もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

 日曜に「黒澤 Type-9」の1800mlを開けました。
〜 平日は日本酒、週末はシャン、毎日「本日の1曲♪」、合間にお菓子 (主に安煎餅) &女優評、超時々メガネ警察〜

◤Thienot - (アラン・) ティエノ ブリュット NV #ノエル・ア・ラ・モード2017伊勢丹新宿店/Bergeronneau Marion/ベルジュロノー・マリオン 




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 毎度アクセスありがとうございます。


 まずはこの酒とは関係ない話から──先週の金曜 (下見) と昨日 (日曜) に、本日11/27 (月) 18時終了の『ノエル・ア・ラ・モード 2017 伊勢丹新宿店』に行って来たけど、混み合う曜日や時間を避けたので、そこそこ試飲できました。大手メゾンの定番商品だけではく、伊勢丹のバイヤーが独自に引っ張ってきた日本初上陸のRMなんかも出品してたし、日本国内での正規代理店を探し中のドメーヌもあったりと──冗談で「オレがブローカーやろうか?」とか言ったり (笑) ──、単なるデパート・イベントだと思ったら大間違いで、正直、完全に舐めてたので、来年は計画を練って全ブース制覇を狙います。

 とにかく飲める酒が高級品オンリー (ALLデパート価格5,000円以上) なのに参加費はZEROという──別フロアで連日開催されてる有料講座もあるが──、さすがの資本力 (=伊勢丹&伊勢丹マダムの) を見せつけてくれたという感じ──マダムたちは1本7,000円以上する瓶をスーパーで大根やネギを買うようにガンガンとカートにブっ刺す。

 こんなのを体験したら、金払って参加する日本酒の1日イベントがバカバカしくなる (イベントの体裁はほとんど同じで、唯一の違いはその場で買えることくらい) 。なにせこっちは1週間ブっ通しで毎日でも行けるわけだし、なにより、抜栓して泡が弱まった状態で飲めるのがオレには嬉しいところ。家で飲んでたら、1本なんかすぐに空いちゃうからね。



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 ▲子供の頃から遊び場が家の畑だったファビアン・ベルジュロノー氏。moukan1973♀だけでなく、伊勢丹マダムたちもメロメロです。



 結局、いろいろ試飲して、2本セットを含む計5本を買ったわけだけど、中でも特に気に入ったのは、Bergeronneau Marion / ベルジュロノー・マリオンという、モンターニュ・ド・ランス地区のヴィル=ドマンジュ (プルミエ・クリュ) にドメーヌを構える家族経営のRMのブラン・ド・ブラン (ステレンスタンク仕込みの方) で、ここの跡取り息子 (RMとしては三代目で、しかも11/25で22歳になったばかり!) がとにかくイケメン (見せてもらった子供の頃の写真は天使) 。よく日本酒蔵の若手杜氏に対しても「イケメン」という言葉が使われるけど、正直、次元が違う (笑) 。

 ベルジュロノー・マリオンは何年か前の同じイベントにも出品したようだけど、今のところ、日本国内の正規代理店はない様子。今回の酒は伊勢丹グループの輸入商社「株式会社センチュリートレーディングカンパニー」が入れており、イベントで余ったモノの中の幾つかは引き取って地下のワイン売り場で捌くようだが、その後も継続的に輸入するかは未定だと言う。ちなみに今現在ネットでこのドメーヌのワインを扱ってる酒屋はナシ。フィッチの宮崎社長に入れさせたいんだけど、窓口らしい窓口はないみたいね。

 今年何かの賞を獲ったらしいので、オレが「もしかすると何年後かに大物になってるかもしれないですね」と冗談を言うと、通訳の姐さんも「その時は身につけてる服も今とは違ってるかもしれませんよ!」などとミーハー目線全開でマジレス (笑) 。



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 ▲シャンパーニュ地方に約20ほどしかない「Clos/クロ (壁や石垣で囲まれた畑) 」と呼ばれる特別な区画をここのドメーヌも持っていて、真ん中の箱入りの瓶がまさにムニエ100%のブラン・ド・ノワール「クロ・デ・ベルジュロノー (21,600円) 」で、当然ここのドメーヌのトップ・キュヴェ。オレは金曜と日曜、moukan1973♀は土曜と日曜に足を運んで顔馴染みになったので、なんと日曜にタオルで隠してあるクーラーから取り出して試飲させてくれた。通訳 (お世話係) の姐さんもドサクサに紛れて飲んでたな (笑) 。そしてこれ、去年の7月にフィッチが入れてるのな。やるなあ。どっから引っ張って来たんだ!?


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 ▲金曜は4〜5種類だったけど、日曜は全てのキュヴェを試飲させてくれたので、ロゼも追加で買った。金曜の下見も含め、今回のイベントで特に気に入ったのは、ここのブラン・ド・ブランとAlfred Gratien / アルフレッド・グラシアンの「ブラン・ド・ブラン ミレジメ2009」かな。こちらは9月に日本に入ったばかりで、小売店への卸しはこれからの模様。De Sousa / ド・スーザの「ブラン・ド・ブラン レゼルヴ NV」とのセットで安く (実際にはフィッチ価格くらいで) 買えたので、待たずに買ってしまった。コンディション問題とかいろいろいあるから、旨いと思った場所で買うのが吉カナート。


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 ▲せっかくなのでサインを貰っておいた。つうか、買った客が女性だと、通訳の姐さんが基本的にそれを促す流れ (笑) 。いくらイケメンでも所詮は田舎のシャイガイですね。素朴です。ベラベラ喋ったりしないし。♡☺♡「ファビアン、かわいい!」──オイっ。









 
 movie&photo: シャンパーニュ専門店マチュザレム



 というわけDE、アラン・ティエノです。こちらの息子も若い頃はなかなかのイケメンだったようですが、偉大なのはオヤジ (アラン・ティエノ) 。元銀行家であり、シャンパーニュのブローカーを経て、彼が強靭な起業家魂を発揮して1985年に設立したばかりのメゾン (コード・デ・ブランのメニルやアヴィーズにも畑を持つ) が、2013年と2014年と2年連続でアカデミー賞の公式シャンパーニュに (天下のモエ・エ・シャンドンに代わって) 選出されたのだから、恐れ入ります。



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 なんとなく金満起業家の多角経営臭の漂うメゾンに思えそうだけど、実はそうではなく、彼らのワインに対する情熱は真剣そのもので、今や新興勢力ながら、一歩一歩着実に成功の階段を上がっている真っ最中といったところ。今回はポイント20倍&送料無料に惹かれて買ってみた。セパージュはC45%、PN35%、PM20%で、リザーヴ・ワインがは45%と、NVにしては破格の分量。48ヶ月の瓶熟。

 やはりシャルドネの比率がタカーメだったか。もうこれくらいなら、だいぶブラインドでも分かるようになって来た。値段や存在感的にもっとリッチで重厚なイメージを勝手に持ってたんだけど、すごく爽やかシャープでフィネスに富んだワインですね。まさに優雅にスタイリッシュというか。





◤Thienot - (アラン・) ティエノ ブリュット NV




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 立ち香──ちょっと泡がデカいなあ。勢いもスゴイ。1ヶ月は休ませたんだけどな。少しだけ泡が漏れたよ (笑) 。香りは若く青々しく爽やかにフルーティー。この青空なタッチはまさにシャルドネの主導のそれ。ラベルの色もそうだし、アカデミー賞だし、勝手にリッチ系のキュヴェだと思ってたんだけど、これは意外。香りの出力は幾分抑えめ。それでもリンゴにハチミツに、清楚にフローラル。奥で少しオーク由来の渋みがあるが、この梅酒っぽい酸はメニルのシャルドネがアッサンブラージュされてるからなのだろうか。

 特に問題はないと思うが、やや単調な香りの発散性──。

 ♡☺♡「むむむっ。元々こういうヤツなのかな? ヒネてるんかな。ちょっと飲んでみて



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 ▲近所の格安スーパーで当たりっぽいオーストラリア産のマグロを見つけたので買ったらまんまと大当たり。799円 (税抜) 。基本的にスーパーで刺身は買わないが、目視で良さげと思えば買う。子供の頃から新鮮な刺身ばかり食べてるので目利きですよ、これでも。



 バカを言うな!──問題ナイっ (ジャック・バウアー調) 。

 一つ言っておくと、moukan1973♀は最近歯を2本抜いたので──虫歯を放置して歯医者に呆れられる──、この人、味覚がおかしいです。全く問題ない。泡モコの膨満感も特にない。

 ♡☺♡「口の中の血とシャンが混ざって変な味に感じたのかも」──ねえ、そんな状態で高い酒を飲まないでくれる?

 シャルドネ主導の少し塩気のあるシャープなミネラルが軽快かつ優雅に迸る。おそらくシャルドネは40%以上は入ってるはず。しかもこの塩気はまさしくコート・デ・ブランのアヴィーズを想起させるもの。端的に言って好みですね。リッチどころか、清冽にスタイリッシュ。どことなくアンリオをスリムにした感じ。若干の樽香。干したプラムや梅酒のような渋みと、グレープフルーツの皮のような苦み。温度が上がると焙煎コーヒーのような香り。



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 時間が経つと、徐々にピノの表情が前に出てきた。クリーミイなベリー。ハチミツトースト。今はもう普通にリッチな混醸ワイン。軽やかリッチだけど、ストラクチャーはスリムで透明。ゴージャスに至る一歩手前の節度あるエレガンス、そしてフィネス。時間経過と温度変化でどんどんいろんな顔が出てくるので、キンキンに冷やしてガブガブ飲む愚行は冒さないように。

 ♡☺♡「旨い! 問題ない! バランスがいい!」──ほんとか?



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 どんどん香りが開くな。バタークッキーにイチゴジャム。それでもシャルドネが全てを引き締める。ドサージュは8〜9g/1Lくらいはありそうだけど、絶妙な塩梅。甘くはないが、厳しさもない。なによりワインとしての上質なフィネスに満ちてる。フレッシュさもあるが、リザーヴ・ワインが、黒子として目立たず──しかしながら存在が透明なままでは意味を成さない程度には静かに主張している。

 思ったよりフレッシュで快活なキュヴェだけど、これは料理を選ばないし、最初の乾杯にもピッタリだし、決して安くはないけど、最高級のデイリーワインとは言える。いいんじゃないでしょうか。1日で空けるのはもったいないけど、なくなっちゃったよ (笑) 。ブラン・ド・ブランが苦手な人がこのへんを一つ挟んで酸耐性を付けるには程良い酸の出力。ま、我々的にはこれ以上甘いとちょっとね──とはなるが。

 先日のネコンジェモエクリコのNVなんか、これに比べればクソもクソですね。バキバキの起業家でも、情熱と知恵と技術があれば、一代でここまで来れるのね。優雅で貫禄のあるNVです。ちなみに伊勢丹イベントで普通のテタンジェを飲んだけど、基本的にネコンジェ系なのな。あとドゥラモットのブラン・ド・ブラン2007もネコンジェあったな。いつかソムリエに訊いてみよう。


moukan1972♂moukan1973






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