◤鍋島 - New Moon しぼりたて生酒 純米吟醸原酒 雄山錦 27BY/12月詰 ── dಠಠb「飲み手であるオレは、まるでロードムービーの主人公」#Wine Oriented 




 家庭内の諸事情により──他人からすれば大した理由ではないが、酒中心主義の我々夫婦にとってはクワナリ重要──、ガス感のある生酒やニゴリ系や開けたてが一番旨いタイプの酒を週末まで開けられないので、さんざ買いまくった篠峯がなかなか開けられず (涙) 、冷蔵庫を見渡して飲み頃の適当な酒はないかと考えたとき、

 あ、ナベちゃんの問題ムーン、めっけ──

というわけDE、つくづくオレもブツクサ言いながら一体何本買ってんだと言われそうだが、クッソ不味かった問題の12月詰の半年寝かせの一升瓶を開けます。同じ月の瓶でも、普通にロット違いによる当たりハズレのある銘柄なんで、ここは逆転一発、久々に旨い鍋島を飲ませてくれ!

 でも、恐いヨウ〜恐いヨウ〜恐いヨウ〜




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 bottle size:1800ml





【110】鍋島 -なべしま- New Moon しぼりたて生酒 純米吟醸原酒 雄山錦 27BY/12月詰 <佐賀>

富久千代酒造:http://nabeshima.biz


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 もうね、最後に旨い鍋島を呑んだのいつだっけ? 去年の「山田錦生 あらばしり (1月) 」かね。小山商店の風ラベル27BY、どうだったんだろう。去年までは「27BYは絶対に買うぞ!」と意気込んでたけど、26BYのダダ下がりっぷりが酷かったので鍋島へのアンテナ感度が下がり、気づいたら買い時を逃してたよ (笑) 。27BYは1回でいいから旨いオレンジ生に出会いたい。問題はいつ買うかなんだよな。やっぱ秋以降のロットがいいのかなあ。どっかにオレンジの全てのタンクを制覇してブログ記事にしてる猛者、いないのかね。

 まあいいや。New Moon!

 立ち香には、フルーティーの先にかすかなセメダインも。前回のダメ島のときにも感じたことだけど、マスカットやパイナップルというより、12月詰の27BYは、少し渋酸の立ってるバナナ系なんだよ。奥で静かな熟感もあるかな。立ち香にカカオ的な酸が重なり、まるでおばさんがチョコバナナを食べながらマニキュア落としてる (除光液=セメダイン) みたいな (笑) 。

 飲むぞぉ〜飲むぞぉ〜飲むぞぉ〜。

 まあまあか? アフターはしっかり辛いけどな。熟成させるとアルコール度数って上がるんだっけ? ガスはわずかにジュワりと溶存。ほう、タイトに甘酸っぱい、ちょっと白ワインみたいなニュアンス。渋いっちゃ渋いんだけど、熟成したからか、鍋島らしからぬ予期せぬ酸っぱさがあって、なんか普通にゴクゴク飲める (笑) 。まあ、鍋島としては味の線は細いけどな。でもね、27BYを3本呑んできた中では、今日のロットが一番いいかな。

 ところどころに鍋島らしい面影があって──ちょっとオークみたいな渋みとか、キャンディーみたいなツルんとした甘みとか、ミネラル感のあるザラっとした質感とか──、もうね、なんというか、呑むという行為が、言ってしまえば、〝鍋島〟を探す想念上の旅になってる。飲み手であるオレは、まるでロードムービーの主人公みたいですよ。味先 (旅先) の様々なロケーションの中で美しい鍋島の記憶に出会って、独り感慨深げに合点を得るみたいな (笑) 。

 いちいち世話を焼かせるなよ、直喜!

 あーあ、なんだかんだで直喜に甘いなあ、オレ。「なにかあればいつでも連絡ください」って、杜氏の携帯番号も一応は知ってるんだけど、まあ、いずれ会う機会があればキチンとダメ出ししときますよ。なんか特約店を集めてタウンミーティングみたいな交流会も26BYから始めたみたいだけど、酒屋は所詮イエスマン、なかなか杜氏を前に本音で思ってること言えないよ。オレみたいな無責任なブロガーを集めて試飲会やらないとさ。

 んんんでも、鍋島の生酒、半年ほど寝かせても、さほど熟々しないなあ。むしろ酸に締まりというか、キリっとしたイイ横顔が出てきたよ。結論?

 良くも悪くもない出来栄えだが、寝かせたことで予期せぬ酸っぱさが出て、これはこれで意外に面白い




── 2日目。



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 だって俺が (鍋島の正しい評価者に)
  なるしかないんだもの。



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 特約店の蒙昧ぶりと言ったら、
    根拠のない酔っ払いが
  お客をバンバンに煽りまくった
   恥の上塗りをしているようなものだった。




 ごめん、旨いわ (笑) 。わかりやすい熟感はない。

 だけどな、これは様々な条件付きの旨さだぞ。必ずしも買いたて開けたてをそのまま呑んで旨いわけじゃない。全国の特約店のネット担当者どもはそろそろ本当のことを言え。これだけは譲れない。

 辛みが昨日より飛んで甘酸っぱさにキュートなルックも。ちょっと熟してるからか、アプリコットみたいなニュアンスもあるぞ。ただ、この感慨というか発見は、あくまでも鍋島をよく知る飲み手が記憶のファンタジーに浸っていることが前提だけど──悪いか!

 でも、普段日本酒を呑まないような人がこれ飲んでも美味しいって言うんじゃないかな。ほうほう、こりゃ、甘酸っぱ酒の新たな局面だ。ダメ島にありがちな渋みもあるんだけど、ド頭の甘酸からの流れがいいんで、あんま気にならないよ。つくづく日本酒ってバランスだなあ。

 やべえ、これガブガブ飲んじゃうわ。絶好調の鍋島と比較すると小粒で可憐な味わいだけど、夏酒にこそ、こういうタッチの酒を作れよな。加水の火入れ吟醸酒 (Summer Moon) なんかじゃ、黒龍や飛露喜には勝てないし、むしろ甘酸っぱくてスリム&キュートなガス強めの──なんなら微発泡でもいい──生酒なんかいいんでない? Summer Moonはホント蛇足なんでね、もう造るのやめなよ。米と時間の無駄使いだよ。

 イエ〜イ、こんな甘酸っぱい鍋島、誰も知らねえダロ〜 (笑) ? 柑橘系の酸も出てきたぞ〜。こういうイレギュラーな酒 (条件付きの旨い酒) の新カテゴリ作らないとな。旨い酒を引き当てる楽しみもあるが、凡庸な酒を旨い酒に引き上げる楽しみもあるんだよ。屋守の雄町も常軌を逸した状況で生熟中だし。

 15℃を突破してくると途端に熟感が出てくる。鍋島らしいミネラリーな旨みもふくよかに膨らむ。ベタつかない潔い口どけ。

 おおおおお、直喜ぃぃぃぃぃーーー!

 うん、2日目に関してはオススメできるクオリティだよ。でも、半年寝かせるとか、2日目とか、いろんな条件が重なりすぎだろ (笑) 。鍋島はさ、買いたて開けたてに飲んだ瞬間、信じられないほど旨くなきゃダメ。ここは譲らないぞ




── 3日目。


 立ち香にイチゴっぽいタッチが出てきた。鍋島の生酒は2日目が良くて3日目から一気にダレるパターンがあるけど、今回はどーでしょう。ま、昨日が想定以上に旨かったから、今日に関しちゃオマケみたいなもんだけど。

 う〜ん、なんか「町田酒造/雄町の2日目」みたい。ちょい水っぽいかな。アフターには、まるでアル添みたいなクリアな辛みも。2日目のアプリコットは完全に消えたよ (悲) 。

 今日は途端に水っぽいなー。苦みもイヤな感じの苦み。ワリいけど、3日目はただの凡庸な酒ですわ。まあでも、鍋島の生酒は2日以内に飲み切るのは鉄則のようなものなので、これに関しちゃ、別にそこまで文句があるわけじゃない。

 さて、27BYの鍋島との付き合い方、どーすっかね。オレンジ生は一度は買う。これは宣言しときます。これ飲まないで鍋島をアーダコーダ言えないしね。つうかさあ、話は単純だと思うんだよ。

 ガス強めのシュワシュワな醪、仕込めよ!

 これに尽きるような気がするなあ。とにかく、オレなんか、25BYの9月以来、そもそもガス強めの鍋島そのものを飲んでないからね。25BYは火入れの純吟愛山ですらシュワシュワしてたんだから。別にガスがあるからエラいという話ではないと思うけど、単純に〝イイ鍋島〟と〝ダメ島〟との明白な境界線ではあると思うんだよ、この強めのガスの有無が。

 祈ってます。


moukan1972♂







日本酒 鍋島

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