もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

 今週の『歌謡ゲスオテン (通うゲス男テン) 』、初登場1位。一番悲惨なのは桐谷くん。ヒット&当たり役の予感もあっただけに。
〜 たぶん年ベースだと余裕で250本以上の酒瓶を空にし、記事の比重は徐々にワインが日本酒を侵食、週末には必ずシャン、なるべく毎日「本日の1曲♪」、合間にお菓子 (主に安煎餅) &女優評 (ほぼ「浜辺美波」関連) 、超時々メガネ警察、特に悪気はないが冗談は常にキツめ 〜

◤八海山 - 特別本醸造「2018.8.18」<新潟> #Okan 




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 ▲まるで闘うようにお父ちゃんが育てた上州地鶏に食らいつく少女 (笑) 。


 今やむしろロクでもない派手な生原酒より明らかにこっちのがマシだろ、八海山 (はっかいさん) のド定番、居酒屋の覇者「特別本醸造」の1800mlです。さすがは大手だけあって、製造年月の印字が「2018.8.18」と細かい (笑) 。

hakkaisan_tokuhon30by3.jpg 実は以前 (2016年1月) に人生で初めてコレの300mlを飲んで「貴の特別純米より旨いじゃん」という印象があって、いつか再飲したいとは思っていたもののなかなか機会を得ず、昨日たまたま新宿に行く用があったので、伊勢丹で買って来ました。別にどこでも買えるんだけど、どうせ買うなら冷蔵管理してる店の方がいいなということで。というのも、実はこの酒を冷蔵ストックしてる酒屋は意外と少ない。

 正直、たぶんこっちが本来的な味なんだと思うけど、前回の300mlの方が明らかに旨かったです。つうか、当時も昨晩もコレが701号酵母の酒だということは知りもしなかったけど、前回は9号酵母っぽいふくよかさもあったし、アル添はシルキーなテクスチャーに作用してるだけで、むしろ純米ライクな柔らかい旨みの球体もあったけど、今回は割りとオールドスクールな酒感に満ちた仕上がりでした。そのへんの大衆居酒屋 (赤提灯系) に一合300円で置いてある普通酒っぽいというか、回転寿司屋のメニューにある「酒」が指し示すところの「日本酒」というか。

 それでもそうしたオールドスクール酒のアル添としてはアリテン。別に普通に飲めるし、この1週間の最低ラインの平和が確約されたことの喜ばしさは、思いの外、尊い




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 bottle size:1800ml





【688】八海山 -はっかいさん- 特別本醸造「2018.8.18」<新潟>

八海醸造株式会社:http://www.hakkaisan.co.jp


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▪︎酒米/精米歩合:五百万石 (麹米・掛米) 、トドロキワセ他 (掛米) /55%
▪︎酵母:協会701号
▪︎日本酒度/酸度/アミノ酸度:+4.0/1.0/1.2
▪︎備考:原料や数値は仕込みごとに多少変わります。
▪︎ALC:15.5%
▪︎処理:二回火入れ
▪︎酒造年度/出荷日:H30BY/2018年8月18日
▪︎管理状況:2018/9/16に購入、3℃で管理。
▪︎試飲日時:2018年9月16日 (日) /1本目に開栓。
▪︎JudgementOn My List / Not On My List
▪︎Grademarvelous/excellent/good/insufficient/faulty/indeterminable

※On My Listの酒に「faulty (失敗している) 」はない。Not On My Listの酒に「marvelous (驚くべき) 」はない。On My Listの「good」とNot On My Listの「good」は同じではない。On My Listされた時点で当ブログの嗜好を満たすものとする。「indeterminable (判定不能) 」の酒は各Listに振り分けせず。

※「Judgement」「Grade」内の単語は全てリンク済み




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 ▲「お手製塩辛」のお裾分け。イカのクニュリエキスがギョっとするほどジューシイ (笑) 。



 立ち香──まるで「薄暗い磯自慢」というニュアンスも感じるが、香りは穏やかなレベル。子供が描いたヘタクソなメロンのイラストくらいの果実香。そこまでアルコールの浮きは感じない。麹香の酸に削げたモノトーンの、つまりはフルーティーではないセメダイン香がシャープに重なる。

 ♡☺♡「ああ、軽やかでいいんじゃない? アル添感、あるね。でも軽くていいかも。飲める。

 ちょっと酸化してるのと──老ねてはいない──、やはり麹香の出方がオールドスクール。前に飲んだ300mlの方が綾瀬はるかに旨かったけど、モダン気取ってスカしてる「磯自慢」よりはマシ。最後にカっとしたアル添ライクな辛みもあるけど、でもまあ、これよりもっと嚥下ハードに喉を焼くクソ純米はいくらもあるわけで、アル添を嫌う嗜好より、純米というだけで贔屓目になれる味覚の方が少し歪に感じる。とにもかくにも何も考えずに飲めるのがいいわ

 ♡☺♡「それはある。この気楽な感じ、いいよねえ。難しくなくていい。一周して、安定感のある日本酒は大事かなっていう (笑) 。
 dಠಠb「すべてが想定内に体良く収まってる感じというか、これ以上何かを求める気にならない朗らかな限界性が逆に奥床しいというか (笑) 。



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 とはイエイ、やや熟してるかな。しかもそれが米の旨みや甘みに掛かるというよりは、麹の酸を増長させる方向でのそれなので──要するに酸化のニュアンスが少し強いので──、オールドスクール酒としての凡庸性 (いつかどこかで飲んだ少しイヤな記憶の日本酒性) が割り増される。ま、この酒に対してここまで遠視気味に飲む人間も稀だと思うので、全体としては満足です。

 今日はたまたま「塩辛」なんかもあるし、そこで思ったのは、きっとこれが一般人やTVの食レポなんかでタレント連中が刺身や和の珍味を目の前にして漠然と「日本酒に合いそう〜♪」と言う時の「日本酒」ではあるんだろうな──ということ。

 ♡☺♡「なんなら今日はこのまま日本酒でもいいよ (笑) 。」←この数分後に前言撤回するウソツキ女。

 評価はいろいろやってからにしますが、今のところ特に不満はないです。



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「テンペスタード・ゴデーリョ」と「 ロクラ・ウノ」のブレンド──。

 dಠಠb「著しくテロワール度外視だけど (笑) 、絶対に単品よりこっちの方が旨い。意外とロクラ・ウノの果実味の強さが前に出て、テンペスタード・ゴデーリョは樽のニュアンスだけが出てる感じなので、普通にコスパの良いブルゴーニュみたい。昨日よりミネラルも溌剌と感じられる。まあ、もうちょい酸っぱい方が好きだけど。
 ♡☺♡「たしかにこっちの方が旨い! やっぱ日本酒は甘いな (笑) 。別に塩辛もワインでイケるじゃん。





◤Daniel Chotard / ダニエル・ショタール AOCサンセール ブラン 20142,991 円




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 新宿の小田急で刺身と寿司を買って来たので──新宿のデパートの中ではおそらく一番レベルが高い──、引きつづき「センセール」を開けます。ノンマロ、スキンコンタクト無し、ステンレスタンク発酵の、いわゆるスッピン系のソーヴィニヨン・ブランですね。香りはネーブルオレンジ系の明るいシトラスから始まって、グラスに注ぐと桃も出て来ます。

 なにげに近所で買ったサンセールが今のところ一番旨いわけだけど、それでも同じロワールの「ミュスカデ」や1,500円クラスのボルドーなんかとは満足度が違う。とはイエイ、これは少し高いかな。だったらもう1枚足してシャンパン買います。

 ♡☺♡「でもアタシ、やっぱソーヴィニヨン・ブラン系、好きかも。爽やか。
 dಠಠb「しかしこのホコリっぽい繊維質なテクスチャーは何なんだろうな。これを青草のアロマと言うのか。オレにはホコリとしか・・・。ま、ホコリもハーブも大して変わらんか (笑) 。

 やはり、ここまで金を出せば透明感のあるジューシネスを手に入れることは可能。今度はご近所アペラシオンの「プイィ・フュメ」でも買うか。ロワール地方は東西に長いから、このエリアだけも様々なアペラシオンがあって、当然、日本酒蔵の1500なんかより多くのワイナリーがある。ただ、輸入されてる蔵は限られるし、日本酒ほど、各蔵における商品数が多くないのはせめてもの救い





── 2日目の昼。

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 ♡☺♡「別に飲める (笑) 。
 dಠಠb「若干、回転寿司やチェーン居酒屋チックな小瓶感あるけど、奥で米の甘みと旨みをしっかり感じれるし、やはり、それらの安酒とは格が違う (笑) 。これ、別にそこまで安くねえし。税込みで2,581円だもの。

 ♡☺♡「香りのキツいクドい生原酒より軽くていいわ。塩辛に合うし (笑) 。こればっか飲んでる人の気持ちはわかる。安定感ある。
 dಠಠb「ちょっと麹香に要らぬ酸化のニュアンスを感じるけど、それはRSゾーン (冷酒ゾーン) の話で、常温に近づくにつれて気にならなくなる。明日はお燗でもやってみるかな。


 いつも言ってるけど、今の日本酒ブームって、つくづくラーメンのそれと同じ香りがする。ブロガーやSNS投稿者のノリや能力も同じレベルだし──見事なまでのドングリの林──、新しいモノや話題の何かにはすぐに飛びつくけど近所の商店街で醤油ラーメンは食ったことない距離感まで似てるというか (笑) 。これはある人が言ってたことだけど〝旨いか不味いか〟よりも〝わかること〟こそが楽しいという。


 食べて飲んでそれがどんな味かがわかり、語れる。そうして──〝結果的に〟なのか〝日本人的なDNAにおける食に関する優生を生来的に享受できることのアドバンテージの行使ゆえ〟なのか──特段の努力や勉強ナシに受け手の度量に優しく寄り添ってくれるのがラーメンという食べ物であり、日本酒という飲み物であるというね。これは意外に奥深い観念と言える。〝わかる (語れる) から好き〟と言うのもどうかとは思うが──〝わからないもの〟にこそ興味は湧かないのか?という意味で──、とはイエイ、なんであれ楽しいと感じれることは死を待つだけの人生にとっては非常に有益だ。

 オレはラーメンマニアでも──そればかりか特別の好物でもないが、それでも例えば「八海山 本醸造」を飲むということは、麺やダシの素材に関して──あるいは〝その斬新な新しい発想〟に関してさんざウンチクを語っていたラーメンマニアが生まれて初めて近所の創業ウン十年の汚いラーメン屋で普通の醤油ラーメンを食べる行為に似ているとは言える。そしてここには〝別の種類のわかること〟の恩恵がある。



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「櫛羅」の4日目──。

 そして、わかる──いかにこの酒がモダンで、そこに圧倒的なまでに凝縮された、まるで濃厚な果実味のような五味の実体があるか──ということが。

 ♡☺♡「うわっ、濃いな (笑) 。旨い。オシャレ。まるで違う飲み物。





── 3日目。

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 先ずは冷酒〜常温で軽く──。

 冷たいと粕漬けみたいな酸が出るけど、常温に近づくと気にならなくなる。一つ思ったのは、これ、たぶん四季醸造だと思うので──もしくは1年分のストックをシーズン中に大量生産しておく──、オレが以前に飲んだ300mlが冬場の流通品ということを考えると、そこまで神経質に扱われることもなさそうなこの酒の場合、夏場に流通する瓶より冬場〜春先までのロットの方がコンディションがいいんじゃないかということだ。

 2016年の1月に飲んだ300mlに少しオールドスクールなこうした麹香はなかったし、もっともっとシルキーで普通にキレイな酒だったよ。なので、寒い時期にもう一度300mlか720mlを買って確認してみます。



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 50℃からスタート──。

 アル添らしいピリっと&カァっとした辛みもあるけど、この温度帯で相対的に前に出るのは、むしろ甘みと旨み。シルキーなテクスチャーにホクホクした甘旨が重なるこのニュアンスはまるで芋焼酎のお湯割りのよう。別に問題なく飲めますね。このロットに関しては冷酒より全然いいわ。

 つうか、ナニこのアンビエント酒 (笑) 。何かになろうとして何者にもなれない不出来なイマドキ酒より、特に何かになろうともせずに身の丈の範囲以内で最低限の品質を維持する老舗酒の方が飲んでいて文句が出て来ないという皮肉は、まさに秋の夜長にとってはなかなかに風流。

 そしてこの流れで飲む「櫛羅」はまるで味と香りの万華鏡 (笑) 。木香すらエレガントに感じる圧倒的な高級感。オレは旨い酒を知り過ぎたために味覚の遠視が引き起こされていたようだ





◤Domaines Barons de Rothschild / ドメーヌ・バロン・ド・ロートシルト AOCボルドー「レゼルヴ・スペシアル・ブラン」20161,750 円




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 最近はマチダヤより足を運んでる「佐々木酒店」で買って来た。ボルドーのメドック格付け1級のシャトー・ラフィット・ロートシルトを擁するワイナリーが手掛けた廉価ブランド。ま、値段も値段なので、普段使いできればそれでいいよ。

 立ち香──なんか品の良いイタリアワインみたいだな。ハチミツのコク。少しフローラル寄りのライトなシトラス。透明感のある煌びやかな酸は清楚でエレガント。



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 まるで超酸っぱい味の薄い甘くないレモンティーみたい。爽やかだなあ。よく言えばクセがない。悪く言えば味気ない。とはイエイ、エレガントで清冽。サイゼリヤの想ひ出にコネクトしない。そして、三幸製菓の『濃厚 ピザ気分』によく合う (笑) 。

 2,000円オーバーの白の域にはまるで到達できないけど、バカムラの糞セットの中にこれが入ってたら「おっ?」とはなる。ちょっとサンセールっぽいクリアネスと草感がある。そして、味覚を「サンセール」に寄せればお得感が出るから不思議だ。早くもイクラ発動ですね。

 コンビニで1,000円ちょいなら人に薦める





── 4日目 (お燗ブレンド) 。

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 ▲貰い物の青森銘販『青森 ホタテバター棒』は「うまい棒」とは全く関係ありません。パウダーの出来もイマイチなら、肝心のボディ (スナック・パート) がガサツにパサパサと粉っぽい3流の仕上がり。いかに「うまい棒」のボディがハイクオリティかが逆に知れたので、それだけのために存在価値はあるとは言えます。決して人に喜ばれる土産ではありませんので、安易に買ってはいけません。だったら素直に「うまい棒」を脈絡ナシゴレンに突然プレゼントした方がインパクトあります。



 だいたいで「八海山:60%山泉:25%櫛羅:15%」くらいの比率。さすがに香りは「山泉」と「櫛羅」に押され気味。

 まずは軽くRSで──。

 途端に濃くなる。ネチっとした腰のある酸は「山泉」で、少し抜け感のある甘い香りは「櫛羅」と言ったところか。まあ、この温度だと別にどうということはないですね。少し重くなるので、だったら八海さん一人でいいという感じ。



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 ▲トースターで15分。簡単調理ゆえ煮切ることができないので、汁は少なめ&缶詰2つがベター。ちょっと面白い台所のオモチャを手に入れた感じ。



 なんか「山泉」と「櫛羅」の純米コンビが参戦したことで味に余計な厚み──つまり「苦み」が出ちゃってるかな。さらには「山泉」からはミルクネスが、そして「櫛羅」からは余韻の長い甘みが。うーん、なんか八海さんのイイところが引っ込んじゃった (笑) 。ま、純米組は両方とも生酒なので、温めると、やや酒が泳ぐというか、入れ歯の安定しないおじいちゃんみたいにストラクチャーがフガフガする。

 これなら八海さんお一人様の方が全然いい。今夜も少し涼しいからお燗にしようかな





◤Mullineux / マリヌー「Kloof Street / クルーフ・ストリート」シュナン・ブラン 20172,313 円




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 ▲こういうシチュエーションになると途端にビジュアル・ポテンシャルが露わになる。



 先日、松屋酒店 (フィッチ) の「お取り寄せメルマガ」で「Juillet Lallement / ジュイエ・ラルマン」と「Assailly / アサイィ」という楽天であまり売ってないRMシャンパーニュを注文した際、宮崎社長に「2,000円前後で〝デイリー使い〟できるスティルワインを見繕って下さい」とリクエストしたら、5本 (フランス、イタリア、スペイン、南アフリカ、チリ) をセレクトしてくれて、これはその中の1本の南アフリカのシュナン・ブラン (ブドウの品種) です。クリス&アンドレ夫妻が2007年に立ち上げた新興ワイナリーで、専門家筋の評価もそこそこ良い模様。

 シュナン・ブランと言えば、フランスのロワール地方の主要品種の一つで、特にビオワインのカリスマ醸造家ニコラ・ジョリーの「Clos de la Coulee de Serrant」は「フランス5大白ワイン」としても名高いわけだけど──辛口としては1万円以下で買える唯一の5大白ワインなので楽天ポイントで買っちゃおうかなあ──、実は南アフリカでも盛んに栽培されているそうで、そればかりか世界のシュナン・ブラン畑の2/3は南アフリカにあるんだって。[参照







 立ち香──開けたてはローストされたアロマもあったけど、今は白なのにチェリーやベリーのような甘やかな香りすら漂う。これシャルドネなの?──シュナン・ブランか。はじめて飲むかも。

 もしかして旨いのか!?──。



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 なかなかよいです。柔らかいエキス感、ふくよかで丸みのある旨み。この値段の白にしては味も濃いし、果汁に透明感がある。やっぱ余韻の中にローストされた苦みがあるけど、部分的に樽発酵させてるのかな──「手積み収穫のぶどうを低温室で冷やします。房のまま入れ、プレスし、しぼり汁を一晩寝かせます。しぼり汁はステンレスタンク(85%)と木樽(15%)に入れ、醗酵させます。醗酵は6週間にわたり、土着の酵母で行います。マロラクティック発酵後、ステンレスタンクと木樽をブレンドさせ、ビン詰めします」──なるほど。

 ブルゴーニュのシャルドネほどの複雑性はないけど、デイリーユースとしては上級のエレガンスで、なんか簡略化された高級ワインという感じ──結果的には高級ではないけど。そしてクリアで瑞々しいから割りとガブガブ飲んじゃう。酸とミネラルはそこまで引き締まってないし──あくまでもコート・デ・ブランのシャルドネ基準──、やや弛緩したストラクチャーに感じるけど、そのぶん素直に愛らしくジューシイ。ちょっと甘いけど悪くない。今のところ、社長セレクトの中ではコレが一番いいかな。

 こういう、広がりのキッカケを与えてくれるセレクトというのは値段以上の価値がある。先日のクロ・デ・フ (チリ) にしたって、これにしたって、上級キュヴェや赤も飲んでみたいと思わせるもの。フィッチ (松屋酒店) は実店舗のみで売ってる、ちょっと訳ありのワインなんかもあるので、年内に一度まとめ買いに出向きますわ。室温が20℃を切ればセラーに入れなくても赤なら春まで常温ストックできるし。うちはマンションなので、納戸は冬場も14-16℃で安定してるし、これ、赤ワインの保存には完璧な温度やん (笑)





── 5日目 (八海さん単独のお燗) 。

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 ちょっとアルコールの浮きがキツいので、後から「櫛羅」を冷たいままシロップを加えるように少しだけトッピング。するとア〜ラ不思議、酒がトテーモ柔らかくなる。

 しかしあれだ。ド定番オールドスクール酒のお燗は、まるでPRONTOのジャズやカプリチョーザのカンツォーネの如くにアンビエントな存在だな (笑) 。酒そのものを語ることからオレを遠ざける魔力と脱力とが淫靡に抱き合う。

 評価は「Not On List - Good」ですが、お燗はアンビエント酒としては大いにアリ。良い意味でオレから言葉を奪うとは、なかなかに侮れん (笑) 。



 

 






◤Cono Sur / コノスル シャルドネ「レゼルバ・エスペシャル」20171,295 円






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 自転車のロゴでお馴染み、どこにでも売ってるチリのコノスルです。この値段でも、一応安いシリーズの中では一番高い「RESERVA ESPECIAL / レゼルバ・エスペシャル」です。前回はこれのソーヴィニヨン・ブランを飲んだけど、今回は近所のスーパーでシャルドネを買ってみた。発酵はステンレスタンクだと思うけど、熟成はフレンチオーク樽を使用しているそう。そこが700円台のボトルとは手間の掛け方が違うということなんでしょう。

 立ち香──ややミンティーな香りの風。グラスに注ぐとフレッシュな青リンゴのようなアロマ、節度のあるフローラルさ。ミネラル香もそこまでネコンジェにクドくはない。

 薄そうだけど──。

 こりゃソーヴィニヨン・ブランよりいいな。これは流石にコスパいい。普通に旨いんだけど (笑) 。1,300〜1,800円のインチキ・シャブリより綾瀬はるかに満足度タカシくん。



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 ▲次男逮捕で三田佳子 (ばあば) のシーンは全カットだと思ったけど、遺影だけでなく、幽霊 (幻影) としてもバッチリ出てました。



 味も値段を考えれば決して薄くはない。酸も煌びやかで、ミネラルとの抱擁には集中した力強さすらある。そこまでオーク樽のニュアンスは出てないけど、余韻のホロ苦さが程良いアクセントにはなってる。これを2本買うか、昨日のシュナン・ブランを1本買うかは非常に迷うが、単価を下げるために何本かに1本はコノスルを買うという戦略は正しいかもしれない。これで昨日と今日で「1,804円/1本」だろ?──日本酒の山田錦55クラスの生原酒2本と同じじゃないか。

 これだけは間違いないのは、同じ値段のブルゴーニュでこの濃さを出すのは不可能だということ。そこそこパワフルで人懐こいのでエレガンスはないけど、溌剌と快活なフルーティネスの発露は、まさに裏表のない爽やか好青年という感じで好感度タカーメ。スクリューキャップでいつでもどこでも開けられるので、ピクニック (花見) 仕様としても優秀。コレと少し値の張るチーズと静かな公園と愛する異性が隣にいれば、何でもない休日の昼下がりですら、きっと特別な何かになるに違いない。温度が上がっても意外と甘みがダレないところも良い





── 8日目 (お燗)

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 というわけDE、コシカ経由で日曜に──。

 ♡☺♡「いいわ。お燗もたまにはいいな。何も考えずに飲めるのがいい。
 dಠಠb「アンビエントでいいだろ? このホクホクした焼き芋のような甘みと旨みがコシカンには足りない。

 ♡☺♡「冷酒の生酒は細かい部分がいちいち気になるけど、これなら食事に集中できるわ (笑) 。
 dಠಠb「冷めても別に問題ないしな。イマドキの生酒は温度が上がると甘くて飲めなくなったりするけど、まあ、このへんは全温度対応という得難さはある。



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 ▲表面にスプーン2杯分のコシカンをかけて、蓋をしてトースターで15分。ちゃんと焼き目も付いてます。素晴らしい。



 ♡☺♡「つうか、グリエがヤバイ。完璧やん (笑) 。ヤヴァーイっ!
 dಠಠb「これ作ったヤツ天才 (笑) 。

 今年の冬はグリエとお燗が我が家で流行りそうな気配。本当に旨い酒の役目は一部の銘柄とシャンパーニュ (高級ワイン) が担うから、日本酒は、イイ意味で「アンビエント酒」に降格人事 (笑) 。久々に「長珍」の特別純米でも1800mlで買おうかな。そういや、マチダヤに本醸造もあるんだよな。マトモな地酒蔵の本醸造ラインを制覇するという新しい目標ができたかもしれない。

 生酒は細部が問われる。火入れのお燗は時が静かに刻まれる。旨いシャンパンは場が華やぐ。


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日本酒 八海山 not_on_list_good サンセール

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