◤菊鷹 〜Hummingbird〜 純米 無濾過生酒 28BY ── dಠಠb「酒そのものの味より、むしろそこに感動したというか 」#Unique 



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kikutaka_hummingbird28by3.jpg 実は初めて飲む速醸タイプの菊鷹 (きくたか) です。今年は27BYだけど☆5も出たし──雌伏27BY──、ポイント割増日を待ってたら狙ってた楽天の店で売り切れちゃったし、正直、そこまで何がなんでも手に入れたいという感じでもなかったんだけど、いつになく某読者さんが追い込んで来るので (笑) 、それで買いましたとさ──いいんだな、どうなっても?

 速醸ではあるんだけど、杜氏が自ら選別/培養した乳酸菌を投与してるので、味わいにはそれなりの乳酸パワーが発揮されてる模様。なぜか28BYは「酸度」が非公開だけど、27BYは同じ日本酒度に対して2.7も出てます。BBSなんかでも何度か話題になってたので、それなりに期待はしてます──「期待」っつうか、我々夫婦にとっては、もはや「安心感」のある銘柄ですね。最近のmoukan1973♀は、なにかにつけ、♡☺♡「もう日本酒は篠ちゃんと陽子と黒澤とお菊さんだけでいいよ。どうせ他のはダメだし!」と吠えてます (笑) 。




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 ▲さすがに32歳の熟れた女性にコンパニオンみたいな格好をさせるには無理がある。クライアント側の〝逆萌え狙い〟なら極めて悪質 (笑) 。


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 bottle size:1800ml




SAKE GRADE:☆☆☆☆½

【481】菊鷹 -きくたか- 〜Hummingbird〜 純米 無濾過生酒 28BY <愛知>

藤市酒造 (by 日本酒専門店 Sake芯) :http://sake-sin.blog.so-net.ne.jp


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kikutaka_hummingbird28by4.jpg 立ち香──イメージ通り、まるで「米鶴 生酛純米 仕込み22号生」みたいなヨーグルトキャンディー感。ほんのり酸の角が取れてるタッチがあるので、熟成アプローチはそこに効いてそう。それでも密度の高さはある。鋭利ではないが濃醇。しかしながら香りだけなら最近の「菊鷹」の中では一番クリスタル──いや、違うな、より正確に言うと、一連の「山廃」なんかに比べると、明らかに野趣に溢れた草感がない (笑) 。見晴らしはそこそこいいけど、ネチっとしたドロ系の粘性を感じさせるのは金沢酵母由来か。

 ここまではOK──。

kikutaka_hummingbird28by5.jpg 全く問題なく旨い、美酒のご紹介、ありがとうございます。なんだかなあ、むしろ「雌伏」よりクリアだし軽いな (笑) 。しかしながら「米鶴」よりは味の輪郭線はブっとい。味の出方に関しては、そこまでクドくは感じないかな。やっぱそれなりに鋭角的な収斂性があるからだと思うけど。

 ☆4.5スタートですね。これは買って良かったし、ある意味で、オレがこの銘柄に求める輝ける液性にようやく出会ったという印象。

 たしかに味も出てるし濃いっちゃ濃いんだけど、五味の磁場やフィールドは限られた範囲内で、果実で言えばザクロやダークチェリーやアセロラやカシスのように、小さくて濃い味のそれ様。ただね、やっぱ甘みの中から粉が溢れる感じは速醸流儀なのカナートという印象。それでも重くもクドくもない。過激な乳酸フレイヴァーはあるけれど、それでも〝はじめての菊鷹〟にはピリタツ (ぴったり) な商品だと思う。なんと言っても、この口の中が眩しい感じが良い。ちょっと甘いけどな──正確にはこぼれる甘みを酸が全て拾い上げてくれないというか。

kikutaka_hummingbird28by6.jpg それでも流石ですね。何が「流石」かというと、酒そのものの出来ではなく、これを薦めてくれた読者さんのことです。この1年──初投稿は「2017.03.06 Mon 09:25」だけど──、数々の容赦ないダメ出しや、愚弄にも似た厳しい言説を突き付けられても、それでも懲りずにオレと一緒に様々な酒を呑んで来ただけあって、そこまでゴリ推し気味に薦める以上は絶対の自信があったというか、ちゃんとオレの書く言葉の意味を正しく理解してますね。酒そのものの味より、むしろそこに感動したというか (笑) 。

 オレの中では「人懐こい27BYの昇龍蓬莱」──もしくは「エキセントリックにポップな28BYの篠峯『蒼』」と言った感じですが、この高密度な一点にビッグクランチするジューシネスは過激にモダンで、まさに目の覚めるビビッドネス (閃光の一撃) があり、これでしょうね、それでも日本酒を買うし呑むという、もはや限られた数少ない理由は。ある意味、ワールドクラス (地酒的秘境感MAX=外国人から見てエクストリームにエキゾチック) です。ただ、この「Hummingbird」は必ずしも「菊鷹」の最上ではないし、ある意味で、ここから先の驚きや発展が探しにくい酒で、その意味では究極の☆4.5酒とも言える。


kikutaka_hummingbird28by7.jpg しかしこれ、一体どこに熟成アプローチが作用してるのだろう。フレッシュ・コンディションで飲んでないから何とも言えないけど、たぶん、リリース直後はもっと酸に厳しさがあって、ここまで甘くはなかったのかなあ。とはイエイ、この酒に関する様々な読者さんからの様々な感想をそれぞれの時期に読んで来た限りにおいては、その全部がそれぞれに正しく、実際、そこで語られた全ての要素がここにあるとは思う──感じ方の強弱とフォーカスポイントが各人違うだけで、言ってることは皆同じに思える。

 まあ、ちょっと甘いけどな (笑) 。このバランスと出力感で「山廃」なら☆5にリーチしちゃう感じなのかな。やっぱね、ここに現れる五味の全てを一つの統一されたフィールドに手際良く配置するには、速醸では限界がある。暴れてますよ、諸々の要素が (笑) 。

 ま、ここの酒は、初日に関しては挨拶代わりの派手な先制パンチをかまして来るので、ちょうど客人の来る土曜あたり──今は水曜──が飲み頃なのかな。





── 2日目。

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 ▲三幸製菓『焼えび煎餅』は若干の粉っぽさも感じるが、味の海老出力は全開。もう少し軽ければ名品。とはイエイ、これもあまり見かけないので、スポットで安く売られていれば黙って買う。☆4



 立ち香──「米鶴 生酛」なんかより芯の強さというか、ミネラルの硬質感がある。「多賀治」系の赤い果実もあるけど、ヨーグルトキャラメルなタッチもある。まあ、乳酸主導の香りではある。

 ここまで甘くなくてもいいけど、問題なく旨い。濃いは濃いけど、やはり味覚のフィールドは極めて閉じたサイズ感だと思うな。凝縮感ではなく、最初から土俵が狭い (笑) 。そしてこのミネラル感は赤ワイン的なタンニンにコネクトするそれ。これがあるからこれだけ甘くても問題なく飲めるのか。昨日は「このバランスと出力感で『山廃』なら☆5にリーチしちゃう感じなのかな。やっぱね、ここに現れる五味の全てを一つの統一されたフィールドに手際良く配置するには、速醸では限界がある。暴れてますよ、諸々の要素が (笑) 」などと書いてしまったが、逆に「クリスタル山廃」だとこのタンニン風の渋みはだいぶ削がれるから、実はこの日本酒度 (甘さ) は速醸だからこそのそれだとしたら、この杜氏の設計力は大したもんだな。思わず納得させられる。この甘み、もしも「山廃」だったなら、逆にテロっとシロップ化する可能性が高い──つまりダレる。「菊鷹」の「山廃」の日本酒度が高めに設計されているのはそういうことなのかと勝手に推理してみたり。


kikutaka_hummingbird28by9.jpg なんか随分とポップな「菊鷹」ではあるものの、こういうキャッチーでウキウキカラーの味わいの「菊鷹」も悪くないな。甘みと苦みのコンビネーションには柑橘系のニュアンスも。やはり、これは「菊鷹の入門酒」としては最適じゃないだろうか。しかしまあ、これを呑んでると、いかに「車坂の山廃」がクソか分かりますね (笑) 。こっちの方がよっぽど山廃らしい輪郭があるよ。それにしても、この甘めのジュースパートを速醸的な質量の渋みで支えるという狙いは見事だな。ただ、オレの理想としては、日本酒度+2〜4で「山廃」がいいかな (笑) 。

 非常に硬い弾力感のある液性。まるでテニスボールや野球の軟式ボールみたい (笑) 。握っても潰れないけど、投げると弾むというか。まあ、冷たい方がオレは好きかな。米の旨みが膨らんでくると流石に少しクドいし、余韻の粉ミネラルの苦みがハードになるけど、それでも「」だの「遊穂」だのの、まるでヤギの気持ちにさせられるゴワゴワな紙テクスチャーほどにはノイジーじゃないし、チョーク全開の「黒澤」よりも優しい──GA!──少し飽きて来た (笑) わからない&見えない要素が何もないので、これ以上何かを知りたいという気持ちにならないのが☆5に届かない理由。それでも大満足です。うちの「進学クラス」に入れときます。「オマエ、酸っぱけりゃ何でもいいのかよ!?」と言われそうだけど、「甘けりゃ何でもいい」の反対という意味ではそうかもしれない。



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 篠峯──うん、むしろ酒自体の方がシックに二歩下がるから、思わずこちらから近づこうとしてしまうんだな。ここが☆4.5と☆5との間にある高すぎる壁。やはり引き込まれるし、むしろ引き込まれたいとすら思う。もちろん「菊鷹」も問題なく旨いけど、いわば何かをしながらでもストーリーを追える商業映画やテレビドラマの秀作という感じで、一方「篠峯」の方はちゃんと画面を追いかけていないと味のストーリーを把握できないという高尚さがある。ま、ありふれた表現に甘んじるなら、これが〝商品と作品の差〟ということなのかな。「菊鷹」は海外向けの企画商品──いわゆる「海外モデル」で、「篠峯」は海外で開催される「日本展」への出展作品、みたいな (笑) 。





 moukan1973♀ご帰還。 (初呑み)
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 ♡☺♡「う〜ん、しっかり味出てるね。でも重くない。山廃かよ。ちょっと進んじゃう感じだね、杯が。アタシはそんなに甘いとは思わない。一瞬、今、乳酸を感じたんだけど
 dಠಠb「一瞬じゃねえよ、最初から最後まで乳酸だよ (笑)

kikutaka_hummingbird28by12.jpg 味は濃いけど、稼働領域は狭いという、これつまり、ドッカン・Noファイヤーです。まるで煮詰めた「米鶴の生酛」みたいだし、これが「山廃」なら「伝説のハイチュウ酒」になっていたかもしれない。徐々に柑橘系の鋭い酸に旨みが絞め上げられる──ゴリゴリの酸が旨みの首を絞める。それでもペタンとした平面にはならない。まさに雑巾を搾ったかのようなテンション。いわゆる「ネジリン棒の酸」です (笑) 。

 ♡☺♡「篠ちゃん、旨いな (笑) 。シャレオツ。洗練されてる

 初めて速醸の「菊鷹」を呑んだけど、これは完全にポップ路線で、一般的な認知度を上げるための商業戦略の一環なんじゃないかと思います。あくまでも杜氏の野心は「山廃」の方にあるんじゃないかと思うけど、28BYは「山廃」商品が減ったので、今は自家培養の乳酸菌を使って新たな速醸酒を造ることが楽しいのかな。クリスタル山廃、ハイチュウ山廃、どうかこのへんのラインも29BYは是非。





── 3日目の深夜、寝酒。

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 なんかだいぶ酸が去勢されちゃったな (笑) 。まるで氷砂糖を水に溶かしたみたいな軽さと甘さとミネラル感。余韻に煙のような粉塵ミネラル。これは土曜に客に出すには少し味わいが弱体化しちゃったかな。やっぱ「米鶴 生酛」の方が開栓後の長命さはあるし、そもそも「菊鷹」にしても、1週間過ぎてもグングンとブラッシュアップする「山廃」の方が、やはり酒としてのポテンシャルは高いと言わざるを得ない。これが「日本酒度:±0」の速醸酒の限界か。正直、ふぬけちゃってますね。不思議な淡麗感があるので、クリスタル山廃のイクラを探すことは容易だけど、やっぱ速醸の「菊鷹」で歴史的傑作が生まれる予感は、今のところないかなー。

 ま、十分に楽しんだので、☆4.5でフィニッシュしておきます。オススメありがとうございました。





── 4日目。

 写真、撮り忘れたわ (笑) 。なんか普通に濃かったな。ポップですね。濃いけど可動領域は狭いし、小さなフィールドでキビキビと運動してるニュアンス。オレ個人としては、どちらかと言えば「山廃派」だけど、この銘柄への入り口としては悪くないと思う。


moukan1972♂






日本酒 菊鷹

Comment

Name - moukan1972♂  

Title - To めいさん



毎度です。


なかなかポップな「菊鷹」で、そこまでの深みや凄みはないですが、それでも特異な魅力に溢れた酒だと思います。720mlがあれば細かくストックしておきたい酒だと思いました。


──米鶴の山廃 純大で揺り起こされ、例の迷宮サイトで発見した篠峯 愛山 純大生 26BYで目が覚めたんだろうなあ、と思います。

やはり「傑作」の持つ無限の応用力は伊達じゃないんですよね。1本の酒が一気に味覚のスペクトラムを押し広げてくれるんですね。

29BYでどこまで傑作を引けるか未知ですが、酒に限らず傑作/名作は何度でも味わう価値があるので、来年は少し買い方/飲み方の変革を成し遂げたいと思ってます。

☆付けは【500】の記事で終了する予定ですが、それに相当する新たなカテゴリを作る予定なので、是非そちらでアシストお願い致します。


2017.12.11 Mon 01:39
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Name - めい  

Title - 

おばんです。

過分なお言葉を賜り恐縮でございます(笑)

米鶴の山廃 純大で揺り起こされ、例の迷宮サイトで発見した篠峯 愛山 純大生 26BYで目が覚めたんだろうなあ、と思います。

これからもガンガン買ってバンバン呑みますよ!

次に目指すは☆5!
2017.12.10 Sun 17:19
Edit | Reply |  

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