◤Brun Servenay / ブリュン・セルヴネイ ブリュット ミレジメ ヴィエイユ・ヴィーニュ 2005 




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 というわけDE、我が家では徐々にシャンパーニュにおける〝篠峯化〟が生じ始めているブリュン・セルヴネイのミレジメ (ヴィンテージ) 2005です。上級キュヴェ「エグズィラロント (=浮き浮きさせる、陽気にさせる) 」はブドウの出来の良い年にだけ仕込まれるけど、ミレジメは毎年リリースされる模様。

 オレが把握してる範囲だと、日本初上陸は2003から。なにせ瓶熟が108ヶ月 (9年) の商品なので、ベースワイン造りに1年、熟成に9年、デゴルジュマン (澱引き) 後の休息〜出荷まで1年と考えても、実際の店に並ぶまでに (=我々の手元に届くまでに) 約11年はかかるわけで、2017年の時点で最新ヴィンテージは2006と遅々たるもの──シャンパーニュのヴィンテージ商品の規定熟成期間は36ヶ月 (3年) 以上なのでそれより綾瀬はるかに長い。

 つまり、これは2016年リリースの2005。あまり出来の良いヴィンテージではないようで、かつてロバート・パーカーの右腕としてワイン・アドヴォケイト誌で働いていたアントニオ・ガローニが立ち上げた有料ワインサイト「VINOUS」では92点ながらThe 2005 doesn't have the power or intensity of the house's best Champagnes (2005はこのハウス最良のシャンパーニュが兼ね備えている力強さや熾烈さを持ち得ていない) と評された。









 商品名にある「ヴィエイユ・ヴィーニュ (=Vieille Vignes/V.V.) 」とは「古いブドウの木 (古樹) 」という意味だが、樹齢に関する細かい規定はなく、一般的には30年以上を指すことが多いようだ。ちなみにこのキュヴェで使用されるヴィエイユ・ヴィーニュの樹齢は40〜80年で、使用するブドウは全てグラン・クリュ (格付け100%畑=ブドウ買取価格MAX畑) のアヴィーズ、クラマン、オジェ産のアッサンブラージュ。ブドウそのものの果汁感をダイレクトに表現するためにマロラクティック発酵はせず、ドサージュも5g/1Lと少なめ。

 6,339円 (税込) と決して安くはないが、大手メゾンのブラン・ド・ブランのミレジメに比べれば、ALLグラン・クリュでこの価格は決して高くないとも言える。まさにRMモノのシャンパーニュの魅力はこの高コスパ感にあると言っても過言ではないだろう。

 とはイエイ、徐々に値上がり始めてるメゾンなので──世界的需要が拡大している──、優良年の2008や2009がリリースされる頃には同じ値段では買えないだろうな。さっそく2006は国内輸入本数が極少で、フィッチやウメムラでの扱いはナシゴレン。輸入元でも2006の残数は2本 (笑) 。





◤Brun Servenay / ブリュン・セルヴネイ ブリュット ミレジメ ヴィエイユ・ヴィーニュ 2005




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 立ち香──おお、ミネラルの煙の中から彩度低めのドライフルーツ。そしてバターとハチミツ。フレッシュネスが売りのNVモノとは違い、そこにあるのは昼間の青い空ではなく、夕暮れ時の黄昏たセンチメンタル・ブラウンの空。

 ♡☺♡「あああ。あのねえ、熟してるというか、味が深い。年代モノの感じがする (笑) 。うん、熟してる感じはあるねえ



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 ▲語るに足らずの凡庸ファイヤーな「ちっちゃなプリッツ たこ焼き味」は極めてどうでもいい☆3.5



 表面的な纏いにおいては確かに熟味もあるが、まだまだ酸そのものは若々しくフレッシュ。焦点の定まった堅牢な骨格のコアに瑞々しく輝く宝石のような極小の酸。全体の味の出力は小さめで、たとえばド・スーザアンリオのように、味わいにおけるある種の必殺技的ケレン味で押し切る風情はなく、あくまでも静謐の中の隠された情熱としての表現性。ニュアンスとしては、ちょうどフランク・ボンヴィルのプレスティージュNVなんかに近いが、コアに宿る果実味の明瞭さ、力強さはこちらの方が上──つまり、静謐ながらも味わいの漂白はない。



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 温度が上がり、味も開いて来ると、徐々に焙煎コーヒーのようなアロマ。ここでもアンリオBBの想ひ出に浸れるわけだが、繰り出される必殺技は特になく、あくまでもミレジメ的な静かなる統一性の中で清楚な複雑性を発揮するに留まる──そう考えると、アンリオのNVにおける、なんとケレン味に満ちた高らかな自己主張であることか!

 ♡☺♡「これいくら? あああ、だったらアタシはNVで十分。あっちの方がフルーティー

 まあその気持ちもわかる。ミレジメの夕暮れイズム、黄昏感は飲み手の心理状況との美しい合致があればこそ、より一層輝く液性ではあるだろう──なんの気なしにシレっとカジュアルに飲むには少しアンビエントな存在感ではある。



 ミレジメ、あきまへんか?
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 決してそんなことはないけど、買ってすぐ飲むならNVで十分。ミレジメは最高の飲み頃コンディションで開栓するのが難しい。

 時間と共に味がぐんぐん開いてくる。クミンなどのスパイシーなアロマに包まれてクリーミイな膨らみも増す。それらの纏いを透明感のある酸が力強く手仕舞う流れの中でもたらされる余韻は極めて長い。

 ♡☺♡「リッチ感があっていいね。心が落ち着く・・・

 NV同様、温度が冷たいとダメですね。12〜14℃あたりをウロウロしながら白ワインとして飲むのが吉。全体の味や香りの出力は小さめながら、それでもダイレクトな果実のジューシネス、輝ける酸が泡消えと共に漂白されることはない。


moukan1972♂moukan1973







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