◤君の井 恵信 (ゑいしん) - 山廃仕込み 純米大吟醸 直汲あらばしり 生原酒 28BY ──dಠಠb「まるでオハナシニナラナイ」#Sweet 



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eishin_arabashiri28by3.jpg 同じ酒の27BYも呑んでます、これ、今の我々的には「甘い」のか!?──恵信 (えいしん) です。通常銘柄は「君の井」で、この「恵信」は聖蹟桜ヶ丘「小山商店」のオリジナル。その他、この酒に関する諸々については去年の前説を読んでもらうことにして、今季は扱い店もそこそこ増えたようだけど、さすがに都内では限られるのかな? 「小山商店」はうちから電車で1時間もかかるので──駅からも歩くし──、面倒だし暑いし時間ないしで新潟の酒屋から通販しました。

 去年は10ヶ月くらい寝てる状態で呑んだので、ややムチっとした豊満な香りもあったけど、今年はそこまでは育ってないんじゃないかな。というより、去年の記事の中で、「この酒は夏のお祭り時期に呑むと風流だと思います」なーんて書いた手前、どうしても7〜8月中に飲む必要があったんだよ、オレには (笑) 。なにげに7月はここまで☆4.5以上が「櫛羅 純吟 16BY」以外に出てないので、ここらで一気にアガってイキたい。




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 ▲先日の諏訪旅行の際にKURASUWAで買ってきた「まし野ワイン - プルーンジュース」。加糖してるらしいが、これは旨いな。ジャムみたいなドロっと感だけど、案外クドくも甘くもない。これまで干しプルーン以外のプルーンというものを知らずに生きてきたが、これは御土産で買うにはいい商品。☆5です。さすがに濃いので、この量でも満足できるよ (笑) 。リュキュール類とカクテルにしても旨いだろうね。ブドウよりこっちの方がアタリ。


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 bottle size:1800ml




SAKE GRADE:☆☆☆½

【406】君の井 恵信 (ゑいしん) -きみのい- 山廃仕込み 純米大吟醸 直汲あらばしり 生酒 28BY <新潟>

製造蔵元:君の井酒造 株式会社http://www.kiminoi.co.jp


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 ▲なぜか今日もいるんだよ、1973が・・・。



eishin_arabashiri28by6.jpg 立ち香──基本的には去年と変わらんな。水飴ライクな粘度のある甘みの先読み。果実感もないし乳酸フレイヴァーもない。ただこれ、少し熟れ茶けてるんだけど・・・。むしろ去年の「10ヶ月熟成」状態よりも熟々してるよ。完全なる生熟までは進んでないけど、3月に搾って5月に出荷した酒でこれは、非常に心細い酒の肉体であるとは言える。

 こういう時、我が家には毒味の番人がいますので──。

 ♡☺♡「あああ! 旨い! なんかセメっぽい味はする。だけど、最初は甘い。ま、ちょっと甘いかな。でも余韻がセメっぽいから、食中でもイケるかな」──徐々にトーンダウン (笑) 。


eishin_arabashiri28by7.jpg 去年よりも圧倒的にユルい。そして、立ち香で感じた通り、すでに少し熟れ茶けたニュアンスがある。ややエグみのある赤茶けた酸ね。巨峰の一房の中に必ず1個か2個ある、アタリ気味 (腐りかけ) のグニョっとした実に含まれてるようなエグみの芽がある。ここがさらに育つと「萩の鶴 きき酒セット」の ( 遅目火入・常温貯蔵・活性炭濾過) になり、完全に老ねると「かすみロ万 純米吟醸 うすにごり生 28BY」になる。醸造上のミスなのか、酒屋の管理ミスなのかは知らんが、今の段階ではさほど問題はないし、この状態をシリアスに感じる人はほとんどいないと思う。ただ〝その芽〟は確実にある。

 とにかくユルい。まるで出来損ないの絹豆腐みたい (笑) 。ま、前向きに言えばプッチンプリンのような──再度後ろを向けば老婆の垂れ乳のようなストラクチャー。オレが最近言うところの、甘みが口からヨダレのようにこぼれる感じ

 セメダイン?──あああ、無理に探しに行けば、言いたいことはわかるけど、化学的にはないと思う。ただ、腐りかけの巨峰の一粒から放たれるツンとした渋い香りにセメダインの青い鳥を見たんじゃないの? 味曲線の滑走路はサラサラと淡いショコラなホロ苦い粉が舞ってます。そして、十全と甘い酒。27BYで感じた透明感、プレス感、ジューシイさは〝ほぼ皆無〟で、今季は〝単なる人懐こい甘い酒〟です。正直、この手の酒なら他にいくらでもある。オレが飲んだ中だと「分福 純米 直汲み 荒ばしり生原酒 27BY」なんか全くの同系統だが、むしろ「酸」ということなら「分福」の方が出てるとは思う。



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 ▲液を動かすとガスがどこからともなく湧いてくる。



 ♡☺♡「たしかにスリム感、タイト感がない。緩いって言うのわかる。つうか、もう飽きた (笑) 。甘いな。個人的に☆4はないわ〜

 ワイングラスだとガスのジョワジョワが増して液の切面にギザギザ感が出てジューシネスの形成に一役買うけど──コアに酸のゴーストも出現するけど──、まあ、ユルいっすね、今季は。もともと甘めの酒という理解は心得てるつもりだけど、山廃としての締まりというか、ピタっと甘みの暴れをいさめるような強さがまるでないのが28BY。ホント、これじゃ「ただの人懐こい甘い酒」ですね。果実味はなくて、水飴ライクな甘さにムチっとした旨みの豊満。今季は筋肉のまるでない〝踊れないデブ〟で、プラス服が少し泥で汚れてます。ただし、露骨な不味さ、ノイジーな苦みや渋みや辛みはないから、日本酒にストラクチャーや酸を求めない穏健派は普通に美味しく飲めると思います。うちは今や日本酒ブログ界の極北ですから (笑) 。

 ガスは最初ほとんど感じなかったんだけど、酒をグラスに注いだりして液を動かしてたら徐々に出てきた。「米鶴 山廃純大」もガス疑惑あったんだけど、口開けをワイングラスなんかにジャバジャバ注げば出たんだろうね。moukan1973♀も友人宅に持ち込んだときに「これ、微発泡?」と訊かれたくらいだし。


 さーて、困ったなー。オレは別に☆4でいいんだけど、moukan1973♀は☆3.5だと。ただ、そこはオレが諭した。☆3.5は個人的な嗜好で付けたりはしない。やや過熟な面もあり──そこまでシリアスな状況ではないにせよ──、そこを醸造上のミスやマイナスと見なさないなら、全体には「恵信ってこういう酒だったよね」というくらいのアイデンティティーは獲得している

 蔵元や酒屋程度の味覚の感度じゃ27BYでオレが感じたような細部をそもそも知り得てもいないだろうし、おそらく「今季もよくできました」と思ってるんじゃないだろうか。ただし、オレにとっては、一番必要なモノが28BYにはない。それは足腰だ。この甘い酒を支えるための下半身がない。だからアガれない。ピターンとした山廃的なプレス感がない。

 別に上っ面のジュースを求めてこの酒を飲む風流はないんでね、残念ながら☆4.5は否定されます。なにより酒が全然減らないですね。なにせ27BYは☆5を目指してガブガブ飲んでたので、ギリギリ☆4が点灯する程度の今季とは比較にさえならないです。moukan1973♀なんか、♡☺♡「もう飲みたくない」とだたをこねる始末。

 何度も言うけど、今のオレが知る限り、甘めの速醸酒で「六十餘洲 純米吟醸 雄町 生酒 28BY」を超えるモノはないし、むしろ下手な「生酛/山廃」より綾瀬はるかに「いい酸」が出てますね。

 2日目以降の圧倒的な酸化キボンヌ!!!





── 2日目。

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 ▲それでは「三幸製菓」に自分の人生を乗せていきましょう。どーですか、皆さん、この二流っぷり。別に割れてるのはいいんですよ。問題はこの〝美しい焼きムラ〟です。まるで水着を付けたまま日に焼いた人と裸で焼いた人のような違い。大手の工業製品で、これは普通ありえないレベル (笑) 。これらを仕分けの際にエラーとして弾かないのは会社の姿勢なので受け入れるとして──オレ自身も多少のムラは食べ飽きしないから歓迎するけど、問題なのは、これを見て「原因究明」しようとしないボーっとしてるノリ。三幸製菓はこの手のムラが割りと凄まじいんだよ。普通は気になるだろ、当事者として。なんというか、諸々にあまり執着してないんだろうね。のんびりしてるというか、危機感ないというか。この緊張感のなさが永遠に亀田を抜けない理由。ま、抜く気もないんだろうけど。オレがどうして抜いてほしいかと言えば、理由は簡単。「熟成サラダ」を始め、自分の食べたい商品が簡単に手に入るようになるから。以前も個包装の「和の極み」という煎餅MIXの商品で80%以上がピーナッツという袋があったし (笑) 。思わず携帯で写真を撮ったもの (残ってない) 。今ならインスタとかで拡散するんだろうけどさ。






eishin_arabashiri28by11.jpg 立ち香──ややメロンも出てきたか。「恵信」だの「山廃」だのはひとまず脇に置いといて、なんというか「華やかな純米大吟醸ね、ハイハイ」というニュアンスが出てきた。それでもガツンと香る酒ではないけれど。熟香はあんま気にならないかな。夕食前に吐き出しスタイルで唎いた時は汚れたカラーを感じたけど。

 ↓今夜もいるのか!? まさかの5夜連続 (夫婦の危機) ──。

 ♡☺♡「空腹で血糖値が下がってるから、最初の一口は甘いけど旨く感じる。が、徐々にペラく感じる。なんか味が抜けた感じ。炭酸の抜けたサイダーみたいな感じというか、2日目以降の生酒でよくあるパターン。あと重い

 もうガタガタ。やっぱ濁ってるんだよなあ、液性が。舌触りが重いというか、27BYにあった清冽な液性がまるでない。冷たいとゴマカシ効くけど、温度が上がってくると、結構重く甘いし、熟れ茶けパートがゴテゴテしてくる。やっぱ酸が足りてないから、表面的な甘みや香りを支えきれない。なんか器からドボドボと汚らしくスープが溢れてるメガ盛りラーメンみたい。


eishin_arabashiri28by12.jpg LEMONの勇気──。

 ♡☺♡「たいして効果はない (笑) 。レモンよりも強い、この熟感が・・・

 多少は背筋がピンとするけど──全校集会で立ち寝しそうになってる生徒の背中を先生が後ろから叩いて一瞬だけシャキっとするけど目は相変わらず死んでるというか──、たしかに味はあんま変わらんな。単にレモンにゴテゴテした日本酒が纏わりついてる感じ。

 氷を落としてみた──。

 ♡☺♡「ロックいいな。これなら何とか捨てずに飲める

 まず重さが緩和されます。そして──これが一番重要だけど──冷たさがKeepされるのでダラけた甘みを感じる時間帯が減るという効果 (笑)

 しかしまあ、どうしたもんか。28BYは非常に雑で足腰の弱い出来映えですね。ベスト・コンディションではないせよ、たった4ヶ月でこうまでガタガタになるのは──フレッシュ・コンディションが旨かったと仮定して──、酒そのものにポテンシャルがない証拠。熟成したって、酒のストラクチャーそのものは基本的に変わらないわけだから、重くて進まないという時点で27BYとは違うんだよ。全然ゴクゴク飲めない。

 軽く「原酒返し」したら、まあ、デロデロに甘い。moukan1973♀は、♡☺♡「もう飲めない、無理、☆3に格下げです!」だと。





 このままでは終われない!!!
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 ♡☺♡「米感すごいけど、芯がある
 dಠಠb「味は濃いけど液は重くないんだよ
 ♡☺♡「そう!

恵信」は温度が上がると甘々になって重くなるけど、12年モノの「櫛羅」は逆に酸が伸びてタイトな果実味が顔を出す──温度が上がると逆に甘さが引っ込む。常温になるとウットリするようなオイリーな香り。滑らかで美しい液性。すべての点で別格だし、比較することすらバカバカしい。

 実はさっき、吐き出しスタイルで3日目を確認してみた。多少は酸化が進んで、なんか「くどき上手」を想ひ出したよ。香りにも明利系 (小川酵母/10号酵母) なニュアンスを感じたし、よく酒屋のHPなんかに書かれてる「デリシャス林檎」という表現と重なるパートが出てきた。ちょっと期待しておこうかな。残り3合強。なかなか減らない





── 3日目。

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eishin_arabashiri28by15.jpg うーん、ダメっすね☆3.5。さっき少し確認した時は「くどき上手」ライクなデリシャス林檎も感じたんだけど──事実、果実味を形成するタイプの酸も少し前面に出て来てはいるものの──、なんか薄汚く粉っぽいんだよなあ。そして今日は「甘い」よりは「苦くて辛い」という印象。

 とにかく液性に清冽さがまるでないんだなあ。熟味があるのは結果として受け入れるとして、これがないからと言って──フレッシュ・コンディションだとしても──、この酒がそれ相当に旨いとは思えないんだな。そもそもどこに魅せられる要素があるのか全くわからん。まあ、水飴みたいに甘いのにガスがあるという属性が少しユニークなのかもしれないけど、山廃的なアドバンテージを何も感じれないのはちょっとなあ。


eishin_arabashiri28by18.jpg 初日は「はいそうですか、甘い酒、造りたかったのね」と思って忖度したけど、この状態ともなると、酒としての出来の悪さがガンガン表に出てくるね。五味のそれぞれが収まるべき場所に収まってない。甘くて苦くて辛くて少しだけ酸っぱくて粉っぽくて重くて足腰フラフラで、それぞれが好きなように好きなことしてるけど、コアがないから、それらを誰がどうまとめるかの中心がこの酒にはない。

 少なくとも27BYにはこれらの暴れをいさめる山廃的なプレス感はあったし、透明でクリアな液性もあった。別に吐き出すほどマズイわけじゃないけど、ともあれ「今オレはイイ酒を飲んでるんだ!」という意識は1%もないね。

 ☆3.5でフィニッシュです。

 ちなみにmoukan1973♀用にオレがブレンドした「レモン汁+加水」ヴァージョンを異なる時空で飲んだ彼女は、♡☺♡「別に普通に飲めた (笑) 」と言ったよ。とはイエイ、本当に旨い酒はここまで世話を焼かせないから。あーあ、いちいち面倒臭い。





 これが二流の証!!!
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 1枚包装の中に2枚の個体。開けるまで分からない生卵の黄身じゃあるまいし、消費者としては「ラッキー!」となるかもしれないけど、三幸フリークのオレからすると、再びガッカリという・・・。企業としての「意識の低さ」というか「おっとりイズム」に一抹の不安を感じざるを得ない。


moukan1972♂moukan1973






日本酒 生酛 山廃 恵信

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