もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

 おっと、楽天の某酒屋が一部スポット的に「篠峯」の扱いを始めてた。
〜 平日は日本酒、週末はシャン、毎日「本日の1曲♪」、合間にお菓子 (主に安煎餅) &女優評、超時々メガネ警察〜

◤山城屋 - 純米大吟醸 Standard class 精米歩合50% 29BY <新潟> 




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 bottle size:720ml





【539】山城屋 -やましろや- 純米大吟醸 Standard class 精米歩合50% 29BY <新潟>

越銘醸 株式会社:https://twitter.com/koshimeijo


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▪︎酒米/精米歩合:五百万石 (麹) - 五百万石&こしいぶき (掛) /50%
▪︎酵母:G74 (新潟酵母)
▪︎日本酒度/酸度/アミノ酸度:+2/1.9/─
▪︎ALC:14%
▪︎処理:生詰 (一回火入れ)
▪︎酒造年度/出荷日:H29BY/2018年1月
▪︎管理状況:2018/1/24着、ベランダで管理。
▪︎試飲日時:2018年2月15日 (木) /無想の次に2本目として開栓。
▪︎特記事項:29BYより「山城屋」は大きくコンセプトを変え、全量生酛/全量純米大吟醸/全量中取り/全量生詰の酒として再出発してます。
▪︎JudgementOn My List / Not On My List
▪︎Grademarvelous/excellent/good/insufficient/faulty/indeterminable

※On My Listの酒に「faulty (失敗している) 」はない。Not On My Listの酒に「marvelous (驚くべき) 」はない。On My Listの「good」とNot On My Listの「good」は同じではない。On My Listされた時点で当ブログの嗜好を満たすものとする。「indeterminable (判定不能) 」の酒は各Listに振り分けせず。

※「Judgement」「Grade」内の単語は全てリンク済み




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 新潟の低アル原酒のモダン淡麗を連続で。

 立ち香──なんかサラサラした甘み。つうかバニラ寄りのバナーナですね。粉を感じるんだけど、さて。酸はなあ、この段階ではそれほど前には出て来ない。ほんのり優しくハーブなアロマ。草っちゃ草、布っちゃ布。

yamashiroya_standard_class29by4.jpg 基本、水 (笑) 。結構酸っぱいな。クエン酸系。うーん、これだけ呑んでどうにかなる酒ではないが、舌の表面をキュっと締め上げる過程で果実の幽霊に出会う。去年のプロトタイプと方向性は同じ。ただ、今回は香りにエレガントなフローラルさがあって、決して「香るぜベイビー!」な出力ではないんだけど、これがあることでギリギリで「水」ではないという。それでも基本は水 (笑) 。

 少し残しておいた「無想」を含むと、酒の握力は「山城屋」の方がある。不思議なもんで、今日の状態で言えば「無想」の方が水に感じる。でもまあ、これは「生」と「火入れ」の差でしょう。ビシっとブレーキのかかる生詰に対して、やはり「生酒」はボヨボヨしてるから。

『水と水の水争い in 2018 新潟』(笑) 。穀物度は「無想」で果実度は「山城屋」の方があり、柔らかさは「無想」で内へと向かう収斂性は圧倒的に「山城屋」。ただし、彩度そのものは低い。すべては「淡麗宇宙」での話。



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 完成させるために──裏のラベルに「● 未完成のお酒。お料理と共に召し上がっていただくことで完成するお酒です。お互いの味わいを高め合う素敵な食事になることを願っています」と書いてるあので、モツ煮込みと共にワイングラスで。

 甘みと旨みが相対的に少し膨らむ。酸は味噌と相殺──でもないけど、奥へ。存外に悪くない。とはイエイ、バナーナ生酛対決で存在感を発揮したいなら、倒すべき酒がうちにはあるんだな。



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山城屋」は温度が上がると「粉&草」指数が上がるので、これはイイ並びになったな。

 まず、軽さ。口どけでは「黒澤」は全く負けてないどころか、むしろ退けにかけてのアクセンテッドな渋苦ミネラルとのハイコントラストにより視野が広角になることでそれぞれへの焦点の当たり方がビビッドになる。「山城屋」の味の動きは卓球台での機敏なラリーで「黒澤」のそれは野球場での空かける外野への飛球。比べちゃイケないんだろうけど、決して「山城屋」も悪くはないです。ただ、その先の世界が今オレの目の前にあるというだけ。



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「正直、どう扱っていいのかわっかんねえんだよ」──by 桐谷健太


 ヤバイ。「菊鷹ブレンド」旨すぎ (笑) 。淡麗だけど酒の握力が更にパワフル。潰された先に豊かな量感と複雑な旨みと甘み。やや辛みがあるので──「白老」の仕業か (笑) ?──減った分は「山城屋」と「黒澤」を足しました。



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 とうとう最後の一杯。今は「ありがとう」とだけ言いたい。最後は「木戸泉」の暴力に押され気味だったけど (笑) 、やはりカラフルな複雑味として「赤とんぼ」の存在感はしっかり出てる。これぞワールドクラスであり、ファーストクラス。「山城屋」は、窓からの景色がそこそこキレイな、人もまばらで静かな自由席。





── 2日目。

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 少し枯れ葉というか、アースカラーの草感あるね。全体には清楚なバナナ味のラムネ菓子という感じだけど。

 悪くないけど──っていう。基本的にはイイ酒じゃないですかね。まだ少し粉っぽいけど、これは熟成で取れそう。瑞々しい清楚な果実味が優しく酸に抱き締められる様はどこまでも美しい。でも別に呑んでて楽しいわけでもアガるわけでもない。ただ、こういう酒があってもいいし、鮨屋や和食割烹なんかに常備されてれば幸せになれる人は大勢いると思う。

 磨き40 (1st class) の方は少し熟成させてから呑もうかな。

 これから「黒澤 生酛 純米大吟醸 金紋錦 28BY」に移行します。


moukan1972♂






日本酒 生酛 山廃 山城屋 not_on_list_good

Comment

Name - moukan1972♂  

Title - To めいさん



毎度です。

逆にプロトタイプくらい過激に淡麗なら笑っちゃうんですけどね。まあ、こっちは僕にはそこそこ香りの実態もありました。


──苦味はない、アル感もない、香りすぎないといった具合で、嫌な要素はないので付き合ってますが、向こうから興味深い話題は振ってくれないです。

蔵元は自信ありげにいろいろ語ってますが、同じ淡麗な生酛なら「黒澤 金紋錦45」とか、我々のようにもっとスゲえ酒を知ってる身からすると、結局、出てくる言葉は──

で?

──っていう (笑) 。


どうやら1st Classの方もどうにもこうにもな酒みたいなので、夏の暑い盛りに「新潟の美味しい水」として飲むしかないですね (笑) 。ま、なんか刺身とか、淡い味の料理とチビチビやれば「業務用な役目」は果たしてくれそうではあります。

ドッカンな甘旨生酒や直汲みジューシイなイマドキ酒との真逆の方向に舵を切る姿勢そのものは評価したいですが、酒として魅力がなければ意味ナシゴレンですね。

人気に陰りの見えた歌手がアコースティックなカヴァーアルバムを作るような、ある種の、後ろ向きな逃げすら感じますよ。

2018.04.03 Tue 11:08
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Name - めい  

Title - 

おばんです。

今夜は思い出してこのお酒を開けました。

プロトタイプ同様、ジンの水割りかと思わせる素っ気なさ(笑)

でも時間が経って慣れてくると徐々に粉っぽいのにミルキーな甘味が出て来て、まあ呑めるといえば吞めますね。

酸が足りないので冷蔵庫温度が適温な感じですね。

苦味はない、アル感もない、香りすぎないといった具合で、嫌な要素はないので付き合ってますが、向こうから興味深い話題は振ってくれないです。

会話は弾まないですが大人しくそばに居てくれるお酒ですね。ただ、蔵元が言うような「お互いの味わいを高め合う」というよりは、「じっと愚痴を聞いていてくれる」感じです。

自分にはできないことなので貴重なのか?とか変な方向に考えが及んで(笑)まあ、リピートはないですねえ。
2018.04.02 Mon 21:31
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Name - moukan1972♂  

Title - To kappa1970♂さん



毎度です。


──料理酒行きです。

マジすか (笑) ? スタンダードクラスは至って普通ですが、別に飲めないほどじゃなかったので、ほんのりファーストクラスには期待──とまでは行かなくともスタンダードよりはマシだと思ってたんですが、酸っぱい粉水なニュアンスが増長してるんですかね。


──本当に純大???こりゃ、もっと磨かないと飲めたもんじゃ無いですよ。

ま、純大うんぬんは〝言葉の問題〟に過ぎない面もあるので、あまりそこに固執する必要はないですよ。磨き50で純吟もあれば純大もありますし、中には磨き65でもクリアな酒はありますしね。「上喜元」の「出羽燦々40」も「愛山43」も別に名ばかりのヘボい酒ですよ。

あとはこれ、火入れなので、少し硬い渋みが出やすい (感じ易い) というのはあると思います。それかkappaさんの基準が総じて上がってしまったか (笑) 。うちの瓶はセラーにブチ込んでるので、そのうちDATE 7と味クラーヴェしてみますかね。


2018.03.13 Tue 01:06
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Name - kappa1970♂  

Title - あかん

moukanさん

毎度です。

こいつのファーストクラスを今飲んでいるのですが、久しぶりにがっかりしています。

全量 生酛 純大という方針に男気を感じて購入したけど、一言で言うと 雑。

液性がクリアじゃ無いし、バランスが悪い。純大なのに、穀物由来のザラつきとこく味がクドくて、いつまでも舌の上に残っています。
総じて辛い感じがしますが、兎に角キレが悪い。

本当に純大???こりゃ、もっと磨かないと飲めたもんじゃ無いですよ。

ノーマル買ったつもりがファーストクラスを2本買っちゃったんですよね。

料理酒行きです。
2018.03.13 Tue 00:07
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Name - moukan1972♂  

Title - To アイオライトさん



毎度です。

もちろん「山城屋」よりも香るし甘いんですが、作品性というか、世界観の濃密さが桁違いなんですよね。やっぱスゴイ杜氏ですよ。所詮「山城屋」はコンセプト酒の域を出ませんので、比べるのもアレなんですが。。


──別品おりがらみはこだまで試飲しました。今の好みよりは、やや太い印象もありましたが、これはこれで。そのときは保留しましたがいずれ買うつもりです。

今年は味が出てそうですね。他の蔵の酒でもそういうケースが散見されますので。28BYはそこそこ淡麗でした。それでも透明度は「黒澤 金紋錦45」の方が遥かに上です。きっと楽しめるしアガれると思うんですけど。


──あ、余談ですが、先週末に作の5種類(IMPRSSIONのG、H、M、純米大吟醸新酒、鈴鹿川純米吟醸)を飲み比べする機会があったんですが、全部すげー普通でした!まずいとはいいませんが、全くアガれない…。まあ飲む前から分かってたんですけどね。

キレイなんですけどね。僕が去年──だったかな?──27BYだったかな?──飲んだ「G」は麗しのラムネ酒という感じでまあまあでしたけど、今一度飲みたいかと訊かれれば「別に」でしょうね。瞬間瞬間を〝やり過ごす〟には都合いいですが、翌朝に昨日までの自分と違う自分になってることはないでしょうね (笑) 。

2018.02.20 Tue 16:11
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Name - アイオライト  

Title - 

上喜元 生もと 純米吟醸 八反 無濾過生原酒は、記事を読んで恐らく今の自分好みだと思ったのでずっと気になってたんですよね。買えないのは残念ですが…

別品おりがらみはこだまで試飲しました。今の好みよりは、やや太い印象もありましたが、これはこれで。そのときは保留しましたがいずれ買うつもりです。

そして黒澤 生酛 純米大吟醸 金紋錦か…。こないだtype9買った店にあるかなあ。見つけたら即買いします!

あ、余談ですが、先週末に作の5種類(IMPRSSIONのG、H、M、純米大吟醸新酒、鈴鹿川純米吟醸)を飲み比べする機会があったんですが、全部すげー普通でした!まずいとはいいませんが、全くアガれない…。まあ飲む前から分かってたんですけどね。
2018.02.20 Tue 14:47
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Name - moukan1972♂  

Title - To アイオライトさん



毎度です。


──うーん、「水」かあ。清楚で美しい印象は確かにあって、それに加えてもうちょい立体感みたいなものを感じたんですけどねえ。

「水」は造り手が意図してることなので、それ自体がどうのこうのはないです。ただ、もっと「美味しい水」は、数としては少ないけど確実にある、ということですね。

たとえば「黒澤 生酛 純米大吟醸 金紋錦 28BY」──おそらくこれは、今アイオライトさんが一番飲むべき酒じゃないですかね。僕はこれこそを「究極の淡麗酒」と呼びたいです。あとは、いま目の前に「クラシック仙禽 山田錦 26BY」があったら、きっとアイオライトさんは、これを激賞すると思いますね。僕の中で「黒澤 生酛 純米大吟醸 金紋錦 28BY」は、26BYのクラシック仙禽がやり残したことを一気に前に進めた酒です。これを飲んだら、もう「山城屋」は飲めません。5,000円のシャンパーニュと1,500円のスプマンテくらい違いますよ。

「立体感」はさすがに感じませんが、強いて言うなら、一緒に飲んだ「無想」よりは「芯」があるということですね。「骨格」とまでは行かないですけど、生酛由来の粉っぽさと酸がもたらす渋み──ワインで言うところの「タンニン」みたいなアクセントがしっかり味を切るということでしょうね。そこと米の旨みが出会えば「立体感」が出なくはないですが、少なくともそれが売りの酒ではないと思いますよ。


──まあ飲み屋で半合飲んだだけなので、飲み屋補正が入ってるのかもしれません。いずれ4合瓶を家で開けるつもりですが、そこでの印象がどうなるかですね。

「山城屋」の生酛は、去年、moukan1973♀が外呑みでたまたま口にしていて、彼女が「この日に飲んだ中で一番旨かった!」と言ったので買ったという経緯があったわけですが、この、実質的なプロトタイプである28BYは、今回の「Standard class」より更に「水」ではあるものの、そのあまりの水さが逆に振り切れててエンタテイメントになってるということはありました (笑) 。

完成度は今回の「Standard class」の方が上ですが、過激に淡麗なプロトタイプなら僕は見所を感じて「on my list - insufficient」を付けるかもしれません。「完成度」を差し出す代わりに「特異性」を失うことはよくある話で、今回の「Standard class」も、そういう意味では買って家で飲んで楽しい酒ではないですね。それこそ高級鮨屋で他人に御馳走になってこそ最も光輝く酒じゃないでしょうか。

あとは、moukan1973♀もそうだったんですが、いろいろ派手だったりアタック (ノイズ) のある生酒を呑み散らかしてる最中にこういう麗しい酒がカットインすると、余計に美人に感じたりするものです。彼女も家で改めて呑んで首を傾げてましたから (笑) 。

それと、今年はどうかわからないですが、たぶん「彌右衛門 別品 生酛 純米吟醸 おりがらみ 無濾過生原酒」あたりも今のアイオライトさんは好きでしょうね。もう買えませんが「上喜元 生もと 純米吟醸 八反 無濾過生原酒」あたりも間違いないでしょうね。

そして1年前に戻れるなら、今こそ「米鶴 山廃純米大吟醸 28BY」で昇天です。当時は「さすがに淡麗すぎる」みたいなことを書いてたはずですが、今なら逆に十分過ぎるほどジューシイで立体的に感じると思います。29BYも、開けたてはうるさいですが、4〜5日くらい経つと、そこらの出来損ないの淡麗酒や苦いだけの速醸酒よりは楽しめますよ。夏前には飲み頃になるんじゃないですかね。


2018.02.20 Tue 13:12
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Name - アイオライト  

Title - 

毎度です。
うーん、「水」かあ。清楚で美しい印象は確かにあって、それに加えてもうちょい立体感みたいなものを感じたんですけどねえ。
まあ飲み屋で半合飲んだだけなので、飲み屋補正が入ってるのかもしれません。
いずれ4合瓶を家で開けるつもりですが、そこでの印象がどうなるかですね。
2018.02.20 Tue 12:27
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