もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

 低アル志向の「菊鷹」は一定の成果を上げているだけに、山本杜氏の移籍は痛い・・・。
〜 平日は日本酒、週末はシャン、毎日「本日の1曲♪」、合間にお菓子 (主に安煎餅) &女優評、超時々メガネ警察〜

◤Andre Clouet / アンドレ・クルエ ブリュット「Dream Vintage 2006」ブラン・ド・ブラン 




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 毎度アクセスありがとうございます。


 先週末は同じヴィンテージ (2006年) のブラン・ド・ブラン (ブリュン・セルヴネイ ヴィエイユ・ヴィーニュ2006) を水平飲みしたけど、たった2本なので、別にそれほどの意味はなく、単に翌日にも残しておきたかったから──どちらかと言うと翌日の味の変化を確認したかったことの方が大きい。なので「水平飲み」は「ついで」という感じ。






 
 ▲なぜかBGMがアースの「ブギーワンダーランド」という (笑) 。


 




 アンドレ・クルエ (写真は現当主のジャン=フランソワ・クルエ) ──モンターニュ・ド・ランスのアンボネイとブージーの絶好のロケーションに畑を持つ家族経営のドメーヌ (実質的にはRM) だけど、業態はNM (ネゴシアン・マニピュラン) で、この「ドリーム・ヴィンテージ」では、80%ほど、他の生産者 (友人) から手に入れたシャルドネ (ル・メニル・シュール・オジェ産) を使用してます。元々はロゼ用のピノ・ノワールが欲しかったメニルの友人が「オマエんとこのピノを少し分けてくれ」と言ったのが始まりだそうで、試しに物々交換で入手したメニルのシャルドネでワインを造ってみたら「こりゃええわい!」となり、それで自分んとこのブージー産のシャルドネも20%ほどアッサンブラージュして出来上がったのが、このキュヴェ。

 つい最近「2009」と同時リリースされたけど、デゴルジュマンが出荷直前なので、この「2006」の方が仕上がりに時間がかかったんだろうね──つまり「2006」は蔵出しのバック・ヴィンテージではなく、最初から「2009」とは成長のスピードが異なることが配慮されていると考えるのが自然。



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ドリーム・ヴィンテージとは

 かつてメニル・シュール・オジェにメゾンを持つ友人から、ロゼを造るためにブージーのピノを少し分けて欲しいという依頼がありました。それから毎年ブージーのピノ・ノワールとその友人が作るシャルドネを交換することとなり、ジョン・フランソワは少量ながらメニル・シュール・オジェのシャルドネを醸造、熟成することになります。

 ブジーの豊満で厚みのあるシャルドネとは対照的な、メニル・シュール・オジェの真っ直ぐでタイトなシャルドネの魅力に惹かれ、そのキャラクターを活かしたアンドレ・クルエ初のブラン・ド・ブランをリリースしました。

(販売ページから原文のまま引用)









 というわけDE、実は世にも珍しい「メニル&ブージー」のブラン・ド・ブランになってます──ブージー100%のブラン・ド・ブランも珍しいけど買える (うちは2009でストック) 。アッサンブラージュ比はメニル80%、ブージー20%で、ドサージュは今知ったけど8g/1L。正直、この量は我々の嗜好ではなく、このキュヴェにとっては少し多いと言わざるを得ない。ブドウの完熟具合を考えれば、おそらく5〜6gで十分──いや、3〜4gでもイケる。マロラクティック発酵は飲んだ印象だとONだと思うが、調べてもわからなかった。





◤Andre Clouet / アンドレ・クルエ ブリュット「Dream Vintage 2006」ブラン・ド・ブラン

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 実はアンドレ・クルエのシャンパーニュを飲むのは3本目。去年のクリスマス時期にUPした『ハレの日に飲むシャンパーニュ/ワイン特集』の中で、その2本のNVが取り上げられてる。確かにブラン・ド・ノワール (黒ブドウ100%) のNVで「これは!」という瓶を見つけるのは難しいかもしれない。


 今年オレが飲んだ中では「Pierre Gerbais / ピエール・ジェルベ “ロダス” ブリュット・ナチュール NV」あたりは再飲したいとは思ったが、実は飲んでいてまるでロゼなほどの赤いニュアンスを最も感じたのは、白黒混醸の「Bereche et FIls / ベレッシュ・エ・フィス ブリュット レゼルヴ NV」だ。たぶん今出回ってるロットはデゴルジュマン時期の違う最新版だと思うので、同じ出来にはならないが (オレが飲んだのはDégorgement:2016/7) 、機会があれば。フィッチに再入荷してるけど、古めのロットの売れ残りならココとか。この店には「送料無料」の酒が幾つかあるので、フィリポナエグリ・ウーリエを同梱すれば単価は下がる。ま、デゴルジュマン表記のある商品に関しては問い合わせれば教えてくれるので。


 さて、ドリーム・ヴィンテージ。いきなり超絶フルーティー。どうしても熟したメニルのシャルドネからは梅酒のような酸を感じることが多いんだよなあ (笑) 。シャルドネ100%なのに赤い果実のニュアンスがあるのはブージー産が20%ほどブレンドされてるからか。コート・デ・ブラン100%のブラン・ド・ブランのような張り詰めた硬質感はなく、どことなく人懐こいニュアンスがある。徐々にハチミツ&バター。特に不快な香りはナシ。

 ♡☺♡「あああ、いいねえ! 果汁大爆発に加えて酸が効いてる! 旨い! 梅、わかる (笑)



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 問題ない──普通は問題なんかないんだよ。しかし先週のジャン・ラルマンは両方とも酷かったなあ。こうしてマトモな瓶を飲むとよくわかるわ。日本酒やスティルワインとは違い、シャンパーニュの「アタリ/ハズレ」&「コンディションの完璧/劣化」は非常に分かりやすい。土地も属性も極めて狭い領域での切磋琢磨なので、簡単に言うと〝それ〟じゃないモノは〝シャンパーニュ〟じゃないということになる。

 造り手やエリアによって様々な手法や工夫があれど、飲んで〝シャンパーニュ〟だと感じなければそれは〝シャンパーニュ〟じゃない。スティルワインのように500円のモノもあれば50,000円のモノもあるジャンルならともかく、シャンパーニュの場合は最低でも3,000円くらいからのスタートなので、低品質=ハズレという理解で間違いないし、そもそも500円ワインのような低品質な表情が少しでも顔を出せば、イコール、それはハズレか劣化になる。それが分かりやすい部分。簡単に言えば、好みは脇に置いといて、飲んで不味ければ、まず間違いなく劣化。味が薄いとか、水っぽいとか、目指すべき (望むべき) ベターな要素があるケースには多少の判断の複雑があるものの、飲んで顔をしかめるほどの不味い液体なら、それは確実にハズレ or 劣化。



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 やっぱコート・デ・ブラン100%のブラン・ド・ブランより柔らかく朗らかなテクスチャー。香りは複雑かつ重層的なんだけど、飲むと軽くてはんなりという (笑) 。まあ、単一ヴィンテージなので、それなりに一体感はあるけどね。若干の泡モコがあるので、もう少し休ませるべきだったか。あと、少し甘い。調べてないけど、おそらく8g/1L以上はドサージュがありそうなニュアンス。

 ♡☺♡「ちょっと甘いなあ。余韻は長いけど

 温暖化の影響もあって、各メゾンともドサージュの量は年々減ってるらしいよね。おそらくこのブドウも摘んだ時にそれなりの完熟具合だったんだと思うな。コンポート様の甘さというか、少し果実の甘みと添加リキュールの甘みがダブる。すり下ろしリンゴな泡が質量感を持って舌に絡むタッチがあるので、おそらくはマロラクティックONでしょう。ドサージュを減らすか、一部をノンマロにすればバランスはもっと良くなると思うけど、値段を考えなければ別に問題なく旨いです。

 やはり、大当たりのNVに勝るハイコスパ無し、は真実。ミレジメは5年/10年スパンで長期保有する人でない限りは、無理に手を出す必要はない。これも一応10年くらい寝てるけど、まだまだ全然フレッシュだし、黄昏たような古酒の表情もほとんどないし、これならアンリオのNVの方がよほど堂々たる古酒風情を兼ね備えてるよ。



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 ブリュン・セルヴネイ2006の後だと余計に甘く感じるなオイ (笑) 。たしかに余韻は長いけど、やっぱダランとしてるなあ。ブージー産のシャルドネのブレンドによってストラクチャーが豊満な分、少し焦点の定まらないニュアンスもあるが、口の中で液が踊ったり遊んだりする柔軟性を好む人がいても不思議はないし、これは完全に我々の嗜好の問題。ま、このキュヴェはアンドレ・クルエの自由工作みたいなもんだから、日本酒で言えばチャレンジタンクみたいなもん。目の覚めるようなブラン・ド・ブランを飲みたければ素直にコート・デ・ブラン100%のモノを飲めばいい。





── 2日目。

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 ♡☺♡「美味しい。高級感が出てきた。昨日より旨い。もったいないことした。半分くらい残しておけばよかった・・・

 昨日より遙かに旨いな (笑) 。まるでアップルパイじゃん。酸に締まりが出てきて、液性そのものに張りが出てきた。余計なモコモコも取れたし、ワインとしてのフィネスが明瞭になる。むしろ朝に開栓して夜に飲むとか、いずれにせよ、泡モコを感じたら時間を置くに限るし、グラン・クリュのポテンシャルは伊達じゃないから、翌日に飲んでもまるで問題ないばかりか、これはエグリ・ウーリエも自身のシャンパーニュに対して「それは (翌日に飲むのは) とても賢い飲み方だよ」と言っていることだ。[参考


moukan1972♂moukan1973






Andre_Clouet コート・デ・ブラン

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