◤Julien Peyras / ジュリアン・ペイラス「L'éphémère blanc / レフェメール・ブラン」2016 



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 いわゆる「自然派ワイン (Van Nature / ヴァン・ナチュール) 」と呼ばれるジャンルです。正式な定義はないので、飲み手によって捉え方や認識論は異なるようだけど、薦めてくれた酒屋の店主が言うには「蔵付き酵母を使った生酛みたいなもんですよ」ということらしい。







 伝統的な格式あるワインとは異なり、野心的な若い造り手が少量だけ仕込むのは、シャンパーニュで言えば若手のレコルタン系とも言えるし、日本酒界隈で言えば、わかりやすいところだと「新政」みたいな存在 (笑) ?──ラベルなんかもポップで軽い意匠のモノが多いし、アペラシオンを名乗ることを拒否する造り手も多いので、反体制的なロックというパンクというか、お洒落さんたちのトンガリ酒というか、中身のない生意気な独身女が有機野菜とブランド肉をつまみながらカフェライクな陽光眩い店で休日ランチする感じというか、たぶん、何となくオレの腐った性根とは混ざりの悪い印象をすでに持ってるけど、せっかくなので、まずは時間をあまりかけずに100本くらいは飲んでみる。

 日本酒もそうだけど、やっぱ500本以上飲まないと全体像は見えて来ないんだけど、なにせワインは高いから、経験という名のレバレッジを使って何とか。それに、物事の本質を見極めるには、オレには〝作家的洞察力〟という武器があるから。諸々エスパーなんですよ (笑) 。





◤Julien Peyras / ジュリアン・ペイラス「L'éphémère blanc / レフェメール・ブラン」20162,900 円

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 ▲X-JAPANは悪天候のために無観客LIVEをやったが、オレは天候を問わず、今はとりあえず何でもグリエで焼く。レトルトのハヤシにチーズを乗せて焼くだけなのに、でも何かが違う。



 立ち香──全然問題ないわ。ウルトラ上質な「あんず棒」という感じ (笑) 。そこそこ甘やかなタッチ。飲み物というよりは食べ物みたい。スゴくイイ香り。

 そして、含むと全く甘くヌワイ (笑) 。通常の白ワインでは味わえない、陰影の濃いタンニン。なるほどー。なんか異常に酸っぱい紅茶みたいだな。もしくは「カラダにイイ」というアナウンスだけが魅惑的な、旨いんだか不味いんだがよく分からない、アジアのどっかの渋いお茶。

 人生初のオレンジ&自然派ワインだけど、それでもそこそこ良いです。「白ワイン」というよりは「紹興酒」みたいなニュアンスに近いので、どことなくエキゾチックですね。このタッチならもっと甘くてもいいけど、酸パワーだけで言えばシャンパーニュ級なので、オレの中では非常にフレンドリーな味わい。

 温度が上がると、甘焦げたメープルのような香ばしいアロマ。撹拌すると、まるで根菜の醤油漬けのような、ややエグみのある酸。なんかゴボウの漬け物みたいよ (笑) 。あとはカツオ出汁の醤油スープみたい。



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 ▲超似てる。でも、何かが違う。



 なかなか面白いですね──初心者には。まあ、ラーメン屋換算で言うと、変わり種というか、工夫勝負な新規店ライクの奇抜さ。100年後にどうなってるかは未知だけど、あと100年は生きられないので、そういう意味ではアリっちゃアリ。

 オレンジという属性を除外しても、おそらく通常の伝統的なスティルワインとは全く異なる味わい。なんだろうな。自然派ワインの最重要ポイントでもある「酸化防止剤を可能な限り減らす」という要素ゆえなのか、良くも悪くも畑でそのまま搾ったジュースみたいに、フレッシュネスという長所と、細部の味わいが設計的に整えられていないという不完全性とがアンビヴァレントに同居してるニュアンス。堅牢なストラクチャーなんてものはない。ビチャビチャした100%ジュース。ある種、野菜的な渋酸。

 まだ1本目なのでおいおい。不味くはないよ──ワインを飲んでる感じも、またあまりしないわけだけど。



 
 ▲ココじゃ聴けねえな。[コッチで



想い出の丘があると言う
なつかしい人々が 住むと言う

自然派の酒があると言う
不自然な人々が 飲むと言う

想い出の丘に 残してきたものを
とりにおいでよと 小鳥がささやいた

シャレオツな棚に 並んでいた瓶を
「オススメです」と 店主が指差した

駈けてゆくには 遠すぎる
歩いてゆくには もう若くない

全部を買うには 多すぎる
二人で制覇は もう若くない

想い出の丘が そこにあるなら
それだけで それだけで 幸福 (しあわせ) だよ

自然派の酒が そこにあるなら
それだけで それだけで 当たり屋 (ぼうけん) だよ

でも、何かが違う でも、何かが違う
でも、何かが違う でも、何かが違う

でも、何かが違う でも、何かが違う
そう、酵母が違う そう、香りも違う

朝もやの中に ただひとり
風にふれて 立っている

YOSHIKIの横に ただぽつり
空気にふれて 開いている

心が空を まわっている
寂しい心に 酔いしれて泣いた

視線が空を 泳いでいる
似てるヒロミツに しみじみと吹いた

駈けてゆくには 遠すぎる
歩いてゆくには もう若くない

チビチビ飲むには 多すぎる
ガブガブ飲むには もう若くない

この街に今日を 捜しながら
手さぐりで 手さぐりで 生きてゆく

この酒に希望を 求めながら
やみくもに やみくもに 飲んでゆく

でも、何かが違う でも、何かが違う
でも、何かが違う でも、何かが違う

でも、何かが違う でも、何かが違う
そう、酸味が違う そう、エグみも違う


moukan1972♂






自然派ワイン オレンジワイン

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