もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

 日本酒を飲んで心底「面白い」と思ったのは久しぶりかも。
〜 平日は日本酒、週末はシャン、毎日「本日の1曲♪」、合間にお菓子 (主に安煎餅) &女優評、超時々メガネ警察〜

◤篠峯 - 純米大吟醸 雄町 中取り生酒「Type M」29BY 3本目!<奈良> ── dಠಠb「ココが旨さの始まり」#Fresh/Fruity/Wine Oriented 




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 5月11日に届いてセラー温度 (9-10℃) で仕込んでおいた篠峯 (しのみね) です。まだまだフレッシュさを残しつつも、ようやく〝最初のピーク〟を迎えつつあるようです。26BYのようなグラマラスな量感はないものの、ラインには力強さと気品があり、極めてモダンで洗練された雄町50になってます。よくよく考えると──「雄町」という酒米に限らず──9号酵母と明利系酵母をダブルで投入した酒というのは他であまり見かけないけど、ここまで嫌味なく自然に構成された味わいというものを思う時、やはり一定以上の合理性があると考えざるを得ない。

 今年はマチダヤ試飲会には行かないので、一応、挨拶がてら、感想はfacebookのメッセンジャーを通して堺杜氏に送っておきました。29BYの生酒がそこそこ売れ残ってるようですが、前向きに「生熟商品」として再販することを企んでいるようなので「熟成生酒もお楽しみに!」ということです (笑) 。





こんにちは、moukan1972♂です。

すみません、今年はマチダヤ試飲会に行けないので、せめてもの御挨拶です。

今日、5月に仕入れた「純大 雄町 Type-M」をセラー温度 (9-10℃) で約4ヶ月ほど寝かせたモノを開けて飲みました。とても良いです。ようやく望むべく甘酸と、まるでジャムのような舌に乗る粘性豊かなテクスチャーが出てきました。温度が上がるとブランデーのような焦げみも僅かに感じられますが、露骨な熟香や熟味はなく、まだまだフレッシュな輪郭も残ってます。微かに木香ライクな渋み苦みもありますが、甘みが伸びてるので、イイ塩梅の樽熟成のようで問題ないです。

味筋はスリムかつタイトながら、エレガントにジューシイで、骨格も程良く筋肉質。26BYのような豊満さはないですが、よりスタイリッシュで、これはこれという感じです。

多くの飲み手がこの状態を知らないことは切ないですが、少しでも多くの人に指南できるよう、ブログ内で僕なりのメソッドを伝えられればと思います。ぼちぼち「愛山45」も再購入して現時点での仕上がりを確認しようと思ってます。

あと、まるで関係ないですが、今年の「仙禽 赤とんぼ 亀ノ尾」は久々に良い出来なので、タイミングがあれば、是非マチダヤ試飲会で冷やかし半分に舐めてみて下さい (笑) ──ていうか、千代酒造の今年の参加は確認できてないんですが。

それでは、30BYの仕込み、頑張って下さい。期待してます。それと、間違っても「Type-M」は終売にしないで下さいね (笑) 。





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 bottle size:720ml





【690】篠峯 -しのみね- 純米大吟醸 雄町 中取り生酒「Type M」29BY <奈良>

千代酒造:http://www.chiyoshuzo.co.jp


Moukan's tag:





▪︎酒米/精米歩合:赤磐産 雄町/50%
▪︎酵母:明利系+協会9号 (ダブル酵母仕込み) ←出来上がった酒同士のブレンドではない。ただし、27BYの「一火原酒」のみブレンド。
▪︎日本酒度/酸度/アミノ酸度:+5/2.1/0.8
▪︎ALC:16%
▪︎処理:中取り生酒
▪︎酒造年度/出荷日:H29BY/2018年4月
▪︎管理状況:2018/5/11着、9-10℃で管理。
▪︎試飲日時:2018年9月21日 (金) /赤とんぼの次に2本目として開栓。
▪︎JudgementOn My List / Not On My List
▪︎Grademarvelous/excellent/good/insufficient/faulty/indeterminable

※On My Listの酒に「faulty (失敗している) 」はない。Not On My Listの酒に「marvelous (驚くべき) 」はない。On My Listの「good」とNot On My Listの「good」は同じではない。On My Listされた時点で当ブログの嗜好を満たすものとする。「indeterminable (判定不能) 」の酒は各Listに振り分けせず。

※「Judgement」「Grade」内の単語は全てリンク済み




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 立ち香──あんま変化してねえな (笑) 。ただ、甘酸の癒着と集中力は「櫛羅」よりもありそう。ピンと張りつめた果実味。

 これが我が家の「お手製ひやおろし」です──。

 旨いですやん。清く正しくエレガントに甘酸っぱい。木香ライクな渋みもあるけど、甘みが育ってるので問題ない。今日は珍しく2本とも旨いなあ 。甘みの余韻が長くなってます。蜜っぽい粘度も割り増しされてる。それでいて、あくまでも味筋はシャープかつスリム──なのにジューシイ。まるで問題ないですね。このレベルの日本酒を毎晩飲みたいです。まさかの「on my list - excellent」2連発 (笑) 。



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 ▲元々ソロの人間にはまるで関係のない概念。ちなみにグリルの中身は鶏の胸挽肉と厚揚げとセロリをトースターで15分ほど醤油タレで煮込んだものです。これは使える。


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 ▲途中で味変。卵とじで「柳川」に。トースターに再投入5分。


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 ▲これだと少し火が足りないから追加で3分加熱。



 ワイングラス──。

 いいですねえ。「櫛羅」と同じ組だけど、こっちの方が舌に乗っかる果実味があるというか、もっちりとふくよかにジューシイですね。とはイエイ、まだまだ要らぬ木香もあるので、本領発揮は来年か再来年かという感じではあるものの、この時点でもそこらの凡酒を無意味化するくらいの存立性はある。

 熟成により味の情報量が増えつつも、視界はますます良好という、オレの望むべく方向に育ってます。まだまだ全然「熟成酒」としての表情はないので、引きつづき可愛がって行こうと思います。そういやオレ、春に「而今」の雄町も飲んだんだっけ。あれ、ホント田舎臭え酒な。



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 ▲イイ感じに煮切れた。



櫛羅 1stロット」──。

 残り1合ないし開けてから1週間も過ぎてるからアレだけど、雄町に比べるとハードボイルドにドライ。そういう意味では「山田錦」と「雄町」との酒米としての違いが正しく表現されてるとは思う。

 しかしだよ、しかし。うーん、なんというか「櫛羅」の方が上級の滑らかさはあるんだよなー。ま、含んだ瞬間の「旨い!」は「雄町」の方があるんだけれど、スッピンのポテンシャルは「山田錦」の方が上な気もしてるので、今度どうなるかは、ちょっと分からない。 





 1973チャレンジ!!!
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 ♡☺♡「ウメえ (笑) 。完全にデザート酒。濃いけどクリア。堺杜氏はあんな顔して造る酒は異常にシャレオツなのがなんか笑っちゃう。どっちもワールドクラスだけど、アタシはこっちかな。
 dಠಠb「いや、数時間前より酸が活き活きと感じられる。グイ飲みよりチロリで一発軽くデキャンタージュしてから注いだ方が無駄のないスリムなラインが更に美しくなる。

 ♡☺♡「篠ちゃんの方が高級感がある。
 dಠಠb「赤とんぼは〝ヤンチャさ〟が売りですから (笑) 。Type-Mは今のこの状態こそスタートライン。このへんの味の出方が〝旨さの始まり〟という。3月に買ってすぐに飲んでも──複数本を飲むことを前提としていない限り──あまり意味はない。セラー温度の4ヶ月でこれなんだから、氷温組なんかいつまで経っても飲み頃にはならないし、早飲みタイプの好きな酒を同じコンディションでオカワリしたい人以外、そこまで合理的な保管方法なのか、オレには疑問。単に酵母の働きを鈍化 (停止) させるというだけで、本当に酒という生き物にとって氷温管理はフレンドリーな環境と言えるのだろうか。





── 2日目。

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 直前に赤とんぼの2日目を飲んでます──。

 ♡☺♡「どっちかをもう一杯オカワリするなら、アタシはこっち。旨い。
 dಠಠb「むしろ味わいとして赤とんぼより酸っぱく感じる。木香もあるっちゃあるけど、樽発酵させた白ワインのようなので、もはやエレガントなアクセントにすらなってる。これもチロリ経由でワイングラスの方がいいな。酸に躍動感が出るし、液性も清冽になる。

 まあ、どっちも旨いです。ただ「marvelous」により近いのは「Type-M」か。「赤とんぼ」よりスケール感がある。いずれにせよ、両方ともココで終わりの酒じゃない。日本酒はクソ酒と同じ値段でワールドクラスの銘酒を拾えることもタマにあるので、そこに関しては夢がある。バカ舌に感謝





── 5日目

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 グイ飲みよりワイングラスの方が全然いいな。酸が躍動するよ (笑) 。簡単に言えば、よりフルーティーに感じられるのがワイングラスね。まだまだフレッシュだなあ。さっき1800mlを買ったから、そっちは2年目突入だなあ。

 スワリングするとバターのようなまろやかな香りの風が舞う。力強くも高貴な〝点の酸〟にすべての味要素が飲み込まれて行く様は何とも篠峯的。そして、口どけマジックの余韻の中に、果肉ライクな弾力感の想ひ出がディレイ効果の中で優しくリフレイン──まるで味覚のパースペクティヴの中で、遠くに投げられた果実の球体が永遠のバウンド運動を繰り返しながら余韻の地平線の彼方に消えて行くようだ。


moukan1972♂






日本酒 篠峯 雄町 on_list_excellent

Comment

Name - moukan1972♂  

Title - To めいさん



毎度です。

まあ結局、この酒は27BYは酵母セパレート (9号単独&明利系単独) 、28BYは木香ファイヤーということで、26BY以来、実に久しぶりにマトモな仕上がりになったわけですが、25BYや26BYの「神酒」基準で言えば、まだまだです。


──木香っぽい渋みは常温に近づくにつれ消えていきます。

たぶんコレ、木香だけでなく「雄町」由来の甘塩っぱさ (煮詰めたニュアンス) もあるでしょうね。特に29BYのチヨメン雄町にはこの傾向が強かったです。それでもこの酒は、明利系酵母がイイ具合に寄与して、組の中では一番フルーティーでした。

うちは720mlと1800mlで1本ずつストックしてますが、ナゼカまだ買えるという僥倖があるので、まずは1800mlで確認して、伸びしろがあれば、むしろ1800mlでオカワリしたい感じです。

あとは「櫛羅 純吟」と「愛山45」の今時期の状態が気になりますね。「愛山45」は未ストックなので、まあ、次回のKTRシリーズで拾ってもいいカナート思ってます。29BYだと、他は「生酛 純米」あたりは面白いと思います。


2019.02.10 Sun 23:05
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Name - めい  

Title - 

おばんです。

今夜は思い立ってこのお酒を開けました。

本来、お酒というものは享楽的だと思っていますが、このお酒を呑んでいると、酔いつつも素面であることを求められる…
木香っぽい渋みは常温に近づくにつれ消えていきます。白ブドウの香り、甘みは半年前から少しだけ伸びて好ましいバランス。軽くグラスに付くガス感も楽しく、洗練された日本酒ってこういうお酒のことを言うんだと思います。オレ燗で常温に上げて呑むと、軽く感動します。

最近もいろいろなお酒を呑み散らかしているんで、時々「本当に美味しいお酒ってどういうのだっけ」と思うことがあったんですが、呑めば嫌でも分かりますね。嫌じゃないんでこういうことは何度あってもいいんですが(笑)
2019.02.10 Sun 20:18
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