◤十六代 九郎右衛門 - 山廃 特別純米 金紋錦 火入れ原酒 (仕込47号) 27BY ── dಠಠb「山廃うんぬんはさておき、大人が落ち着いて飲めるシックなイイ酒」 




 去年、大いに楽しみ──それだけでなく、個人的に様々な知見に到達することができた「山廃特別純米 雄町 無濾過生原酒 仕込58号 27BY」の28BYの飲み頃がまだ先だと思うので、その前に「金紋錦」を2種類、開けます、九郎右衛門 (くろえもん) です。正直、先日の「純米吟醸 愛山 無濾過生原酒 (仕込33号) 28BY」には全く魅せられなかったけど、今回は非速醸コンビなので、そこそこ期待してます。

kuroeon_kinmon27by3.jpg ラベルが全く同じだけど、こちらは「一回火入れの27BY」です。今年の1月に詰めて6月に出荷してるので (たぶん発売は1月) 、そこまで古い商品ではありません。どうやら「1年熟成」ということをコンセプトに掲げたヴァージョンみたいね。この特別純米、28BYは「生酛仕込み」に変更されたんだけど、せっかくなので「山廃仕込み」も同梱してみた。むしろ夏の暑い盛りには火入れの方が疲れずにスイスイ飲めたりして。ちょうど昨日「陽子」を飲み干したので、実は「次なるリトマス酒」として招聘したという意味合いもある。ま、旨いと一気に飲んじゃうんだけどさ (笑) 。

 あと、面倒なので、記事は最初から分けて書くし、UPも2日に分けてやります。初日は少し入り乱れるかもしれないけど、今日は軽い味見で、本番は2日目からです。ま、肩の力を抜いてイキますわ。自宅での味クラーヴェにもだいぶ慣れてきたので、今さら迷宮を彷徨うこともないでしょう。考えすぎはダメよ。




 

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 わかってると思うけど、別人ね。たいした違いはないようにも思えるんだけどね。
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 bottle size:720ml




SAKE GRADE:☆☆☆☆


【404】十六代 九郎右衛門 -くろえもん- 山廃 特別純米 金紋錦 火入れ原酒 (仕込47号) 27BY <長野>

株式会社 湯川酒造店:http://www.sake-kisoji.com


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 ※3本を同日中に開けてますが、記事は個別にUPします。初日はパパっと飲みます。
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 立ち香──少しパツンとしたお酢のような酸も感じるけど、全体には穏やかなレベル。液面を動かすと、やっぱ「生酛」と似たような輪郭あるね。ややミルクキャラメル。うすーくうすーくだけ赤い果実もある。全体には似てるけど「山廃」の方がフルーティーだと思うな。
 
 ♡☺♡「あああっ。ちょっと安心。結構セメ感が強い。たぶんアンタは微妙と言うと思う。さっきよりはいい。でも草感かな? ハーブっぽい?

kuroeon_kinmon27by5.jpg 基本一緒。火入れだけど、むしろこっちの方がジューシイ。着地にアクセンテッドな渋みがあるので、それで味わいの輪郭を掴みやすいのかな。それでもちょっと甘いかなー。なんで「酸っぱさ」を表現しようとしないんだ? 「火入れの1年熟成」ということを考えれば、随分と愛くるしく、人懐こい酒。そこは面白い──GA!──やっぱ腰がない。邪魔な熟香や熟味がないところは素晴らしいと思うけど、なんかダラっとしてるんだよな。

 ♡☺♡「あんま好きじゃない。もっとキリっとしたのが飲みたい。温度が上がると舌にまったり甘いのが残るから、あんまり軽く感じない。まだまだだな、九郎右衛門
 dಠಠb「27BYの山廃雄町はイイ酒だったよ
 ♡☺♡「覚えてない
 dಠಠb「それは知らん!

 まあ、明日、ちゃんと飲みます。今回の3本の中では、moukan1973♀は「房島屋 兎心」が一等賞のようです。そこはオレも同意見。実際、これはついついオカワリして2人で「オンドリャあ〜!」という間に2合も飲んでしまったもの──後が控えてることをあまり気にせずに。「九郎右衛門」は「生酛」も「山廃」もあまり進まない。だったら「愛山」の方がまだ、ウブな日本酒素人になった気分で何も考えずにゴクゴク飲める。ちょっと流れが悪かったか。2日目は「九郎右衛門・先攻」で呑みます





 突然ですが、櫛子カットインです。
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 ▲なぜ「さわ子」がいるかと言うと、ある事情から、この「山廃」とブレンドすることになったから。



 ♡☺♡「香りヤバイ。強烈。うわっ。ある意味、米感、爆発。だがしかし、酸の強さがあるからあ〜、この強烈な米感でもイヤじゃない。デザート酒です! 以上」←ただの酔っ払い。

 旨みや甘みに対して琥珀カラーのドレスを纏う酸のコーティング感が美しい。そして今日も香りは激オイリー。まるで美しいお婆さん・・・。ただ、ちょっと余韻が長くなっちゃったかなあ。個人的にはスっと優しく急ブレーキをかけて欲しい。それでも最後にちゃんと果実な酸が出てくるんだよね。梅酒やブランデーみたいな。そこに魅せられる。

 ♡☺♡「ブっちゃけ、今日飲んだ酒の中でこれが一番旨い。やっぱ洗練されてるんですよ、篠ちゃんは。アイツ (堺杜氏) め! 目は笑ってないくせに (笑) !」←帰って来た、ただの酔っ払い。



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 九郎右衛門「生酛」返し──。

 あ、酸っぱい (笑) 。MJK。

 dಠಠb「これ、飲んでみ?
 ♡☺♡「あれ!? 意外に飲める (笑) 。なんかマスカットっぽく感じてきた。ヤベえ。飲める。どういうこと!?

 ここへ来て酸が伸びてきた──相対的な差異なのか、絶対的な属性なのか、そこはわからん。確かに、マスカットあるね。まあしかし、それでも「米鶴 純米 亀の尾65 生原酒 28BY」の方が上だわな。とはイエイ、これは嬉しい (感じ方の) 変化だ。



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 九郎右衛門「山廃」返し──。

 こっちの方が乳酸の輪郭はハイコントラスト。甘いけど「生酛」よりはジューシイかな (果実味にアクセスできる) 。まあ、2日目にゆっくり飲みます。少し希望が見えてきたことは単純に喜ばしい





── 2日目。

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kuroeon_kinmon27by10.jpg 立ち香──ま、穏やかです。「生酛28BY」とは、基本的には「似てる兄弟」という感じ。ただ、火入れだし、当然こっちの方が落ち着きはある。人懐こい感じもないし、シックなルックもある。

 こっちの方がイイような気もするが──。

 あ、ごめん、熟味、あるわ (笑) 。米の旨み成分の洞窟で琥珀カラーの黄金を発見。でもほんのりと微かなレベル。なんかむしろこっちの方が甘く感じるけど、こうして改めて「生酛28BY」と比べると、この「山廃27BY」の方が圧倒的にクリア。断然オレはこっちの方が好きだな。なんというか、大人が落ち着いて飲める酒だよ。オレの求める「モダン山廃」としての表現性は何もないけど、素っ気ない言い方をすれば、ただのイイ酒 (笑) ──ただし、こういう素直なイイ酒って、数としては意外と少ないと思うな。


kuroeon_kinmon27by11.jpg ワイングラスが良さそうだ──。

 やっぱちゃんと火入れの酒だ (笑) 。しかもさりげなくスマートに熟してる。うん、地味だけど素敵にイイ酒。まさに飲み飽きしないタイプのシックでモダンな火入れ純米。ただ、オレの好みで言えば、もうちょい甘いのか酸っぱいのかハッキリして欲しいし、ストラクチャーも基本的にはユルフワ。それでも火入れが功を奏してるのかな、すごく口の中のサイズ感がいい。退けの辛みは「生酛28BY」より強いけど、統一感というか、落ち着きがある分、まったり飲めるな。☆4

 ぬる燗とか悶絶できそうだけど、今日はやめとく。うん、いいね。ミルクキャラメルにイイ感じのビターな熟感が重なるし、琥珀カラーの旨みの球体感もなんとか朧げに感じれる。もうちょい酸が弾けてもいいと思うけどなー。オレには全体に少しボヤっとしてる。でも、和み系の酒としてはそこそこの魅力は発揮してると思う。





 生酛返し──。
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 やっぱ重い。これはあんま好きじゃない。杜氏の言う「クリアかつ重層的な飲み口」は一面的には当たってる。ただ、オレが書くと「ド頭のクリアな五味のトンネルを抜けると荒野であった」ということにはなる





── 3日目。

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 ▲日曜のどこかで夫婦で出没します。はせがわで一杯くらいおごるよ (笑) 。



kuroeon_kinmon27by14.jpg 旨みの中心で琥珀カラーの熟味の球体にアクセスできるタッチは非常にオレ好み。どういうわけか28BYは「山廃」から「生酛」にモデルチェンジしちゃったけど、まあ、いろいろ試行錯誤したい気持ちはわかる。ただエンドユーザーとして一つ言っておくと、酒屋じゃないんで、あまり造り手の「自己実現」には興味ないです。こちとら単に旨い酒が飲みたいだけ。別に見守る義理もないし、1本買ってイマイチなら一生飲まないとかも平気であり得る世界なんで。だって、他に「飲みたい・買いたい酒」がこんだけあるんだぜ?

 こっち方が旨いしイイ酒だね、明らかに。「生酛」はもう飲みたくないけど、こっちはダラダラ飲んでいたい気持ちにさせる。それでも☆4.5はない。「山廃」なら27BYの「雄町」の方がさらに魅力的。ただこれ、火入れなんで、花見なんかに1800mlで持参した人にとっては相当に調子良かっただろうね。野球で言えば、使い勝手のいい安定感のある中継ぎピッチャーのような酒。どうしても外で日本酒を飲まなきゃいけない状況に追い込まれて他にロクな酒がなかったら、迷わずこれを頼みます。


moukan1972♂moukan1973






日本酒 生酛 山廃 九郎右衛門

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