◤MONTHLY REPORT - 2018/8 (日本酒:日輪田/篠峯/黒澤/酉与右衛門/長陽福娘/鳴海/山本/etc.) 



MONTHLY REPORT ── 2018年8月に呑んだ日本酒のまとめ

▪︎2018/8月 (合計15本=1升瓶×5本、4合瓶×10本)


JUMP:



☆=marvelous (ワールドクラス、驚くべき酒)  ◎=excellent (特に優れている)  ◯=good (問題ない)  △=insufficient (物足りない)  X=faulty (失敗している)  ー=indeterminable (判定不能) ※「On My List」の酒に「X=faulty」はない。「Not On My List」の酒に「☆=marvelous」はない。「ー=indeterminable」は便宜的に「Not On My List」へ振り分けるが「List」へのジャッジはない。


画像CLICKで該当記事にJUMP


JudgementOn My List [sake index
marvelous/excellent/good/insufficient

黒澤

 ◯黒澤

篠峯

 ◎篠峯

銘柄

 ☆日輪田

黒澤

 ◎黒澤

酉与右衛門

 ◯酉与右衛門



酉与右衛門

 ◯酉与右衛門

篠峯

 ◯篠峯

黒澤

 ◯黒澤



Bergeronneau Marion

 ☆Bergeronneau Marion

Clos Floridene

 ◎Clos Floridene





JudgementNot On My List [sake index
excellent/good/insufficient/faulty/indeterminable

黒澤

 ◯黒澤

長陽福娘

 ◯長陽福娘

黒澤

 ー黒澤

鳴海

 △鳴海

山本

 △山本



日輪田

 △日輪田





This Month's SAKE INDEX

'On My List ' is garnet ▷▷▶︎

【670/黒澤 生酛 純米80 うすにごり生 963 80 (クロサワハマル) 29BY <長野>
【671/黒澤 生酛 純米 穂積 蔵付酵母仕込 蔵熟生酒 29BY 1800ml <長野>
【672/長陽福娘 限定直汲み 純米 山田錦 無濾過生原酒 29BY 1800ml <山口>
【673/くろさわ (黒澤) 生酛 純米吟醸 美山錦 無濾過生原酒 2014/26BY <長野>
【674/篠峯 純米吟醸 山田錦『蒼』夏色生酒 29BY 1800ml <奈良>
【675/日輪田 山廃 純米吟醸 山田錦55 無加圧直汲み 26BY <宮城>
【676/黒澤 生酛 純米「Type 7」仕込17 直汲み生原酒 29BY 1800ml <長野>
【677/鳴海 特別純米 五百万石 青ラベル 直詰め生 仕込12号 29BY <千葉>
【678/山本 純米吟醸 ドキドキ 29BY <秋田>
【679/酉与右衛門 純米吟醸 阿波山田錦 直汲み 瓶囲い 無濾過生原酒 29BY <岩手>
【680/酉与右衛門 山廃純米 自家田産 美山錦 直汲み 無濾過生原酒 29BY <岩手>
【681/裏篠峯 ろくまる 純米吟醸 雄山錦 うすにごり 生酒 29BY <奈良>
【682/黒澤 生酛 純米 直汲み生原酒 仕込50 黄ラベル 29BY 1800ml <長野>
【683/日輪田 山廃 純米吟醸 山田錦55 無加圧直汲み 管理温度違いの味クラーヴェ 28BY <宮城>

sake index



SAKE GRADE ( ☞ about )

 初呑みではない酒 (銘柄/商品) については過去ヴィンテージとの比較も含まれるので「insufficient」は出やすい。個人的に「Not On My List」の酒は飲んでいて楽しくはないが「excellent」に振ったモノは品質に問題ナシ。間違いなくイイ酒です。「Not On My List - good」の中には「ま、所詮、この酒はそんなもんでしょ」という無関心が含まれるので、飲んだ人がGoodな気分になるかまでは保証できない。当然「On My List - insufficient」は「Not On My List - good」よりも我が家にとっては重要で価値がある。「marvelous」はかつての☆5以上なので、必ずや飲んだ人の多くに爪痕を残す。「On My List - excellent」の中にかつての☆5に近いモノが時に含まれるのと同様、「On My List - good」が☆4.5に相当する場合もある。





MONTHLY REPORT - 2018/8

 毎度アクセスありがとうございます。

 開けた日本酒の数は減ってますが、酒量そのものは増えてます。特に数えてないけど、たぶん8月はシャンも含めワインの方が飲んでるはずです。日本酒は「旨すぎるヤツ」の記憶がニャカニャカ消えないので、そこと大きく乖離する酒はホントどうでも良くなってますね。「Ignorance is bliss. (無知こそ至福=知らぬが仏) 」とはよく言ったもんです

 今月は良くも悪くも「日輪田」が持って行きました。まず、26BYの3年モノは本当に素晴らしい──というより、これでようやく「完成」の酒。このあと書くけど、4本の中で最後の720mlが一番旨かったのは、結局、そういうことなんじゃないの?っていう。




▪︎生詰の酒にとって5℃以下の長期冷蔵管理は本当に正しいのか?


 思えば、先の「日輪田」の他に、何本か同じ酒を飲んで〝結果的に〟中低温 (セラー貯蔵) の方が旨かった生詰の酒は他にもあった。「篠峯 純米大吟醸 雄町 参年熟成 25BY」がそれだ。共通するのは、その丸みのある柔らかい──いわゆる「角の取れた」ニュアンスの──滑らかなテクスチャーだ。

 これは今回の28BYの「日輪田」にも言えることで、明らかに冷蔵瓶の方が酸に硬直感があり、一方のセラー瓶の方は──旨くない酒であることは脇に置いて──冷蔵瓶で強く感じる〝不快な渋み〟という要素が明らかに少ない。

 柔らかい甘みが伸びているのは、より高い温度で管理されていたことによる熟成定数の拡大と考えることは可能だが、そもそもこの酒は一定期間「蔵熟」されてから出荷される萩野酒造の年内最終商品であり、この28BYが既に瓶詰めされてから1年以上経過していることを思えば、必ずしも「高い温度による追熟」だけが「甘みの伸び」の原因ではないだろう。そうであるなら、冷蔵瓶の方にだって似たような甘みの膨らみが生じていてもいいはずだ。たとえばこれは、蔵元が異なる管理温度で一定期間囲った酒の数値を改めて計測することで興味深い知見を得ることのできる素晴らしい好機である。







 おそらく冷蔵瓶の方も9ヶ月以上「追熟」させているわけだから、搾りたての頃よりは甘みの数値 (糖度) そのものは上がっているはずだが、問題は〝閉じた硬直した酸〟がそれらの表現を覆い隠してしまっていることにある。古い記憶を辿ると、不本意な長期保存で過去に露骨に劣化させてしまった2本の酒──「一白水成 酒未来 26BY」と「蒼空 純米吟醸 山田錦 26BY」──というのがあって、偶然なのか、これらは両方とも生詰の酒である

 同じ酒を2本以上飲んでいないので比較はできないが、そう考えると「篠峯 純米大吟醸 山田錦 生詰 26BY」でも感じた〝不快な渋み〟の原因に対して、頼りないかもしれないが、それなりの道筋を踏んだ仮説を与えることも不可能ではない。さらに言うなら、もしかしたら、こうした酸の硬直化は「より小さな瓶サイズでの方が生じやすいのではないか」という仮説にも駒を進めることができる。たとえばこれに該当するのが「篠峯 純米大吟醸 雄町 年熟成」における「300ml問題」がそれだ。

 このマチダヤ仕様の熟成酒は1800mlで囲っていたものを300mlに移し替えて出荷されると言う。堺杜氏が1800mlを開栓した際に飲んだ印象と300mlに移された瓶を我々が時を隔てて飲んだ印象とに決して小さくない乖離が生じたとしても特段に不思議ではない。







 さて、ここからは「少し行き過ぎた暴論」が展開されることになるが、それは、そもそも「ひやおろしに旨い酒が少ない」のは、その酒が正しく熟成されていないからであり、その原因は、もしかしたら生詰の酒を5℃以下の低温で長期保存したからではないのか──というものである。もしも今回の28BYの「日輪田」を「ひやおろし」に準えて考えるのであれば、より柔らかみのある、練れた熟成酒としての表現を体得しているのは、歴然とセラー瓶の方である。

 もちろん、これはその酒のスペック (使用米/酵母、精米歩合) とも密接にリンクする事柄であるので、中には「冩樂 純米吟醸 羽州誉 なごしざけ 27BY」や「一白水成 純米吟醸 山田錦 26BY」など、想ひ出しただけでもヨダレが出そうな「傑作ひやおろし」が存在することも事実である。

 最後になるが、生酒の中低温管理は、明らかに素早い過熟をもたらすのであって、これは生詰の酒とは熟成式も熟成定数も大きく異なるゆえ、ここでは「生詰の酒に限った論」であることを改めて繰り返しておく。


moukan1972♂





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