もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

 今週の『歌謡ゲスオテン (通うゲス男テン) 』、初登場1位。一番悲惨なのは桐谷くん。ヒット&当たり役の予感もあっただけに。
〜 たぶん年ベースだと余裕で250本以上の酒瓶を空にし、記事の比重は徐々にワインが日本酒を侵食、週末には必ずシャン、なるべく毎日「本日の1曲♪」、合間にお菓子 (主に安煎餅) &女優評 (ほぼ「浜辺美波」関連) 、超時々メガネ警察、特に悪気はないが冗談は常にキツめ 〜

◤屋守 - 純米 中取り 無調整生 仕込み九号 29BY <東京> ── dಠಠb「別に十四代に勝ったわけではない (笑) 」#Fresh/Fruity/Clear 




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 毎度アクセスありがとうございます。


 ちょっと久々の屋守 (おくのかみ) です。28BYは未飲だったはず。思えば2015年の2月かな。たまたま「而今 千本錦 生 26BY」と同時に飲む機会があって──もちろん家で──、まだ本格的な地酒歴が半年だったとはイエイ、正直どっちがどっちか判らないくらい両方とも全く同じ方向性の味と香りで、強いて言えば「而今」の方が香りに複雑さが若干あり、一方の「屋守」の方が米の旨みに心地良い膨らみがあるようないような。試しにmoukan1973♀にシャッフルしてもらってブラインドで呑んだオレは「屋守」を選んだほどだった。

 なので、当時のこの体験から「わざわざ而今なんか手に入れなくたって屋守を買ってりゃいいじゃん」とオレは思ったものだ。実際、26BYでは9本くらい買って飲んだわけだが、結局2月に飲んだ「純米」がピークで、27BYシーズンからはなぜかグレープフルーツみたいな甘苦酸っぱい酒が増え、ブログでもさんざディスったわけだが、なんでも去年、小山商店が主催する「多摩独酌会」というブラインドの唎き酒会で「十四代」や「花邑」を押しのけて1位になったらしいという話題を振られ、なんとなく久々に飲んでみてもいいカナート思っていたところ、たまたま池袋の升新商店に行く用事があったので、買うつもりはなかったんだけど、会計中にギリギリで冷蔵庫に手を伸ばして「これも!」となったわけだ。




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 bottle size:720ml





【531】屋守 -おくのかみ- 純米 中取り 無調整生 仕込み九号 29BY <東京>

豊島屋酒造:http://www.toshimayasyuzou.co.jp


Moukan's tag:





▪︎酒米/精米歩合:広島県産 八反錦/麹米50%、掛米55%
▪︎酵母:非公開
▪︎日本酒度/酸度/アミノ酸度:+2/1.3/─
▪︎ALC:16%
▪︎処理:無濾過生原酒
▪︎酒造年度/出荷日:H29BY/2018年1月
▪︎管理状況:2018/2/4着、2℃で管理。
▪︎試飲日時:2018年2月7日 (水) /1本目に開栓。
▪︎JudgementOn My List / Not On My List
▪︎Grademarvelous/excellent/good/insufficient/faulty/indeterminable

※On My Listの酒に「faulty (失敗している) 」はない。Not On My Listの酒に「marvelous (驚くべき) 」はない。On My Listの「good」とNot On My Listの「good」は同じではない。On My Listされた時点で当ブログの嗜好を満たすものとする。「indeterminable (判定不能) 」の酒は各Listに振り分けせず。

※「Judgement」「Grade」内の単語は全てリンク済み






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 ちょっと久々。

 立ち香──なんか穏やかなメロンだなあ。ちょい蜜っぽい甘みの先読み。そんなにイヤじゃないけど、こんな酒だったっけ (笑) ? 草というか、あの独特の (エキスに寄り添うような) 香ばしいミネラル感がグイグイ来ないんだよなあ。

 まあいいや、飲んでみる──。

 まるで小さな開運 (笑) 。やや粉っぽい軋み。このスペックには通称「赤ヤモリ」という直汲みヴァージョンもあるんだけど、この通常Verにも少しだけどガスがある。ちょっと意外。

okunokami_junmai_muchousei29by4.jpg なんか水で薄めた「開運 無濾過純米 生原酒」みたいだけど、ひとまず捨てずに飲みきれそう。退けにかけて、ややハッカ飴みたいな──よく言えば「メントールな清涼感」──悪く言えば「薬品チックなノイズ」がある。ここに八反錦的な草を感じることも事実ではあるが、ほんのりニッキ飴みたいな、和のスパイシネス。エキスへの反射っぽいニュアンスの香りの風。そしてオレはと言えば、こうした「草っぽさ」に対しては常に寛容である。

 もはや昔の面影はまるでないけど、ライトな〝キラキラ☆ジューシイ酒〟というタッチを素直に受け入れるなら案外イケるかな。少しクセのあるこの草な余韻があればこそ、その他大勢の〝どんぐり〟から〝栗〟へのアップグレードを果たせるというか (笑) 。やや青臭く、幻レベルにミルキーで、余韻には苔レベルに草だが、淡麗かつスリムな味筋なので、今のオレへの収まりは存外に悪くない。これが「十四代」や「花邑」を打ち負かしたとすれば、それは相手が勝手に自滅しただけのことだろう。


okunokami_junmai_muchousei29by5.jpg なんだろうなあ。美しい水ライクな淡麗イズムを感じさせるゆえか、まるで「酒」というよりも「水 (=透明な液体) 」としての輝きを感じさせるテクスチャー。もはやここにはかつてこの銘柄が多くの飲み手を惹きつけた、あの豊かな「甘」も「旨」もないけど、まあ、飲めます──しかも苦もなく優しい笑顔を浮かべながら。

 なんか薄っすいサイダーみたいだけど、水っぽいのとは違うんだよな。砂糖水みたいな甘さの出方だけど、酸とミネラルのアバラ骨が細いながらも堅牢で、全体としては焦点が合ってる。エキスに絡むスリムな旨みが決して滑らず、逆に多少軋むことで足腰を保ってる。このへんは「西條鶴の出来の良い兄貴」とも言えるし「開運の少し見劣りする弟」とも言える。

 ただし!──ではある。

okunokami_junmai_muchousei29by6.jpg この酒の最大の問題点は、単なる引き算で正当性を表現しているだけという点。削いで削いで削ぎまくってノイズやアタックを極限まで減らし、短所になるような諸要素を減らすことで──つまり、マイナス要素をなくすことで結果的に美酒たろうとしてるところにある。それはまるで、長く美しいセリフを一つも間違えずに言い切ったのに観てる者を大きく感動させることのできない二流役者の演技ようなものだ。

 ただどうだろう。かつてのジューシイMAXの「屋守」は早飲み時点から味が出まくりだったが、今のこの「開運の弟のような酒質」から言えば、もっと長い目で付き合うべきなのかもしれない。つまり、面倒な熟成までは行かずとも、もう少し味を乗せてから (1〜2ヶ月の待機を経て) 呑んだ方が、より肉付きの良い味わいにはなるはずだ。On Listです。そして、この酒がたぶんイイ酒だと思えるのは (笑) 、酔いの感じが穏やかであることね。



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 ▲21歳の田舎のヤンキー姉ちゃん (にしか見えない) 時代の綾瀬はるか (笑) 。



 DE、ちょっと「屋守」を褒め過ぎた割りには評価がイマイチ低いんじゃないか?と自省して、それで飲んでみる、菊鷹ブレンドです──もはやこの瓶の中に「菊鷹」は10%も入ってはいないと思うが。そして、うちの秘伝のタレは、簡単にはそこらの酒には負けない (笑) 。旨いな・・・。ウソじゃねえぜ?

 そして、減った分、ここに「屋守」を入れる。つまり我が家の継ぎ足し酒は「On List博物館」ということだわな。日々新陳代謝が繰り返されるので、このまま行くと、半永久的に老ねることなく生き続ける。今も特段の生熟フイレヴァーもなく、ただの味乗り抜群のキレイな酒という状態。しっかり旨みも出てる割りにスッキリしてます。最後にもう一度言うけど、ウソじゃねえぜ?





 1973チャレンジ!!!
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 ▲ようやく笑えるレベルには楽しくなってきた『きみが心に棲みついた』。向井理演じる星名 (ほしな) の「吉崎ぃ〜〜〜っ!!!」のラストにmoukan1973♀大爆笑。これまでの彼の役歴はよく知らないんだけど、ダーティーな役やサイコ野郎や冷徹キャラは凄く合ってる。



 ♡☺♡「ややトゥワン。落ちぶれた時よりはイイ気がするけど、アタシにはやや牛乳かな」──オレが「幻レベルにミルキー」と書いたものをそこまで拡大させるか。

 たとえば、酒の出来だけで言えば、最近の例だと、当然「福祝 純米大吟醸 山田錦50 直汲み」の方が上ではあるが、そこが嗜好の差ではあるのだろう。それゆえ、もしもどちらかを2合飲まないと殺すと香港マフィアに脅されたら、オレは0.5秒後には「オクノカミヲイタダキマス、アルネ!」と言うはずである。


moukan1972♂






日本酒 屋守 on_list_unsufficient

Comment

Name - moukan1972♂  

Title - To まるめちさん



毎度です。


──蔵の味の変化というのは罪深いですね。私の場合仙禽などは今の方が好きなので、何とも難しいところです。

27BYで突如「グレープフルーツ酒」になって動揺したけど、今回の29BYを飲んで、なんとなく「目指していたのはコレだったのか!?」という感触は、少しだけど、得ました。これは勝手な推測だけど、ある意味、而今フォロワーな味わいというのは、技術で真似しやすいんだと思う──「町田酒造」しかり。

DE、本人的にはうっかり人気が出てしまい、最初は「売れるために何をするべきか?」というモチベーションなり工夫なりがあったんだけど、いざ人気を手に入れると「このままでいいのか?」みたいな葛藤が生まれるという皮肉。

「十四代」ウンヌンの話は、単純に選曲的 (順番的/相対的) な問題というか、そりゃあ「火入れ vs 生原酒」という対決構図において、渋かったり苦かったりする不出来な「十四代」より、味筋がクリアでシャキっと透明感のあるガス有り生酒の方が飲んでる者に迷いを与えないアドバンテージはあるのカナート。


──ちなみに今、こちらの昨年の記事を参考にして買った小左衛門の初しぼり(not直汲みですが)を飲みましたが、やはり私にとってはグッドなお酒でした。

去年はたまたま発売時期とイケセイ試飲イベントが重なったことで「直汲み」が用意されてたけど、今年はなかったです。28BYは楽しい米サイダー酒で、たぶん今飲んだ方が評価は高いかも。

「味出過ぎ」への逆張りは正しい読み方だとは思います (笑) 。まるめち氏へのレコメンドとしては、意外と「井筒長 (黒澤) 純米吟醸 自社栽培米ひとごこち 新酒しぼりたて生酒 29BY」あたりは普通に楽しめるとは思います。伊勢五本店の近所の酒屋なので、まさか売れ残ってたら是非 (笑) 。


──他だと長陽福娘の9Eもキープしておきました、こちらの感想を見た上で、開栓時期を決めようかと。

27BYも28BYも最終的には「バニラなプリン酒」になるので (笑) 、結構、好きなニュアンスだとは思うけど、今季はどんなもんでしょ。数値的には、いきなり味がそこそこ出てそうな気がしなくはないけど、とりあえず、今週末に1本開けてみようと思ってます。

オレの勝手な思い込みで、ラベルの感じだと「浅芽生 一番しぼり 純米吟醸 無濾過生原酒 熊蟄穴 」あたりは、酔いどれオタク的に様になる酒だとは思うんだけど、ややドライか!? なかなか手にする機会もないけど、外飲みで見かけたら──という感じで。もしくは滋賀出張で入手 (笑) 。サンテックは岐阜だけど、変な場所にあるから車じゃないと行けないだろうし。


2018.02.15 Thu 22:35
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Name - まるめち  

Title - 

どうもです。
いやあ流石に気になってましたが、「on_list、unsufficient」というのは絶妙ですね。やはりモウカンさんの受け取り方にはちょっと変化があったように見えます。
引き算のお酒は基本好みでないので、しばらくは私は買う必要はないかな… 
しかし、蔵の味の変化というのは罪深いですね。私の場合仙禽などは今の方が好きなので、何とも難しいところです。

ちなみに今、こちらの昨年の記事を参考にして買った小左衛門の初しぼり(not直汲みですが)を飲みましたが、やはり私にとってはグッドなお酒でした。(ちょっと開栓後渋味が強まったのが残念でしたが)
これからもうまいこと解釈して参考にさせていただきますので、「Not On List」の感想についても引き続きよろしくです。
やはり「甘過ぎ」「味出過ぎ」が狙い目かな(笑)

後、報告としては、以前話題に出た「太平海」買いました。まだ開けてないですが、地酒的秘境感のある味わいを期待しています(笑)
ちなみに今年もこれから出張先購入酒をガンガン紹介する予定です。まあ素晴らしい出会いというのは滅多に無いんですけどね…
他だと長陽福娘の9Eもキープしておきました、こちらの感想を見た上で、開栓時期を決めようかと。
2018.02.15 Thu 12:57
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