─
▪︎ALC:16.0%
▪︎処理:一回火入れ。▶︎ラベルより「北八ヶ岳山麓・松原湖でかつて氷を貯蔵していた地形と天然石を利用した室 (むろ) で夏越しの貯蔵・熟成を行いました。」←28BYはどうだか知らないけど、一回火入れの酒の「冷やし過ぎ熟成」に確固たる合理性あるとはオレには思えない。
▪︎酒造年度/製造年月/出荷日:H29BY/2018年4月製造、11月出荷。
▪︎管理状況:2018/12/19に着、3℃で管理。
▪︎試飲日時:2018年12月23日 (日) /1本目に開栓。
▪︎JudgementOn My List / Not On My List
▪︎Grademarvelous/excellent/good/insufficient/faulty/indeterminable

※On My Listの酒に「faulty (失敗している) 」はない。Not On My Listの酒に「marvelous (驚くべき) 」はない。On My Listの「good」とNot On My Listの「good」は同じではない。On My Listされた時点で当ブログの嗜好を満たすものとする。「indeterminable (判定不能) 」の酒は各Listに振り分けせず。

※「Judgement」「Grade」内の単語は全てリンク済み




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 立ち香──あんま匂わないな。ちなみに28BYの1本目の第一印象は「つうか、ピノ・ノワール主導のシャンパンみたいな香りじゃないか。厳密に言うと、マロラクティック発酵 (二基あるリンゴ酸の一つを乳酸に変える発酵方法) 由来の乳酸感に赤い果実の香りが溶け込むニュアンスだけど。今まで飲んだ『黒澤』だと、酸のキャラだけで言えば、平仮名の『くろさわ 2014』に近いかな。もちろん、あそこまでの熟香はないけど。そして奥からクリアな蜜っぽい甘みが伸びて来る。」というもの。基本的には似たようなニュアンスだけど、なんか水で薄めた28BYみたい (笑) 。もしかしたら渋いかも。

 さて──。

 ♡☺♡「いや、渋くはない。前の味はよく覚えてないけど、甘みがドワっと来る。でもベタっとしてない。クリア。旨い。いいと思います。
 dಠಠb「別に甘くはないし、そしてやはり少し渋いし苦い。



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 ▲28BYなら5,000円超のボルドー白にも負けないけど、29BYは完全にオコチャマ。



 そこそこ旨い活性ニゴリの上澄みを火入れにしたみたい──当然ガスはないけど味わいに的に。なんか万人ウケな味わいになっちゃったかな。そして、28BYより仕上がりは遅いです。まあまあかな。別に普通にイイ酒だけど、驚きや発見が、少なくとも28BYにヤラれた人間にとっては「ヌワイ」と言い切れる。ま、黙ってスイスイ飲めるから値段さえ見なければ歓迎すべき酒ではあるんだけど。

 ♡☺♡「アタシはどっちかと言うと、この時間帯は『焼あごだし風味せんべい』にヤラれた〜。ナニコレ、この生臭い感じが超リアルなんですけど (笑) 。



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 ▲鍋の残り汁を使ってドライカレー風炊き込み御飯。



 それでも、温度が上がると徐々に〝らしい香り〟も顔を出しますね。ただ、少し苦渋いというか、まるで甘酸コントラストのボヤけた干しプルーンみたい。「全くの別物!」とまでは言わないし、むしろ去年と同じ酒であることは十分に感じれるんだけど、なんか去勢しちゃったというか、ヤンチャな暴れん坊が更生しちゃったというか、キャラは相当に薄めです。

 まあでも、28BYを知らない不幸な日本酒マニアからすれば、この程度でも余裕で「個性的!」とか言っちゃうんでしょうね。もしも28BYも飲んだ上で「29BYの方が旨い!」と言ってる人がいたなら、誰かソイツに腕の立つ耳鼻科医を紹介してやって下さいな。





── 2日目。

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 ▲ハガキにカットインしてる怪しいサングラスはmoukan1973♀。朝から鼻水とクシャミが止まらず、近所の薬局に行くために帽子とマスクとサングラスを装着したら完全に月光仮面になってしまったという。



 というわけDE、やっぱ気になるということで、常温で軽く一杯だけ寝酒に飲んでみます。

 立ち香──やっぱ香りの出力は28BYが「10」なら、せいぜい「6」くらい。ややクミン系のスパイシーなアロマも少々。ま、このへんはピノ・ノワールを使ったシャンパーニュ的ではあるんだけど。







 ワシャワシャと粉苦いです。暴発ライクに悪い方向へと変化。これじゃあ、まるで出来損ないの「赤とんぼ 2018」だよ。だったら初日の開けたてを何も考えずにRS (れいしゅ) でクイっとやった方が綾瀬はるかにマシですね。さて、どうしたもんか。ここから灰汁抜けすること、あるんでしょうか。

 開けたてのRSは「on my list - good」、今は「on my list - insufficient」という感じです。現時点で、最終的に「marvelous」まで跳ねるイメージは全くヌワイです。一回火入れ (生詰) を冷蔵熟成させた酒に共通の渋みがこの酒にもあります





約1ヶ月後!!!
── 2019年1月18日 (金)

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 ▲もはや軽い中毒状態。早くも「安せんべい・The Best Of 2019」筆頭候補。三幸製菓、平成最後の銘品誕生か。ヤヴァイです。「おかしのまちおか」で96円 (税込) 。たぶんスーパーだと限定スポット商品として扱うと思うので──つまり、通常棚に常設しない──、むしろ100円Shop系の方が売ってそう。是非お試しあれ。[三幸製菓・味職人 サラダおかき ─うま塩味─



 ※約半分残した状態で1ヶ月ほど納戸 (15〜18℃) で常温放置してました

 香りそのものは28BYと同じ酒であることを的確に示してるんだよね。常温だけど、飲まなくてもブラインドで言い当てられるレベルで同じ。28BYとの違いで言えば、29BYの方が〝ややクスみのある〟ダークチェリーな表情もあるけど、28BYだってやがては似たような表情を示すかもしれないので、決定的な違いでもない。

 さて、どうだ!?──常温 (15℃近辺) です。

 相対的に渋みは強く出てるけど、だいぶ甘みにまろやかさが出てきたので、少なくとも開けたてのRS (れいしゅ) よりはイイです。もう一声、ビビッドかつブライトなフルーティネスが欲しいんだよな。この温度だからこそ分かることは、ちょっと味が薄いですね。余韻の黒澤チョークなミネラル感だけは一丁前なんだけど、甘酸の色みが28BYよりも薄め。あっちはこの時期でもそこそこ味が出てたことを思うと、29BYはちょっと味乗りが悪いのかも。

 ラップしてグラスのまま冷蔵庫に入れて少し冷やします。



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 やることないので「黒澤」と「天穏」のお燗で時間潰し (笑) ──。

黒澤の黄色 (3日目) 」は、RSもそうだけど、かなり大人ビターですね。酸は速醸の火入れ純米みたいな細い線のようなニュアンスで、あまり旨みにネチっと絡むようなタイプじゃないです。

天穏」は常温だと香りにメロンっぽいタッチも出てきて、そこにアンモニアな熟香が重なるという、何ともあれなバランスではあるものの、お燗にすると全てが解け合ってアウフヘーベンするという (笑) 。これは燗酒としては盤石の旨さ。やっぱ、奥底に日本酒的なフィネスと言ってもいい気品と静謐さを感じるんだよね。加水ライクな優しい薄さの奥から骨格のある米の旨みの立体が、まるで何かの亡霊が突然フワっと実体になって浮き上がって来るかのようなこの次元転移こそ「お燗ワールド」の醍醐味じゃねえの (笑) ? 



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 RSの黒澤──。

 やっぱ薄いな。でも、冷たい方がフルーティーではあるかな。28BY換算で言うと「色が入る前の下絵」という感じではあるものの、まあ、一般社会の中にあってはそこそこ高偏差値ではあるんじゃないの?──オレはこの程度じゃ笑顔にはならないけど。

 せっかくなので軽くレンジ燗──蔵元はそこまで推奨してないけど。

 なんだよ、これが一番旨いじゃんか (笑) 。なんか「穂積 秋あがり」をクリアにした感じ。甘酸がビビッドかつアクティヴになるわ。旨みもキビキビと躍動するけど、テクスチャーだけは純大ライクにシルキーっていうね。結構酸っぱいけど、そこがいいんじゃん。この流れでRSを飲むとエラい苦く感じる。





── 2019年1月19日 (土)

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 ♡☺♡「なんか辛い?
 dಠಠb「辛いっつうか細くて薄いの。」

 並べて飲むと、さすがに「美山錦65生原酒」と「金紋錦45生詰」におけるテクスチャーや透明感の差は大きいものの、決して〝その差〟が両者の優劣を決めるわけじゃないあたりに日本酒なりの特殊な面白みがある。

 ♡☺♡「アタシは黄色かな。」

黒澤」をマトモに飲んだことのない日本酒マニアがもしもこれらを口にすれば、日頃の酒ライフの凡庸さを多少は知れて有意義かもしれないけれど、まあ、他にスゲえ黒澤はあるので、どっちも何かが足りてない感じではある。それでもこの時点で、より不思議な魅惑があるのは黄色で間違いないでしょうね。


 そういや「穂積 生酒 29BY」に乗っかって秋頃から常温保存にシフトしてる人はボチボチ開けるタイミングを探し始めてもいいんじゃないでしょうか。

 うちは720ml×2本が6/12からセラーで10℃管理で、先日買った1800mlは納戸で常温 (15〜18℃) です。20℃を超えたら冷蔵庫に戻して「2019年の秋あがり」を目指します。逆に720mlのうちの1本は外に出して仕上げに入るかな。27BYよりは味が出てるので──新酒の段階で1年熟成の27BYよりも味が出てる (笑) ──、飲み頃も早めに来るはず。28BYは興味ないです。


moukan1972♂moukan1973






日本酒 生酛 山廃 黒澤 on_list_unsufficient

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