もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

 日本酒を飲んで心底「面白い」と思ったのは久しぶりかも。
〜 平日は日本酒、週末はシャン、毎日「本日の1曲♪」、合間にお菓子 (主に安煎餅) &女優評、超時々メガネ警察〜

◤Dominique Boulard / ドミニク・ブラール ブリュット グラン・クリュ マイィ・シャンパーニュ NV 




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 素敵な夜を必ずしも素敵ではない台所で愛する人と笑顔で過ごしたいのなら、保険は大事です。


 というわけDE、話が前後してますが、こちらはジャントラ (ジャン・ラルマンのトラディション) の保険として冷やしておいた、ドミニク・ブラールというドメーヌのシャンパーニュです。かなりマニアックなので、このキュヴェは楽天ではもう売ってないです──青ラベルのレゼルヴが残2本のみ。ドミニクの兄貴が立ち上げたフランシス・ブラールのキュヴェはそこそこ拾えます。



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 ▲上の写真は長男のフランシス・ブラール氏。この頃 (2009年1月) はまだ「レイモン・ブラール」として兄弟で一緒にワインを造っていた。


 このドミニク・ブラールは、マイケル・エドワーズ著『シャンパン』の中で取り上げられたレイモン・ブラールから派生したドメーヌで、2009年に父レイモン名義の畑が、長男のフランシス、長女のエレーヌ、次男のドミニクに分割相続され、それぞれが自身のドメーヌを立ち上げた。以下、輸入元の資料より抜粋。






 このうち「ヴァレ・ド・ラ・マルヌ」最北東部のラ・ヌーヴィル・オー・ラリ村に拠を構えた次男のドミニク・ブラール (写真右) は、父レイモン・ブラールの至宝として知られた「グランクリュ・マイィ・シャンパーニュ」の1.62haの畑の半分を継承する僥倖に恵まれ、2013年、同村のぶどうを100%使用した自身のシャンパンを完成させました。
「モンターニュ・ド・ランス」北東部に位置するマイィ・シャンパーニュ村は、生産量のほとんどを同村の共同組合が占めており、小規模独立生産者の作品は、非常に珍しいです。(すべて調べることはできませんが・・・ひょっとしたら2013年現在で、今回ご紹介するドミニクの作品しか存在しないかもしれません) 。
「マイィのピノ・ノワールは、東隣のヴェルズネイやヴェルジーのそれと比べて、より薫り高く、酸とミネラルに富みます。シャルドネは、高い酸と、豊かなコクが特徴です」 (ドミニク・ブラール) 。



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 ブドウは全てマイィ・シャンパーニュ (←村の名前) 産の樹齢約30年のモノで、セパージュはピノ・ノワールが90%、シャルドネ10%、ドザージュは5g/1L。ベースワインの発酵にはステレンスタンクを使うが、リザーヴ・ワイン (秘伝のタレ) は樽熟させたモノも使う。マロラクティック発酵はケースバイケースのようだ。

 なんでこれを買ったかって? 在庫が「残1」だったからだよ。それだけ。





◤Dominique Boulard / ドミニク・ブラール ブリュット グラン・クリュ マイィ・シャンパーニュ NV

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 立ち香──これまた栓がユルユルでスルっと抜けて、出て来たコルクも先細りパターン。ん? やや昆布 (笑) ? あんま匂わねえなあ。徐々にピノ由来のイチゴ。でも全体に香りの出力は大人しい。グラスに注ぐと、少し焦げたような独特のハチミツ感。シャルドネとは全く違った熟香を放つ。ちょっと二回火入れの純米酒を2〜3年寝かせた感じというか (笑) 。

 ヤヤシン (やや心配です) ──。

 ♡☺♡「独特というか、レレレという感じ。やっちゃったかあ? どんどんヌコ化が進んでるよ。ネコ (のオシッコ) 」──つうか、火入れの熟成純米もアンモニア臭あるじゃん (笑) 。



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 いや、これは全く問題ない。結構ビターな焙煎コーヒー系。樽っぽいニュアンスもあり、かなりシックな佇まい。明るく陽気にフルーティーではないけど、そこそこイケる。泡はクワナリ弱めだが、ジャン・ラルマンのような抜け殻ライクな劣化は感じない。むしろNVのくせになかなかに得難い熟成感があって、なんだかお得な気分にすらなる (笑) 。

 徐々に味が開いて来た。ハチミツというか、完全に甘露飴の香り。マジで火入れの2年熟成の純米酒みたい (笑) 。徐々にメイラード反応ライクな焼き菓子の香りも出てきた。旨いですやん。やっぱ熟し方が黒ブドウ流儀でリッチですね。酸もミネラルも足りてないけど──ドミニク・ブラール氏は「マイィのピノ・ノワールは、東隣のヴェルズネイやヴェルジーのそれと比べて、より薫り高く、酸とミネラルに富みます。シャルドネは、高い酸と、豊かなコクが特徴です」と言うが、オレにはそうは感じられない──、それでも同じ値段のスティルワインよりは味も濃いし旨いですわ。たしかにふくよかなコクは感じる。 (※こういう酒を知ってしまうと「木戸泉 Afruge No.1 2014」とか、もう薄くてペラくてダメ。)




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 ♡☺♡「最初はヌコを感じてどうかと思ったけど、時間が経って味が出てきて、酸はないけど、香ばしい熟感があって美味しい。バニラ来た

 いいです。オレは結構好き。まるでイチジクをハチミツとシナモンで煮詰めてジャムにしたみたいなニュアンスの、この独特の焦げ感がいい。でも量感は軽やかで重くないんだよなあ。温度が上がっても水っぽくならない。基本的に黒ブドウ主体のキュヴェにはあんまり興味ないんだけど、なんかピノ主導の人懐こいアンリオみたいな感じ──逆にアンリオはシャルドネ主導のダンディなドミニク・ブラールというか。

 むしろ食中より、こういう味わいのシャンパンこそ深夜の映画鑑賞に相応しい。それこそハチミツをまぶしたナッツ類やドライフルーツをアテにいつまでもダラダラ飲んでいたいが、この時はまだそれを知らない我々夫婦に未来のオレから残念なお知らせがある──このあとキミたちはこれをすぐに飲み干してしまう。


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