もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

「再会」とは「出会い」のレゼルヴァ (笑) 。
〜 平日は日本酒、週末はシャン、毎日「本日の1曲♪」、合間にお菓子 (主に安煎餅) &女優評、超時々メガネ警察〜

◤Egly Ouriet / エグリ・ウーリエ「ヴィーニュ・ド・ヴリニィ」プルミエ・クリュ ブラン・ド・ノワール NV (Dégorgement:2016/7)  




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 ▲1945年生まれの15才と2000年生まれの15才。



 毎度アクセスありがとうございます。


 今現在、店を選べばなんとか6,000円前後で買えるエグリ・ウーリエのNV。アンボネイ/Ambonnay (グラン・クリュ) のRMで、今やアヴィーズのジャック・セロスと並び、レコルタン界の二大巨頭ですね。ちなみに二人は親友同士で、ジャック・セロスのロゼはエグリ・ウーリエから譲り受けたピノ・ノワールをアッサンブラージュして造られる。

 前回はピノ・ノワール75%とシャルドネ25%の「トラディション」を飲んだけど、今回は奥さんの実家より相続した「ヴリニィ/Vrigny (プルミエ・クリュ) 」の小さな区画に植えられた古樹から取れるムニエ100%のブラン・ド・ノワール。ただでさえ黒ブドウ100%のキュヴェが少ないシャンパンにあって、ムニエ100%は更にマイナーなジャンル。





 ▲マスコミ嫌いで有名なフランシス・エグリは、オレとは異なり、決して余計な無駄口を叩かない寡黙な男らしいが、内に秘めた青白い情熱からはRM界の求道者然とした静かな才気が漲る。言葉巧みなレトリシアンであるマケイル・エドワーズをして「言葉ではなくワインで語ることを好むので、この自家栽培醸造家 (RM=レコルタン・マニピュラン) の最新の生き生きとした横顔を描くのは骨が折れる」と言わしめた。


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 古樹ならではの完熟したブドウから作られるので、ドサージュは僅か2g/1Lと、ほとんど隠し味程度。基本的にはマロラクティック発酵はさせず──乳酸やキャラメルの香りが好きじゃないらしい──、当主のフランシス曰く「10年程度で熟成の進むワインは作りたくないんだ」と言う。使い回した樽や新樽を自在に操りながらワインにエレガントな香味を乗せる。瓶熟はミレジメ並みの36ヶ月。



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◤Egly Ouriet / エグリ・ウーリエ「ヴィーニュ・ド・ヴリニィ」プルミエ・クリュ ブラン・ド・ノワール NV




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 ※実はピエール・ジェルベと同じ日に開けてます。



 立ち香──ちょいミンティーなハーブアロマ。そしてバターまみれのバニラ (笑) 。香りの密度が高い。快活にフルーティーというよりは、艶かしいタッチの熟れ感。

 これまた問題ない感じ──。

 ♡☺♡「深い・・・大人の酸・・・深いよ、味が。香りはバニラなのに、飲むと違う。旨ーい! なにムニエ〜。これはゆっくり飲みたい感じ。さすがに貫禄がある



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 奥行きが広い・・・。すでに泡は弱いけど、もはやウルトラ旨いガス有り白ワインという。これでドサージュ2g/1Lとは信じられない。ブドウそのものの甘みがグイグイ出てくる。そこに樽のニュアンス、スモーキーなミネラルが複雑に絡み合いながらも、ノンマロならではの捌けの良いダイレクトな力強い果実感が踊る。それでいて余韻は長く、いつまでも口の中が果実で溢れる。削げたストラクチャーながら、骨組みの建て付けは重厚かつ複雑。

 ♡☺♡「貫禄のある旨さ。もう完全にワインだよ。スティルワイン

 ピエール・ジェルベも溌剌としたパワーと果実の濃さでは負けてないけど、重心の低さから来る地鳴りのような蠢きはエグリ・ウーリエの方が幽玄だ。シャルドネ25%が組み合わさった「トラディション」の方が明度の高いフルーティネスとザクザクしたミネラルが迸るので、どちらか1本なら、まずは後者を薦めたい。

 6,000〜7,000円で買えるNVモノとしては極上クラスだが、シャンパーニュ的な華やかさや陽気さを求めるなら、必ずしも最優先のワインではない。むしろ普段スティル・ワインを飲んでる人がそれらとの地続きで足を踏み入れるべきドメーヌなんだとは思う。つうか、同じ価格帯の白でこれより旨いヤツ、この世に存在するのか?





── 2日目。

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 改めて比べると、やはりノンマロでもムニエらしいクリーミイなアロマはある。ところが含むとシャープな骨格で、なぜか今日はこっちの方が泡の強さが維持されてる。樽発酵による酸化のニュアンスは隠し味レベルで、旨みに寄り添うシックなホロ苦さがなんともセクシー。味の濃さではピエール・ジェルベも負けてないが、うーん、無駄のない芯の強いストラクチャーに小さくも密度の高い力強い果実味が組み込まれる様はまさに建築的構造。

 あまり冷たすぎない方がいい。抜栓後は冷蔵庫から出しっ放しでスティルワインの赤のようにじっくり飲みたい。

 例えばこれに平均的な純米吟醸 (1,500円) 4本分の価値はあるのか?──いや、あるな。というより、逆に6,000円の純米大吟醸 (720ml) が異常に高く感じる。


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Comment

Name - moukan1972♂  

Title - To めいさん



毎度です。


──またずいぶんニッチなところを選びましたね(笑)

今やブラン・ド・ノワールは15,000円するので簡単には買えないですよ (笑) 。いきなり高いキュヴェを飲んでも意味わからない状態で終わるのが金銭的に惜しいので徐々に徐々にです。

ムニエならそこそこ早飲みできるのでデゴルジュから1年程度でも十分に楽しめるんじゃないでしょうか。極端な円高が訪れない限り値下がりはしないので、今のうちですかね。さすがにこれが7,000-8,000円まで値上がったら躊躇しますね。

2018.03.14 Wed 21:29
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Name - めい  

Title - 

おばんです。

またずいぶんニッチなところを選びましたね(笑)

エグリ・ウーリエといえばピノノワールの熟成物と言われて久しいんですが、ピノ・ムニエに行くとは(笑)

保存状態さえ良ければピークの期間が長い造り手なので私は大好物です。
2018.03.14 Wed 21:20
Edit | Reply |  

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