◤Pehu Simonet / ペウ・シモネ「ファス・ノール」グラン・クリュ 2006 




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 毎度アクセスありがとうございます。


 今回は「フィリポナ “グラン・ブラン” 2006」と同時に飲んでます。そしてペウ・シモネも飲むのは二度目です。前回はアントナン・ペウという銘柄を飲みましたが、今から思うと、税込 3,699 円がやたら安く感じるという (笑) 。これはこれでバニラ爆発の女性的なキュヴェでしたが、やはり今回のミレジメは全くの別物。

  ペウ・シモネと言えば、誰もが欲しがるヴェルズネイの畑を所有するドメーヌということで、常について回るのは「あのクリュッグがモンターニュ・ド・ランスで生産されるピノ・ノワールを全てこのペウ・シモネから購入している」というエピソード。業態こそNM (ネゴシアン・マニピュラン) で登録してるものの、これは奥さんの所有する畑のブドウを買っているからで、実質的にはRMという理解でいいと思います。



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 セパージュはピノ・ノワール50%、シャルドネ50%で、使用するブドウはヴェルズネイ (シャルドネも含まれる) 、ヴェルジー、シルリー、マイィ・シャンパーニュ、ル・メニル・シュール・オジェ (シャルドネ) と、すべてグラン・クリュのモノ。一番搾りの果汁のみを使用し、醸造には100%ブルゴーニュ樽 (225L) を使用。ドサージュは8g/1Lで、はて、そんなに入ってたのか?と今思ったわけだけど、そうか、ここのドメーヌはマロラクティック発酵OFFだったんだ。どうりで酸の出方がパキっとしていたわけだ。飲んでる時には特に意識してなかったが、同時に下書きには「マロラクティックON」の記述もないので、ここは一つ、引き分けということで (笑) 。


 ドサージュの量がそこそこでも、酸経験の浅い人はノンマロ (マロラクティック発酵OFF) のキュヴェは最初は避けた方がいいと思います。やはり最初は白ブドウと黒ブドウの混醸タイプで、マロラクティック発酵ON、ドサージュ8g以上のモノから入るのがいいでしょう。

 あと、ブラン・ド・ノワール (黒ブドウ100%) も日頃からガンガンに赤ワインを飲んでる人でないと敷居が少し高いので、まずは混醸タイプでピノ・ノワールの比率の高いキュヴェ、次にシャルドネと半々、シャルドネが70%以上、それからシャルドネ100%のブラン・ド・ブランと進んで、次にブラン・ド・ブランのノンマロ、そこから戻って混醸のノンマロ、次にブラン・ド・ノワール、最後にそれぞれのノンドゼと、オレはこういう段取りを初心者に用意します。樽香の有無は好みなので、イヤならステンレスタンク仕込みのキュヴェがいいでしょう。細かいスペックや醸造に関する不明な点はオレに訊かずに酒屋に訊くこと (笑)


 大手かRMかの選択だけど、正直、同じ値段ならRMモノの方が満足度は高いです。アンリオフィリポナは別として、ボランジェルイ・ロデレールあたりのNVは、逆にRM系で軽く準備体操してから飲むと、そのブレンドの魔術や王道感がよく見えてくると思います。

 ただ、老舗の大手メゾンのNVは正規品だと結構な値段がするので、どうしても並行品で買うことになりがちですが、今どき粗悪な劣化品が出回ることも少ないものの、そうした背景からも、RM系のNVなら正規品でも極上のキュヴェが5,000円以下で買えるので、ハードルは低いです。ま、来年のクリスマス時期にはそれなりの特集が組めるようになってると思いますので、ご期待ください。





◤Pehu Simonet / ペウ・シモネ「ファス・ノール」グラン・クリュ 2006

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 立ち香──クミン? やや海藻 (笑) 。結構複雑に熟してる感じ。ちょっと意表を突かれたのと、求めていたフルーティネスに出会えない感じは、まさに不安の荒野 (笑) 。

 行け、炭鉱のシャナリヤよ!!!──。

 ♡☺♡「微妙・・・。クセがあるよ。ま、エキゾチックと言えば聞こえはいいけど、ネコンジェある (笑) 」 (※「ネコンジェ」・・・テタンジェ的な猫のオシッコ系ミネラル香に対するオレ発の造語)



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 ムコンジェ (ネコンジェ無し) 。濃いなあ。ブドウの皮をダイレクトに感じさせる力強い酸。ストラクチャーは堅牢そのもの。焦点、定まりマクンジェ。徐々に広がり始めた重油系のオイリーな香りが、まさに焼きたてのクロワッサンなんかを想起させる。やっぱヴェルズネイのブドウは酸の凝縮感が凄まじい (※シャルドネにはメニル産も20%ブレンド) 。舌が締め上げられる余韻がいつまでも旨い (笑) 。

 まるで、ミネラルの仁丹や〜。


 dಠಠb「別に問題ないだろ
 ♡☺♡「うん、フィリポナ先生よりこっちの上かな

 dಠಠb「ほら、グングン味が開いて来てるよ。視界良好サンダー
 ♡☺♡「旨いっ!」←ホントか?


 どこまでも強い (笑) 。酸の出力がフルスロットル。この流れだと、どうしてもフィリポナが薄く感じるなあ。さすがにブラン・ド・ブランだけあって、ホコホコした粉っぽいミネラルは感じるんだが、やや剥離感があるのと、ブラン・ド・ブランなら、もう一つジュースに輝きが欲しい。そうかと言って、黄昏リッチな熟感があるわけでもないので、どうにも中途半端だなあ。別に飲めるけど、アガるのは断然ペウ・シモネですね。シャルドネとピノ・ノワールのガチンコな拮抗感にバチバチと火花が散る。

 やや過熟な面も否めないので、これはこれで第一段階の熟成ピークとしては飲み頃なのかな。





 ◤Closerie des Alisiers / クロズリー・デ・アリズィエ シャブリ グラン・クリュ「ヴァルミュール」2008
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── シャブリの2日目 (12/24)

 おっと蝋なニュアンスを発見。舌にノロリと乗っかる感じ。さすがに酸は出てるけど、まあ、どうにもシャン相手だとジミーズ (地味) ですね (笑) 。香りはフローラル&フルーツ大王でシャンに負けてないけど、それでも同じ値段 (5,000円) を出すならRMモノのNVを買うわ。ま、折を見てまた何か買ってもいいけど、だったらコトー・シャンプノワ (シャンパーニュ地方で造られるスティルワイン) かなあ。高いけど。





── シャンの2日目 (12/25)

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 香りは完全に「完熟リンゴ vs 濃厚ラズベリージャム」だな (笑) 。やっぱペウ・シモネの方が上かなあ。フィリポナはややピークアウト。なんかミネラルの活力が萎えて来ちゃったな。うん、より旨いのは間違いなくペウ・シモネだな。そして、昨日より綾瀬はるかに旨いな。面の酸による果実の球体化が完璧だわ。そして徐々に香りに焙煎コーヒー来たな。オレの中では清楚でクリスタルなアンリオという感じ──ちゃんと「クリスタル」言ってますやん、ノンマロに気づけよ、moukan1973♀じゃあるまいし (笑) 。でも逆にアンリオのNVのポテンシャルの凄まじさも同時に感じることにはなるけれど──アンリオのダンディーな色気とパワフルながら精緻な骨格は流石と思うもの。



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 フィリポナは元々が爽やかパステルな色調のワインなので、ちょっと2日目は線が細くなるかなあ。ま、そこはブラン・ド・ブランということもあるんだけど、同じブラン・ド・ブランでも先日のクロード・カザルスなんかは2日の方が艶やかな輝きが増してたから、すべてはワイン次第。別にこれは無理してミレジメを買う必要はないかな。特別のプレスティージュを買わない限り、NVのレゼルヴで十分。やや値の張るこのブラン・ド・ブランを買うくらいなら、他に安くて旨いキュヴェはいくらでもある──当たり年の2008は買ってしまいそうではあるが。



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 2006のミレジメはこれで4本 (アンドレ・クルエブリュン・セレヴネイ) 飲んだことになるが、ことシャルドネに関して共通するのは瑞々しい酸ではあるかな。ただ、どれも細さは感じるかなあ。そして、この中で熟成向きだと思えるのはブリュン・セレヴネイだけ。なんだかんだでアンドレ・クルエは色が付いちゃってる気はするし、フィリポナは少し要らぬ酸化のニュアンスがあるし、ペウ・シモネは既にそこそこ仕上がってる。

 しかし平日の夜に独りでシャンを飲むのは初めてだが──moukan1973♀がそれを許さない──、これはいろいろとヤバイな (笑) 。せめてそのいろいろくらいはオレのオッパイの中に仕舞っておかせてくれ。うん、これはいろいろとヤバイな。





 ◤Closerie des Alisiers / クロズリー・デ・アリズィエ シャブリ グラン・クリュ「ヴァルミュール」2008
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── シャブリの3日目。

 香りはスゲえんだよな (笑) 。あああ、ミネラリティの快感指数はタカーメだが、やっぱこの程度じゃ今はアガれねえなあ。シャンと比べると、旨い純吟の直汲み生を飲んだ後に火入れの純米大吟醸を常温で飲んでる気分。シャンは全てがビビッドだよ。少なくとも同じ値段のスティルワインを好んで買うことは今はないと思うわ──少なともシャンパーニュの意味と価値を逆説的かつ間接的に知るための手段として以外は。



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 この3本の中で我々が一番アガれるのがペウ・シモネであることにウソはないが、今年飲んだ約80本の泡の中ではTOP20にすら入れないと思う。ヴェルズネイの酸パワーを再確認したのと、ブラン・ド・ブランと飲み比べることで骨格の力強さを感じれたことは収穫だったので、これはこれで飲むべきキュヴェではあったと思うが、これも決して安くはないからな。

 そう考えると、日本酒はバカみたいに安いな (笑) 。もうちょい、値段で旨さを差別化する手立てはないものか。本当に旨ければ、別に五百万石60の特純にだって高い金を出すんだよ。先日、千駄木の「伊勢五本店」でmoukan1973♀に「西條鶴」のお遣いを頼んだ時、レジで会計を言われて、その安さに思わず笑っちゃったらしいからな。とはイエイ、いくら安くても、あんなヘボ酒は真っ平ゴメンだけどな。それに、どんなに安くても飲めずに捨てちゃ意味ねえだろ。シャンはブショネ (コルク汚染) や極度の劣化がない限り飲めるレベルは常に保証されてるけど、まあ、高いっちゃ高いわな。


moukan1972♂moukan1973









moukan1972♂moukan1973






Pehu_Simonet ヴェルズネイ シャンパン シャンパーニュ Champagne

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