もう肝臓の無駄使いはしたくない夫婦の日本酒備忘録

 低アル志向の「菊鷹」は一定の成果を上げているだけに、山本杜氏の移籍は痛い・・・。
〜 平日は日本酒、週末はシャン、毎日「本日の1曲♪」、合間にお菓子 (主に安煎餅) &女優評、超時々メガネ警察〜

◤六十餘洲 - 純米 山田錦 ひやおろし 28BY ── dಠಠb「たまにはカジュアルに何も考えずに質の良さだけが取り柄のような静かに旨い酒を飲みたい夜もあるということで」#Fruity/岩塚製菓/小魚とアーモンドせんべい/Grand Calbee/シークワーサー味 



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rokujuyoshu_hiyaoroshi_junmai28by3.jpg 今季 (28BY) 4本目の六十餘洲 (ろくじゅうよしゅう) です。生酒3種 (山田錦50、山田錦65、雄町50) はそれぞれにキャラの違う味わいで、表面的には「これぞ六十餘洲!」というカラーで統一されているわけではないものの──むしろそうした統一カラーを拒絶するかのような自由さがある──、それでもオレの中では明白に「酸、足りてる銘柄」であることに違いはない。

 スカっと美しく澄み渡る山田錦50、リリース直後からズシりと熟れ茶なカラーを発散する豊満な山田錦65、そして今のところ「甘口」の酒で一番旨いと思える28BYである雄町50──これら3本の酒が同じ銘柄であることを確認できるのは、単に我々の多くが「ラベルなんか呑む前に全て剥がす!」という過激な無頼者ではないからである。

 個人的に「ひやおろしジャンル」にはあまり興味はないタチだが──生詰原酒を冷蔵庫で寝かせて秋に飲めば「自家製ひやおろし」の一丁上がりワーイ!──、最近は生酒──しかもオールド・ヴィンテージばかりを飲んでるので、たまにはカジュアルに何も考えずに質の良さだけが取り柄のような静かに旨い酒を飲みたい夜もあるということで、そこで「六十餘洲 ひやおろし」に白羽の矢が立ったというわけだ。「純米吟醸 山田錦50」もストックしてるけど、まずは「純米」で夜の過ごし方に対するアクセントを変えてみよう。




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 bottle size:1800ml





【441】六十餘洲 -ろくじゅうよしゅう- 純米 山田錦 ひやおろし 28BY <長崎>

今里酒造 株式会社:http://www.64sake.com


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 名前はシャンシャン (Cham-Cham) !!!
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 ▲つまり「シャン」が「2つ」なので「フランス語」読みだと「マグナム」ですね。ブリュン・セルヴネイのNVマグナム (1500ml) は本ロット国内30本の超限定品でフィッチ&ウメムラにも未入荷!




rokujuyoshu_hiyaoroshi_junmai28by5.jpg 立ち香──同じ醪かどうかはわからんが、少なくとも同じ山田錦65の生酒で感じた「熟れ茶」なカラーはないな。うーん、なんか静岡吟醸ライクなバナナ&セメダイン&シュガー&アルコールの浮きを感じるけど、大丈夫か (笑) ? とりあえず香りに個性はないかな。酸の張り出しも特にはナシ。非常にトラッド──「飛露喜」の杜氏なら「モダン」と呼ぶところの、まさに正統派な佇まい。

 とりあえずはRS (れいしゅ) で──。

 うん、なかなかジューシイですね。生酒とは別物だけど、悪くないかな。少しワシャっとフワフワしたテクスチャーでツルピカな透明感はないけど、シェイキーな飲み口はそこそこ愛らしい。思ってたよりスイーツに甘い。でもやっぱ酸は足りてるんだよなあ。鼻から抜けるライトセメダインな香りに優しいキラメキ。ややボヤけた「冩樂 なごしざけ 27BY」という感じもするけど、やっぱ幾つかの「冩樂」や「蒼空」や「一白水成」なんかを想ひ出すかな。そして、少なくとも静岡吟醸よりは好きです。

rokujuyoshu_hiyaoroshi_junmai28by6.jpg たまにはこういう火入れの酒も新鮮。悪くない。飛び上がるほど旨いわけでもないけど、少なくとも1800mlで買ったことに重荷に感じることはないですね。

 ワイングラスで──。

 ほのかな熟香が奥から沸いてきた。悪くないな。☆4は不動。「ひやおろし」そのものの価値をうんぬんさえしなければ、これはこれでそこそこイイ酒だと思うし、もしもアナタが「ひやおろし大好きっ!」という変わり者であるなら、たとえば今季100本呑んだそれらの中の上位30本には余裕で入るとは思う。

 ま、それこそ「冩樂」や「一白水成」なんかの生詰大王銘柄との属性上の決定的な違いを見つけることは難しいけどね。「ただの生詰」と言われれば「ただのモダンな生詰酒」という。とはイエイ、イマドキの人気銘柄との違いは「美酒創生への気負い」がまるでないという点にある。あれこれ工夫して何とか「美酒」を造り上げるという舞台裏をまるで感じさせず、あくまでも無垢に丁寧にいつもの仕事をやり遂げた先に「結果としての美酒」が現出するという姿こそがこの銘柄ならではの静かで奥ゆかしいハッスルと言えるだろう。


rokujuyoshu_hiyaoroshi_junmai28by7.jpg 温度が上がった方が甘みの伸び&膨らみと、それを陰で支える黒子の酸の活躍にもコネクトしやすくなるゆえ、少なくとも六十餘洲ライクな酸を味わいたいなら、飲み頃の温度帯は15℃の踊り場が見えてきてからだ。

 ここで突然ですが、篠さん26BY──。

 う〜ん、ブっとい、五味の輪郭線が (笑) 。酒としての強さ&逞しさを感じる。これ単体で飲むと淡麗に感じる瞬間も多いというのに・・・。そして美酒は美酒でも方向性が真逆。この並びだと、六十餘洲はしっかり熟してますね。篠さんはキビキビしてます。まあ、それでもオレの中ではこの両極を「酸」でつなぐ風流がありますんで、皆様も〝自分だけの味の数式〟を持つと、もっと楽しい酒ライフが未来に向かって伸びていくと思います。



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 お燗──ちょっと小さい氷を入れて薄めます。

rokujuyoshu_hiyaoroshi_junmai28by9.jpg 写真じゃわかりにくいけど、ちょっと黄色いです。あああ、なんか気負いのない普通さが際立つので、オレが肩入れする銘柄としての輝きは失われるけど、これはこれで悪くないですね。旨いっす。存外に今の気分は優雅でリッチ。ややOld Sccoolな前時代的スウィートネスを感じるものの、大学時代の飲み会でこのお燗に出会っていたら、おそらく缶ビールの生涯消費量も今の半分程度には削減されてはいただろうよ。旨いっすPart2。


rokujuyoshu_hiyaoroshi_junmai28by10.jpg まあ、歴然とバナナ寄りなので、オレの嗜好に照らせばフィット感は弱めですが、一切の文句はない。最初から「ひやおろしとはこういうモノ」と理解して買ってるし。29BYも六十餘洲は買います

 最後にRS返し──。

 愛らしいバナナジュースではあるものの、やっぱ酸のキラメキを感じずにはいられない。☆4を下回ることは絶対にあり得ない。気分としては☆4.5の酒を飲んでいる時と全く同じ。





 1973チャレンジ!!!
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 ♡☺♡「んんん。あれ? まあ、大丈夫か。思い込みが過ぎるのか、なんかややニュウ (乳) を感じた。これは間違いだと思う。アハハハハ。いや、ややニュウを感じる。マジか」──ティティ過敏症──「バカっぽい言い方だけど、シャンとは違い、まさに日本酒ですなあ (笑) 。でも退けがいい。スッキリしてて。ちょっとセメっぽい感じでしょ?



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 ♡☺♡「あああ、ワイングラスの方がいい! これ、温度が上がってからの方が旨い」──ここで一口だけ篠さんを飲ませる──「オシャレ!

 今回は「生酒」との「処理違い」としての比較をするために買った部分も大きいわけだが、残念ながらそことの比較は無意味でした。むしろ「生酒」の方が熟味豊かなくらい。ちょっと想定外にトラッド吟醸なフレイヴァーに出会ってしまったけれど、山田錦65にしてはそれでもモダンだとは言える。まずまずですね。





── 2日目。

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 ▲岩塚製菓『小魚とアーモンドせんべい』は☆3のクソ煎。基本的にオレは裏の成分表は見ないで食べますが、口に入れた瞬間に「これ煎餅じゃないやん。粉モノだよ」という印象で、見ると案の定「上新粉、でん粉」が混入。粉の苦みと小魚のカルシウムの苦みの醜い協奏。ナニコレ、健康志向ということ? そんなに消費者に健康を啓蒙したいなら「お菓子禁止令」でもアナウンスしろ。岩塚製菓の「うちは上質派 (他より若干お高め) なんで」的な浮つきと自惚れを「旨さへの失敗」に対する言い訳にしているところが惨め。旨くないのら「お菓子」を名乗るな。


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 Grand Calbee「シークワーサー味」ですが、Grand Calbeeそのものが宿命的に抱える問題点についてココで詳細かつ分析的に語った通り、甘すぎる芋Bodyとシークワーサー味が出会うと、甘くてミルキーな苦みのある柑橘系のスイーツになることは必然。それが何だかわかる?──正解!──オレンジマドレーヌ。しかしカルビーもつくづく人材不足の会社だわな。これくらいの味の方程式に誰も気づかないのか。芋の甘みを計算に入れないからどれもスイーツになるんだよ。






 まあまあかな──酒の話です。やや粉っぽいけど、酸のコアは透明。静岡吟醸ライクなバナナ・フレイヴァーは苦手なんだけど、これは飲める。オレには静岡モノの方が苦いし辛く感じるんだな。黙って「磯自慢」と言って出しても騙される人はいるんじゃないかな。今日はビールを飲んじゃうから──マチダヤ試飲会の記事を書くので酔いの加減を調整──、というわけDE、また後で。


 戻リマシタ。
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 あんま冷たくない方がいいね。なんなら常温でもいいくらい。ここの銘柄の酸があれば甘みがダレることもない。ちゃんと酸で象られた甘みの球体にビターな熟味がしっかりと寄り添う。そしてワイングラスがベター。


moukan1972♂moukan1973






日本酒 六十餘洲

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