もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

 その吟醸、720mlが840円ナリ。
〜 日本酒の家呑みレポ&本日の1曲、安センベイ評、時々メガネ警察〜

◤翠玉 - 特別純米 生酒 ── dಠಠb「翠玉生酒飲み比べ、<特別純米篇>」#Sweet 




 最近では花邑という銘柄がマニアにはお馴染みの両関酒造ですが、今回はもう一つの特約店限定ライン翠玉の特別純米と純米吟醸を、それぞれ生酒ヴァージョンで飲み比べてみます。純吟の方は都内の取り扱いが少ないんだけど、なぜか新宿の小田急で売ってたので急遽手に入れた次第。そういや最近、蒼玉という銘柄もできたらしいね、家の近くでは見かけないけど。

 使用米は非公開ながら「秋田産酒こまち」という情報もチラホラ。スペックは、これも一部非公開ながら、とある酒屋のサイトによれば、特純が「日本酒度:−4.8、酸度:1.5」、純吟が「日本酒度:−6.0、酸度:1.5」、共にアルコール度数は15%と、おそらくは加水タイプの生酒。ま、このへんは参考程度に。

 記事の書き方としては、先ずは両方を同時に飲み、それから特純メインでしっかり、純吟メインでしっかりと、3つの流れで同日中に飲み比べ、更新はそれぞれ日を分けてUPするという体裁にします。記事の冒頭には共通の同時飲みの感想を書き、その次に個別飲みの感想をという流れで。

 というわけで、今日は特別純米メインでヨロシュウ。



suigyoku2.jpg

suigyoku_tokujun_nama2.jpg
 bottle size:720ml




【091】翠玉 -すいぎょく- 特別純米 生酒 27BY <秋田>

両関酒造 株式会社:http://www.ryozeki.co.jp


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── 以下、共通の記述。


 開けた時は純吟だけプシュっという音がしたものの、ガス感は特に両方共ナシ。

 立ち香は、それぞれ花邑に通じる甘やかさがホワっと。純吟の方が香りはやや強めで、若干のフローラル感もある。とはいえ、花邑の純吟/雄町生よりは清楚でしとやか。花陽浴/山田錦生、イイ時の鍋島/山田錦生などにも通じる、花の蜜感もほんのり。

 含むと、特純はクリーミーさ、パウダリーな舌触りがある。アフターには少しの苦み、渋み。さばけは悪くない。ドゥワっとした濃醇な旨みはそれほどでもないが、そこそこに分かりやすい旨口感はある。このへんは特純スペック的なプロポーションだと言える。

 純吟はさすがにクリア。香りも特純よりは明らかに出てる。滑らかさの中にもジュワっと広がる旨みもある。同時に飲むと実は大きな違いは逆に分かりにくかったりするから、ここでは多くは書かないが、強いて言えば、純吟は相対的にしっかりハイグレードな佇まいがある。




── 特別純米を個別飲み。


 両関酒造は、これまでに花邑/火入れ/純米&純吟、花邑/純吟生、翠玉/特純火入れを呑んできたけど、実は一番好きなのは翠玉/特純火入れ。26BYは一升瓶で8月に買い直して、常温で寝かせてある。さて、生酒はどんなもんでしょう。

 立ち香は比較的穏やか。果物や花はあまり感じない。奥で米由来のふくよかな丸い甘やかさがある。ハニー感も少々。このへんは火入れにも通じるニュアンス。あくまでも26BY/火入れとの比較だけど、むしろ火入れの方がしっかり香る印象。これは香りの中にある米感が火入れによってより膨らんだ結果かもしれない。面としての香りではなく、量としての香りというか、火入れの方が香りが立体的に感じられるかな。

 含みます──はい、ライトに旨口な甘い酒。


suigyoku_tokujun_nama1.jpg う〜ん、ちょーーーっと味が泳ぐかな。加水だからか? 不味くはないけど、少し足元の定まらないフガフガした輪郭が気になるかもしれない。意外に酸を感じるが、酸っぱいわけじゃない。アフターの苦みにおいて、少しチョコレート的なビターさに寄与している酸味というか。

 温度が上がってくるとミルキーな甘やかさと共に、ほんのりフローラルな香りも顔を出してくる。ただ、当然花邑よりは大人しめ。

 冷たくないとダメだな、これ。温度が15℃に近辺になると、酸が後退して、途端に水っぽくなる。それでも黒龍/火いら寿よりはマシだけど (笑) 。

 純吟の後に少しだけおかわり。

 やっぱグレードの格差、あるかな。冷たいと低精白ならではの質感あるクリーミイさを楽しめるけど、まとまりは純吟の方が上。どちらか買うなら迷わず純吟かな。ただ、瞬間瞬間では煌めく果実感もないわけじゃない。でもまあ、凝縮感に少し頼りなさもあるか。

 明日は純吟メインでレポートします

 




── 2日目。


 今日も昨日と同じ流れで飲み比べ。2つのグイ呑みに特純と純吟をそれぞれ入れて、割と矢継ぎ早に最初の一杯を呑む。そのあと、特純→純吟の順に、それぞれ1合弱ずつをじっくり呑む。それでは今宵も引き続き翠玉の飲み比べ。


 共通の2日目>>
 うん、今日も香りは純吟の方がある。当たり前か。酸には瑞々しい透明感。純米は奥底でゴーストレベルのセメダイン香がユラユラと。純吟の方が香りに凝縮感あるが、含むと昨日より違いがなくなってるかも (笑) 。ま、最初の一口目なんで、あまり違いが明確に感じられない側面も、ある。

 特純の2日目>>
 ほう、初日より酸が増して、若干のエステル香が優しめにフワっと。フローラル寄りのセメダイン香という感じ。

 昨日よりはいいな。相変わらず少し足腰がフラつき気味だけど、酸化して締まりが出てきた。アフターの苦みも甘酸ビターな、ちょいカカオなニュアンス。少しアル感あるけど、ノイズにはなってない。

 ん? ハニーな米感が見あたらないぞ。う〜ん、特純はやっぱ火入れの方が好きだな。温度が上がってくると酸がしっかり舌に乗っかる、やや甘渋い感じ。わずかにブドウも出てきたか。最後はカッと辛めにキレ上がるんだよな、意外に。全体には甘い酒だけど、旨みの粒が小さめだから、サスティン部分 (ファーストタッチ後の中間域) が割と空洞で、リリースにかけてのキレ上がりの方が相対的に浮き上がる感じだ。

 ♡☺♡じゃないけど、仕方なく氷結飲んだ後にこれ呑んだら、そりゃ旨く感じるわな (笑)




── 3日目。


 純吟が中途半端に──半合くらい?──余ったので、昨日のうちに特純とブレンドしておいた。合わせて2合弱。同じ銘柄だし、上位スペックを少しだけ被せる方向でのブレンドなので、特に問題はないでしょう。

 うん、特にブレンドとはわからないレベル (笑) 。大筋で甘→苦→酸の流れなので、やはり今日も、少量のカカオ感はあった。火入れとは全く異なるフェイスの酒だったけど、ほどほどに旨口でほどほどに甘くてほどほどに清楚でほどほどに美味しいという感じかな。それこそ、これが地方の無名蔵で完全ノーマークでお土産に買って呑んだとしたら、「ほほう」となる程度には旨いし満足できる。

 ま、あれさ。翠玉や花邑は味よりストーリー重視で呑まれる機会が多い酒なので、その意味で少し不憫ではある。ただ、こういう酒はあってくれて嬉しいし、すぐに似てる酒を思いつくわけでもないし、それなりに存在意義はあるんじゃないだろうか。

 うちの熟成火入れ特純、いつ開けるかな。


moukan1972♂






翠玉 花邑 日本酒

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