◤山間 - 純米吟醸 仕込み9号 中採り直詰め 生原酒 27BY ── dಠಠb「このなんともいえない土着感というか、秘境感というか、まるでどこかの未知の村でなにかのイニシエショーンの際に呑まされる不思議な液体というか (笑)」#Fresh, Spicy, Unique 




yanma9_1.jpg 山間は、去年池袋の希望庵で、仕込み10何号かの特純を呑んでる。その時の印象は「複雑味のある草っぽい味わい」というものだけど、ちょうど同じ頃に他の店で呑んだ「鶴齢/越淡麗」を不良っぽく──主人公に対しての人気敵キャラみたく──仕上げたように感じた記憶も。風味より舌に乗っかる質感の方をなんとなく覚えてる。香り・味じゃなく、舌が肉体的に感じた独特の質量感というか。

 山間と日本酒フリークスたちの諸々のヒストリーはなんも知らない。うちらが日本酒を本格的に飲みはじめた頃にはとっくに人気銘柄だったけど、最近は別に普通に買えるようなので、いろんなスペックが出てて迷うが、たまたま店で目の前にあった純吟の中取りを買ってみた。買ってから2ヶ月以上寝てるけど、山間は強い酒という印象があるので、別に問題はないでしょう。五百万石の55です。


地酒サンマートの販売ページより

 創業大正十一年(1922年)、新潟第一酒造のある上越市浦川原区は、全国有数の豪雪地帯、四季折々の豊かな大自然に恵まれた山間(やまあい)にあります。この山間の棚田で栽培された米と裏山からこんこんと湧く清冽な伏流水、脈々と伝わる越後杜氏の技で醸される人と人を繋ぐ酒、新潟新世代の人気酒として注目を集める新進気鋭の蔵元です。

 蔵の歴史は亀屋酒造として創業したのが始まりです。昭和38年近隣の三蔵と合併、昭和40年には更に一社が加わり、新潟第一酒造を設立します。

 新潟第一酒造では「安らぎと喜びと感動を伝える酒造り」をモットーに、山間の棚田で栽培された地元米で想いを込めて醸します。生産石数は約三百石、蔵人制を廃止し、四代目で社長兼醸造責任者の武田良則氏を中心に、少数精鋭で仕込み作業を行っております。

 主銘柄は、最も品質の良い「中取り」部分を「直詰」した酒が「山間(やんま)」、醪を絞った一番搾りの「荒走り」と最後に搾り切る「責め」をブレンドした酒が「越の白鳥」となります。

 平成18酒造年度より試験的にスタートした「山間(やんま)」は、四代目・武田良則氏の理想とする「究極の味わい」を具現化する為、地元の山間で栽培された酒米を用いて醸した酒で、亀口から「直詰」した「中取り」の酒にのみ「山間(やんま)」と命名、冠して蔵出しされます。密かに細々と試醸してきた酒が、八年の時を経てようやく納得できる形となって誕生し、瞬く間に入手困難の人気銘柄となりました。

 初めてこの酒に出会った時には、果実のような瑞々しい爽やかな香り、クールな強い甘みを特徴としたフレッシュ感たっぷりの豊かな味わいに、亀口直詰ならではのガス感が独特の酒の旨みとなって拡がり、山間ブランドの世界感に鮮烈な印象を憶えました。

「私の理想と夢は、まだまだ続きます…(製造責任者 武田良則)」。酒造りにおいては、妥協せず、自分自身で納得のいく酒造りに徹するストイックな姿勢を持ち続けています。







yanma9_2.jpg
 bottle size:720ml



【103】山間 -やんま- 純米吟醸 仕込み9号 中採り直詰め 生原酒 27BY <新潟>

新潟第一酒造 株式会社:http://www.sake-hakuchou.com


Moukan's tag:




 実は昨日も少し呑んでるので、初日と2日目の感想を総合して書きます。時系列はバラバラなので、全体像として外枠からすくい上げるように書けたら。


yanma9_3.jpg 香りは穏やかながら、ほんのりとした甘酸っぱさもある。白桃、白ブドウ、ちょいラムネ、五百万石らしい少し粉っぽいミルキー感も。

 でも、いざチロリに注いで数秒ほど経つと、もうさほど香らなくなってる。香りはね、映画で言うところの予告編みたいなもん。実際に含んだら、香りと味わいが地続きに同じタッチな酒、それほど多いわけじゃないしね。あれですよ、香りとは、抱く前の、こちら都合の期待値に包まれた女体みたいなもんですよ (下ネタ) 。

 面倒だから最初に言っておくか──旨いっす

 含むと、やはり香りはあまり前には出てこない。ガスは微量だが、しっかりキレをサポートできる程度には溶存してる。質感のある、独特な旨み。おお、これこれ、なんか少しずつ思い出してきた。冷たい状態でも甘さは感じるけど、さほど質量を感じさせない、まるでカロリーゼロみたいな、イイ意味でペラい甘さ。

 全体の印象としては意外に爽やかな酒質だ。ドゥワっとした旨みの大群が襲ってくるわけでもなく、少し個性的で肉感的な味わいの中に、穀物由来の複雑味、草っぽい風味がイイ流れで通り過ぎていく。味わいの音楽は極めて流麗だ。アフターにはカカオのようなビターさも。味は違うが翠玉の特純生にもこんなタッチ、あったな。

 温度が上がってくるとGINみたいな甘辛いスピリッツ様のニュアンスも。まるでクリスタルな百春みたい。更に温度が常温に近づくと、ミルキーな旨みが膨らむが、最後は酸と辛みでキレるので旨みの粒は意外にタイト。ほほう、こなれてるなあ。時折、五百万石的な飴っぽい甘さにも出会うが、すぐに苦辛くキレて、甘さはアフターのニリっとした酸へと収斂されていく。ニッキ飴みたい。

 2日目は甘さに膨らみが出てきた。ガスは微かに残ってる。やっぱこの甘苦感はスピリッツを想起させるタッチ。甘辛くスパイシーで、今日も百春を思い出す。百春よりヌケがいいような気もするけどな。しかし、このなんともいえない土着感というか、秘境感というか、まるでどこかの未知の村でなにかのイニシエショーンの際に呑まされる不思議な液体というか (笑) 、うん、実に楽しいお酒だ。

 普段日本酒を呑まない人が、何かのキッカケで獺祭とか醸し人九平次とかを口にして、「飲みやす〜い」とか言う状況によく出くわすけど、やっぱさ、新しい世界への扉って、もっとゴリゴリ不可思議な風体でいいと思うな。まずは驚いて、頭に「?」がいっぱい湧いて出て、最初から美味しいと思わなくたっていいんじゃないかな。だから、もしも日本酒を全く知らない誰かと日本酒を飲める店に行ったら、ニヤニヤしながら山間とか百春をそいつに飲ませちゃうよ〜。

 これぞ日本酒イニシエーション!

 

moukan1972♂






山間 日本酒

Comment

Add your comment