◤鍋島 - classic NABESHIMA 純米大吟醸 兵庫県特A地区 吉川産 山田錦 28BY ── dಠಠb「最近moukan1973♀が何を飲んでも露骨な不満を言わなくなった理由が遂に明らかに」#High Grade 




nabeshima_jundai_yoshikawa28by3.jpg 買う時には何某かの高揚があるのに、実際に買って飲むと、ほとんどのケースで「そもそもオレ、なんで買ってしまったんだろう?」と少し訝しい気分に苛まされる酒、それが26BYの5月以降の鍋島 (なべしま) という酒の持つ魅惑と怪奇の本質だ。

 あまり事を荒立てる気はないが、先に言うと、もう呑みたくないクオリティである。オレの性格が数時間後に不真面目なそれへと進化しない限り、おそらく今夜 (11/14) も3日目を少し舐めるとは思うが、昨晩、2日目をオレとは異なる時空で飲んだmoukan1973♀に感想を求めたところ、なぜか最近の彼女にとっての決まり文句を和やかに使い回すばかりである──♡☺♡「別に旨くはないけど、普通に飲める」。

nabeshima_jundai_yoshikawa28by4.jpg 一体いつからそれほどまでの母なる菩薩スピリットを兼ね備えたのか不思議だったのだが、原因は職場で配布されたスマホにあったようだ。彼女は言う──♡☺♡「酒はどうでもいい。音楽がヤバい。アンタにとって酒記事は遊びでしょ。こっちが本命。酔いながらイイ音楽が聴ければそれでいい」──要するに彼女はスマホを手に入れたことでブログにおける最強のカードを手に入れたというわけなのだ。

 オレの選曲する音楽は、少なくとも我々夫婦にとっては、酒で言えばどれも☆6☆7クラス。最高の音楽さえあれば、かりに酒そのものが大したことなくても気にならなくなったと言うのだ。旨い酒はより旨く、大したことのない酒は音楽を心地良く聴かせるための媚薬に降格させるその姿は、まさに車のエンジンで言えばハイブリッド仕様というわけだ。これはシリアスな思考回路を散漫で曖昧なモノへと自在に軟化させることのできる女性ならではの脳内処理とも言える。

 これには恐れ入った。




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 bottle size:1800ml




SAKE GRADE:☆☆☆½※3日目以降に昇格。

【468】鍋島 -なべしま- classic NABESHIMA 純米大吟醸 兵庫県特A地区 吉川産 山田錦 28BY <佐賀>

富久千代酒造:http://nabeshima.biz


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 ▲三幸製菓『黒豆あられ 旨塩味』は『丸大豆せんべい 旨塩味』の小分けリミックス的な位置づけだが、味わいや歯応えにおける意味は少し変わる。Bodyに対してパウダーが作用する比率が高まるゆえ──特に外周面において──、煎餅形状よりも三幸ライクな野趣と塩みがストロングになる。つまり、ファンが笑顔になるくらいには塩っぱいし、Bodyの焼き加減も粗野でパワフルに感じる。☆4






 立ち香──なんか「六十餘洲 純米吟醸 山田錦 ひやおろし」みたいだな。やや鼻毛に緊張を強いるバナセメ (バナナセメダイン) 系か? そしてややニュウ (乳) 。

 今日は軽い味見です──。

 ♡☺♡「木香か? アンタの言ってるの当たってるよ。辛口というか、セメ感はある。旨み成分が少ないなあ。薄い。そんなことより、煎餅、超塩っぱい (笑)


nabeshima_jundai_yoshikawa28by6.jpg 微妙 (笑) 。ミクロな泡を感じるな。そして、クリアでキュッっと酸っぱい。日輪田の26BYを水で薄めたみたい。まあ、一言で表すならスカした高級食中酒といったところ。純大としての華やかさはまるでなく、味としてはそれでもいいんだけど、作品としてのスケール感もクリエイターとしての野心もまたないという、なんともショボくれたハイクラス商品。

 ♡☺♡「ダイナミックさに欠ける。あとやっぱ木香っぽいのが気になる

 なんか渋いっうか、酸っぱいな。完熟してない果実というか。飲めなくはないけど飲みたくはないみたいな (笑) 。ミルキーな柔らかいテクスチャーもあって、そこはいいんだけど、甘みが乗って来ないし、正直よくわからん酒。「澤屋まつもと TOJYO」みたいなタッチもありつつ、あれよりも漂白されたクリアネスがある分、これを決して「ミネラル」とは呼びたくない軋むような渋みが浮き立つという高貴なチグハグさ。入りはそこそこ滑らかなんだけど、だから何?的に素直な旨さに出会えない酒。☆3です。






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 シャン経由で最後に一杯おかわり──。

 メロンソーダ (笑) 。なんだこれ。いつも思うんだけど、日本酒って、シャン経由だとエラく香るし、何を飲んでも甘く感じる。ま、そりゃそっか。そして悲しいかな、極めて人工的な香りで、含むと渋いし、どこにも果実はないという。もちろん、日本酒ライクな抽象的な果実表現というモノもあって、それは逆にリアル果実には表現できないタッチなので、何も香りや果実味で日本酒が常にワインに負けるなんてことはないわけだが、ダメなモノがよりダメなモノに貶められるという残酷はある。

 これは試練の1800mlになりそうだ。





── 2日目。

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nabeshima_jundai_yoshikawa28by8.jpg 立ち香──ちょっとニュウ来たねえ。イチゴっぽいつうか。でも奥でツンケンする渋み、木香っぽいニュアンスはあるよなあ。これもまた一回火入れの冷蔵保存酒かあ。

 あまり変化もなさそうだが──。

 やっぱオレには酸っぱい酒に感じるなあ。そして最後は軋むし渋い。一瞬ポヨんとした蜜っぽい甘みにも出会うんだけど、バランスがワリいなあ。今日はThe鍋島な表情によく出会うが、どれも不機嫌でネガティヴなものばかり。

 ミネラルミネラル言いますが、心地良くないんだから意味はない。液性と基本的な骨格は「長陽福娘 八反錦 秋あがり 27BY」で感じたニュアンスに近い。もちろん、鍋ちゃんの方が香るけど、この不快に渋い感じはイマドキの熟成一回火入れには非常によくあるタッチ。


nabeshima_jundai_yoshikawa28by9.jpg ダメですね、全く旨くない。居酒屋で一杯だけ飲む分にはやり過ごせるけど、家で二杯以上飲む人には試練となる。もはや不気味とすら感じる果実ではない人工的な果実感は、オレの言う「子供用の風邪薬シロップ」における「いちごおれんじあじ」のよう。

 しかしこれ呑んで旨いと思うヤツ、この世にいるのか (笑) ? この程度で満足なら、さぞかしハイテンションな日本酒ライフを送ってるんだろうよ。正直、普通の山田錦50のハズレ瓶と大して変わらん。来世でカブトムシに生まれ変わったら樹液とアッサンブラージュして呑むわ。

 昨日より甘みもあるが、同時にお花畑もあり、それでいて米の旨みは乏しく液性は痩せて干からびていて、無駄にムキムキのミネラルはガイコツの断末魔のようである。去年のオレなら☆1を付けていたかもしれないけど、もうそこまでの情熱もない。買ってしまった人は御愁傷様でした。なんか極めて素人臭い酒ですね。そろそろ誰か本人に本当のことを言ってあげた方がいいな。その役はオレには荷が重いよ。



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 悦凱陣──ムチムチやん (笑) 。でもなあ、語りかけてくれる何かはあるんだよなあ。細部で邪魔な要素もあるけど、全体には滑らかで清らかな液性。「鍋島」はなあ・・・。グイ呑みでオカワリしてるけど、中途半端なジューシネスもあって、今は25BYのハーベストムーンを想ひ出してるわ。「悦凱陣」は少し割り水すると熟味は増すものの、まとまりは良くなる。「ダメ島」経由だとエラく美酒に感じるな (笑) 。



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 そして「六十餘洲 純米吟醸 ひやおろし」は「鍋島」とコネクトするニュアンスがやはりあるし、この「純吟」に対して「純米」の優位は変わらない。この中の4本ならオレは「六十餘洲 純米 ひやおろし」を推すが、あまり盛り上がる試合でも闘いでもない





── 3日目。

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 ▲危うさ満点カップル。どうぞ末永くお幸せに。陣内はイモ欽トリオのフツ男みたいな細目だから、意外と野暮ったいボストンは似合うが、嫁さんはサイズが合ってないし、形も似合ってない──厳密に言うと若干ブス化する。ペアルックにするなら、オレたちみたいにtheoで合わせるとか、ブランド揃いという方法もあるんだぜ?


 イモ欽トリオ - ハイスクールララバイ (作詞:松本隆 作曲・編曲:細野晴臣)
 
 ▲真ん中がフツ男。






nabeshima_jundai_yoshikawa28by14.jpg ほんのり乳酸ライクな輪郭も出てきたな。熟したリンゴの皮というか──これ以上進むと酔っ払いオヤジの体臭になる (笑) 。

 最初の一口はそこそこ飲めるんだよな。でもなんか今日が一番いいのか? なんか甘酸っぱさのバランスが徐々に立体的になってきた。うん、飲めますね。☆3.5に昇格なのか (笑) ?

 辛いは辛いけど、今日は木香に寄せる渋みや軋みは後退してるので、清楚に淡麗なルックが前に出て、なんだか瑞々しくジューシイなタッチもなくはない。でも、いろいろ惜しいなあ。これで旨みの豊満に蜜の甘みがポチャっと乗ればそこそこイイ酒になると思うんだけどな。

 これ、生詰じゃなくて、生貯蔵にするのがベターな気がするよ。もっともっと旨みや甘みの球体が欲しい。そこはかとないモダニティもあるので、そこまで田舎臭い酒ではないけど、都会の真髄を知るオレからすれば別にってなもん。





── 4日目。

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 ▲日本酒だけでなく、煎餅業界も29BYに突入しております。



 なんか昨日は随分と呑めた印象ではあるが、さて今宵はどうだろう。

nabeshima_jundai_yoshikawa28by16.jpg うーん、ギスギス感は薄れたけど、やや粉っぽいのと、あとはますます乳化してるな。まあ、呑めなくはない。「呑みたくない/旨くない」から「普通に呑める」への昇格は認める。そして、これが「山廃」や「生貯蔵」ならそこそこイイ酒になるのかもしれない。特Aの山廃ってあまり見かけないし、これを「鍋島」がやればそれなりのインパクトと話題は世間に与えられそう。

 ややニュウ問題あるが、初日や2日目よりはマシ。☆3.5に格上げしておきます。ジューシイな輪郭も微かにある。ちょっと可憐で線が細いけど、クドいよりはマシか。もはや「鍋島」がどうのの話はしてない。単に「飲めるか/飲めないか」「捨てるか/捨てないか」の話をしてます。そこに淋しさを感じる時期はとうに過ぎた。


moukan1972♂moukan1973






日本酒 鍋島

Comment

Name - moukan1972♂  

Title - To めいさん



毎度です。


──このお酒を吞んだときに思ったのは、「水臭い」でした。主に京都で、「塩味が足りない」食べ物を指す言葉です。

アハハ。なーるほど (笑) 。確かに薄いんですけどね。まあでも、火入れの「鍋島」って、だいたいこんなもんですけどね。もちろん、信じられないくらい旨い酒も、かつてはありましたが。

きっと1800mlの方がマシだと思いますが、気軽に買える値段でもレアリティでもないですし、なんとも歯痒い酒ではあります。オレンジ生が意外と普通に飲めたので「New Moon買っちゃう?」なんて思ってましたが、なんか興醒めしました。

それよりさっき「長陽福娘 純米吟醸 直汲み 山口9E 28BY」のラスト1本を買ったので、こっちの仕上がり具合の方が気になりますね。

あと、ぼちぼち黒澤酒造にメールしてみます。12月はいよいよ「Type-7&9」の襲来ですね。今年も魅せてくれるといいんですが。



2017.11.15 Wed 22:30
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Name - めい  

Title - 

おばんです。

このお酒を吞んだときに思ったのは、「水臭い」でした。

主に京都で、「塩味が足りない」食べ物を指す言葉です。二口目で脳内に浮かんだのは、水臭い筑前煮の牛蒡でした(笑)
要するに、軋んだ感じと旨味不足でした。大して香りもしませんしね。

ああ、あの時安全パイで呑めるお酒がなかったばっかりに…
2017.11.15 Wed 22:15
Edit | Reply |  

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