もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

 日本酒を飲んで心底「面白い」と思ったのは久しぶりかも。
〜 平日は日本酒、週末はシャン、毎日「本日の1曲♪」、合間にお菓子 (主に安煎餅) &女優評、超時々メガネ警察〜

◤篠峯 - 田圃ラベル「Vert (翠) 」純米吟醸 亀ノ尾55 無濾過生原酒 28BY 2本目!<奈良> ── dಠಠb「やはり28BYの篠峯の中では見所のある酒であった」 



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 ▲ますます研ぎ澄まされて行く我が家の至宝「菊鷹ブレンド」に「篠峯」も参戦。減った分はすぐに足す──これの繰り返しで永遠の若返りを果たす。







 毎度シノちゃんで失礼します。


 個人的に28BYの篠峯の中で唯一心が動いたのが、この田圃ラベルの亀ノ尾です。新酒時期に720mlで飲んで、仄かに感じた未来の伸びしろに想ひを寄せて1800mlでリピート。1年熟成コンディションをいよいよ開栓します。

 以前から部分的に (時に隠し味的に、または大胆に) ブレンドで使用していた「白夜」というグルコアミラーゼ高生成の種麹 (通称:もやし) を、この酒ではフルで使用。高めに設定した日本酒度とのコントラストの中に何か面白い効果があるのかを探った堺杜氏ではあったものの、本人にとっては思ったようなドラマティックな成果は得られず、先日のマチダヤ試飲会の際にも「29BYでは使わないと思います」と消極的な発言──と思っていたら、ぬわんと!──あろうことか、部分的なブレンドばかりでなく、29BYではすべての造りにおいて「白夜」の封印をfacebook上で公言した。



 



 現代的な日本酒の醸造メソッドにおいて、グルコアミラーゼ高生成の麹菌を封印することは、もはや大衆 or 高級を問わず、中華料理屋で化学調味料の未使用を謳うようなもの。現時点での「白夜」封印の効能としては、より強く酸が出ることと、彼がオレのfacebook上でコメントしてくれたところによると「29BYは良いと思いますよ。味はあんまりしませんが」という成果を得ているようだ (笑) 。

 そういう意味で、この28BYの「亀ノ尾 Vert」は篠峯にとって少なからず特別のレシピとなった。堺杜氏は狙ったような甘みの表現を得られなかっと判断したようだが、搾りたての酒をチョロっと味見した程度で何がわかる。残念、スゲえ出てますよ、甘み。



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 bottle size:1800ml





【517】篠峯 -しのみね- 田圃ラベル Vert 亀ノ尾 純米吟醸 無濾過生原酒 28BY 2本目! <奈良>

千代酒造:http://www.chiyoshuzo.co.jp


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▪︎酒米/精米歩合:奈良県産 亀ノ尾/55%
▪︎酵母:協会9号
▪︎日本酒度/酸度/アミノ酸度:+7/1.8/0.8
▪︎ALC:16%
▪︎処理:無濾過生原酒
▪︎酒造年度/出荷日:H28BY/2017年2月 (初回出荷は1月、醪は同じ)
▪︎管理状況:2017/9/1に着、3℃で管理、正月過ぎからベランダ行き。
▪︎試飲日時:2018年1月21日 (日) /1本目に開栓
▪︎JudgementOn My List / Not On My List
▪︎Grademarvelous/excellent/good/insufficient/faulty/indeterminable

※On My Listの酒に「faulty (失敗している) 」はない。Not On My Listの酒に「marvelous (驚くべき) 」はない。On My Listの「good」とNot On My Listの「good」は同じではない。On My Listされた時点で当ブログの嗜好を満たすものとする。「indeterminable (判定不能) 」の酒は各Listに振り分けせず。

※「Judgement」「Grade」内の単語は全てリンク済み




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 立ち香──イイ感じ。なんか山廃みたいな乳酸感もありつつ、濃いフルーツ。

 今日は味見程度ですが──。

 ♡☺♡「旨い。いいですねえ。超クリスタルなんすけど。ヤバイ。日本酒で美味しいのに当たると安心する

shinomine_vert28by2_4.jpg 口どけヤバイな。オシャレですねえ。ガスはある。徐々に木香っぽい渋みのアタックは出てきたけど、やはり我々の嗜好の輪の中にピシっと美しく収まる。今日は味見だけ。ひとまずオレの見立てに狂いなし。味は十分に育ってる。パツンとカツンと骨組みジューシイだった新酒の頃に比べると、随分とふくよかに甘旨が白濁ライクにモコモコと豊かになったようだ。

 ♡☺♡「上手く行ったんじゃない? 木香は気にならないよ。それでもマーベラスはないけど

 ひとまず、安心して呑めることに満足。熟香や熟味は全くないと言っていいレベル。1年熟成の生酒なんだけどな。むしろもう少しわかりやすい変化を味わいたかったんだけど、ここの酒とは常に長い付き合いになるので、1年程度じゃ、そこまでの熟成感は得られない。





── 2日目。

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 改めて──。

 味、出てまんなあ。堺杜氏は狙った通りの甘みが出てないと言ってたけど、オレは新酒時代から甘みは感じてたし、ここは絶対に伸びると思ってたけど、想定以上に甘みが出てます。なんか山廃ライクな乳酸感とミルクネス。結構ジュワジュワと奥から味が溢れてくるよ。ちょうど1年熟成状態だけど、探してもそれ由来の熟味や熟香には出会わないなあ。


shinomine_vert28by2_6.jpg 問題の木香だけど、あるっちゃあるけど、それほど気にならんな。やや金属的な反射感で木香が跳ね返るんだけど、一瞬で溶けるアイスクリームみたいな崩れのプロセスで、旨みや甘みが膨張するドサクサと共にホロっとほどけちゃう感じ。

 ワイングラス──。

 なぜかミルキーな甘旨が育ってるな (笑) 。「篠峯」の酒でこういうタッチに出会うケースは稀なんだけど、シャープでクリアな液性も保持してるので、このアンバランス感が得難い。鮮烈な赤い果実の表情はなりを潜め、温度が上がると、なんかもう、炭みたいな焦げ感すら出てくる (笑) 。それでいて濃い果実味があるので、しっかりジューシイという。

shinomine_vert28by2_7.jpg こういう言い方はどうかと思うけど、旨いんだから仕方ないじゃん、っていう (笑) 。グイ呑みのRS (れいしゅ) がいいかなー。フワっと柔らかジューシイな輪郭から張りつめた酸のコアを屋台骨にカツっとキレ上がります。日本酒度が+7なので、そこそこの酒感はあるけど、やっぱモダンだしオサレなんだなー。

 願わくば、もっともっと鋭く酸っぱくていい。酸は足りてるけど、味としての酸っぱさが欲しい気はする。もっとダイレクトに赤い果実を感じていたい。今は木桶仕込みの、ふんわりジューシイなモダン辛口という感じで、あまりフルーティネスは感じない。それでも我が家の御三家 (篠峯・長陽福娘・黒澤) としての矜持は示してくれたので、オレはそこそこ満足。やはり前日までの29BY三連発なんかとは格が違うよ。





── 3日目。

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 ▲TVアニメ『からかい上手の高木さん』より。永遠の少年ボイス、梶くんGood Job!



 うーん。日に日にふわとろ。味わい的にはほとんど山廃みたいだな。それでも味 (酸っぱみ) としての酸は少し足りてないなあ。木香はこのふわとろミルキーな柔らか甘やかな液体に張り巡らされた針金みたいに作用するイメージ。骨組というより、繊維質な針金だな。

 まあまあかな。初日の開けたてが感動のピークではあるものの、なんだかんだでクイクイ飲めてしまう。3日目はもっと酸化すると思ったけど、案外ゆるふわ。木香ライクな渋みはあるけど、全体としてはスゲえ軽やか。

 お燗は苦みが増すなあ。





── 4日目。

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 ▲浜辺美波・主演☆ドラマ『賭ケグルイ』より。TVドラマの主演が2連続ギャンブル系というのは正直マネージャーの無能ぶりの証左だが、彼女が当代切っての逸材であることに間違いはない。あまりこういう路線で注目されるのは納得できないが。。

 ▼広瀬すずなんかカスもカス! 最後は浜辺美波が勝つ!
浜辺美波2



 篠峯──軽やかジューシイだな。◯◯──ヤンチャに荒々しく水っぽい。この並びだと◯◯は少し不利だなあ。「篠峯」からはすごく米の旨みを感じる──しかも少し硬めの。そしてマットに落ち着いたテクスチャー。よく裏ごしした栗のようなニュアンス。この状態だと──すでにそこそこ酔ってる&食中だと、木香は全く感じない。ワイルドな新酒相手だと、スッゲーまろやか。旨いな。



 Additional Notes 💬

dಠಠb
「ちょうど1年熟成状態で開栓したものの、味としての熟成感はほとんどなかった。それでも新酒時代よりは味が出ており、甘み&旨みの質量は増えていた。個人的には熟味に直結するような〝熟れ茶け感〟にアクセスしたかったが、やはり1年程度でどうにかなる酒ではなかった。思っていた以上に味が育っていたので、逆に酸の下支えが相対的に弱々しく感じる瞬間もあるが、やはり一廉のモダニティと洗練美は優に獲得しており、他の銘柄を圧倒する属性も散見される。まだ先のある酒のようにも思えるが、やはり、この段階で酸はそこそこほどけており、広がるべき味の引き出しはもうないようにも思われる──酒として十分に心は開いている。あとは外皮としての、味と香りの服飾としての熟味がどう乗るかであるが、そればかりは誰にも結果を予想できない。すでに所有している人は今すぐ開ける必要はないとは思うが、逆に言えば、いつ開けても問題はない。今後は液性の和らぎ、甘みの膨らみという方向での熟成の進みだと思うので、篠峯ライクなフィネス、シャープネスは徐々に緩和されて行くだろう」




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日本酒 篠峯 亀の尾 on_list_good

Comment

Name - moukan1972♂  

Title - To マイルドさん



毎度です。


なんだかんだで飲めてしまう不思議 (笑) 。新酒時期よりふんわりしてましたが、さすがに味は出てましたね。パキっとクリスタルな反射感のある新酒コンディションも今から思うと悪くはなかったカナートという気持ちもありますが、悲しい事に、この2つを同時に並べて飲み比べられないんですよね (笑) 。ともあれ、楽しめたようで良かったです。

「北島」の生酛は1本くらいは買ってみようと思います。速醸の「美山錦」は重かったですね。

熊酒、まだですか (笑) 。結構ガスが強いので、味の変化 (育ち) も大きそうですが、なんとか「不自然にドライな自然酒」状態で飲んでみて欲しいです (笑) 。たぶん1〜2ヶ月くらいでベタ甘い方向に味が膨らむことはないとは思いますが、綿飴の芽は出てますので。


── 一番大事なのは酸をいかに使いこなすかだろうがアホが。抑えてどーすんだよ。

ますますツルツルの酒になるんですかね。ま、福島地酒の可憐さが今以上に割り増しになると思えばいいんじゃないですか (笑) ?

それと、例の酒は見落としてました。よく見りゃ、しっかり書いてある (笑) 。たしかに面白そうです。ありがとうございます。買う方向で考えてみます。


2018.02.14 Wed 02:00
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Name - マイルド  

Title - 

こんばんは。


この篠峯でもモウカンさんのおかげで私もいろいろと
感じることが多かったので感謝です。
クリスタル感、篠峯にしては甘旨みのある感じ、
よくうらごしした栗のようなニュアンス、
マットに落ち着いたテクスチャー、そして口どけ!
つまらん新酒なんぞ一瞬で薙ぎ払います。


初期ロットかどうかはわかりませんが「北島 生もと純米 無濾過生」は
飲みました。初日甘酸っぱさ全開、甘すぎるけど酸もあるので飲めましたが、
今の私にはこの甘さはギリギリのところです。
2日目も甘く、3日目に甘酸のバランスが良くなったので飲み切りました。
これ精米歩合70%ですが、もっと磨いてもいいのかもと思いました。


「熊さん」の酒屋さんからは、まだメールがありません。
もう少し待ちたいと思います。

それから、こちらの新聞「福島民報」本日の見出しに
「うつくしま煌酵母 改良成功」との記事が載りました。
いままでの酵母よりも酸を抑えて、甘味と香りを際立たせる
日本酒に仕上がるとの記事。
一番大事なのは酸をいかに使いこなすかだろうがアホが。
抑えてどーすんだよ。




2018.02.14 Wed 00:56
Edit | Reply |  

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