◤篠峯 - 純米大吟醸 山田錦 生酛仕込生原酒 28BY <奈良> 




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 ▲色黒いから5910 (ごくどう) か旅館/スナックの女将にしか見えない件。もちろん品がないから銀座の高級クラブのママには見えない。そういう意味ではカリスマ華道家に見えなくもないのか (笑) 。



 28BYです。そして28BYに新発売された商品でもあります。もうホント、製造年月のDATA印字はどうにかして欲しい。この瓶は店の配慮か、蔵の心遣いか、キチンと前年ヴィンテージであることが示されてるけど、裏の「2017.12」だけを見ても新酒の29BYと全く区別が付かない。

 これは醸造技術の向上よりも先に日本酒業界全体が着手するべき喫緊の課題。こんなイイ加減なことやってちゃ、絶対に「世界のSAKE」になんかなれない。中田姐さんも田舎者センスばかり発動してないで、その影響力トヤラで官僚でも動かして下さいな。オサレで素敵で高性能な300万のセラーで日本酒を大切に保管するのもいいけど、買ったばかりで新鮮なはずの酒が実は「古酒」だったら笑えないじゃん。どうしてオレは不良官僚やヤクザ政治家にならなかったんだろう。



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 bottle size:720ml





【649】篠峯 -しのみね- 純米大吟醸 山田錦 生酛仕込生原酒 28BY <奈良>

千代酒造:http://www.chiyoshuzo.co.jp


Moukan's tag:





▪︎酒米/精米歩合:徳島県産 阿波山田錦/50%
▪︎酵母:協会9号
▪︎日本酒度/酸度/アミノ酸度:+6.0/2.0/0.8
▪︎ALC:16.5%
▪︎処理:無濾過生原酒
▪︎酒造年度/出荷日:H28BY/2017年12月 (バックオーダー最終便。上槽は3月頃だったかな?)
▪︎管理状況:2018/6/7に着、3℃で管理。
▪︎試飲日時:2018年7月1日 (日) /29BYの次に3本目として開栓。
▪︎JudgementOn My List / Not On My List
▪︎Grademarvelous/excellent/good/insufficient/faulty/indeterminable

※On My Listの酒に「faulty (失敗している) 」はない。Not On My Listの酒に「marvelous (驚くべき) 」はない。On My Listの「good」とNot On My Listの「good」は同じではない。On My Listされた時点で当ブログの嗜好を満たすものとする。「indeterminable (判定不能) 」の酒は各Listに振り分けせず。

※「Judgement」「Grade」内の単語は全てリンク済み




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 ▲日曜は4本──「娘の生酛」「篠キモ29BY」「篠キモ28BY」「伊勢錦29BY」を順番に飲んでいます。



 というわけDE29BYと並べて飲んでます。

 立ち香──露骨にイナたい琥珀カラーの熟香は全くないけれど、ほんのりボンタン飴ライクなムチっとしたライトな生老ね香はあります。ま、適正な〝ポヨみ〟の範疇です。あとはキチンと乳酸系のヨーグルト香が愛らしく出てます。木香は特に。

 ♡☺♡「まとまってるわ。滑らか。口どけがいい。29BYよりこっちのが旨い。

 むしろこっちの方が木香っぽい渋みを感じないくらい──当然、約1年ほど熟成されてるので、テクスチャーは滑らかで刺々しいザラつきは消えてます。たしか去年、facebookのタイムラインで堺杜氏が「木香はある」みたいなことを書いていたけど、少なくとも相対的なバランスの中で浮き立つようには出てないです。リリース直後の生酒は木香そのものがなくたって元から硬くて渋くて苦い酒が多いわけだから、それが余計に目立ってしまうということはある。なので、おそらく「木香が消えた」というよりは「木香の意味合い (五味との関係性やそれへの影響力) が変わった」と考えた方が、より論理の筋目としては高貴なものとなる

 今時期の29BYが「野菜」なら、この28BYはそれとは反対の意味で「果実」とは言える。単純に酒として愛嬌があり、液体としての自然な躍動感がある。飛び上がるほど旨いわけでもないが、今日を笑顔で乗り切るための折り目の正しさ、都会のヲトナを静かに安心させるだけのWell-Madeさはある。ガスは微かな鼓動。退けにかけてのズファっと砂埃を舞わせるようなスモーキーな苦みもあるが、含んだ瞬間のクニュリな生酛ジューシネスはキチンと発揮されてます。クリアというよりはエレガントで小ぶりな旨口酒。





── 2日目。

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 立ち香──乳酸の香りの肉がある。そよぐ「風」としてではなく、動く「雲」としての香りの立体。

 ちゃんとキャンディーっぽい甘酸も伸びて来るので、呑んでて楽しいのはこっち。木香はそんなに感じないなあ。淡麗旨口という量感。端的に言ってジューシイです。

 少なくともこの3本 (生酛娘、篠キモ29BY、篠キモ28BY) の中では唯一マトモに安心して飲める酒。ほんのりボンタン飴ライクな生老ね香もあるけど、旨みに心地良い弾力感を与えるためには必要な属性とも言える。基本的には──過度に香るわけでも味がするわけでもないという意味で──ドライな味筋だけど決して味気ないわけではなく、さすがに熟成プロセスを経由して液体としてはこなれてるので、ソリッドでもシャープでもなく、酸の主張も穏やかで、何より余韻がキレイ。前半の甘みが時間という楽器を使って歌い上げる減衰グラフのメロディーはとても美しい。





── 3日目。

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 少しだけ軋むようなキリキリしたテクスチャーの中に木香っぽい渋みもあるけど、味としては別に気にならないし、やっぱ29BYより圧倒的に酒として仕上がってるし、ポヨんとしたトロみすらある。そして何より「生酛」の酒を飲んでるという朗らかな充実感がある。普通っちゃ普通だけど、テレビを観ながら適当に飲む酒としては十分過ぎるほどに上質。「黒澤 Type 7」なんかにはまるで敵わないけど、29BYの「米鶴 山廃純大」よりはWell-Made。

 ただし──という話です。じゃあ、もう1本コレを買いたいし飲みたいかで言えば、それはヌワイ。この酒はコレでオシマイ。だからリストに入れて囲ったりはしない。とはイエイ、他のどうでもいい「not on my list - good」の酒がこのレベルに並ぶことは容易ではない。

 この酒自体をオレもmoukan1973♀も決して「素っ気ない」とは思わないが、こういう言い方はできるだろう──これは「ソガ・ペール・エ・フィス「サケ・エロティック」6号酵母」に対する減算的コーディネートを施した酒である──とは。

 というわけDE、「ヌメロアン (1号酵母) 」は一昨日セラーから出しておきました。その前に「不良債権酒」を1本ほど開けることになるけど、徐々にストック酒が限られた銘柄のみに収斂しつつあり、夫婦の平和にとっては望ましい夏になる。


moukan1972♂moukan1973






日本酒 生酛 山廃 篠峯 not_on_list_good

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